NHKスペシャル「“パンデミック”との闘い~感染拡大は封じ込められるか~」治療薬の研究・開発は?いつまで続く?…


出典:『NHKスペシャル「“パンデミック”との闘い~感染拡大は封じ込められるか~」』の番組情報(EPGから引用)


NHKスペシャル「“パンデミック”との闘い~感染拡大は封じ込められるか~」[字]


新型コロナウイルス“パンデミック”との闘い▽国内外の最前線の現場を追跡▽徹底分析!感染拡大のメカニズム▽治療薬の研究・開発は?▽いつまで続くのか?世界の研究者は


詳細情報

番組内容

WHOが“パンデミック”と言えるとして、世界的に感染が拡大している新型コロナウイルス。東京五輪を控える日本でも、今も、感染者の増加が続いている。番組では、感染拡大を食い止めようと、分析や対策にあたる専門家チームや、患者を受け入れる医療現場、治療薬の研究現場など、ウイルスとの闘いの最前線を徹底取材。海外の現場や最新研究を交え、果てして感染拡大がいつまで続くのか、封じ込めはできるのか、徹底追跡する。

出演者

【出演】東北大学大学院教授…押谷仁,東北医科薬科大学特任教授…賀来満夫


『NHKスペシャル「“パンデミック”との闘い~感染拡大は封じ込められるか~」』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数ベスト20)

NHKスペシャル「“パンデミック”との闘い~感染拡大は封じ込められ
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『NHKスペシャル「“パンデミック”との闘い~感染拡大は封じ込められるか~」』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)


