NHKスペシャル 東日本大震災「40m巨大津波の謎に迫る」突然襲ってくる「サイレント津波」の新たな脅威…


出典:『NHKスペシャル 東日本大震災「40m巨大津波の謎に迫る」』の番組情報(EPGから引用)


NHKスペシャル 東日本大震災「40m巨大津波の謎に迫る」[字]


9年間解けなかった謎▼津波は岩手県北部で高さ40m近くにまで達していた▼揺れの大きさに比べ異様に高かった巨大津波▼突然襲ってくる「サイレント津波」の新たな脅威


番組内容

東日本大震災から9年、解けなかった大きな謎がある。岩手県北部で高さ40m近くにまで達した津波だ。揺れの大きさに比べ異様に高い巨大な津波となり、津波への備えを強化していた町に被害を与えていた。最新科学が解明した、謎の巨大津波の正体とは?に見えてきたのは、従来の技術ではとらえることが難しく、突然襲う「サイレント津波」という新たな脅威の姿だった。映像と証言からあの日の津波の実像に迫る。

出演者

【語り】礒野佑子


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NHKスペシャル 東日本大震災「40m巨大津波の謎に迫る」突然
  1. 津波
  2. 防潮堤
  3. 場所
  4. 地震
  5. 巨大津波
  6. 発生
  7. サイレント津波
  8. 海底
  9. 巨大化
  10. 映像
  11. 高台
  12. 自宅
  13. 最大
  14. プレート
  15. 延足
  16. 現象
  17. 震度
  18. m以上
  19. 一気
  20. 岩手県北部


