シリーズ 人体 特別版~神秘の巨大ネットワーク 第三集 骨が出す若返り物質 吹越満、池松壮亮、上田早苗



出典:『シリーズ 人体 特別版~神秘の巨大ネットワーク▽第三集 骨が出す若返り物質』の番組情報(EPGから引用)


シリーズ 人体 特別版~神秘の巨大ネットワーク▽第三集 骨が出す若返り物質[SS][字]


大人気シリーズ「人体」。未公開シーンも加えて再登場。どうすれば骨を強くし、「若さ」を保ち続けられるのか?!


詳細情報

番組内容

骨は、単なる固いカルシウムのかたまりだと思ったら大間違い。私たちの全身の「若さ」をつかさどっているのは、実は骨だということが、最新の科学から明らかになってきている。骨が操っているのは、「記憶力」「筋力」「免疫力」、そして「精力」。逆に言えば、骨が「老化」のスイッチを押してしまうことも。どうすれば骨を強くし、「若さ」を保ち続けられるのか。

出演者

【語り】吹越満,池松壮亮,上田早苗




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シリーズ 人体 特別版~神秘の巨大ネットワーク 第三集 骨が出す若返り物質
  1. メッセージ
  2. スクレロスチン
  3. 骨芽細胞
  4. 骨量
  5. オステオカルシン
  6. マウス
  7. 博士
  8. メッセージ物質
  9. 若さ
  10. 物質


『シリーズ 人体 特別版~神秘の巨大ネットワーク▽第三集 骨が出す若返り物質』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)


