ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~ 羽佐間道夫×小島慶子 名だたるハリウッド俳優の声を見事に吹き替え…



出典:『ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~ 羽佐間道夫×小島慶子』の番組情報(EPGから引用)


[字]ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~ 羽佐間道夫×小島慶子


ポール・ニューマン、アル・パチーノ、シルベスター・スタローン。名だたるハリウッド俳優の声を見事に吹き替え、お茶の間に愛される、声優界の重鎮の魅力に迫る!


詳細情報

番組内容

1933年、東京都生まれ。父の仕事の都合で少年時代を熊本の炭鉱町で過ごす。高校卒業後、舞台俳優を目指して劇団に入団。その頃、寄席でのアルバイトで声の仕事を志すことになる出来事があったという。人気映画「ロッキー」日本語版の主人公は、羽佐間の当たり役。スタローンのかすれたような声を作るのに苦労したという。そのほか「ピンク・パンサー」シリーズなど、数々の名画の名場面を役作りのウラ側と共に紹介。

番組内容2

羽佐間が吹き替えを受け持った俳優は、ざっと280人以上。実の兄、羽佐間正雄はNHKアナウンサーとして、11回ものオリンピック中継で活躍した。声を仕事にする兄弟の素顔に迫る。2008年、多年にわたる功績により第2回声優アワード功労賞を受賞。歳を重ねてもなお、無声映画にセリフをつけて演じる“声優口演”や自身が指揮者となって後輩たちが声を合わせる“群読”など精力的に活動を続ける羽佐間。彼が心がける若さの秘訣とは?

出演者

【ゲスト】羽佐間道夫(声優、ナレーター)

【インタビュアー】小島慶子(タレント・エッセイスト)

次回放送予定

次回12月28日(土)は、歌手の秋元順子に、編集者の石原正康が迫る!お楽しみに!

番組概要

様々なジャンルで時代を切り開いてきたトップランナーたち。彼らはどのようにして“新たな時代の扉”を開いてきたのか?人間洞察のプロのインタビュアーによって、知られざる「裸の履歴書」が明かされる!!

番組ホームページ

<番組ホームページはこちら!>

www.bs-asahi.co.jp/interview/

制作

BS朝日、テレビ朝日映像



『ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~ 羽佐間道夫×小島慶子』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数ベスト20)

ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~ 羽佐間道夫×小島慶子
  1. 声優
  2. 羽佐間
  3. 舞台
  4. 当時
  5. 本当
  6. ロッキー
  7. アナウンサー
  8. セリフ
  9. 俳優
  10. アハハハ
  11. ダメ
  12. 外国映画
  13. 時代
  14. 全然
  15. ジャブジャブ
  16. 女性
  17. 全部
  18. 役者
  19. 朗読
  20. アハハ


『ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~ 羽佐間道夫×小島慶子』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)


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〈ある時は

〈ある時は

〈そして また ある時は…〉

〈そうそうたるスターの声を
吹き替えで巧みに演じ分け

声優という職業を
揺るぎないものにした人〉

〈けれど
その素顔に光が当たる事は

めったにない〉

おや どうも。 はじめまして。
はじめまして。

小島慶子と申します。
羽佐間でございます。

よろしくお願い致します。
よろしくお願いします。

どうぞ こちらに。
ああ どうもすいません。

よろしくお願い致します。
こちらこそ。

あの 羽佐間さんのお声は多分

もう 皆さん
ご覧になってる方

絶対 何度も
耳にされた事があると思うので

ご存じとは思いますけれども。
年齢の高い人ほどね。

ハハハ! もう その 声のね

吹き替えのお仕事をされてる方が

お茶の間に いっぱい こう
登場されるっていうのは

本当に 映画でね…。
私も小さい時 そうですけど。

特に 『日曜洋画劇場』
なんていうのが ありまして。

淀川さんと… 淀川長治さんの…。

「サヨナラ サヨナラ サヨナラ!」っていうの。
ああ 見てました 小さい時。

あれが
テレビ朝日で定着させた…

外国映画を定着させた。

その前に
『アンタッチャブル』とか

『ローハイド』とかっていうの
ありましてね。

ご存じないかもしれないけど。
ちょっと世代的にまだ…。

そうですね。 追いついてください。
はい。 ハハハハ…。

実は 私の父と…。
ああ そう!

あの…。
…だと思います。

昭和8年ですよね?
ああ そうですね。

私 昭和47年なんですけども。
ああ そうですか。

とても そうは…
お見受けした感じでは

そうは見えないんですけど。
それはそれは また。

よろしくお願い致します。
こちらこそ。

♬~

〈羽佐間道夫は

外国映画が
テレビ放送され始めた頃から

第一線に立ってきた〉

〈ベトナムでならした
俺たち 特攻部隊は

ぬれぎぬを着せられ
当局に逮捕されたが

刑務所を脱出し 地下に潜った〉

〈しかし
地下で くすぶってるような

俺たちじゃない〉

〈筋さえ通りゃ 金次第で
なんでもやってのける命知らず〉

〈不可能を可能にし
巨大な悪を粉砕する

俺たち 特攻野郎Aチーム!〉

(銃撃音)

♬~

〈俺は リーダー
ジョン・スミス大佐

通称 ハンニバル〉

〈奇襲戦法と変装の名人〉

え~
クマちゃんの毛並みを整えます。

足も 腕も 特に毛髪の部分は

ヘアトニックを
たっぷり使いまして

頭皮マッサージを致します。

え~ どうかな? よっ よし。

もみもみ もみもみ もみもみ。

これで血行の流れを促進。
抜け毛を予防致します。

そして これをですね
2本のブラシで

最新のヘアスタイルに
セットするという。

オールバック オールバック
オールバック。

バックオーライ バックオーライ
オールバック。

〈シリアスな役から
コミカルな役まで

なんでもござれ〉

と言われ

吹き替えた映画は
7千本を超える〉

オッケー 署長。 本日は無料で
私が治してあげましょう。

ぬん!
ギャー!