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9年前の3月11日に発生した
国内最大級の巨大津波。

高さ40m近くまで達する
一部始終を捉えた映像です。

実は この津波 東日本大震災の
大きな謎の一つでした。

津波は 最終的に ビルの10階に相当する
高さにまで達しました。

なぜ これほど巨大化したのか。

最大で震度7の揺れを観測した
宮城県では

津波は 多くの場所で
15m以下でした。

しかし 最大で震度5強だった
岩手県北部に

30mを超える地点が
集中していたのです。

地形を考慮しても 揺れの大きさからは
ありえない高さでした。

専門家たちは
9年間 この謎に挑んできました。

そして 津波が巨大化した背景に

海底で起きる 知られざる現象が
浮かび上がったのです。

地震の揺れが比較的小さくても
大きな津波が発生する

サイレント津波とも呼ばれる現象です。

サイレント津波によって
巨大化した津波。

高台に逃れた人たちでさえ
犠牲になりました。

鉄壁とされていた
国内最大級の防潮堤も乗り越え

町を襲います。

あの日から9年。

ようやく見えてきた
40m巨大津波の全貌です。

津波が 最大で39mの高さにまで達した
岩手県宮古市。

田老地区には 万里の長城とも呼ばれた
防潮堤がありました。

高さ10m 全長2.4kmにも 及びます。

海側と陸側に整備された
2重の防潮堤。

明治や昭和にも
繰り返し 大津波に襲われた経験から

長年かけて
強固な備えを築いてきました。

しかし あの日の巨大津波は

専門家の想像さえ
はるかに超えるものでした。

宮古市で調査を重ねてきた
今村文彦教授です。

津波の痕跡は 沿岸部で
高さ17mの場所に残されていました。

更に陸地を駆け上がり

場所によっては
40mにまで達していたのです。

なぜ 津波は巨大化したのか。

それは 地震の揺れからは
考えられないものでした。

マグニチュード9.0の
地震が発生します。

震源に近い宮城県は

最大で震度7の
激しい揺れに襲われます。

一方 震源から離れた
宮古市など 岩手県北部では

最大で震度5強。

宮城県に比べると 揺れは
激しくありませんでした。

地震直後の宮古市内の映像です。

揺れによる被害は
ほとんど出ていませんでした。

地震発生の3分後
大津波警報が発表されます。

避難を始める人もいましたが

危機感を抱かなかった人も
少なくありませんでした。

田老地区の防潮堤の上にも
人の姿があります。

当初の警報どおりであれば
津波は十分防げるはずでした。

陸側の防潮堤の上から

海の様子を見ていた人がいます。

市内の会社に勤める
佐々木高広さんです。

これまで 大きな地震があっても

津波が防潮堤を乗り越えることは
ありませんでした。

あの日の揺れでも
大きな津波は来ないと考えていました。

自宅が 海から離れた高台にあるため
津波は来ないと考えていた人もいます。

延足幸治さんです。

延足さんの自宅は 海から
500m以上離れた山沿いにあり

10mの防潮堤よりも高い場所に
ありました。

当時 仕事で別の場所にいた延足さん。

自宅には 78歳の母 ハツさんが
一人 残っていました。

地震発生の23分後。

宮古市内の一部に
津波が到達し始めます。

その様子を捉えた映像です。

この映像を撮影した木村直生さん。

当時 大学生でした。

巨大な防潮堤がない この地区。

木村さんは
どんな津波が来るのか確かめようと

高台にやって来ました。

高さは
40m以上ありました。

木村さんが最初に目にした津波は

港の岸壁の高さ程度で
渦を巻くだけでした。

木村さんは これ以上
海に変化はないと考え

撮影をやめました。

ところが…。

僅か3分で 状況は一変。

撮影を再開します。

津波は 信じられない速さで

一気に 高さ20mほどに達し
家々を襲い始めたのです。

そのころ 10mの防潮堤を備えていた
田老地区にも

巨大津波が到達します。

水かさを増し
白い壁のように迫る巨大津波。

その高さは 防潮堤を
はるかに上回るものでした。

津波が防潮堤を乗り越える瞬間を
捉えた写真が見つかりました。

乗り越えた直後。

海水が滝のように流れ落ち
建物を次々と破壊していきます。

膨大な量の海水が 一気に
町に なだれ込んでいきます。