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東京・霞が関。

日本の新型コロナウイルス対策の
心臓部に

今回 初めてカメラが入りました。

一部に 日本の状況を
楽観視するムードも広がる中

対策チームは
危機感を強めていました。

地球規模で猛威を振るう
新型コロナウイルス。

医療体制が危機に陥り
亡くなった患者の埋葬が

追いつかない国まで
出てきています。

私たちは 未知のウイルスに
どう立ち向かえばよいのか。

感染拡大を食い止めるための
模索が続けられています。

最新の研究で
浮かび上がってきたのは

ウイルスを含んだ微細な飛沫が

空気中に長時間漂い続けるという
メカニズム。

さらに 既存の薬が
治療に有効なケースがあることも

分かってきました。

グローバル化した世界を急襲した
新型コロナウイルス。

パンデミックと闘う
最前線からの報告です。

世界で猛威を振るう
新型コロナウイルス。

日本は 海外に比べると
落ち着いてきていると

感じる方も
いるかもしれませんが

いまだ予断を許さない状況が
続いています。

日本で感染が確認された人は
現時点で1, 091人。

死亡した人は
41人に上っています。

国の専門家会議は 19日…

…という見解を示しました。

今 専門家たちが
警戒しているのは

都市部を中心に
感染の経路がたどれないケースが

相次いでいることです。

新型コロナウイルスに感染した
70代の男性です。

緊急事態宣言が出された北海道で
11例目の感染者です。

多くの患者が口を閉ざす中

実態を知ってほしいと
カメラの前に立ちました。

この男性が行動を記録した
メモです。

体調を崩す2週間前から
行動をたどりましたが

どこでどう感染したか
分かっていません。

最初に異変を感じたのは
先月16日。

頭痛とだるさ せきなど
かぜのような症状が出ました。

市販のかぜ薬をのんでも
症状は改善しなかったため

旭川市内の病院を受診しました。

そのときに撮影された
CTの画像です。

右の肺にある淡い影。

新型ウイルスが原因の肺炎に
見られる特徴でした。

2日後 感染症の専門病棟がある
別の病院に入院。

翌日には
妻の感染も確認されました。

解熱剤や せきを止める薬を
投与されましたが

熱は一向に下がらず
せきの症状も悪化していきました。

そして 入院から7日目。

医師は エイズの発症を抑える
抗ウイルス薬の投与を決断します。

手探りの治療が続く中
男性の病状は次第に改善。

体温は平熱に戻り

苦しめ続けられたせきも
治まりました。

入院から17日目。

PCR検査で 男性と妻は
陰性が確認されたのです。

現在は退院している男性。

しかし 入院前に
妻以外の人にも

感染させてしまったのではないか
不安を抱えています。

見えないまま拡大を続ける感染を
どう食い止めるのか。

今回 国の対策を主導する
特別チームへの取材が

初めて許可されました。

先月下旬 厚生労働省に設置された
クラスター対策班です。

大学や研究機関から集められた
30人以上の専門家集団が

日々刻々と変化する
全国の感染者の情報を分析。

拡大防止の戦略を立てています。

陣頭指揮にあたるのは
東北大学大学院の押谷 仁教授。

2003年 SARSの
世界的な流行の際には

WHOの最前線で指揮を執った
感染症対策のスペシャリストです。

国内の分析に加え
世界の研究者との情報交換など

不眠不休の日々が続いていました。

急速な感染拡大の
芽を摘むために

今 対策班が
最も力を注いでいるのは

クラスターと呼ばれる 感染者集団に
ついての情報収集です。

これまでに
5人以上のクラスターが

8つの都道府県で

合計13か所発生していることを
確認している対策班。

しかし 今月に入って
クラスターとの関連が不明で

感染源が特定できない患者が
増えていました。

それは 監視下に置かれていない

未知のクラスターが存在する
可能性を意味しています。

クラスターを見逃した状態が
続くと 予兆のないまま

爆発的な患者の急増
オーバーシュートが発生し

事態を
制御できなくなってしまうのです。

今月13日 対策班は
緊張感に包まれていました。

先生 今朝
データをご覧になられた…。

だから データは
