コズミック フロント☆NEXT「はやぶさ2の大冒険!快挙の舞台裏」困難なミッションはどのように成功に導かれ…


出典:『コズミック フロント☆NEXT「はやぶさ2の大冒険!快挙の舞台裏」』の番組情報(EPGから引用)


コズミック フロント☆NEXT「はやぶさ2の大冒険!快挙の舞台裏」[字]


小惑星探査機はやぶさ2は、リュウグウでの探査を終え地球に向けて出発した。困難なミッションはどのように成功に導かれたのか。中心メンバーの証言から舞台裏に迫る。


番組内容

11月13日、小惑星探査機はやぶさ2は、リュウグウでの探査を終え地球に向けて出発した。1年5か月に及んだリュウグウ滞在の間に、次々と歴史的な快挙が成し遂げられた。しかし、その裏でミッションは大ピンチに立たされていた。困難をどう克服して成功へと導くことができたのか。今回、はやぶさ2の中心メンバーにロングインタビューを実施。証言を元にミッションの知られざる舞台裏に迫る。

出演者

【語り】萩原聖人,池田伸子,【声】植竹香菜,園部啓一


『コズミック フロント☆NEXT「はやぶさ2の大冒険!快挙の舞台裏」』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数ベスト20)

コズミック フロント☆NEXT「はやぶさ2の大冒険!快挙の舞台裏
  1. 着陸
  2. リュウグウ
  3. 場所
  4. 探査機
  5. 本当
  6. ターゲットマーカー
  7. 小惑星
  8. クレーター
  9. ミッション
  10. 津田
  11. アボート
  12. 画像
  13. 危険
  14. 成功
  15. 判断
  16. プロジェクト
  17. 訓練
  18. 佐伯
  19. 着陸地点
  20. インパクタ


『コズミック フロント☆NEXT「はやぶさ2の大冒険!快挙の舞台裏」』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)


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♬~

2019年11月13日。

「はやぶさ2」は すべての探査を終え
地球に向けて出発しました。

小惑星リュウグウでの滞在は

実に505日に上りました。

本日 人類の手が
新しい 小さな星に届きました。

はやぶさ2は
完璧なまでの着陸を行い

星のかけらを手にしました。

(拍手)

さらに 小惑星に
巨大な穴を掘るミッションにも成功。

史上初の偉業を成し遂げました。

しかし その裏で
成功までの道のりは

苦難の連続でした。

一体 どのように
ピンチを乗り越えたのか?

今回 はやぶさ2の中心メンバーに
インタビューを行い

ミッションの舞台裏に迫りました。

…っていうことを
チームメンバーと共有していました。

不幸中の幸いだったのが…

本当に それこそ

転んでも ただでは起きない精神で
やりましたね。

プロジェクトを成功に導いたもの。
それは 周到な作戦と

技術者たちの執念。

そして 思わぬ幸運でした。

証言から読み解く
はやぶさ2の大冒険。

今 明かされる リュウグウ滞在505日の

知られざる記録です。

はやぶさ2の挑戦が
始まりました。

目指す小惑星リュウグウは

地球と火星の間を回る

直径 僅か900mの天体です。

生命誕生の謎を解くため

リュウグウから 星のかけらを持ち帰る
往復6年の大冒険。

このミッションを率いるのが…。

600人のメンバーをまとめ 決断を行う
総責任者です。

宇宙への興味は 子どものころ

アメリカのNASAを見学をしたことが
きっかけでした。

何が楽しくて こんな大変な思いをして

はやぶさ2のプロジェクトを
やっているかというと やっぱり

それで新しい世界が開けるということが
分かってるし

そこの星のかけらを採って
地球に帰ってくるなんて そんなことが

自分たちの手でやれてるんだ
っていうことですよね。

そこが楽しいんですよね。
何とも言えず楽しいんです。

これが はやぶさ2。

幅6mほどの小さな機体の中に

星のかけらを採取する仕掛けが

ぎっしり詰まっています。

このボールのようなものは

「ターゲットマーカー」と呼ばれる
着陸の目印。

光を当てると反射し
着陸地点に落として

これを頼りに着陸します。

こちらは
サンプルを採取するための 筒…

長さ1mの筒の先端が
着地すると

弾丸を発射。

舞い上がってくる
星のかけらを

取り込む仕掛けです。

はやぶさ2は ついにリュウグウに到着。

(一同)おお~!