〈洋画吹き替えの黎明期から
活躍している

声優界の重鎮は

ナレーターとしても

お茶の間に親しまれてきた〉

(拍手)

〈情報番組やドキュメンタリーで

彼の声を聞いた覚えのある方は
多いはずだ〉

(一同)「舟を横様に成す」

「沖には平家
舟を一面に並べて見物す」

「雲客の家々二十余ケ所」

〈一方で 声の可能性を広げる
様々な試みにも果敢に挑戦中〉

〈86歳の今も 後輩を率いて
舞台に立ち続ける〉

〈枯れる事のない情熱の源泉は
どこにあるのか〉

〈愉快に語る半生を
どうか お楽しみあれ〉

♬~

♬~

♬~

ぶち切る事ができなかった。
えっ?

始まったら 28分
ず~っとやらなきゃダメだった。

あっ 録り直しが
できなかったんですか?

「ああ ダメ。 もう1回 頭から」

っつって 28分やらされる…。

えっ じゃあ
27分50秒のところで…。

そこで失敗する人が
いっぱいいるの。

え~!
緊張してるわけですよ 28分…。

つらい…。
もうすぐ もうすぐ…。

♬~

だから 判断としては
7掛けだっていってね。

そういう理由だったんですか。
だから1万円の人は7000円だった。

これはおかしいと。
だって 声優は

声優なりの訓練をするぜ
みたいな事で

僕らは もう我慢ができなくなって
ストライキ やったんですよ。

街 歩いたんですよ。 声優の。

へえ そうなんですか。
うん。 だから 声優が… そうだ

ドラえもんの
大山のぶ代なんてのが

「ぼく ドラえもん!」
なんてやって…。

「さらば 宇宙戦艦ヤマト~!」

その声は…。
(女性)はい。

腹から出るようにしないと。
(女性)はい。

今のね 俳優さんは… 特にアニメ。

みんな 王子様とお姫様みたいな
声になっちゃう。

みんな きれいな声。

う~ん。
そして美しい声。

「だって そうじゃないですか?」
「僕だってそう思うよ」みたいなね。

♬~

〈これまでに
何度も放送されている

『ロッキー』の日本語版〉

〈主人公は 羽佐間の
当たり役といっていい〉

みんな途中で
ノックアウトされてるんだ。

15ラウンド戦って

ゴングが鳴っても
まだ立っていられたら…。

ただ それだけで
俺は満足だよ。

ごろつきじゃないって事を
証明できる。

(実況)ロッキー 攻勢!
ロッキー 攻勢!

〈吹き替えにあたっては
シルベスター・スタローンの

かすれたような声を作るのに

何より苦労したそうだ〉

(ゴング)
(実況)ここでゴングです。

試合終了!

(司会)本日の
世界ヘビー級選手権…。

エイドリアーン!
ロッキー!

(司会)アポロ・クリード!

アポロ・クリードの勝ちという
判定が出ましたが

不満は ありませんか?
俺は ただ全力を尽くしただけだ!

判定は
その道の専門家が下す事だ!

エイドリアン!
ロッキー! ロッキー!

帽子は?
愛してるわ!

俺もだ。
ああっ!

俺もだ!
愛してる。

もう 『ロッキー』のね シリーズは
ずっとね 羽佐間さん。

36年以上ですかね もう。

だから 『1』から『6』までやって

スピンオフして
『クリード』っていうのが…。

そうでしたね。 その次世代にね。
そうそうそう。

『1』 『2』が… やったんですけど。

日本に彼がやって来て。

シルベスター・スタローンさんが?
シルベスターが。

それで どこかの局のあれで

一緒に出ませんか?
っていう話があったんですよ。

はい。
「絶対 嫌だ」っつってね。

なんで嫌かってね
僕の このももより

すごいんだよ 腕が。
アハハハハ…。

そういう人と一緒にね
話できないよって言って。

で 声も相当 苦労して。

で TBSってところの
プロデューサーが

やれって言うんですよね。
ああ 買ったから?

その 『ロッキー』って映画を
買ってきたから…。

これ やれよって。
「羽佐間君やって」と?

