クローズアップ現代+「原発事故9年・長期避難者の心理調査 いま心に何が?」48%にPTSDの疑い…


出典:『クローズアップ現代+「原発事故9年・長期避難者の心理調査▽いま心に何が?」』の番組情報(EPGから引用)


クローズアップ現代+「原発事故9年・長期避難者の心理調査▽いま心に何が?」[字]


帰れぬふるさとへの思い…宙づりのままの9年間▽48%にPTSDの疑い▽原発事故の“風化”で現役世代にも心の問題が▽「帰還困難区域」から放送


番組内容

福島の原発事故から9年。避難者たちが今も深刻な心の傷を抱えている実態が、最新の調査で明らかになった。調査対象は帰還困難区域・浪江町津島の住民513人。半数近くにPTSDの疑い、3割近くにうつ病などの疑いがあるとわかった。取材から見えたのは、見過ごされてきた「現役世代の苦しみ」や、被ばくや賠償金をめぐる偏見や差別にさいなまれる姿…。復興ムードの陰で、何が彼らを追い詰めているのか?その声に耳を傾ける。

出演者

【キャスター】武田真一,高山哲哉,【ゲスト】大阪市立大学大学院教授…除本理史,津島地区住民…今野秀則


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クローズアップ現代+「原発事故9年・長期避難者の心理調査
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武田≫3月11日を迎えた
福島県浪江町。