この写真は
防潮堤のすぐ横にある建物の3階から

撮影されました。

陸側の防潮堤の上にいた
佐々木さん。

津波が 150m先の防潮堤を
越えるのを見て

初めて恐怖に襲われました。

真っ黒い 何て言うんでしょうね…

慌てて防潮堤を駆け下り
車に飛び乗った佐々木さん。

とにかく高い場所へ
必死で逃げ始めました。

目指したのは 300mほど離れた
中学校の裏の高台です。

あと100mという時でした。

左側の道路から
津波が迫ってきたのです。

津波の速度は
時速30kmに達していたと見られます。

やっとの思いで
中学校に たどりついた佐々木さん。

車を降りて 裏山を駆け上がります。

振り返った その瞬間。

校庭に流れ込んだ津波が

佐々木さんの車を
押し流していったといいます。

巨大な防潮堤がない地区では
津波は より高さを増していきます。

画面左にある小学校。

避難所に
指定されていました。

そこから逃げる子どもたちの姿が
映っていました。

映像からは この時 津波が

25mの高さにまで達していたことが
分かりました。

そこまで 津波 入ったんですか?
入りました。

当時 小学校にいた児童の一人
中村俊輔さんです。

小学4年生だった中村さん。

全校児童30人と 校庭に避難していました。

小学校の場所は 高さ20m。

過去 津波に襲われたことは
ありませんでした。

津波が来る直前 中村さんは
高台にある自宅へ戻り

難を逃れました。

しかし 親と一緒に逃げた児童2人が
津波に巻き込まれ 犠牲になりました。

逃げてくる子どもたちの映像は
10秒後 突然途絶えます。

高台で撮影していた木村さん。

このころ 津波は 陸を駆け上がりながら
30m以上に達していました。

木村さんがいた 40mの場所にまで
迫ったため

更に高い所へ逃げたといいます。

田老地区で 高さ10mの防潮堤を
乗り越えた巨大津波。

膨大な量の海水が 内陸奥深くまで
一気に なだれ込んできます。

自宅に母親を一人残していた
延足さんです。

海から500m離れた高台にあった
延足さんの自宅。

しかし 津波は 僅か2分足らずで
そこまで達していたと見られます。

仕事で自宅を離れていた延足さん。

駆けつけた時には
家は 跡形もなく流されていました。

がれきの中から
唯一 見つかったものがあります。

こういう感じになっています。
まだ これは いい方なのかな。

母 ハツさんの写真です。

孫の成長を
何よりも楽しみにしていたハツさん。

今も行方が分かっていません。

揺れの大きさからは
想像もつかなかった巨大津波。

宮古市では 569人が犠牲となりました。

なぜ これほどまでに巨大化したのか。

この9年間
専門家たちは

宮古市一帯で 巨大化した津波の謎を
追い続けてきました。

津波研究の第一人者
今村文彦さんです。

この日 調査したのは 津波が
最も高く駆け上がった場所の一つです。

宮古市一帯を襲った巨大津波は

地震の揺れからは
説明できないものでした。

通常 津波は 震源に近く
揺れが大きい場所ほど

高くなる傾向があると考えられています。

今回 最大震度7を記録した宮城県。

多くの場所では
15m以下でした。

しかし 最大で震度5強だった
岩手県宮古市の一帯。

30m以上に達した津波が集中しています。

沿岸部の地形を考慮しても
説明のつかない高さでした。

揺れの大きさからは考えられない津波は
なぜ起きたのか。

今村さんが まず注目したのが
120年以上前の明治三陸津波です。

当時の記録をひもとくと

岩手県北部は
震度3前後の揺れにもかかわらず

10m以上の巨大津波が
押し寄せていました。

今村さんは この時
三陸沖で 通常とは異なる現象によって

津波が引き起こされたと考えています。

通常の津波の発生メカニズムです。

プレートが一気にずれ動き
海面を押し上げると…。

激しい揺れと津波が発生します。

ところが 明治三陸津波の場合

プレートのずれ動きは
非常にゆっくりとしたもので

激しい揺れは起きませんでした。

しかし プレートが大きくずれ動いたため
巨大津波が発生したと考えられています。

今回も同様の現象が起きたのではないか。

分析しているさなか
もうひとつの可能性が浮かび上がります。

2018年
インドネシア スラウェシ島の地震。

通常とは異なる津波が
発生したのです。

(悲鳴)