見なきゃ分かんないんで

今 この段階では言えないです。
何も言えないです。

西日本の都市部で
クラスターとのつながりが

不明な感染者が
相次いで2人確認されたという

情報が入ってきたのです。

都市部で感染源が不明なケースが
発生する事態を

対策班は 最も警戒していました。

人が密集し
出入りも多い都市部では

オーバーシュートにつながる
可能性が高いからです。

さらに 東京でも

クラスターとのつながりが
分からないケースが

相次いで報告されました。

その後の調査で 東京では

感染者のつながりが
判明するケースも出てきています。

しかし 各地で感染者が増える中

予断を許さない状況は
依然として続いています。

19日に行われた
政府の専門家会議でも

強い危機感が示されました。

北海道大学大学院の
西浦 博教授です。

クラスター対策班で
数理分析の指揮を執っています。

人と人との接触を
徹底して減らさなければ

急速な感染拡大を止めることは
できないと分析しています。

日本が直面している
厳しい現状が

国民に 十分に
伝わっていないのではないか。

押谷教授は 焦りを感じています。

スタジオには
VTRでもご紹介しました

東北大学大学院の教授で

政府の専門家会議のメンバーの
押谷 仁さんに

お越しいただいています。
よろしくお願いいたします。

押谷さん VTRの中では
強い危機感を

持っていらっしゃいました。
日本は

落ち着いてきているのではないか
という認識も

広がっていますけれども
今の日本の状態

一体どうなっているのか
最新の状況を教えてください。

日本は ぎりぎりの状態で
なんとか踏みとどまっている

状態だというふうに
私は思っています。

保健所とかですね 感染症研究所
地方自治体の皆さん

さらに 地方衛生研究所
クラスター対策班の若手の研究者

こういった人たちの
不眠不休の努力で

なんとか クラスターを見つけて
それを最小限に抑えている。

それによって
なんとか 大規模な流行に

つながらないような状況を
作れているという

そういう状態だというふうに
私は思っています。

先ほど 都市部を中心に
感染の経路が追えないケースが

相次いでいて
強い懸念を示されていましたが

この点についてはいかがでしょう。
クラスター連鎖もですね

監視下に置くことができれば

それほど大規模な流行に
つながらないと

我々は考えています。
ただし 監視下に置けない…。

大阪は大阪の努力でですね
かなり ライブハウスの

クラスター連鎖を 可視化することが
できたんですが

そういうふうに クラスターに
つながらないようなものが

多発してくるとですね
その裏には 必ず

見えていないクラスター連鎖が
あるはずなので

その規模間が 我々には
全く分からないことになるので

非常に危険な状況
ということになります。

こちらなんですけれども

日本の国内の
新規の感染者数なんですが

こちら このあと
どんなふうになっていくと

見ていらっしゃるでしょう。

武漢を中心とする湖北省起源の
ウイルスの第1波の流行では

日本は幸いなことに
ほかの国で見られたような

大規模な流行には
つながらない。

ぎりぎり
踏みとどまってきていると。

ただ 第1波の流行が
大都市圏を中心に

まだまだ
制御しきれていない中で

すでに第2波の流行が
始まってきてしまっていると。

そういうのが
今の日本の状況だと思います。

第2波というのは 具体的には
どんなものなんでしょう。

今 パンデミックの状態に
なっているので

特に中東 ヨーロッパ さらに
アメリカの大都市を中心に

非常に大規模な流行が
残念ながら起きてしまっています。

最初の第1波の流行では

ほとんど湖北省から
感染者が流入していたんですが

それをはるかに上回る規模で
第2波の流行では

感染者が日本に流入する。
在留邦人が帰国してくる。

さらに すでにヨーロッパ等の
旅行者等を基点とする

感染連鎖が始まっている可能性が
非常に高くなってきていると。

今までの対策を
続けているだけでは

第2波は乗り越えられないと
我々は考えています。

実際 もう第2波の
ウイルスの流行は始まっていると。

そういうことになります。

国の専門家会議で示されました
オーバーシュートですね

改めて どういうもので
何が起こるのか