ちょっと 解説してくださいよ これ。
初見だけど。

初めて見る その姿に
研究者たちは驚きを隠せません。

これ 実は あっと思ったんだけど
これ 何か 四角形に見えるんだよね。

それ ちょっと
書いといたほうがいいかなと思って。

見たときに すごい四角形だな
っていうのがあったんで。

姿を明らかにしたリュウグウ。

あちこちに 巨大な岩が転がる
奇妙な四角形の天体でした。

わくわくしてたのは
1週間ぐらいですかね。

だんだん 見えれば見えるほど
平らな場所がない。

凸凹してるっていうことで

これは もう1週間たった辺りからは
高揚感よりも

我々 できるんだろうかっていう
不安のほうが増えてきました。

到着してすぐに
着陸場所の検討が始まりました。

このとき 探査機を
目標地点まで誘導しようとしても

100mほどの誤差が出ることが
予想されました。

そのため 大きな岩のない着陸候補地を
探す必要がありました。

これに挑んだのが…。

チームの古株
照井冬人さん。

初号機の ある意味
延長上で考えてたんですね。

はやぶさ初号機にも関わった
照井さん。

小惑星「イトカワ」には
広くて平らな場所があり

そこに着陸できました。

たぶん 今回リュウグウも同じような場所が
あるだろうっていう前提で

ある意味 作戦を立ててました。

行ってみて びっくりで。

そんな100mなんて広い場所は
全然ないわけですよね。

サンプラーホーンの長さは1m。

これよりも大きい岩が
着陸地点にあると…。

激突してしまいます。

早速 画像を基に
岩の大きさを見積もりました。

これは ある着陸候補地。

100m四方の中に

危険な岩が100個近くも存在することが
分かりました。

候補地は 7か所ありましたが

どれも
降りられる場所ではありませんでした。

(津田)まず がく然ですよね。

「はやぶさ2」を造るまでにも
何年もかけてますし

飛行も3年半かけて やっとこさ着いて

さあ これから探査だという対象が

もう めちゃくちゃ
難しい相手だということが分かった。

私なんかは やっぱり
ちょっと無力感がありましたね ええ。

わらをもすがるような感じでいましたね
はい。

着陸せずに戻るという
これはありえないので

とにかく 着陸はすると。
ただ 着陸のときに

一番安全な場所をですね
とにかく探そう…。

(鳴き声)

「着陸できる場所がない」。

この事態を どう打開するのか。

国内外から100人以上が集まり
作戦会議が行われました。

「大きな平らな岩の上に
降りたらどうか」など

さまざまなアイデアが出されました。

そんな中
津田さんは ある作戦を示します。

(英語で)