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骨粗しょう症は
高齢者にとっては身近な病。

しかし 当時 コールドウェルさんは
まだ25歳。

その骨量は 同年代の適正値より
4割も低いものでした。

骨量減少という骨の異常によって
引退に追い込まれたコールドウェルさん。

なぜ 健康なアスリートが
若くして骨を失ってしまったのか。

実は それには骨が発する

あるメッセージ物質が
深く関係していました。

そのメッセージの正体を知る手がかりは

南アフリカにありました。

♬~

♬~

硬結性骨化症を患う
ティモシー・ドレイヤーさん 27歳です。

頭に埋め込まれたのは補聴器。

一番深刻な症状は
聴力をほとんど失ってしまったことです。

原因は 骨量の異常な増加です。

左が ドレイヤーさんの頭蓋骨。

右が健康な人です。

黄色で示したところが骨。

比べると その差は歴然です。

頭蓋骨が増え続けるため
内側にある脳を圧迫し

聴覚や視覚に
障害を引き起こしてしまうのです。

ドレイヤーさんは4年に一度
頭蓋骨を外し

増え続ける骨を
内側から削る手術を受けてきました。

なぜ ドレイヤーさんの骨は
増え続けてしまうのか。

主治医のハーマン・ハメルズマ博士は

50年近くにわたって
難病の解明に挑み続けました。

そして ついに
患者の体内に本来あるはずの

一つのメッセージ物質が
欠如していることを突き止めました。

スクレロスチンという
骨が出すメッセージ物質です。

ドレイヤーさんの体内には
遺伝子異常のため

スクレロスチンが
全く存在していませんでした。

それが
骨が増え続ける原因になっていました。

実は このスクレロスチン

コールドウェルさんのように
骨が減り続ける患者の場合

逆に大発生していることが
分かったのです。

私たちの体内にも存在している
スクレロスチン。

再び 骨の中をのぞきに行ってみましょう。

洞窟の中では 骨芽細胞と破骨細胞が

骨の作り替えのために
忙しく働いています。

おや? メッセージ物質が漂い始めました。

そう スクレロスチンです。

すると 骨を作っていた
骨芽細胞の数が減り始め

骨の建設は
休憩に入ってしまいました。

つまり スクレロスチンは

骨が作られ過ぎないように調整をする

いわば
ブレーキ役のメッセージだったのです。

それにしても
スクレロスチンのメッセージを使って

骨の建設を操っているのは何者なのか。

この洞窟のどこかに隠れているはずです。

ミクロの骨の細胞を撮影する専門家
サラ・ダラス博士です。

ダラス博士が注目しているのは

骨芽細胞でも破骨細胞でもありません。

名前は 骨細胞。

なんと 洞窟の柱の中に隠れていました。

たくさんの触手を持つ
面白い形をした骨細胞。

硬い骨の中に閉じ込められているため

じっと動かず 何もしない細胞だと
長い間 考えられてきました。

しかし ダラス博士は その概念を変える

決定的瞬間を
映像に収めることに成功しました。

緑色の触手を動かしているのが
骨細胞です。

四角で囲われた場所に注目して下さい。

小さな緑の粒 これがスクレロスチンだと
考えられています。

スクレロスチンを使って
骨の量を決めるという

大切な役割を果たしていたのは
この骨細胞だったのです。

本来は 骨の量を正常に保つために
使われるスクレロスチン。

しかし 骨細胞が 何らかの理由で
スクレロスチンを大発生させると

骨量は減少してしまいます。

それが コールドウェルさんのような

一見 健康そうな若者の骨量減少の
原因だと 研究者は考えています。

若いアスリートの骨を奪ったのは

我々 骨自身が出すメッセージ物質
スクレロスチンの異常だったわけです。

なぜ そんなことが起きるかって?