教えていただけますか。
オーバーシュートというのは

感染者数が 爆発的に…
ある一定のレベルを超えると

爆発的に増えることをいいます。

見えないクラスター連鎖

クラスター連鎖を
見失ってしまうことによって

感染が拡大して それによって
大規模なクラスター

我々は メガクラスターと
呼んでいますが

それが起きたりですね
医療が崩壊することによって

医療現場で 非常に大規模な
院内感染が起こる。

そういうことをきっかけにして
恐らく 今の

オーバーシュートというような

感染者の
爆発的な増大ということが

各地で
見られているんだと思います。

オーバーシュートが
起きてしまうと

クラスター対策班でも
なかなか制御は難しくなりますか。

クラスターを追っていくだけでは
もうオーバーシュートが起こると

感染を制御することが
できませんので。

今 世界各地でやっていることは
都市の封鎖です。

すべての交通を遮断して

都市の中で 人が出歩くことも
ほぼすべて停止しないと

止まらないという状態になります。

お話にもありましたけれども
オーバーシュート 起きますと

医療体制に
過剰な負荷がかかりまして

通常なら救える命が
救えなくなってしまいます。

中でも 日本と同様
高齢者が多いイタリアでは

すでに
そうした危機に直面しています。

感染者の数が5万人を超えた
イタリア。

死者の数は 4, 800人以上に上り
世界で最も多くなりました。

この病院では
集中治療室に入る患者の

2人に1人が
亡くなっているといいます。

オーバーシュートが起きている
イタリアでは

医療機関の対応能力を超える
事態に陥っています。

12床のICUを持つ
地域の拠点病院。

そこに 40人以上の重症患者が
運び込まれました。

手術室も使って
処置にあたっていますが

病室も医療スタッフの数も
追いつかない事態に陥っています。

今 軍も動員して 急きょ ICUを
増設しようとしていますが

患者は増え続けるばかりです。

一方 もともと
医療体制が十分でなかった

中東の国 イランでは…。

今 10分に1人が
新型コロナウイルスで亡くなるという

深刻な事態に陥っています。

今回 NHKは 独自に映像を入手。

対応にあたる医療関係者も感染し
相次いで命を落としていました。

感染を避けるため
遺体は 地中深くに埋葬され

葬儀すら許されない状況です。

遺族の中には 感染防止を理由に
当局から遺体を返してもらえず

埋葬場所さえ
分からない人もいます。

こちらはですね パンデミックの
中心ともいわれます

ヨーロッパ各国の
感染者数の推移です。

イタリア スペイン

フランス ドイツなどで
急に 伸び方が増えていますが

現実に
オーバーシュートが起きていて

予断を許さない状況と
なっています。

押谷さん 海外の
こうした国々と比べて

日本は持ちこたえているのは
どうしてなんでしょうか。

アメリカでも
オーバーシュートが起きていると

考えられていますけれども

ヨーロッパとかアメリカでは
移民の数が多くて

この人たちは
非常に医療へのアクセスが悪いと。

さらに EUが 国境を
なくしてしまったということも

非常に大きな影響があるんだと
思います。

一方で 日本では 多くの人が

医療にアクセスできると同時に

医療現場の医師の
診断能力が非常に高いと。

そういうことによって
早期にクラスターを見つけて

クラスターを潰していくことが
可能になっているんだと思います。

早期に感染者に気付くことで

感染拡大を抑えられている
ということだと思うんですが

ただ 日本もPCR検査の数が
少ないので

見逃している感染者も 多数
いるのではないかという指摘も

あるんですが。 これについては…。

本当に 多数の感染者を
見逃しているんであればですね

日本でも 必ずオーバーシュートが
起きているはずです。

現実に 日本では
オーバーシュートは起きていません。

日本のPCR検査は
クラスターを見つけるためには

十分な検査がなされていて

そのために 日本では
オーバーシュートが起きていない。

実は このウイルスではですね
80%の人は

誰にも感染させていません。
つまり すべての感染者を

見つけなきゃいけないという
ウイルスではないんですね。

クラスターさえ
見つけられていれば