帰還困難区域の
津島地区に来ています。

この9年で、県内では避難指示の
解除が進んできましたが

この津島地区は
いまだに放射線量が比較的高く

およそ1400人の住民は
ふるさとに戻れずにいます。

中には、今も心の傷を
深めたままの人たちが

数多くいることが
分かってきました。

きょうはその胸の内に
耳を傾けます。

≫精神科医の蟻塚亮二さんです。

去年、津島地区の住民を対象に
大規模な心の調査を行いました。

回答したのは
県内外に避難する513人。

いまだふるさとに帰れない
帰還困難区域の住民に絞った

本格的な調査は
これが初めてです。

津島の住民は

この9年ずっと厳しい状況に
置かれ続けてきました。

事故直後には、原発から
20キロ以上離れていた津島に

多くの人たちが
とどまっていました。

しかしその後
大量の放射性物質が津島に

降り注いでいたことが判明。

≫2014年以降
比較的放射線量が

低かった地域から避難指示が
解除されていきましたが

津島は今も特別な許可がないと
立ち入りさえできません。

不安定な環境に
長い時間置かれた住民たち。

ストレスや健康不安など
心の状態を詳しく調べ

今後の治療に
役立てようとしたのです。

≫今回調査を受けた住民の中には
以前、武田キャスターが

取材したことがある
家族もいました。

武田≫こんにちは。
ご無沙汰しています。

≫どうも、お久しぶりです。

≫津島から30キロ離れた
二本松市に暮らす

柴田明範さん、明美さん夫妻です。

2013年に取材したときには
苦しいながらも仮設住宅を出て

新たな暮らしを始めると
語っていた柴田さん。

あれから6年を経て
穏やかな暮らしを

取り戻しているかと
思われましたが

調査の結果は驚くべきものでした。

≫つらい記憶が
フラッシュバックしたり

不眠に悩まされるPTSD。

そのリスクが
基準の2倍以上の値でした。

≫生まれ育った場所は
今もゲートの向こう側。

自宅の周りは
除染が行われておらず

柴田さんは防護服を着て
通い続けています。

武田≫失礼します。

≫息子3人と娘2人を含めた
3世代9人の大家族でした。

3月11日は
長女の中学校の卒業式。

4月からは、その制服を
次女がお下がりで着る予定でした。

≫もう帰れないと分かりつつ

いつかまたここで
暮らせるのではないかという思い。

どっちつかずの状態にこの9年間
胸を引き裂かれ続けてきました。

≫調査は、質問票や

個別の聞き取りを重ねて
行われました。

そこから見えてきたのは
事故から時間が過ぎた今も

津島の人たちの心の状態が
突出してよくないことです。

PTSDの疑いがある住民は
およそ半数に当たる48%。

また、絶望感や
気分の沈み込みなど

うつや不安障害の可能性がある
住民は28%。

この値は
原発事故避難者全体を

対象にした調査の
4倍以上になります。

≫今回、時間とともに
周囲との溝が深まり

孤立感を募らせているという
避難者が多く見られました。

≫菅野あゆみさんは
事故直後から避難先を転々。

その後、福島県の内陸部に移り
生活を再建しようとしました。

新たな家は賠償金では
足らなかったため

ローンを組み
その返済を続けています。

しかし
避難先の地元住民との溝に

気付くようになったと言います。

≫菅野さんは現在も
2つのパートを掛け持ちして

週7日休みなく働いています。

しかし、避難者に対する
冷たい視線を感じるたびに

賠償金を手にした後ろめたさに
さいなまれていると言います。

≫今回の調査結果から
特に福島県外に避難した人が

PTSDなどのリスクが高い
という実態も見えてきました。

津島からおよそ300キロ。

山梨県甲府市に避難している
石井拓さんです。

今回の調査で
PTSDの疑いを示す数値が

基準のおよそ2倍でした。

≫石井さんは、この9年間

慣れない土地で家族を守ろうと
必死だったと言います。

避難してすぐに直面したのは

子どもたちが受けた
心ないひぼう中傷でした。

≫しかし、子どもへの
放射線の影響を考えると

福島に戻ることは
できなかったと言います。

そうした中でも

消し難いふるさとへの思いは
膨らみ続けています。

≫地元の祭りの企画や

消防団、商工会といった
活動を通して

地域の人たちとのつながりを
築いてきた石井さん。

ふるさとを思う
その複雑な胸のうちを

誰にも語れず
抱え込んできました。

≫周囲から孤立し
その思いを吐き出すことが

できない避難者たちの心は
9年たった今

限界まで来ていると
蟻塚さんは感じています。

武田≫ここは、復興拠点として
除染が完了した

津島中学校というところです。

こちらには
この中学校の卒業生でもあり

今も区長をされている
今野秀則さんに

お越しいただきました。

VTRでも
ちょっと映ってましたけれども

このグラウンドであの運動会が
行われていたんですね。

今野≫はい、そうです。

武田≫皆さんにとっては
大切な思い出の場所?

今野≫はい、津島地区には
たくさんの行事があります。

それこそ年中通じてね。
中でも特にこの津島中学校の

グラウンドで行われていたのは
ふれあい運動会。

地区住民、子どもたち
幼稚園世代から、足腰が不自由な

おじいちゃん、おばあちゃんまで
本当に全世代が集まって

各部落対抗という形で
運動会を実施してました。

お昼どきになると
各集落、部落ごとに

各世帯から住民が持ち寄った
ごちそうを分け合って食べて

隣のテントまで出張してお互いに
その懇親、交流を深めてた。

そういう楽しい思い出の場所です。

武田≫まさに皆さんの絆が
ここでつくられた

そんな場所だったわけですね。
今野≫はい、そのとおりです。

武田≫その絆が9年たって
失われつつある。

心の傷が癒えない
津島の人たちの姿

ご覧になってどう思われました?