慌てないで下さい。
後ほど ちゃんと お話しします。

実は 皆さん スクレロスチンの異常は
骨を減らすだけじゃないんです。

ほかのメッセージ物質にも影響を及ぼし

体全体を破滅に追い込んでしまうという
恐ろしい続きがあるんです。

ちょっと このデータを見て下さい。
骨量不足で大腿骨を折った人の

4人から5人に1人が 1年以内に
死亡してしまうというんです。

骨量の不足が なぜ 死につながるのか。
その答えのカギを握るのは

骨の中にいる ある とても重要な細胞。
人体の若さを生み出し 命を守る

とてつもないパワーを持った細胞が
いるんです。

骨量減少をきっかけに

体全体の若さまでが
失われてしまうのは なぜか。

骨量と全身臓器との関係を調べる舞台は
宇宙。

宇宙飛行士たちの間で
骨量減少だけでなく

筋力低下や免疫力低下など

全身の老化現象ともいえる症状が
起きているのです。

体全体に影響を与える重要なメッセージを
出す細胞として注目されているのが…

あの 骨を作る骨芽細胞です。

骨芽細胞を容器に入れて
無重力空間で培養すると

どんな変化が起きるのか。
その分析が始まっています。

実は 骨芽細胞は
骨を作るだけでなく

私たちの体に欠かせない 大切な
メッセージ物質を出していることが

分かってきました。

そのメッセージは血管を通じて
ほかの臓器へと送られ

からだ全体の若さを生み出している
というのです。

若さを生み出す骨芽細胞のメッセージとは
一体 どんなものなのか。

まずは 記憶力を保つメッセージから
ご紹介しましょう。

骨が出すメッセージ物質を研究する
ジェラール・カーセンティ博士です。

カーセンティ博士は

骨芽細胞が脳に向けて発する
あるメッセージ物質を発見しました。

オステオカルシン。

大きさ 10万分の1mmにも満たない
小さな粒。

これが 私たちの記憶力をつかさどる
重要な働きをしているというのです。

遺伝的にオステオカルシンを作れない
マウスで実験を行いました。

用意したのは水槽。

マウスは 避難先となる島に
泳いで たどりつこうとします。

ポイントは到達するまでの時間です。

1回目の実験では

オステオカルシンがないマウスも
通常のマウスも ほとんど同じ

80秒から90秒でした。

実験を重ねると どう変化するのか。

通常のマウスの場合
4秒で たどりつけるようになりました。

一方
オステオカルシンを作れないマウスは

回数を重ねても 最初と同じ
90秒ほど かかってしまいました。

通常のマウスは 実験の度に
どんどんタイムを縮めていきました。

しかし オステオカルシンを
作れないマウスは

ほとんど短縮できませんでした。

一体 なぜなのか。

カーセンティ博士が マウスの脳を
詳細に調べてみたところ

驚くべきことが分かりました。

オステオカルシンを作れないマウスでは

新たな記憶を蓄える海馬という場所が
小さくなっていたのです。

島の位置を記憶できないのは

骨からオステオカルシンが
出ないために

海馬の機能が低下して
しまったからだと

博士は考えています。

骨が出す
オステオカルシンのメッセージは

例えて言えば
「記憶力をアップせよ!」という司令。

そのメッセージが血管を通って
脳へと運ばれていきます。

海馬に到着しました。

びっしりと立ち並んでいるのは
神経細胞です。

神経細胞には オステオカルシンを
受け取る 特別な装置があります。

今 メッセージを受け取りました。

すると 脳は

「がんばって記憶しよう!」と働くのです。

オステオカルシンのパワーは
これだけではありません。

筋肉の若さも保っています。

マウスが どれだけ走り続けられるのか
調べてみると…

通常のマウスは
100分間 走り続けることが
できるのに対し

オステオカルシンがないと
80分ちょっとで ばてて
走れなくなってしまいました。

オステオカルシンがないと

筋肉が効率的に
エネルギーを使えなくなるためです。

オステオカルシンのパワーは
更に意外な場所にも。

男性の精巣に働きかけて
精子の数を増やします。

オステオカルシンがないと

精子の数が
半分近くにまで減り

生殖能力が
落ちてしまうのです。

若さを生み出す骨芽細胞のメッセージは

体の免疫力も向上させることが
分かってきました。

これは 特殊な顕微鏡技術で撮影した
免疫細胞です。

青いのは がん細胞。
免疫細胞が退治しています。

私たちの命を守る免疫細胞の量を

増やす働きがあるのが 骨芽細胞の出す

オステオポンチンというメッセージ物質です。

老化のメカニズムについて研究をする
ハームット・ガイガー博士です。

年老いたマウスでは オステオポンチンが
少なくなっていることを発見しました。

ガイガー博士は
2つのグループのマウスを用意し

片方にだけ
オステオポンチンを与えました。

すると 5か月後
オステオポンチンを与えたマウスに

大きな変化が
起きました。

体内のウイルスなどと
闘ってくれる

免疫細胞の量が

倍近くにまで
増えていたのです。

オステオポンチンのメッセージは

いわば
「免疫力を
アップせよ!」。

このメッセージが
免疫細胞のもとになる細胞に届くと…。

生まれてくる免疫細胞の量が増え

体全体の免疫力を 根本から
アップさせていることが分かったのです。

どうです? 骨が出すメッセージ物質の力。
すごいでしょ。

ちょっと
この辺で おさらいしましょうかね。

まず スクレロスチン。

「骨を作るのをやめよう!」という
メッセージで

骨芽細胞の数を
減らして

骨の建設を
止めていましたよね。

すると
骨量が減るだけじゃ
ありません。

骨芽細胞が出すメッセージも
減ってしまう。

そう オステオカルシンや
オステオポンチン。

若さを生み出す
こうしたメッセージが
消えることで

一気に
老化が進んでしまう。

これが 骨量の減少が

命を落とすことにまでつながってしまう
答えだったのです。

「じゃあ どうすればいいの?」という
あなた。

大丈夫ですよ。

「骨を作るのをやめよう!」という
スクレロスチンを

黙らせる方法があるんです。

スクレロスチンを抑える方法とは