やれよって言われても
声 全然違うよ。

もっと 僕は ちょっと

二の線でいくんだから
っつったら…。

アハハ。 声質も違った…。

「大丈夫だからやれ」って言われて。

で 『1』終わったらね
「どうでした?」っつったら

なんにも返事しないんだよね
そのプロデューサーが。

あれ ダメだったのかな?
っつって 『2』が来たら

またやれって言うんですよ。

で 『2』やっても黙ってるし
『3』やっても黙ってる。

そうですか。
じゃあ その ご自身の声質は

どちらかというと すっきり…。
全然違う。

やわらかい感じなのに

スタローンさんは まあ こう…
ワ… ワーって こう 太い声…。

「エイドリアン」って
こう なるわけですから。

本物だ。 フフフ。
だから それは…。

どうされたんですか? それは。

僕はね なんとか そこに
少し追いつこうと思って

まあ 幼い考えなんですね。

海岸に行って

それで 浄瑠璃を
その当時 習ってて。

で 浄瑠璃っていうのが

俳優のメソッドの中で
一番合うかなと思って

「その山を…」って
ず~っとやってたら

後ろから お巡りさんが来て

「何やってるんですか?」って…。
で びっくりして。

「ダメですよ こんなところで」
っつって。

「大声出してもいいじゃないですか
ここで」っていうぐらい

その 不安だったんですね。

彼の声に近づくのには
どうしたらいいかなって。

確かに みんなも
野球なんか応援すると

ジャイアンツを応援した時に
「長嶋!」って言ったあと

ザラザラになるじゃないですか。
はいはい 声ね。 潰れますよね。

よく 飲み屋なんか行っても

みんなで飲んで
「ワー!」なんて歌ったら

あと ザラザラになるでしょ?
なりますね。

ああいうふうになったほうが
いいかなと思って

やったんですけども

いや 成功だったか不成功だったか
全然 わかりませんが

しかし トーンが落ちる事は
事実なんですよ。

そうですか。

それで うかつな事に
36年間やってきたと。

スピンオフしても 「またやれ」
って言うプロデューサー

面倒くさいんだね
プロデューサー 考えるのが。

アハハ。 そんな事…。 みんなが
もう それに慣れてるからね。

ロッキーの声といえば
羽佐間さんの声。

大変恐縮なんですが

「エイドリアーン」
って言うところとか

ここでやって頂けたり
するんでしょうか?

有料ですけど よろしいですか?
(一同 笑い)

あちらに会計係がおりますので。

いや これね
なかなか出ないんですよ。

やっぱ この
演技の中にあるものなのでね…。

「エイドリアーン!」

…っていうのを
ず~っと引っ張っていかなきゃ。

その当時は引っ張れたんですけど

今 もう 息ができなくなって。
いやいやいや…!

やっぱ 声量が
大変おありですよね。

どうかな?
はい もう 今… もう

光景がね 皆さん
目に浮かばれましたよね。

今度 耳元で
ちょっと一回やらせて…。

いや だいぶ それ
耳によくない感じですね。

だいぶ… 今でも だいぶ
圧が来ましたけど。

〈1933年

羽佐間は
3人兄弟の末っ子として

東京に生まれた〉

〈父親の仕事に伴って

少年時代を
熊本の炭鉱町で過ごす〉

〈当時の体験が
彼を芸の道へ進ませた〉

私の父は

やっぱり そういう
朗読が好きだったんですね。

はい。
それで 僕が本当に小さい時に

12時になると

電信柱にぶら下がってる
スピーカーがあるんですよ。

はい。 炭鉱の?
炭鉱の。

12時になると 親父が
そこで朗読をやってたの。

へえ~。
で 15分かなんか 朗読を。

つかの間 炭鉱夫を…

お弁当食べてる時だから
慰めるというか。

あっ 昼休みの放送を
やってたわけですね。

荒くれて しかも

ず~っと潜って
石炭を掘るわけだから

本当に なんか慰める事が
できないかなって。

それ お父様のアイデアで?
そうそう 自分のアイデアで。

へえ~。
で 昔の方の本ですから

森外とか
そういう古い人たちの本を

夏目漱石とか
そういう人たちの本を

読んでいたんだと思うんです。

覚えてらっしゃいます?
ええ。 覚えてますけど それが…

ああ 僕も
そういう事をやれたらなんて

ちょっと ふっと
その時に思ってた。

まさか この世界に入るとは

思ってもいませんでした
けれどもね。

例えば 子供の時から
なんか こう ねえ

友達とか 近所の大人の物まねを
するのが好きとか…。

小学校の頃に

僕は白金っていうところに
行ってたんですけれども。

九州から出てきてね。
ええ。

それで 2年生かな?
3年生になるか なんかの時に

学芸会があって。
はい。

その時 『かちかち山後日物語』
っていうのがあって。

なんですか? 気になりますね。

狸がたくさん子供がいるんですよ。
あっ そうなんだ。

狸六 狸七
狸八なんていうのがいて

そういう本があったんです。
はあ。

で それを全校の生徒の前で
朗読をしたっていうのが

一番
僕のデビュー作でしょうかね。

ああ。 楽しかったですか?
小学校…。 いや 苦しいのとかね。

笑ってくれないと
みんな飽きてるんだなと思って

時々 パーンって手たたくと
みんな こう…。

そうか なんか衝撃を
与えればいいんだな

というテクニックを教わったりね。

小学校の時から
そんな感じだったんですね。

なんで… 生意気な奴
だったんですよね きっと。

〈高校を出ると

舞台俳優を目指して劇団に入る〉

〈当時は敗戦からの復興途上〉

〈俳優の卵は極貧にあえいだ〉

〈だが その頃

声の力を知る機会にも
恵まれたそうだ〉

でも 当時って 演劇で
食べていけるような時代…。

ああ~ もう
全然 食べられないっていうか。

本当にアルバイトを…

もう どんな事までやったか。

僕 上野…

劇団の稽古場が
田原町にあったんですよ。

上野から地下鉄で
2つか3つ乗ると

15円だったかな 地下鉄が。

それも 本当に
げたが割れちゃって

もう履けないような
連中ばっかりでしたからね。

僕も げた 割れちゃって

裸足で行かなきゃいけないの
上野から田原町まで。

で その時に僕の友達が
ここへ こういうふうに

鼻緒を絵で描いてくれて。
アハハハ!