ある程度 制御はできる。
むしろ

すべての人が PCRを受ける
というようなことになると

医療機関に
多くの人が殺到して その中には

ほとんどの人は感染していない。
一部の人が感染している。

そこで 医療機関で
感染が広がってしまうという

懸念があって むしろ PCRの
検査を抑えていることが

日本が こういう状態で
踏みとどまってるという

そういう大きな理由なんだ
というふうに考えられます。

日本でですね オーバーシュートが
起きてしまった場合

医療体制って どのくらい
持ちこたえられるんでしょうか。

オーバーシュートが起きると
残念ながら

日本でも全く 現在の
日本の医療でも対応できません。

オーバーシュートが起こる以前にですね

日本でも 集中治療のリミットは
非常に低いところにある。

世界各国そうなんですけれども。

それを いったん超えてしまうと
救える命が救えなくなるので

そのリミットの中に いかに
この流行を

制御して リミットを
超えないようにしていくか。

そういう対応が必要になります。

改めて オーバーシュートを
起こさないためには

どんな対策を
打ち出していかなければ

ならないんでしょう。
えっと それはですね

感染者 感染連鎖 クラスター
クラスター連鎖 このいずれも

監視下に置くことができれば
流行を起こさないです。

クルーズ船では 700名を超える
感染者が出ましたけれども

あれは 完全に我々の監視下に
置けている感染者なので

そこから 流行は
全く起きていないんです。

感染連鎖もですね
医療機関で起こる感染連鎖は

ほとんど
監視下に置けているので

そこからは流行が起こることは
普通は考えにくいと思います。

さらに クラスター連鎖もですね
大阪でやったように

我々の監視下に置ける
リンクが追えて監視下に置ければ

大きな流行には つながらない
ということになると思います。

そういうことを 丹念に
やっていくっていうことが

オーバーシュートを起こさない
そういうことが

我々の今の日本の戦略だ
ということがいえます。

あの~ 私たち自身が 行動を
変えていくことというのも

感染拡大の最大の防波堤になる
ということなんですけども

重要なのが感染のメカニズムを
理解しておくことです。

これまで 主な感染経路として
考えられてきたのが

こちらの2つです。

ウイルスが付着したものに
触れることで感染をする接触感染。

そして くしゃみやせきから出る
飛沫を吸い込むことで

感染をします 飛沫感染です。

ですが今 この2つだけではない

新たな感染経路の可能性が
指摘されています。

今 専門家は
感染拡大を防ぐための鍵として

新たな感染の仕組みに
注目しています。

マイクロ飛沫感染。

一体どんなものなのか。

今回 NHKは 研究者と協力して
実験を行いました。

強力なレーザー光で
空中に舞う粒子を光らせ

高感度カメラで撮影します。

0.1マイクロメートルの
粒子までとらえることができる

世界最高水準の技術です。

実験開始。

まずは くしゃみです。

(くしゃみ)

目に見えるのは
直径1ミリ程度の
大きな飛沫。

すぐに落下します。

ところが 高感度カメラで
見てみると…。

(くしゃみ)

キラキラと漂う粒子が
浮かび上がりました。

大きさは100分の1ミリ。

10マイクロメートル以下の
小さな粒子です。

(くしゃみ)
角度を変えて見てみます。

小さく軽いため
漂い続けているのが分かります。

これがマイクロ飛沫の正体です。

マイクロ飛沫が
くしゃみ以外で発生する様子も

見えてきました。

バナナボートとか乗ったら
楽しいですよ。

試したのは 至近距離での
にぎやかな会話。

大きな声を発すると たくさんの
マイクロ飛沫が発生します。

2人の間で漂い続け
なかなか消えません。

このマイクロ飛沫 どの程度
吸い込むと感染するかは

まだ分かっていません。

しかし 舘田さんは
今回の感染拡大は

マイクロ飛沫の影響抜きには
考えにくいと言います。

そして 換気の悪い密閉空間では
マイクロ飛沫が

より感染リスクを高める可能性も
浮かび上がってきました。

この研究室では 密閉空間での
マイクロ飛沫の動きを

シミュレーションしています。

教室ほどの広さの密閉空間に
10人程度がいるというケース。

(せき)