訓練を繰り返し
はやぶさ2の誘導精度が上がれば

岩の間の狭い場所へ
着陸できるというのです。

結局 一番 岩が少ない

この「L08」という場所を

目指すことになりました。

とにかく 小惑星に接近しないと

詳細な情報って取れないんですね。

運用でベストを尽くして
我々の実力を そこで発揮できるように。

小惑星への接近はリスクを伴います。

地球から
はやぶさ2まで指令が届くのに

およそ17分かかります。

もし 小惑星の近くで
緊急事態が起きても

間に合いません。

そのため はやぶさ2は

自分で状況を判断する「自律飛行」で
着陸を目指します。

早速 着陸エリア「L08」に接近する
初めての訓練が行われました。

リュウグウに
近づいていきます。

まもなく 高度600m。

そのときでした。

緊急事態です。

えっと 一応 落ち着いたら じゃあ 上昇…
上昇速度を教えてください。

はやぶさ2は
危険を回避するため 訓練を中止。

「アボート」という緊急上昇を
行っていたのです。

はやぶさ2の運動自体は

電波で 上昇してるか下降してるか
っていうのが分かります。

上昇してるっていうのが
分かっていたので

はやぶさ2の動きに
心配は ありませんでした。

ただ このあと どうなるんだろうという
不安は ありました。

アボートした理由は
リュウグウが黒すぎたためでした。

高度を測るレーザー光線が
十分に反射されず

高さが計測できなかったのです。

本来25mぐらいまで
行くつもりだったので

そこは できなかったところは

もう一回 どこかでデータ取らないと
しょうがないなと。

だから そこは もう…
やり直すしかないと。

そのときは まあ…
ちょっと びっくりしましたね。

大体 対策は
もう立てているんですけども

どうしても…
まあ 漏れてしまったというところ…。

想像の域を超えたところに

問題点が潜んでいたということだと
思います。

訓練を繰り返すという津田さんの作戦は

いきなり
出ばなをくじかれてしまいました。

表面に
多少なりとも平らな場所があるのか。

この日は 小型ロボット
ミネルバ2を使った偵察です。

バウンドしながら

地表の様子を撮影します。

どんな画像が送られてくるのか。

固唾をのんで見守ります。

写っていたのは

一面 岩。

また 岩。

平らな場所への期待は 打ち砕かれました。

リュウグウとは
こういう場所なんだというのは もう

腹をくくらざるをえない
そんな画像でしたね。

この日 津田さんは
着陸予定の延期を発表しました。

一度 はやぶさ2プロジェクトとしては
立ち止まろうと思います。

いよいよ リュウグウが

牙をむいてきたなというふうに
思っています。

すでに リュウグウ到着から

107日が過ぎていました。

リュウグウ どんな形だろう? とか…。

リュウグウ到着の2か月前。

宇宙好きの子どもたちが

まだ見ぬ小惑星の姿を
想像するコンテストが開かれました。

一体 どんなリュウグウを描くのかな?

おや?
こちらは2つの天体から出来ていますね。

何か こう…

どれも 個性あふれる姿ですね~!

どうして このコンテストを
企画したのですか?

はやぶさ 初号機ですね …が
イトカワに到着したわけですけれども

到着してみたら 事前に思っていたのと
全然違ったですね

表面をしていたっていうことがあります。

リュウグウを想像してみると
どのくらい当たるかということで

面白いんじゃないかなと思って
やりました。

このコンテストには

はやぶさ2のメンバーも参加しました。

こちらは 研究者が予想した姿。

よく似ているものもありますが

全然違っているものもありますね。

これが 私が想像したリュウグウで

とにかく表面は
凸凹だらけだろうということで

こういう絵を描いて…
まあ あまり上手じゃない絵なんですが。

結果的に 本当に 至る所が

凸凹だっていうのは
当たっていたんですが

ただ ある部分ですね
こういう部分はですね

平らな場所もあるだろうと思っていて

そこにタッチダウンができるかなと
思ってました。

実際は
見事に 我々の予測が裏切られてですね

これ全面が
もう 岩だらけだったというので。

研究者たちが想像していたよりも

ずっと難敵だった小惑星リュウグウ。

格闘は さらに続きます。

「なんとしてでも着陸させよう」。

メンバーたちが動き始めました。
その一人が…。

初代はやぶさが きっかけで

この道を選んだ
菊地翔太さん。

ちょうど 私が 学部生のころですね
…ころに はやぶさの初号機 これが

地球に帰還するという
タイミングでした。

それに憧れて 宇宙の道を志して

結果的に 今度は その後継機ですね
はやぶさ2に

携われてるというのは 私の中では

夢が 一つ かなったという思いは
持ってます。

菊地さんは プログラムを組んで
はやぶさ2の動きを解析。

岩に接触しない範囲を探しました。

当初 100m四方だった着陸精度は

このとき 20mにまで向上していました。

その場所を探したのです。

分析の結果 岩だらけの100m四方の中に

安全な場所が3か所 見つかりました。

さらに…。

小惑星っていうのは
もちろん 自転しているので

探査機が近づいていくと 必然的に

小惑星の東側からアプローチする
タッチダウンするときに

東側から降りていく
ということになります。

進入経路となる東側に大きな岩があると

着陸直前に衝突する危険があります。

地形を見ると
こちらの2つの候補地の東側には

大きな岩があります。

一方 こちら。

(菊地)「L08-B」の東側の領域というのは
比較的 開けてる。

大きなボルダーが少ない領域になるので

その辺りも決め手になります。

ようやく
着陸できる場所が見つかりました。

着陸エリアに向けて 高度10mまで接近。

目印となる
ターゲットマーカーを投下します。

着陸の成否を左右する
重要なミッション。

まもなく ターゲットマーカーの投下です。

切り離されました。

これは 実際の映像です。

白い点が
落ちていくターゲットマーカーです。

今 着地。

転がっていきます。

2mほど移動して
岩に当たって止まりました。

(拍手)