こっちにも鼻緒を描いてくれて。

大体 ふっと振り返ると
4人ぐらいそういうのが…

いましたけどね。

どんなアルバイト
されてたんですか?

それね 私の母の弟が
いるんですけどね

これが また 演芸が大好きで

神田に立花亭っていう
寄席を作ったんですよ。

寄席ね。
落語家の志ん生 文楽 圓生

それが… たちが
燦然と輝いていた時代。

で お前は学校行ってて
夜ね ここでアルバイトやれって。

そのアルバイトをやったのが
切符売りですよ。

はい。 ええ。
「いらっしゃい」っていうのをね。

で その当時は こういうふうに
こう… あって

中は見えないんですね 外からは。

お一人様150円っていうのが
掛かってて

その中に入って切符を売る。

「てけつ」っていうんですよ。
てけつっていうから

切符の事かなと思うと
そうじゃなくて

手の穴と書いて
手穴っていうんです。

アハハ。 ティケットではなくて。

手だけしか入らない。
ああ なるほどね。

で 手穴からやるんだけど
みんな 来る人が もう

当時 酔っぱらいが
非常に多かったんだけど 夜。

「おい 大人1枚」

「女1枚と男1枚くれ」
なんていうのが来るんですよ。

その時に
向こう側に女の人がいるんだな

っていう意識で
まず 来るんですね。

だから 中にいる奴が
女だと思わせなきゃいけない。

「いらっしゃい」っていう女の声。

その当時は
まだ きれいな手してたから。

「いらっしゃいませ。
何枚ですか?」なんて…。

それ 何歳ぐらいなんですか?
えっと だから 高校と…

大学へ行く
ちょっと前ですかね。

じゃあ まだ10代の頃。 フフフ。
10代の頃。

で まだ 声もきれいだった頃。

で そこが声優の始まりですかね。

顔も見えないで
「いらっしゃい」って言う。

時々 手 握られたりなんか
するんだけど

この野郎なんつって
プッて引っ張られたりとかする。

「あれ~」なんて言ってね。
ハハハハ。

そういう事をやって

そもそも だから どこにも
教育を受けたわけじゃなくて

そこで あっ…。

…っていうのを。

(アナウンサー)街頭には
豪勢なテレビカーも出現。

街から街へ
テレビの普及に大活躍です。

〈1960年代初頭〉

〈テレビの爆発的な普及に
危機感を抱いた

日本映画の制作会社は

テレビ局への
作品提供を打ち切る〉

〈その結果
外国映画が一気に輸入され

日本語吹き替え版が
作られるようになった〉

さあ 走る 走る 走る馬から
列車に飛び乗る。

また 手製の列車で
その列車を追っかける。

いかにもアクション
またアクション。

しかもウェスタンスタイルを
持った現代劇。

皆さん 今晩
のんびりとご覧なさいよ。

あとで また会いましょうね。

〈吹き替えの仕事は
若い俳優たちに回ってくる〉

〈生活費を稼ぐには
うってつけだった〉

今よりも もっと たくさん
洋画の吹き替えやってたなと…。

洋画の吹き替えだらけだったの。

だらけでしたよね。
なんか なんとか洋画劇場

なんとか劇場みたいに ねえ。
ロードショーとか。

すると もう 羽佐間さんは
やった事あるんだから

また 今回も羽佐間さんみたいな。
いやいやいや…。

ちっとも技術も何もないんだよ?

ただ 耳でヒアリングして…

ヒアリングだって
訳がわからないんだけど

それを耳で聞いて

それを吹き替えていく
という仕事を

やっていくようになるんですよね。

それは 舞台で演劇をするのとは

また 全然違うものなんですか?
同じ演技であっても。

基本的には
おんなじじゃないでしょうか。

しゃべってる時のね
相手の… 聞くとか

そういう演技なんですよ。
外国映画を吹き替えるといっても。

こっちとやってるようだけど
そうじゃなくて

本当は こういうふうな芝居で
っていう事は

僕らの時代は もう
なんら変わりなかった 舞台と。

で 大体ね あんまり…。

う~ん。

滝沢修さんも宇野さんも
1回やった事あるんだけど

宇野重吉さんって…。

滝沢修さんも
やった事あるんだけど

もう二度とやらないと。

「人のしゃべってるのに

なんで俺は セリフ付けなきゃ
いけないんだ」っていう。

確かに。 他の役者にね。
うん。

だから
そういう意味では

すごく 食べる事に
ギリギリの人たちが

集まって
やってたんじゃないですかね。

「お前は舞台じゃなくて

ラジオとかテレビとか
そんなほうに行って」とかね

言われたそうですね。
それは もう

演出家にとか
仲間に嫌われましたよね。

マスコミやると
すごく怒られた時代なんです。

ああ そうなんですか?
もう 舞台に集中しろと?

舞台に集中しろと。

無理強いですな。
そうですね。

それで わかりましたって言って
舞台に戻らなかったのは

なぜなんですか?

それはやっぱり
だんだん だんだん…。

アハハハ…。

出演料に勝るものはなくて。
確かに。 大切ですよ お金は。

で だんだん だんだん
そっちのほうへ行っちゃって。

〈とはいえ
吹き替えに支払われるギャラは

一般の役者よりも はるかに安い〉

〈羽佐間は
声優の待遇改善を求め

仲間を集めて
闘いの先陣に立った〉

その当時 僕のギャラは 4500円。
はあ。

安かったんですよ。
うん。

それが あんまり安いんで

もうちょっと
なんとかならないの?