1人が
1度 せきをしたという設定です。

およそ10万個
大小さまざまな飛沫が広がります。

青や緑で示した大きな飛沫。

これらは 1分以内に
ほとんど落下します。

しかし
赤色で示したマイクロ飛沫は

空中を漂い続けます。

(せき)

マイクロ飛沫だけで
シミュレーションします。

5分後。

10分後。

少なくとも20分 マイクロ飛沫は

空気のよどみで漂い続ける
可能性が明らかになりました。

実は このマイクロ飛沫のよどみ
防ぐ方法があります。

効果的だと考えられるのが

窓を大きく開け
部屋の空気を入れ替えること。

窓を開けると…。

マイクロ飛沫は
みるみる流されていきます。

小さく軽いため

空気の流れを作れば
排出することができるのです。

ここからは
感染症の予防や治療に詳しい

東北医科薬科大学の
賀来満夫特任教授にも

お話を伺います。
先ほど ご覧いただきましたのは

一般的なマイクロ飛沫の
動きを示したもので

新型コロナウイルスの
感染のリスクを

示したものではないわけですが
実際の感染の広がりを

ご覧になっている
押谷さんから見ると

この新型コロナウイルスでは
マイクロ飛沫による感染は

どう起こっていると
考えられるんでしょう?

いわゆる空気感染は
恐らく起きていないと思います。

もう 空気感染が起きてたら
日本でも大規模な感染拡大

起きているはずなので。
大半は 今まで考えられてきた

飛沫とか接触感染なんだと
思うんですけれども

今の映像で出てきたような

マイクロ飛沫の
近距離の感染というのは

例外的に起きている
可能性があって。

それがクラスターを作ること

つまり 症状としては
くしゃみとか せきをしていない

恐らく熱もないような
軽い症状の人が

のどに
たくさんのウイルスがあって

そういう人たちが しゃべる。

特に大きな声でしゃべるとか

息が荒くなるような
状況になると

かなりの量のウイルスを
出してしまう。

それによって クラスターが
起きている可能性が

高いというふうに思われています。

賀来さんにも伺いますけども

こうして分かってきました
マイクロ飛沫感染の特徴から

私たちって どういうことに
気を付けたらいいんでしょうか。

まず 一番は
先ほど 押谷先生が話された

3つの条件を避けることだと
思うんですね。

3つの条件といいますと。
「閉鎖空間」。

こちらですね。       そうですね。
で 「多くの人が集まる」

「近距離での会話・発声」

この3つの条件を
避けることだと思うんですね。

特に診療の現場では

特に このマイクロ飛沫のことを
考えて

換気を十分に行っていくことが
必要だと思います。

特に問題となるのは待合室ですね。

多くの方が密集して
長時間 同じ所にいる。

換気が悪いと
例えば 発声や 少し声が出ると

マイクロ飛沫が
起こってきますから

十分 換気をとって

時間差で人混みが出ないような
状況を作っていくということが

必要だと思います。

押谷さんにも伺いますけども
3条件。

今回の感染拡大の中で やはり

重要なポイントと
なるんでしょうか。

こういう3条件が
起こったところが

非常に高いリスクが
あるということは 我々は

最初の頃から見つけています。

これを規模の大小にかかわらず
できるだけ避けること。

これを できるだけ
やめていただくことが

このウイルスとの闘いにとって
非常に重要だということを

ずっと
強調しているんですけれども

今も比較的 かなり
規模の大きいものも含めて

こういう環境が
全く減らされていないと。

これまで 日本は
いろんな幸運に恵まれて

大規模なクラスターも
起きてきてませんけれども

今後も こういう幸運が続く
ということは 恐らくない。

いつか大規模なクラスターが
起きてしまいます。

そうすると
医療現場はもたなくなる。

こういう いろいろなイベントを
企画している人たちには

本当に真剣に どうしたら日本で

そういうことを起こさなくて
済むのかということを

考えていただきたいというふうに
思います。

さまざまな意識を持つ
ということが

大切だということなんですけども
一方で こうした状況

いつまで続くのか 不安を
お持ちの方も多いかと思います。

最初に新型コロナウイルスが
発生しまして

2か月間 封鎖が続いています

中国・武漢の現状から
見ていきます。

2か月にわたり
封鎖されてきた武漢。

どうなっているのか。

今月10日
習近平国家主席が初めて訪問。

感染拡大の勢いは

基本的に抑え込んだと
強調しました。

しかし 市民は 今なお
外出を厳しく制限されています。

日々 口にする食料も

宅配業者が配達するものに
限られています。

経済活動も止まったままです。

武漢で飲食店を営む徐新玉さん。
防護服を身にまとい

経営する店の状況を確かめに
向かいました。

営業再開のめどが立たない中

店舗の家賃や
従業員への賃金など

負債だけが
重くのしかかっています。

抑え込んだといわれている
感染の拡大。

しかし 市内の病院の前には…。

この映像を撮影した張毅さん。

感染が
ピークを過ぎたとされた今も

不安は拭えないといいます。

武漢市当局からは ある通知が
住民に届けられました。

武漢市において 3日連続で
新たに感染者が増えていると

市民に警告するものでした。

武漢市内の基幹病院で
対策の陣頭指揮を執る

張定宇院長です。

感染者がゼロと
発表される日がある一方

予断を許さない状況は
今後も続くと見ています。

新型ウイルスとの闘いは
いつまで続くのか。

一般的に 寒く乾燥した季節に

感染が拡大するといわれる
ウイルス。

しかし 温暖な地域での
感染状況などから

新型ウイルスは 異なる特徴を
持つという指摘もあります。

実際 アフリカや南米など
熱帯の国々でも

感染者が出始めています。

ウイルスが
南半球に拡散したことで

地球規模での収束は かなり
先になると考える専門家もいます。

この新型ウイルスとの闘い
過去のSARSなどと比べても

患者の数も多く
かなりの長期戦となりそうです。

押谷さん この闘い どんなふうに
乗り切っていけばいいんでしょう。

日本では 第1波の流行で

非常に多くのことを
学んできています。

クルーズ船という 非常に
難しいものに対処してきて

さらに 都市部を中心として
いろいろな流行が起きてきて

その中から 我々は
非常にいろんなことを

学んできています。
第2波の闘いというのは

非常に難しい闘いになると
思いますけれども

第1波の経験を生かして さらに
対策を徹底することによって

第2波の流行も
比較的早期に制御する方向に

向かわせる可能性があると
そういう可能性が日本には

出てきているということになると
思います。

こちら ちょっと…
感染症との闘い方

3つ挙げたんですけども
これについては どうでしょう?