着陸に向けての準備が
一つ完了しました。

ところが その日の夜。

ターゲットマーカーの落ちた場所を
詳しく調べてみると

目標の直径20mの円から

5m外れていたのです。

ああ~ ちょっと これは離れ過ぎだなと
思いましたね。

またしても
プロジェクトに暗雲が立ちこめました。

一度も着陸が行われないまま
半年が過ぎました。

(かしわ手)

≪交通安全が一番近いかな。

探査機だけの問題ではなくて
相手がある話なので

最後 どうしても 人知の届かない部分は
神頼みしかないかなと思いました。

プロジェクトのメンバーは
新たに着陸地点を探すことになりました。

しかし ターゲットマーカーの近くは

危険な岩が多く

正確な高さを測定する必要がありました。

名乗り出たのは…。

月の研究者 諸田智克さん。

諸田さんは 月のクレーターの研究が
応用できることを思いつきました。

リュウグウの写真には
岩の横に 僅かに影が写っています。

これを使うのです。

太陽の位置は
分かっているため

影の長さを測れば

岩の高さが
推定できます。

諸田さんは 一つ一つ
手作業で影の長さを測り

高さを出していきました。

全部合わせると 本当に

何万個の岩を数えてきたんじゃないかなと
思いますね。

ほとんど無に近いような
精神状態でしょうか。

その結果 ターゲットマーカーの横に

直径6mの
着陸可能な場所を見つけ出しました。

しかし
そこまで移動して着陸させるのは

簡単ではありません。

探査機の誘導を担当する
ベテランの照井さんです。

もともと はやぶさ2は

ターゲットマーカーを視野に入れて

まっすぐ降りる設計になっていました。

しかし  離れた場所に降りるには

ターゲットマーカーを視野に入れながら

横方向に移動しなくてはなりません。

もし 視野から外れると

危険と判断し アボートしてしまいます。

照井さんは 探査機のあらゆる動きを計算。

ついに アボートせずに着陸する方法を
見いだしたのです。

ここから降下して
最終的に フリーフォールしたら

ここに落ちる ここに落ちる
ここに落ちるってことで

10万回全部 試すわけです。

いろんな誤差の組み合わせを考えて。

その中で… その結果として

ほとんど 危ない領域には落ちない
ということを確かめないと

我々は安全に着陸できない。

ついに この日がやって来ました。

(津田)そうですね。
やっぱり 重圧はありましたね。

今まで積み重ねてきた
いろんな作戦とか 解析結果とかが

すべてが そこで試されるので。

24時間かけて
リュウグウに接近していきます。

ところが 降下開始の1時間前。

はやぶさ2のコンピューターに
異常が見つかったのです。

リュウグウは7時間で自転しているため

出発時間が遅れると
着陸地点に降りられません。

今すぐ着陸を中止すべきか
津田さんは決断を迫られます。

プロジェクトが
ずっと心がけてきたことで

常に答えを…
選択肢を2つ以上 持つっていうことを

チームメンバーと共有していました。

一番簡単な選択肢は 降下をやめる
その日の着陸をやめるっていうことです。

でも 一方で
まだ時間的余裕はあったので

やめないとしたら
どういうやり方があるか

これを考えようと。

実は 降下速度を2倍にすれば
5時間後に出発しても間に合うことを

以前 訓練していたのです。

幸いだったのか
不幸中の幸いだったのか

似たようなケースを
訓練で やってたんですよ。

やはり タッチダウンの直前に
不具合が起こって

タッチダウンできなくなって
計画を 全部作り直すっていう。

もっともっと難しい状況での訓練を
やっていたので。

5時間 遅らせたうえで
あのときやった手順のようにやれば

きっと うまくいくから
それを用意しろというふうに

決断できた… 判断できたんですね。

5時間の間に コンピューターの
プログラムを修正し

計画の倍の速さで
リュウグウを目指します。

その日の夕方には

遅れを取り戻すことに
成功しました。

リュウグウまで
あと500mとなりました。

ここで 着陸を決行するかどうか
最後の判断を行います。

着陸で 一番重要な局面です。

(津田)このGOコマンドを送ったあとは
もう 探査機にすべてを任せる。

地上からの支援は送らずに
事前に設定したプログラムに従って

探査機が自分で判断して

着陸場所を見つけて
着陸するということを行います。

なので もう あとは…
GOコマンドを送ったあとは

あとは任せたという気持ちでした。

ここからは はやぶさ2が
自分で判断し 飛行します。

ターゲットマーカーを
見つけました。

その真上まで
急降下を行います。

高度8.5mで
横方向に移動するため