4500円って つまり
1本分で4500円って事ですか?

1本1時間で。 声優は
メーキャップしなくていいし

セリフを覚える必要が
ないんだから

だから 判断としては
7掛けだっていってね。

7掛けだったんですよね。

そういう理由だったんですか。
だから1万円の人は7000円だった。

そういうふうにして
ランクが付いていっちゃったわけ。

おかしいと思われたんですね。
おかしい。 これはおかしいと。

だって 声優は 声優なりの
訓練をするぜみたいな事で

僕らは もう
我慢ができなくなって

ストライキ やったんですよ。
うん。

街 歩いたんですよ。 声優の。

へえ そうなんですか。
うん。 だから 声優が… そうだ

ドラえもんの
大山のぶ代なんてのが

「ぼく ドラえもん!」
なんてやって歩いて。

で それを放送局が聞いて

テレビ朝日が最初だったかな。

じゃあ やっぱり 声優の事
考えようじゃないかっていうんで

どういうわけだかね
3.14倍っていうランクになったの。

4500円の3.14倍だから
いくらになるんだろうな?

1万3000円ぐらい?

そう… 急に上がったわけ。

あら。 じゃあ 運動したかいが
あったじゃないですか。

大変ですよ。 それで少し
みんな ほっとしたんだけど

それでも まだ 生の俳優さんとは

差があったんですよ。

〈声優の底力〉

〈ポール・ニューマン主演の
『評決』で

羽佐間の真骨頂を
聞く事ができる〉

心の底から
こいねがう気持ちです。

〈声優・羽佐間道夫は

数々の名優たちの吹き替えで
知られてきた〉

〈例えば 『ピンク・パンサー』で
クルーゾー警部を演じた

ピーター・セラーズ〉

〈フランスなまりの英語を

巧みに日本語に置き換えている〉

ドアベルが鳴りやまんのは
直しましたので

お代は結構であります。

どうも。 ご用件は?

れんわ会社の者でありまして

お宅のれんわの調子が
悪いかと…。

「れんわ」?
はあはあ。

うちのれんわの調子が
悪いと言ったか?

へえへえ。

「電話」か!
そうですとも。

さっきから言っておろうが。

〈全ては 長い経験の
たまものだろう〉

今はね え~っと

録って とちるでしょ?
そうすると

ちょっと その前から
いきましょうっつって

すぐ ちょん切って
パッと編集できちゃうんだよ。

昔は 外国映画は
28分切れなかったんですよ。

ぶち切る事ができなかった。
えっ?

始まったら 28分
ず~っとやらなきゃダメだった。

あっ 録り直しが
できなかったんですか?

でね 編集すると
お金がかかるんですよ。

だから なかなか
こういうテレビ放送局も

シビアな時代ですからね。

「ああ ダメ。 もう1回 頭から」
っつって 28分やらされる…。

えっ じゃあ
27分50秒のところで…。

そこで失敗する人が
いっぱいいるの。

え~!
緊張してるわけですよ 28分…。

つらい…。
もうすぐ もうすぐ…。

俺の番かな 俺の番かな…
っていうのは

本当に
あと10秒っていうところに

警察署長の役で 泥棒捕まえて

「座れ!」って
言うシーンなんですよ。

その ひと言だけなの。

それを こう レシーバーを持って
マイクの前に立つんだよね。

で…
「シットダウン!」っつってね

ここから聞こえたやつを
そのまま言っちゃったっていう。

ハハハ…!
吹き替えになってない!