ワクチンは時間がかかりますし

本当にワクチンが
できるのかどうかということも

よく分かっていません。

次の集団免疫という考え方は

結局 多くの人が感染して

人口の7割ぐらいの人が
感染して

多くの人が亡くならないと

集団免疫はできない
というものになります。

我々が 今やっている
行動変容を中心とする

しかも 中国式ではなくて
社会活動の制限を最小限にして

しかも 感染拡大のスピードを
最大限 抑えていくと。

そういう 日本方式の対策を
やることによって

ある程度 このウイルスを
制御できる見込みが出てきたと

そういう希望の光が
見えてきたという段階にいるので。

ただ 第2波の流行
何度も言っているように

さらに厳しいものになるので

対策を
徹底的にやるということが

必要なんだというふうに
思っています。

ワクチンができるまでの間を
どう乗り切るのか。

今 医療現場では
既存の治療薬から

新型ウイルスに効果があるものを
探し出す作業が

急ピッチで進められています。

今 世界中で 新型ウイルスの
治療薬を探す取り組みが

進められています。

国内で いち早く研究を始めた

国立感染症研究所の
松山州徳さんです。

松山さんたちが調べたのは

医療現場で感染症の治療に
使われている薬など

およそ1, 200種類。

その一つ一つを

ウイルスに感染した細胞に投与し
増殖を抑える効果を確かめました。

複数の候補が見つかった中で

特に注目したのが
オルベスコという薬でした。

オルベスコは
ぜんそくの薬として長年使われ

副作用が少ないことが
知られています。

既に この薬を
新型ウイルスの患者に投与する

試みが始まっています。

神奈川県立 足柄上病院です。

失礼します。

病院では 先月

クルーズ船の患者を
次々と受け入れ

対応に追われました。

これまでの治療の経過を
まとめた報告です。

70代の男性の場合
入院後 数日で肺炎が悪化。

酸素の吸入が必要な状態に
陥りました。

男性の肺をとらえた画像です。

一部に炎症を示す
白い影が見られます。

しかし 薬の投与後
症状は治まり

白い影もなくなりました。

投与した3人については
症状の改善が見られました。

ちょっと薄くなってきていますね。
ここのところ。

今後 治療薬の開発は
どのように進んでいくのか。

国内の治療薬研究を率いる
森島恒雄さんです。

現在 別の病気に
使われている治療薬で

新型コロナウイルスに感染した
患者への投与が

行われているのは
こちらの これらの薬です。

見ていきますと アビガン

そして オルベスコ

さらに カレトラ

そして レムデシビルと
この4つなんですけども

このうち 日本の製薬会社が
開発しました

インフルエンザの治療薬
アビガン。

国内でも 愛知県の
藤田医科大学病院などで

患者に投与する 臨床研究
というのが始まっています。

また アビガンについて
中国政府は

臨床研究で
効果が認められたとして

政府の診療指針に
正式に採用する方針を

明らかにしています。

ただし この治療薬については
注意が必要な点もあります。

VTRで紹介をしました
オルベスコなどの薬ですが

感染症指定医療機関などで

新型コロナウイルス感染症の

診断が確定した方 向けに

投与が行われています。

一般の診療所ですとか
薬局に行っても

処方してもらえませんので
ご注意ください。

賀来さん 既存の薬による効果
率直に どう受け止められますか。

私は非常に期待してるんですね。

治療薬については ワクチンへの
つなぎというような

観点ではなくてですね
もし 科学的に

新型コロナウイルスに効果がある
というデータが出てくれば

これは
新型コロナウイルスとの闘いを

一気に
ひっくり返すことができる

そういった 切り札的な役割を
果たしてくるんじゃないかと

思うんですね。

先ほどの臨床の先生方が
いろいろ 苦労なさりながら

実際 薬を使って

この薬の効果かどうか
分からないけども

実際に効果が出た。 それは
とてもいい グッドニュースなんですね。

しかし 今後は やはり

もう少し 臨床研究
あるいは治験などで

もう少し多くの症例で
しっかりと

この新型コロナウイルス
感染症に対する効果を

科学的に
立証していくことができれば

これ 非常に大きいと思います。

先ほどありました
既存の薬の効果が確認できれば

切り札となるかもしれない
というのは 具体的には

どういうことなんでしょう。
これは もう例えば

そのことによって
患者さんの予後が

非常に画期的によくなります。

いわゆる 臨床症状が改善して

予後 いわゆる 亡くなることが
なくなってくる可能性も高い。

そういう意味での
切り札ということになります。

重症化する患者さん
亡くなる患者さんの数を

こうした薬で
大きく減らすことができれば

今の感染の拡大の条件をも
変えてくる可能性があると。

そうだと思います。
そのとおりだと思います。

実際に
こうした薬なんですけれども

実際に多くの人が
使えるようになるのは

一体 いつごろに
なりそうなんでしょう。

これは こういった治験をですね
主体的にやっている

国立… 国際
国立医療研究センターの

先生方の報告によりますと
約半年ぐらいで… 内にはですね

こういったデータが出てくる
というお話も聞いていますので

少し時間かかりますけど
確実に そういうデータが

出てくるんじゃないかと
期待しています。

先ほど 中国政府による
アビガンの臨床研究の話が

出てましたけども
これについてはいかがでしょう。

これ 私も非常に注目しています。

RNAポリメラーゼという