一旦 止まります。

もし
時間内に静止できなければ

危険と判断し
アボートしてしまいます。

今 どういう状態だな…

今 だから ちょうど高度40mから
8.5mまで降りて ホバリング中で

ターゲットマーカーの直上に
移動してるなとか。

それは 当然 ある時間以内に進まないと

もう アボートしちゃうんですよね。

もう ここまでいったら
アボートしてくれるなというふうに

祈りながら見てました。

はやぶさ2は
横方向に移動を開始しました。

細かくジェットを噴いて
着陸地点の上空を目指します。

(津田)一番不安なところというか
探査機にとっては未知の領域ですよね。

私の中では もう 心配で心配で
見てられなかった状態です。

着陸地点に向けて
最後の降下が始まりました。

そして 7時29分。

はやぶさ2は ついに

リュウグウに舞い降りました。

(拍手)

わ~! ってなっちゃったんですけども

僕は ちょっと… ちょっと不安で。

何点か見て
上昇が確実だとみないかぎり

探査機が 変に転がっちゃってたり
っていうこともありえるので

ちょっと不安が…。

みんなが喜んでるときは
まだ ちょっと不安が残ってました。

だけど… まあ どうでしょうね。
10秒か…

10秒とか 数十秒遅れてですかね

データが もう たくさん来て
どれもが上昇を示してるって分かって

よっしゃ! いったんだ!
っていうふうに思いました。

もう うれしかったですね そのときは。

これは 着陸時の実際の映像です。

着地した瞬間に舞い上がる
大量の岩のかけら。

サンプルの採取に成功した
決定的な証拠です。

しかし この成功は その後

津田さんたちに
難しい判断を突きつけることになります。

はやぶさ2の探査に熱い視線を送る人が
イギリスにもいます。

その人とは…。

♬「We will we will rock you」

伝説のロックバンド…

ギタリストの…

音楽活動のかたわら

リュウグウの画像を使って
立体に見える写真を作りました。

リュウグウが自転する間に撮った
たくさんの写真を使うと

3次元で見ることができます。

見てみますか?

(取材者)
おお! 岩が飛び出して見えますね!

(ブライアン)すばらしいでしょう。

クイーンとしてデビューする前
大学で 天文学の研究もしていました。

研究成果は

世界的な科学雑誌「ネイチャー」にも
掲載されたほどです。

どうして そこまで
宇宙が好きなんですか?

私が幼かったころ 夜空は真っ暗でした。

小さな町に住んでいたので
天の川を見ることができました。

私は ただ圧倒され

何を見てるのだろう? と
興味を かきたてられました。

そして 天文学こそ
自分のやりたいことだと思いました。

しかし
もう一つのやりたいことが ありました。

それが 音楽です。

周りからは「天文学者とミュージシャンは
両立できない」と言われましたが

そんなことはありません。

科学とアートは
切っても切り離せないものなんです。

「はやぶさ2の大冒険」 後半戦です。

その目玉は 小惑星に穴を開け
そこからサンプルを採るという

史上初のミッション。

この重責を任されたのが…。

チームいちのムードメーカーです。

(笑い声)
じゃあ 打ちますよ。

じゃあ いきましょう。

佐伯さんがJAXAに入ったのは 2009年。

配属されたのは
初代はやぶさのリーダー

川口淳一郎さんのもとでした。

川口さんから 小惑星に
穴を掘るミッションをやってみないかと

誘われたのです。

(佐伯)とにかく
面白いことをやらないといけない。

人がやらないことをやらなきゃいけない
っていうのは よく教わりました。

プレッシャーは ものすごいありましたね。

開発が間に合わなかったら

打ち上げ全体が
遅れちゃう話になっちゃうので。

もう責任も感じてますし はい。

小惑星に穴を開けるのに
協力を依頼したのが

福島県の爆薬メーカーでした。

その方法です。

発射装置を切り離し 上空で爆破。

高速で弾丸を撃ち込んで

穴を開けるのです。

これが 発射装置…

円すいのステンレスの容器の中に

5キログラムの爆薬が装填されます。

爆発すると
エネルギーが銅板の真ん中に集まり

銅板が引きちぎられて 飛んでいきます。

それを弾丸として ぶつけるのです。

開発で佐伯さんを悩ませたのは

銅板が
なかなか 丸い玉にならないことでした。

いびつな形では
衝突のパワーも弱くなってしまいます。

試行錯誤を繰り返し 開発を急ぎました。

開発を始めて3年。

実物大のインパクタを使って
試験を行います。

100m先のターゲットを狙います。

弾丸の速度は 時速7, 200キロ。

(警告音)