アハハハ! お前いらない…。

「もう1回 やり直し!」
なんてね…。

ハハハ…。
そうすると 今度

2回目は 震えがきてるんだよね。

ほんで 署長なのに

「座れ…」なんて
なっちゃうっていうね。

そういうエピソードは
たくさんあるんですよ。

『コンバット!』っていうのが
ありましてね。

『コンバット!』っていうのは

TBSっていうところが
放送してたんですけど。

前の日… 録音の前の日に

大嵐に
なっちゃったんですよね。

で 地下にスタジオがあって。

水が吹き込んで

このくらいまで
水が入っちゃったの 全部。

で その水が引かないの
地下が。

スタジオが
水浸しになっちゃって。

それで アシスタントの人が
「はい」っつって

長靴を こう 用意して。

で 長靴を履いて。

みんな 今日
これで録音しないと

もう 放送 間に合わないんですよ
って。

それで その長靴を履いて。

当時は1本しか
マイクがつり下がってなくて

みんなで それをワーッと行って
マイクで録音するんだけど。

あっ 大変ですね それ。
大変なんです ところが…。

そう。
それで そこへ行くもんだから

みんな ジャブジャブ ジャブジャブ
音がするんですよね。

で そのジャブジャブ ジャブジャブ
音させて

「チェックメイト・キングツー!」
なんて やってるわけ。

で 放送になった時には

僕らも 気が付かなかったんだけど
その時

ハハハハ!
映像は 全部 砂漠なんだよね。

だけど 音は ジャブジャブ
ジャブジャブっていう…。

それでも 聞いてる人は
へっちゃらだったんだよね。

それが流れてたんですね。
流れてたんですよね。

そういう事もありましたね。

英語の映画に

日本語で そのセリフを…

まあ 要するに
日本語翻訳したセリフをつけて

それを その映像と違和感が
ないように当てるわけですけど。

この日本語のセリフと
英語って

当然 口も合ってないですよね。

その辺のご苦労っていうの…

表情とセリフの間とか…。
う~ん…。

どうしても
その外国映画を吹き替える時に

覚悟しなきゃいけない事は
いくつかあったんですけど

舞台の発声っていうのは

当時 マイクやなんかない時代
ですから

当然 新国劇でも新派でも
なんでもそうですけど…。

言葉の最後の母音をね。
母音を引っ張るという。

「あー」とか「いー」とか。
うん。

3階の人たちまで
聞こえなきゃいけないっていうの。

「赤城の~ 山も~」って
こう引っ張ってるんですよね。

「お~」って最後ね。
うん そう。

その発声が
この外国映画になってから

それやってると
サイズが合わなくなるんですよね。

「エイドリアン」も
そうなんですけど

もっと
ゆったりいけるかなと思ったら

意外に早かったり。

『刑事コロンボ』
っていうのありましたよね。

あれで
小池朝雄さんという役者が

吹き替えてたんですけども

「うちのかみさんがね」って…

「うちのかみさんがね」っていう
そういうセリフは

実は もうちょっと長くて。

「なんとかかんとか ワッツ マイ ダーリン」
っていうのが ついてるんだけど

「あ~ うちのかみさんがね」って
「う~」って言いながら

伸ばして そこへ
ピタッと合わせていくっていう…。

はあ~ なるほど。
で あの人は

とても そういう事が自然だった…
文学座ですけどね。

自然で。
自由自在なんだね 伸ばすのも。

ふ~ん。
うん。

「今 お前さ…」っていうのも

「今 お前さ!」って言えるし

「今~」… ちょっと

もう ちょっと長く引っ張った方が
いいなったら

「今~ お前さ~」なんてね

そういうような事で伸ばしたり

テクニックは すごく みんな
持ってたんじゃないでしょうかね。

〈映画 『評決』で披露した

ポール・ニューマンの吹き替え〉

〈思わず引き込まれる
弁護士のセリフは

まさに至芸というべきだろう〉

はぁ…。

私たちは いつも
どうしていいかわからなくて…。

神に祈ります。

「お願いです。
何が正しいか教えてください」。

正義が行われ
弱い者が救われる事を…

心の底から
こいねがう気持ちです。

私の宗教では

信ずるかのごとく行えば

信じる事を得んといいます。

もし…。

もし 正義が行われる事を
信じたいと思ったら

自分自身の正義を信じて

それに従って行動するんです。

私は 皆さんの正義を
信じています。

〈こうして羽佐間は

洋画に新たな命を与えてきた〉

コング。

あのジープを持ってきて
後ろに台座をセットする。

その上に
ガスボンベを取り付けるんだ。

その辺で諦めないと
人間バーベキューになっちまうぞ!

ほれ! みんな手を挙げろ!

お前もだ ジェームズ。
銃を捨てろ!

〈声優・羽佐間道夫が

吹き替えを受け持ってきた
俳優は

ざっと280人を数える〉

〈実の兄 羽佐間正雄も
声のスペシャリスト〉

〈かつて
NHKのアナウンサーとして

11回ものオリンピック中継で
活躍した〉

〈2人が 顔を
合わせると

話術について

激論になる事も
あるらしい〉

アナウンサーを目指そうと
思った事はなかったんですか?

1回もありません。
向こうからお呼びもなかったし…。

アハハハ…。

じゃあ アナウンサーと
僕らはどう違うの?

どう違うんでしょうか?

僕は 兄たちがやってる…。

皆さんも そうでしょうけど

比較的 角ゴシックとか

なんか ああいう感じの
しゃべり方ですねっていう…。

確かに NHKの方なんか
特にそうですね。

一言一句 間違えないように。

今 だいぶラフになりましたけど

昔は もう明確に

こうやって
出していくんだっていう事を。

で 僕らは
いわゆる行書 楷書の…。

その… 書けば

要するに はみ出ても
何してもいいという

しゃべり方だなというふうに
区別している。

そこで論争になる事が
あるんですよ。

お兄様と? アハハハ!
今も? 今もですか?

「お前の声質じゃ
NHKは雇えないな」ってね…。

アハハハ!
って事を言われますけどね。

アナウンサーの皆さんってね…

皆さんってねっていうか
もう辞めちゃったから

人ごとみたいに言いますけど
割と その

お芝居への憧れが強い方
多いんですよ。

すごく こう…。
で アナウンサーって こう

実は ニュースキャスターのようで
ありながら

ジャーナリストではないし

朗読もやるけれども
役者ではないし。

実は 何者でもない人たち
なんですよね。

やってる意識としては。
つまり全部 中途半端。

だから 特にその中で
表現をするっていう

役者さんへの憧れが強い方が
結構多くって…。

僕 アナウンサーの方はね
自然に笑えない。

お芝居で?
いや 音にして… お芝居でね。

泣けない。 怒れない。

そういう
いわゆる喜怒哀楽の感情を

あの… アナウンスメンティックに
やれない。

「あ」っていうのだけ…

「あ」だけで
喜怒哀楽を全部表わすの。

え~っ どうやってですか?
だって 「あ」一つだって

例えば 嬉しい「あ」。

「あ~」っていうの
あるでしょうし。

それから怒ってる「あ」。

「ああ!」っていうのも
あるだろうし。

それから なんか悲しい

「あぁ…」ってのもあるだろうし。

そういう喜怒哀楽を
まず一つの

「あ」なら「あ」だけで
勉強していくんですよ。

もう アナウンサーの「あ」はですね
長音っていってですね

「あ~」って ずっと言うんですよ。
とにかく遠くまで。

とにかく
真っすぐ遠くまでっていってね

長く声出せた人が勝ち
みたいなね。

アハハハ! それ…
オリンピックじゃない。

(スタッフの笑い)