ウイルスの持っている酵素を

疎外するという意味ではですね
非常に そのほかのウイルスにも

効果があると。
特に SFTSといわれている

日本で重症を起こす感染症にも
効果があるということが

認められていますので
私は非常に期待しています。

さあ なかなかですね
終息の兆しが見えない

新型ウイルスですけども
人体の影響だけではなくて

社会への影響も
日に日に増しています。

感染拡大との闘いが
長期化する中で

社会に広がる不安に
どう対処していけばいいのか。

独自の対応で 注目を集めるのが

これまで 感染者169人 そして
死者2人に抑えている台湾です。

元気に登校してくる子どもたち。

台湾では 当局が定めた
厳格な予防対策のもと

通常の学校生活が続いています。

校門では 体温計や
サーモグラフィーを使って確認。

37度5分以上ある場合は
帰宅させます。

授業が始まる前にも もう一回。

熱が高かった場合は
当局に報告するため

最近の行動を
保護者から聞き取ります。

なぜ 台湾では
こうした綿密な対策が

いち早く始められたのか。

当局は 集団感染を防ぐために

2月の新学期開始を2週間遅らせ
休校させていました。

実は その間に
学校再開に向けた準備を

周到に進めていたのです。

再開後に もし子どもや教員に
感染者が出た場合

1人なら学級閉鎖
2人なら休校という

明確な基準も作りました。

さらに 今後
再び休校した場合の備えまで。

以前から 準備を進めていた
オンライン授業のシステム。

当局が すぐに活用できるように
指示を出しました。

こうした 台湾のすべての対策の
指揮を執っているのが

陳時中指揮官。

首相級の権限を与えられています。

今回 初めて
メディアの単独取材に応じました。

情報公開の要は
みずから 毎日行う会見。

内容は 新たな感染者の発表から

市民への注意喚起まで
多岐にわたります。

トイレットペーパーなどの
買い占めが起きたときには…。

市民の不安を拭うために

2時間近くかけて
すべての質問に答えました。

生活物資の不足にも
独自の対策をとっています。

マスクは すべての在庫を
当局が管理し 薬局などで販売。

1週間に 大人は3枚
子どもは5枚までと

決められています。

購入に必要なのは健康保険カード。

これまでの購買履歴が
記録されています。

仕事に追われ
薬局に足を運べない人向けに

アプリも開発。

ネットで予約ができ

コンビニで 24時間
受け取ることができます。

賀来さんに伺います。
この台湾の事例からですね

私たちって どんなことを
学ぶべきだと思われますか?

そうですね すばらしい 一つの
モデルだと思うんですよね。

非常に こまやかな対応。
手洗いのことも含めて

休校中に
準備をしていくというように

1歩2歩先を読んだような
非常に プランをしっかり立てて

実行していく。 そのプランを
しっかりと国民に説明して

コミュニケーションをとって
そういった体制を

作っていくということは
やっぱり 非常に

感染対策の重要なポイントだろう
というふうに思います。

非常に情報公開も
徹底されていましたね。

そこが 非常にポイントですよね。
しっかりと情報を

公開していくということも
とても大切だと思います。

賀来さん 改めて
この新型ウイルス 私たちは

どんなふうに立ち向かっていけば
いいんでしょう。

先ほどから 押谷先生も
言われていますようにね

やっぱり 私たちは
個人個人でできることを

しっかり守っていくこと。
そして それを

社会全体で いわゆる
みんなでやっていくこと。

台湾は 1つのモデルだと
思うんですけども

そういう個人個人が守ることと

社会 それも徹底して
システムを作っていくこと。

この2つが 個人と社会が
ともに協力して

対応していくということが

これを打ち勝つ
1つの方法だと思いますね。

押谷さん 感染症封じ込めの
スペシャリストとして

改めて このウイルスと私たち
どんなふうに

向き合っていくべきだと
思われますか?

非常に対策の難しい
ウイルスだと思います。

ただし 日本は これまで
踏みとどまってきています。

クルーズ船の問題とかですね

PCRのキャパシティーの
問題とかでですね

日本は いち早く 世界の中でも
流行を起こすんじゃないか

ということが
懸念されていたんですけれども

日本が ここまで
踏みとどまっている。

そのことによってですね
世界が今

日本の対策に
非常に注目しています。

アメリカ ヨーロッパが 次々に
オーバーシュートしていく中で

まだ アジア アフリカでは
我々 非常に

それを懸念してたんですけど
オーバーシュートを

起こしていると考えられる国は
まだありません。

そうすると 日本の知見が
世界のコロナウイルスとの闘いに

非常に重要になる可能性が
あります。

我々は 世界の英知を
結集してですね

やっぱり 一人一人の人が
この問題に

もっと真摯に向き合って 対策を…
日本に住むすべての人が

考えてもらうことによって
この問題を

克服できるというふうに
信じています。

私たちの行動変容によって

この危機を乗り越える可能性が
あるということですね。 はい。

新型コロナウイルス。
NHKでは 引き続き

最新の情報をお伝えしていきます。

今日は 東北大学大学院教授の

政府専門家会議のメンバー
押谷 仁さん

そして 東北医科薬科大学
特任教授の賀来満夫さんに

お話を伺いました。
お二人 本当に 今日は

ありがとうございました。
ありがとうございました。


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