(衝突音)

打ち出された銅板は
見事 丸い弾丸となり

ターゲットに命中しました。

こうして インパクタが完成しました。

インパクタを
実際に使う日が訪れました。

管制室は 緊張感に包まれます。

探査機を 最も危険にさらす
ミッションでもあるからです。

インパクタは 爆発すると粉々に砕け

四方八方に飛び散ります。

もし その破片にぶつかると
致命傷を負います。

ある意味 みずから 危険を
作り出してるような運用なんですね。

だから 探査機に何かあってしまう
可能性が どうしても高い。

特別に緊張感が違いますね はい。

ただ一つの安全地帯は リュウグウの裏。

そこに逃げて 破片を回避する作戦です。

インパクタが 宇宙で…

一方 はやぶさ2が…

余裕は 僅か3分しかありません。

探査機が逃げ損なってしまうと
これは 本当に危ないというような状態。

なので もう切り離したあとは
何があっても逃げなければいけない。

いよいよ 爆破ミッションが始まります。

じゃあ SCI分離 送信お願いします。

≪4 3 2 1 0。

インパクタが切り離されました。

これは 実際の映像です。

爆破タイマーがスタート。

40分後には爆発します。

はやぶさ2は
ジェットを噴いて 全速力で避難します。

実は この避難も非常に危険だといいます。

(佐伯)例えば 一番長くて
20秒ぐらいの噴射があるんですけれども

はやぶさっていうのは

太陽電池とかも
バタバタ バタバタするんですね。

それが 制御とカップリングしちゃうと
下手したら

ひっくり返っちゃうみたいな話が
ありえるので。

≪13 12 11 10秒前
9 8…。

まもなく爆破時刻です。

≪5 4 3 2 1 0。

恐らく 今 爆発したはずです。

管制室では はやぶさ2からの
電波が途切れないか 見守ります。

(拍手)

はやぶさ2は 無事でした。

ところが 佐伯さんは…。

最初は探査機が無事だったら成功だよって
思ってたんですけども やっぱり

SCI ちゃんと動いてくれたのか
っていうのが すごい 気になってですね。

みんなが うまくやって
うわ~ってなってるんですけど

一人 何か まだその証拠がないので

あ~… 大丈夫かな 大丈夫なのかなって。

ずっと不安だったんですね。

数時間後
ある知らせが飛び込んできました。

(一同)おお~!

カメラの画像が届いたというのです。

実は はやぶさ2は
避難の途中で小型カメラを分離。

リュウグウの裏側からは見えない
爆破の瞬間の撮影にも挑んでいたのです。

こちらは 爆破2秒後の画像。

岩石が 地表数十mの高さまで
噴き出しています。

小惑星に穴を開けた 決定的な証拠です。

(一同)おお~!

(拍手)

まず一回見たときは まだ半信半疑で。

うそでしょう? とかって
思ってたんですけど

よく見ると 確かに上がっていて。

ああ~ これはよかったな! という。

これは 爆破前に
真上から撮影した画像です。

爆破後には

表面が吹き飛び

直径10m以上の
大きなクレーターが出来ています。

中は黒く 地下の物質が
むき出しになっていることが分かります。

ところが 無情にも

穴の中に
2つの巨大な岩が残っていました。

実は 本当の野心は

このクレーターの ど真ん中に降りたい
みたいなのは あったんですけど

これ ちょっと行けないんじゃないかな
っていうふうには思いましたね。

どうしたら地下の物質を採れるのか?

リュウグウを模した実験が
繰り返されていました。

白い砂は 地下の物質。

黒い砂は 表面の物質を表します。

≪これで大丈夫ですか?

では いきます。

3 2 1…。

(衝突音)

(衝突音)

衝突の勢いで
地下の物質が飛び出していきます。

クレーターよりも ずっと外まで
降り積もることが分かりました。

クレーターの周囲を探すと

着陸できそうな場所が
2か所あることが分かりました。

広くて平らな南側のエリアと

クレーターに近いものの

岩が多そうに見える北側のエリアです。

どちらを目指すべきか?