これ 逆に
僕らはそれができない。

アナウンスメンティックに
やるって事ができない。

僕らは 作らなきゃ 装わなきゃ
化粧しないと…

声に化粧させないとダメ
っていう事があって。

〈2008年の
第2回声優アワードでは

多年にわたる功績がたたえられ

功労賞を贈られた〉

私 最近 82歳の方から…
女性ですけども

ファンレターを頂きまして。

それで
「結婚してから あなたの事を

ず~っと見てきました」。

で つい最近 ご主人が
亡くなったそうですけど

「まだまだ応援しますよ」
っていうふうにして

手紙を頂きました。
82歳の奈良県の方ですけども

ああ これが 功労賞のゆえんかな
と思っております。

「全ては終わった」

「妻に先立たれ
借金に追われる日々」

「しかし
気高さだけは失っていない!」

〈今 声優は
若者たちが憧れる職業の一つ〉

〈後進の育成に心を砕くのは
大ベテランの務めだった〉

「さらば 宇宙戦艦ヤマト~!」

(女性)はい。

はい。

それが 僕は…。

(女性)はい。

今のね 俳優さんは…
特にアニメ。

みんな 王子様とお姫様みたいな
声になっちゃうの。

あっ 声優さんがですか?
声優さんが。

みんな きれいな声。

う~ん。
そして美しい声。

「だって そうじゃないですか?」
「僕だって そう思うよ」

みたいなね。

「だって そうじゃないの~?」
なんていうようなね

その… 小池朝雄みたいなのは
いないわけよ なかなか。

なんか… ああ 昔はね

本当に
滝口順平と若山弦蔵は

まるで違うんだよね。

とてもね
声に個性がおありで…。

「ああ~ 弱っちゃった!」
なんとかって 滝口順平が言うと

「バカ野郎…」なんつってね

全然 会話がさ
成り立たないぐらい

全然
異質のものだと思う。

羽佐間さん 城達也さんともね

あの『JET STREAM』の

もう 皆さんね 私もですけど
耳に残る。

もう 一発で あっ 城さんだ!
ってわかる。

そういう名人が たくさんいたの。

確かに 最近 そういう…
ないかもしれないですね。

なんていうかな ラジオ聴いてさ
忘れられないっていうね。

それは バラエティーの人には
たくさんいるかもわからないけど

でも ああいうふうに
言葉の表現で うわ~って

「パリは」って言った時に

パリのマロニエが
パーッと浮かんでくるような

そういう人はいなくなったね。

それは どうでしょうか?

人材がいなくなっただけ
じゃなくて 例えば その

ディレクターとか お客さんの
嗜好が変わってきたとか…。

全部。 お客さんのせいでもあるし
スタッフのせいでもあるし

本人のせいでもある。

文化は どんどん どんどん
下がってったのは

なぜかというと 全部…。

ブラウン管の中の…。
見えるものでね。

で ラジオの時代は まだあったの。

で これはね
僕は ちょっと 一つ

これからどうなのかなと思う。

羽佐間さん どこかの時点で
もう1回 そっちの その…

要するに 画面に映る

舞台に体全体を出す方の
役者さんに

そっちを本業にしようかなとは
思わない…?

もう常に思ってますよ。
あっ そうでした?

舞台。 やっぱり…。

テレビだとね やりっぱなしで

どういう反応があったのか
何もわからないじゃないですか。

なぜ舞台をやめちゃったのかな
っていうのは

いまだにね
はりつけにあったような…。

あっ そうですか。
悔やんでますか?

もう… 悔やんでます。
う~ん。

それが本業だったんだから
っていうような思いが

常にあるんですけど。

〈羽佐間は
声を生かして自ら舞台に立つ

「声優口演」というイベントにも
力を入れている〉

おお 1ドル発見!
ゴミの山から宝が出てきた。

ああ 神は見捨てないね~。

これで
あの3ドルの豪華クッキーが

買えるというもんだ。
アハハ…。

(野沢)あら~ 変や どこやろう?
どうしたの?

お嬢さん お嬢さん。
どうしたの? えっ?

(野沢)あの あの…
1ドル落ちとらんかった?

はっ?
「1ドル落ちとらんかった?」。

〈吹き替えの技を 観客の前で…〉

〈俳優の道を捨て

声で生きてきた男の
矜持だろうか〉

無声映画って
声ないじゃないですか。

映像はあるんだけど。

チャップリンが 「お前 どこ行くの?」
っていうのは

こうやって
字幕が出てくるわけよ。

それだけなの。

「お前 どこ行くの?」っていうのを
当ててみようじゃないかと。

我々 そういう仕事を
してきたんだから。

で それをやったのが
野沢雅子と一番最初

長野県の善光寺 忘れもしない
このくらいの部屋で。

それがきっかけで 山寺を加えて。

山寺が また ちょっと
あれ天才だから…。

1人で?
生でよ。

いや~ すごい~。
犬も一匹ずつ違うんだから。

ああ 確かに。 『アンパンマン』の
犬だけじゃないんですね?

違う 違う… 全然…。
ブルもいるしさ

チワワもいるしっていうの
全部 やっちゃう。

で それを舞台でやったら
圧倒的な人気を得たんですよ。

来年5月には サントリーホールで
やりますけどね。

ええ~! サントリーホール
すごいじゃないですか!