一体 何か。

その答えを求めて訪ねたのは
パメラ・ヒントン博士。

骨量減少の原因について研究しています。

骨が減り続ける元自転車選手の
コールドウェルさんのケースを

分析してもらったところ
意外な答えが返ってきました。

プロ選手を目指して 7歳から自転車に
乗り続けてきたコールドウェルさん。

無駄な筋肉がついて
体重が増えないように

ランニングなど
ほかの運動は控えてきました。

この偏った運動習慣が

骨に異常をもたらすことに
つながったのではないか。

ヒントン博士は
ある興味深い研究を行いました。

さまざまな運動習慣によって
骨の量に違いが出るのか調査したのです。

まず 20代から50代の男性で
健康維持のために週6時間以上

ランニングをしている人たちの骨量を
調べてみました。

すると そのうち
骨量が少ない傾向にある人は

全体の19%にとどまりました。

一方 自転車に乗っているグループでは

なんと 63%もの人が

骨量が低下する傾向に
あることが分かったのです。

その割合は
ランニングのグループの

3倍にも及びます。

一体 なぜ 自転車に 長時間
乗っている人たちの骨量が低いのか。

ヒントン博士が たどりついた答えは
骨に伝わる衝撃の違いでした。

スクレロスチンの発生を抑え

骨量を増やすために欠かせないという
骨への衝撃。

ヒントン博士は それを実証するために
更に実験を行いました。

骨量が少ない人たちに
ジャンプ運動をしてもらい

骨に衝撃を与え続けたのです。

すると 驚きの結果が出ました。

19人のうち 18人で骨量が上昇。

ブレーキ役の
スクレロスチンの値が

実際に
減少していたのです。

骨に衝撃がかかると
私たちの体の中で 何が起きるのか。

若さにつながる その驚きのメカニズム
ご覧頂きましょう。

骨に伝わる衝撃を感知するのは 骨細胞。

スクレロスチンを出すだけでなく
衝撃センサーの役割もしているんです。

これは 高精細の顕微鏡撮影によって
捉えられた実際の骨細胞です。

全身で数百億個。

なぜ そんなに たくさんの数が
必要なのか。

それは 体全体に骨細胞のネットワークを
張り巡らせることで

衝撃を敏感に感知するためです。

衝撃を感知すると 骨細胞は
「骨を作るのをやめよう!」という

ブレーキ役のスクレロスチンの量を
減らします。

そして 代わりに 「骨を作って!」という
アクセル役のメッセージを発して

骨芽細胞の数を増やします。

つまり 骨は
私たちが活動的に動いている限り

骨芽細胞から メッセージ物質を
たくさん出して

全身を若く保ってくれるのです。

ということは 皆さん
一日の大半を座って生活していると

知らないうちに 若さを保つメッセージが
途絶えてしまうかもしれませんよ。

大地を踏み締める衝撃を受け止め

それを若さのメッセージへと変えて
体の中から応援し続ける。

いや~ 我々 骨に託された
実に巧妙な進化の知恵ですよね。

それにしても 全く現代人ときたら…。

ろくに動きもしないくせに
いつまでも若く居続けたいという。

ところが このぜいたくな望み

科学の力が かなえようとしているんです。

5年前に立ち上げられた
アメリカのベンチャー企業。

若さを生み出すメッセージを発する
生きた骨を

人工的に作り出そうとしています。

新しい骨を作るために使うのは

患者の体内から取り出した
骨芽細胞のもととなる細胞です。

カルシウムなどで出来た骨の土台に

骨芽細胞が入った溶液を加えます。

そして 衝撃を与えることで

骨芽細胞の数を増やし
骨を育てていきます。

それを体に移植することによって

若さを生み出す骨芽細胞のメッセージを

絶やすことなく
手にし続けようというのです。

この新技術に 世界中から
実用化を待ち望む声が届いています。

失った骨を取り戻し
より長く若く生き続けたい。

世界で2億人といわれる
骨粗しょう症患者をターゲットに

今 大手製薬会社では
骨量を増やすための

新しい薬の開発を進めています。

それは
「骨を作るのをやめよう!」という

あのスクレロスチンを
人工的に操作する薬です。

開発に使われたのは
骨が増え続けるドレイヤーさんたち

硬結性骨化症患者の遺伝子情報でした。

ドレイヤーさんの体内には
スクレロスチンが存在していないため

骨が増え続けていました。

ならば 骨粗しょう症患者の体内で

スクレロスチンを
人工的に減らしてしまえば

骨芽細胞の数が増え

骨を増やすことができるのではないか
というのです。

骨粗しょう症治療薬の開発が進む一方で

硬結性骨化症の治療薬は
まだ開発されていません。

少年時代は歌が得意だった
ドレイヤーさん。

教会の聖歌隊で活躍していました。

♬~

聴力の衰えとともに失われた歌声。

ドレイヤーさんは
ある思い切った行動を起こしました。

南アフリカを離れて
イギリスに住まいを移し

ある会社で
インターンとして働き始めたのです。

その会社とは
自分たちのデータを基に

骨粗しょう症治療薬の開発を進めている

あの大手製薬会社でした。

ドレイヤーさんは 大学院で
分子生物学を学びました。

製薬会社の研究員として 自らの病気

硬結性骨化症の治療薬開発への挑戦を
始めたのです。

その背中を押したのは
ドレイヤーさんの主治医で

スクレロスチンの発見者でもある
ハメルズマ博士でした。

骨が増え続けるドレイヤーさんと

減り続ける
元自転車選手のコールドウェルさん。

たった一つの骨のメッセージ物質が
2人の運命を分けました。

コールドウェルさんも また
自らの手で

新しい道を切り開こうとしています。

骨に刺激を与える運動を始め

若さを生み出す骨のメッセージの力を

再び 呼び覚まそうとしているのです。

その成果が少しずつ
骨量の数値として表れ始めています。

彼らの強い思いは
人類の長い進化の道筋を変え

新しい人体を手にするための動力と
なっていくのでしょうか。

知られざるパワーを秘めた
骨の細胞たちの力強い営みが

今も私たちの体の中で
続けられています。

♬~


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