南側の広いほうが 着陸という意味では

リスクが少ないということだったので。

やはり
誘導制御の責任を持つ立場としては

「広いほうに降りる」というほうを
選択しました。

メンバーのほとんどが
安全な南側を支持する中

佐伯さんは 一人
北側に降りることを主張します。

こんなミッションを… じゃあ 例えば

「もう一回できますか?」っていうと
それは なかなか難しいですよねっていう。

これは もういわゆる
本当に それこそ千載一遇のチャンス

というふうに 私は思っていたので。

私は 一応 自分の言いたいことは
言っとこうと思って

「北側がいいんじゃないか」
っていうふうには言いました。

ここが 私 非常に迷いました。

南に行くというのは 地形が安全なんです。

なので
タッチダウン1もやったあとなので

もう すでに貴重なサンプルが
はやぶさ2の中に入ってる状態で

2回目は リスクを冒したくない
という思いがありました。

結局 クレーターからは遠い

南側を選択することになりました。

より安全な着陸を選んだプロジェクト。

この日 着陸の目印 ターゲットマーカーを
南側のエリアに投下します。

狙いを定めるため
地表すれすれまで接近する計画です。

高度50mにさしかかった そのとき…。

またも アボート。

緊急上昇です。

しかし このとき
思わぬ幸運がもたらされます。

これは 上昇の途中で
撮影された画像です。

なんと
クレーターの北側のエリアが

鮮明に写っています。

実は 偶然にも
避難する途中に クレーターの横を通過。

至近距離から 写真が撮れていたのです。

アボートが かかった場合
まあ 上昇中のところで

カメラをオンに… まあ オンにして…
シャッターを切れる所で

一定の時間をかけて撮っていきましょう
というプログラムを

入れてあったということですね。

まさに 我々が
あんまり見たことがなかった

クレーターの北側の 非常に詳細な画像が
撮れちゃってるんですね。

撮れてて しかも そこが

結構 平らに見える場所があったんです。

これなら北を狙えるんじゃないの
というふうに

そのとき 思いました。

にわかに みんな

こっち行けるんじゃない?
っていう気持ちにはなっていきましたね。

本当に 私は もう
これはプレゼントだと思いましたね。

周到な準備によって

ピンチを
チャンスに変えることができました。

着陸は 佐伯さんの主張した

北側で挑むことになったのです。

いよいよ 地下物質を採るための
ミッションが始まります。

これ 本当に失敗が許されないという
プレッシャーというのは

本当に 1回目の比ではないぐらい
感じていました。

1回目は 本当に
純粋なチャレンジのプレッシャーでした。

2回目っていうのは
それもあったんですけど それに加えて

探査機の安全に
責任を持たなければいけない

というプレッシャーですね。

じゃあ GOを送信しますよ。
プロマネ いいですか?

(津田)はい 改めて じゃあ GOで。

ひと言 何か言ってください。

いや あの… あとは探査機 頑張ってくれ。

ここまで すばらしい…
ありがとうございました。

あとはモニター しっかりお願いします。

じゃあ GOで。

クレーターの先の
着陸地点に近づいていきます。

今回 はやぶさ2の中には

1回目に採取した
貴重なサンプルが入っています。

失敗は 絶対に許されません。

見事に着陸。

サンプルの採取も成功しました。

(拍手)

10年越しのミッションが
ついに完了しました。

まず上がってきた時点で

うわ~ やった これ! よかった! って
ほっとしましたね 本当に。

正直 まずは安心しました。

達成した喜びよりも
本当に 重圧というか

肩の荷が下りたという気持ちが
大きかったですけども。

いや これは もう

安堵感も達成感も
100倍っていう感じですかね。

すべての探査を終え

はやぶさ2は
リュウグウを後にしました。

みんなでやってきて
積み上げてきたものが

もう本当に花開いたというか

本当によかったなというふうに
思いましたね。

ひと言で言えば
たぶん もう二度とやりたくないし

やれないと思いますけど

こんな面白いことはなかったと
思いますね。

一つの目標に向かって

いろんな立場の人たちが
それぞれに努力して

それぞれ助け合って 挑戦を成し遂げる。

挑戦そのものだと思うんですね。

今 はやぶさ2は
地球に向かっています。

帰ってくるのは…

宝物の入ったカプセルは
上空で切り離され

大気圏に突入します。

6年に及ぶ
はやぶさ2の大冒険。

そのカプセルが開かれたとき

驚きの事実が見つかるに違いありません。

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