地元の気象当局の予測を
はるかに超える大津波が襲い

4, 000人以上が亡くなりました。

現地調査を行った今村さん。

通常の地震とは異なる現象が

津波を引き起こした可能性に
行き当たります。

手がかりとなったのが
船から撮られた津波の映像です。

沿岸の海面で
激しく水しぶきが上がっています。

その背後をよく見ると

斜面の土砂が大量に海に流れ込む
地すべりが起きています。

更に この地すべりが 海底でも起きていた
可能性が浮かび上がったのです。

地震のあとに調査した
海底の地形です。

黄色から赤にかけて
海底が深くなっていることを示します。

断面を見てみると。

幅500mにわたって
盛り上がった場所が見つかりました。

地すべりで
崩れ落ちた土砂が
たまった痕跡と見られます。

海底で大規模な地すべりが起きると

海面が押し上げられ 津波が発生します。

しかし この時 地震のような
大きな揺れは起きません。

激しい揺れを伴わずに津波を発生させる
もう一つの現象が浮かび上がったのです。

インドネシアで見られた
海底の地すべりと

明治三陸津波の
ゆっくりとしたプレートのずれ動き。

これらが引き起こす
激しい揺れを伴わない津波は

いわばサイレント津波だと
今村さんは指摘します。

東日本大震災では
このサイレント津波が

巨大化の要因となったのではないか。

今村さんは
シミュレーションを重ねました。

その結果です。

まず 地震の震源となった
宮城県の沖合で津波が発生。

その2分半後 岩手県北部の沖合で
サイレント津波が発生。

この時 海底で地すべりと
ゆっくりとしたプレートのずれ動きの

2つが起きたと推定されます。

地震による津波に
サイレント津波が加わって巨大化。

こうして 岩手県北部に
高さ30m以上の津波が

集中することが確かめられたのです。

想定以上に津波を巨大化させる
サイレント津波のリスク。

全国各地に潜んでいることも
分かってきました。

これは 日本周辺の海底で

地すべりの痕跡が見つかった
場所を示した図です。

その数は 調査した太平洋や日本海の
一部だけでも 4, 400か所余り。

こうした場所は 今後 地震の際に

再び地すべりを起こすリスクがあると
見られています。

サイレント津波は
東京湾でも起こると懸念する

阿部郁男さんです。

阿部さんは
首都直下地震の際

東京湾の2か所で
海底地すべりが
起きるおそれがあると指摘します。

黄色い線が密集している部分。

海底の傾斜が急なため

崩れやすく 地すべりが起こる
可能性があるといいます。

阿部さんのシミュレーションに
基づく映像です。

海底地すべりによって
高さを増した津波が

東京湾の沿岸に押し寄せます。

川崎では 従来の国の試算による
津波の高さは 90cm。

しかし サイレント津波が加わると
高さは最大4.6m。

各地で これまで想定されていない
被害が出るおそれが あるのです。

一方 高さが増すだけでなく

思わぬ早さで津波が迫るリスクも
見えてきました。

大阪湾の北部で見つかった
海底の傾斜が急な2か所。

地震で地すべりが起きると津波が発生。

神戸空港周辺には
僅か5分で到達します。

サイレント津波は

これまでの備えが通用しない危険性を
突きつけているのです。

東日本大震災で 想像をはるかに超える
巨大津波に襲われた

岩手県宮古市の一帯。

強固な備えが破られ
深刻な被害が出ました。

巨大化する津波から どう命を守るのか。

模索が始まっています。

大きな防潮堤を整備するだけでは
限界があると指摘する専門家がいます。

有川太郎教授です。

そうですね。
壁の前を見て頂くと分かりやすい…。

宮古市内の
巨大津波の映像を分析したところ

防潮堤の思わぬリスクに気付きました。

防潮堤を乗り越えた津波が

僅かな間に 家の壁面を破壊していきます。

ひとたび津波が乗り越えると

かえって 破壊力を増す危険性がある
というのです。

津波は どれほどの速さと
破壊力になるのか。

有川さんは 田老地区の防潮堤の高さを

実物大で再現 実験を行いました。

成人男性に相当する
70kgのおもりを箱に入れ

防潮堤の近くに置きます。

3 2 1。

斜面を流れ落ちることで
津波は 速さを増し

時速30kmに達していました。

水位 僅か15cmでかかる力は 200kg重。

大人が一瞬で流されてしまうほどの力だと
分かりました。

防潮堤は 一定の高さまでの津波を
せき止めることができます。

しかし…。

ひとたび津波が防潮堤を乗り越えると

一気にスピードを増し 破壊力も増加。

人や建物に大きな被害を
もたらすのです。

(サイレン)

防潮堤だけに頼らず いち早い避難を
促すための取り組みも始まっています。

どんな津波も
早く正確に捉える技術の開発です。

地震の揺れを陸上で検知し

それを基に
プレートのずれ動きを推定。

津波の高さや到達時間を
予測してきました。

しかし これでは

激しい揺れを伴わない
サイレント津波を捉えるのは 困難です。

そこで 新たに整備しているのは

津波を直接観測することができる
水圧計です。

津波が発生すると水位が上昇します。

それによる水圧の変化を
観測することで

どんな津波も捉えようというのです。

これまでに 東北や四国などの沖合で
整備が進んでいます。

海底の水圧計に加えて

陸上からも津波を直接捉える
試みが始まっています。

高橋智幸教授です。

震災後 高橋さんのチームが
開発しているのが

電波を利用して津波を捉える
津波海洋レーダーです。

レーダーは 沖に向けて
50kmの範囲に電波を出します。

その反射から海面の変化を観測します。

これを使えば
津波の高さや位置を推定できるのです。

数年以内に太平洋沿岸への設置を
目指しています。

2万人を超える人が犠牲になった
東日本大震災から 間もなく9年。

40m巨大津波は
多くの痛みとともに教訓を残しました。

高台の自宅が流され

今も 母親の行方が分からない
延足幸治さんです。

どんなに備えたつもりでも
津波は 想像を超えて襲ってくる。

延足さんは 強く心に刻んでいます。

震災後 40mほどの高台に移転した
保育所です。

以前の建物は 9年前のあの日
津波で跡形もなく流されました。

では 避難しま~す。
(ホイッスル)

震災後に生まれた子どもたち。

高い場所にいても
決して安心することなく

より高くへ逃げるよう伝えています。

津波って どんなものだと思う?

津波から逃げる時 何が一番大事かな?

命が大事?
うん。

震災から9年がたって
ようやく見えてきた巨大津波の実像。

あの日の経験は 私たちの備えに
絶対はないことを伝えています。


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