やっていくうちに
声優さんたちが

「これは声優の仕事ですね」。

実際に その
若い声優さんたち やってみて

どんな事おっしゃってます?

やりたがるのよ。
う~ん。

生で 一緒にやれるもんだから
山寺とも…

山寺も ほとんど神様みたいに
なってきちゃったから。

〈羽佐間や 山寺宏一との共演は

若い声優たちにとって

かけがえのない経験に
なっているという〉

今は全然…

ああ
じゃあ羽佐間さん ちょっと…

羽佐間さんのとこだけ
やりますからっつって。

ああ 他はね…
バラバラにとるんですよね。

で この相手の人はどうしたの?
っつったら

「明日 やります」って言うの。

同次元で
セリフ作ってんじゃないんだよ。

もう 今ね そういうのが
できてしまいますよね。

そしたらさ…。

「だって お前そうじゃないか!」
っつったら

「いや そうなんだけどさ!」
っていう芝居は なかなかない。

「だって お前そうじゃないか」

「いや そうなんだけどさ」
っていうふうに。

マイクの前に
生身があるのとないのとでは

結果 音が変わってくるって事
ですね。

全然 違うと思います。

で 僕らは 血を…
こう 通わせたセリフを

みんなで勉強したんですよ。
ええ。

〈年を重ねてもなお
声優・羽佐間道夫は

多彩な場で
精力的に活動を続けている〉

「『カチカチ山』 太宰治」

「カチカチ山の物語に於ける
兎は少女

そうしてあの惨めな敗北を
喫する狸は

その兎の少女を
恋している醜男」

「これはもう
疑いを容れぬ

厳然たる 事実のように
私には思われる」

〈少年時代の
父親の記憶をなぞるように

毎週 ラジオ番組で
古今の名作を朗読〉

〈自身が指揮者となり

後輩たちが声を合わせる群読は

半年の稽古を経て実現させた
野心的な舞台〉

♬~

(一同)「孤島に夕霧隔て

月海上に浮かべり」

「極浦の波を分け

潮に引かれて行く舟は

半天の雲に遡る」

(女性たち)
「寿永二年七月二十五日」

(一同)「平家都を落ち果てぬ」

〈今 86歳〉

〈エネルギッシュな日々を

一体 何が支えているのだろう〉

(一同)「舟を横様に成す」

86歳という お年を伺って
昭和8年生まれって…。

とても信じられない もう

どうして そんなに こう
お元気というかですね…。

僕はね…。

えっ!?

そんなふうにはお見受け…。
ああ そうですか?

心臓… 新宿の駅で
バタンと倒れてね。

そうでしたか。
うん 心房細動で。

それで 過激な運動ができない。

それで プールに入って
歩くんです。

ふ~ん。
プールに入って歩くのは

大体 1日40分ぐらい歩く。

こう 水を蹴って こうやって。

で それを週… 多ければ4回。
えっ そんなに?

で 普段は2回ぐらい。

食べたい物が食べられて…

食べられてっていうか
これを選んで

これ食べたい。 で あと歩く。

そして…。

あの~ 日比谷にミッドタウン
っていうのがあって…。

ありますね 最近できたやつ。
あそこの回廊っていうか

廊下のとこに 昔 映画館の前に
スターの手形が こう あった

そのままのものが
ずっと飾ってあるのね。

一番手前に 宝田明さんが
書いてんだけども。

色紙に書いてあるんだけど。

いちしょ… 一つの笑いね…。

ふーん。

でね 一怒り 「一怒一老」って。
あっ。

一つ笑ったら 一つ若くなるよ。

一回怒ったら
一つ年取るよっていう。

この人は 素晴らしい事言うな~
と思って。

私も覚えておきます。
ねっ。

「一笑一若」かな。

「一怒一老」。
あ~。

今日も お話ししてて
とっても楽しかったです。

いやいやいや。
ご一緒してるとね

本当にみんな 今日
スタッフも 随分笑いましたよ。

いやいや とんでもない。
もう本当に申し訳ありません。

いえいえ アハハ…。
謝らないでください。

いきなり謝らないでください。
いや 謝るんですよ。

えっ? 謝る事も大事?

足 ガンって踏まれて
「あ~ ごめんなさい」

「僕 下にいたから」
って言うぐらいにならないと。

(スタッフの笑い)
人に怒ってる場合じゃないと。

そのくらいの覚悟があれば。
なるほど。 朗らかにね 怒らず。

まあ 本当に
長い間すいませんでした。

ますますのご活躍を。
今日は ありがとうございました。

くだらない事を申し上げて
どうも皆さんすみません。

ごめんなさい。
(スタッフの笑い)

笑ってくださいね。
ありがとうございました。

多分 結構 負けず嫌いなんじゃ
ないかなと思うんですよね。

いや もっと
よくできるんじゃないかとか

なんか もっと
新しい事をしていたいとか。

なんか まだこれとか
っていうふうに

まあ 向上心とも
言うのかもしれないんですけれど。

いまだにあれだけ こう

お仕事も
バリバリされているし。

やっぱり お話ししても
とっても魅力的だし。

なので… やっぱり
そういう気持ちって

大事なんだなという事が
よくわかりました。

〈羽佐間道夫が
大切にしている言葉〉

すいません。 あの…。

「歩いても歩いても

先の見えない この一本道」

私の事であります。

私 歩いても歩いても
到達点がないので

こんな事になりました。

〈その
大きな背中を

どれだけの若者が

追いかけて
いる事か〉


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