今野≫私たちにとって
その地域の中で

コミュニティーの中で住民交流を
繰り返しながら生活する。

そのことそのものが
喜びであり、楽しみであり

生きがいであったんですね。

それが今回の原発事故で
根こそぎ奪われてしまったと。

そういうつらさ、苦しさが
日々積み重なって

9年間過ごしたということです。

武田≫今野さんご自身も
お感じになってますか。

今野≫はい、それは毎日ですね。

避難先でそれなりの生活は
してるつもりですけども

地域での生活を思い返さない
という日はありません。

武田≫もう一方
原発事故の被災地を訪ね

数多くの住民の方の悩みを
聞いてこられた

大阪市立大学の除本さん。

9年たった今なお、深い心の傷を
負い続けている方がいる。

これはなぜだとお考えですか。

除本≫今、映像でも
その賠償のことで周りから

どう見られてるんだろうか
というようなお話も出てきました。

この9年間がたってくる中で
もうその賠償や支援策は

十分じゃないか
というような見方も

強くなってるんではないかな
と思います。

それだけではなくて
近年ですね、その自立とか

自己責任ということを
強調する向きもありまして

こうしたことが合わさって
番組を見ておられる方の中にも

被災者の方々を差別したり
するわけじゃないんだけれども

そうは言っても、前に向かって
進んでいくべきなんじゃないか

というふうに考えておられる方も
多いんじゃないかと思います。

ただ、そうした見方で見られる
ということが、そうした目線が

当事者にとっては
やっぱり重荷になる

ということがあります。
社会全体として見ると

当事者の置かれた状況に
目を向けなくなって

きてるんではないか
そういう懸念も

しているところです。

武田≫今回の実態調査からは
もう一つ見過ごされてきた問題が

明らかになりました。
これまでリスクが低いと

見られてきた
比較的若い世代の心の問題です。

≫今回の調査で、30代を中心に
家族や社会の柱となる現役世代に

うつや不安障害などのリスクが
高いことが判明しました。

その値は、全国平均と比較すると
2倍から5倍以上にも上ります。

≫蟻塚さんは、この結果から

現役世代が求められる
役割や責任が

彼らを苦しめているのではないか
と考えています。

≫結婚や出産を巡る
周囲からの重圧に苦しんでいる

現役世代の避難者もいました。

震災の年に成人式を迎えた
星野由紀さんです。

29歳を迎えた今
原発事故による影響への不安が

むしろ大きくなっている
といいます。

≫これは
星野さんの家族が撮影した

原発で爆発が起きた日の映像。

当初は事故の深刻さを
知る由もありませんでした。

≫しかし、時が過ぎ
結婚を意識する年齢になると

脳裏に
よみがえってくるようになった

光景があるといいます。

≫みずからの健康への不安

周りの人から
どう見られるのかという恐怖。

そうした気持ちが次第に募り

今では将来に
希望が持てなくなったといいます。

≫この9年、家族や社会のために
走り続けてきた津島の現役世代。

取材を進めると
周囲との摩擦や温度差に疲れ果て

諦めさえ口にする人が
多く見られました。

武田≫声を上げることすら諦めた
という若い世代の声。

今野さんもお聞きになったことが
あるそうですね。

今野≫はい、例えばです。

勤務先で、事故後働いている
何げない同僚との会話の中で

原発事故、その関連で
賠償金の話になる。

そういう場合に
居たたまれない気持ちになって

最後には職場をやめてしまった

というふうな話とか

先ほど映像にも出てきた
その結婚に対する不安だとか

そういう話はよく聞きます。

武田≫その若い人たちが
そういった思いを抱く。

そのことは、どういうふうに
受け止めてらっしゃいますか。

今野≫私自身は、72歳で
高齢者でもあるし

社会との接点は
その分だけやはりだんだん

少なくなってきてますけども
若い人、若い世代は

仕事の関係やら
子どもたちの学校の関係やら

職場の人たちのつきあいやら
やはり社会との接点

それから生活を支えるという
意味合いで

近所づきあいだとか
たくさんあるんだと思うんですね。

そういう場面でどうしても
自分自身と社会との摩擦が

出てくるということかと思います。

高山≫その現役世代の心は
なぜ見過ごされてきたのか。

福島で
心のケアの研究をされている

前田先生にお話を伺いました。

誰かに頼る時間的余裕が
まずないと。

さらに、そもそも
頼っていいんだという発想もない。

それが、支援が手薄になって
ダメージが大きくなっていく。

こうした状況を脱するために
前田先生は、ウェブなどの活用

アクセスのしやすい形で
若者に届く支援が必要であると

指摘されています。

武田≫除本さん
現役世代が社会から孤立し

また傷ついてもいるという現状
どういうふうにご覧になりますか。

除本≫今、映像でも、周りから
理解されてないんじゃないか

というような声ですとか
あるいは、社会の中で自分たちが

忘却されてるんじゃないか
風化してるんじゃないか

という声も出てきました。

この9年間
こうした社会の側の受け止めと

当事者の側との思いの隔たりが
すごく大きくなって

きてるんじゃないか
というふうに感じます。

そうした中で、現役世代の方。
今、今野さんが

おっしゃったように
社会といろんな接点がある

現役世代の方。
特にそうした隔たりを強く感じて

おられるんではないかな
というふうに思います。

高山≫その原発事故後の複雑な心。

実は海外でも報告されてまして

チェルノブイリの元住民の
皆さんを調査続けると

何十年にわたって
PTSDで苦しんでいる人

これが少なくない
というんですね。

その研究を行っている
メルニツカヤ博士によりますと

要因が3つあると。
まずは、消えない健康不安。

それから
周囲の人々との関係の悪化。

さらに、自己評価の低さから
みずからの人格を

否定的に捉えてしまう。
これもまた津島の皆さんの状況と

重なる部分が多いんです。
武田≫私たちもマスコミとして

原発事故の
被害にあった人たちの思いを

これからも伝え続けていく
責任を改めて感じます。

除本さんは
そうした人たちの心に社会は

どう向き合っていくべきだと
お考えですか。

除本≫今、当事者の方々の
声として

共感されないということの訴えが
出てきたわけですね。

私たちとしては
全国に暮らす人たちが

この当事者の方が失ったものとは
何なのかって

今、改めて捉え直して
理解をしていく

共感をしていくという
必要があると思います。

武田≫失ったものを?

除本≫そうですね。
それが当事者の方の心の復興にも

つながっていくんだろうな
というふうに思います。

何が失われたのか
ということで言えば

お金で償われるようなものは
賠償されてきてる

わけですけれども
きょう出てきたように

地域社会の中で
人々が暮らしていた絆だとか

家族のつながり
あるいは仕事といっても

お金の問題だけではない
生きがいだとか、人生設計

自分の尊厳に関わるような問題。
こうしたものが失われていて

これはいまだにきちんと
賠償されてるわけでもないし

今後に課題を残してるという
ことなんじゃないでしょうか。

武田≫今野さんは
今どういったことを

伝えたいとお考えですか。

今野≫私たち地域社会で
生活してきた者にとって

何というのかな。

地域の中で生きるという
その喜び、楽しみ

そういうものが失われてしまうと。
そのことに対する痛切さ。

だけど、それは今回の原発事故で
9年もたてば

戻ってこないかもしれないという
戻したいけど戻せない。

そういう二律背反的な苦しみが
日々、前に続く。

そういう被害が現実に
まだまだ続いてるということを

皆さんに知っていただければ
というふうに思います。

武田≫戻りたいけれども戻れない。
その苦しさを

ぜひ私たちも共有すべきだ
というふうに感じました。

きょうは本当に
ありがとうございました。

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