シリーズ 人体・特別版 神秘の巨大ネットワーク▽四集 腸が免疫の鍵 吹越満、池松壮亮、上田早苗


出典:『シリーズ 人体・特別版 神秘の巨大ネットワーク▽四集 腸が免疫の鍵』の番組情報(EPGから引用)


シリーズ 人体・特別版 神秘の巨大ネットワーク▽四集 腸が免疫の鍵[SS][字]


未公開のシーンも加えて再登場のシリーズ「人体」。消化・吸収の要である“腸”は、私たちを万病から守る全身の「免疫力」をつかさどっていることが明らかに。


詳細情報

番組内容

ひとたび、腸で免疫のバランスが崩れ、免疫細胞が暴走を始めると大変なことに。花粉や食べ物、自分の体の一部まで「敵」と誤って攻撃し、さまざまなアレルギーや免疫の病を引き起こしてしまう。どうすれば、腸内細菌が出す“メッセージ”を活用してこの暴走を抑え、アレルギーなどを根本解決できるのか。最先端の顕微鏡映像や高品質のCGを駆使して、知られざる腸の力に迫る。

出演者

【語り】吹越満,池松壮亮,上田早苗



『シリーズ 人体・特別版 神秘の巨大ネットワーク▽四集 腸が免疫の鍵』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数BEST10)

シリーズ 人体・特別版 神秘の巨大ネットワーク▽四集 腸が免疫の鍵
  1. 免疫細胞
  2. 腸内細菌
  3. 免疫
  4. 暴走
  5. メッセージ
  6. 物質
  7. Tレグ
  8. レグ
  9. クロストリジウム
  10. クロストリジウム菌


『シリーズ 人体・特別版 神秘の巨大ネットワーク▽四集 腸が免疫の鍵』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)


解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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どうも 皆さん!

私 皆さんのおなかの中に
収まっている臓器 腸です。

今日の主役!

えっ? 「腸なんて
ウンチを作るだけの臓器」だって?

バカ言っちゃいけません。

医学の父とも呼ばれる
古代ギリシャの偉人 ヒポクラテスは

こう言いました。

実は 最先端科学で
彼の言葉の正しさが証明されました。

なんと アレルギーにインフルエンザ
いろいろな難病まで

私 腸が鍵を握っていたんです!

人体の中で最も長い臓器 腸。

その中には さまざまな腸内細菌たちが
無数に住んでいて

ダイエットや美肌
肥満解消まで

体によい効果を
生み出していると

話題沸騰ですよね。

無数の細菌を
手なずけている臓器だなんて

人体の中でも腸だけです。

そして こちらは

腸の管を取り巻く無数の神経細胞を
高精細にとらえた世界初の映像です。

腸が持つ神経細胞は
脳に次いで多い およそ1億個

第二の脳とも呼ばれています。

その神経細胞の働きで筋肉を操り

食べ物を消化吸収する複雑な動きを
腸は独自に行うことができるんです。

私たちのさまざまな臓器は

脳から指示されなくても

独自に重要な働きをしていることが
分かってきていますが

今日の主役 腸は別格!

まさに 人体の中の「独立国家」ともいえる
臓器なのです。

実は その腸が 私たちの命に関わる
意外な役割を果たしていることが

明らかになってきました。

それこそが

免疫力を司る
という大仕事。

免疫力とは 怖~いインフルエンザや
食中毒は もちろん

あらゆる病気から私たちを守る大事な力。

その働きがおかしくなると

花粉症や ぜんそくなどの
アレルギー

更に リウマチなどの深刻な病も
引き起こしてしまいます。

そんな大事な免疫力を保つために

腸が利用しているのが…

腸は まるで
この2つを子分のように従えて

全身の免疫力を
コントロールしていることが

分かってきたのです。

最先端の研究で見えてきた
腸の驚くべき実像に迫ります!

どうすれば この命を全うできるのか。

体の中には
巨大な情報ネットワークが存在する。

臓器同士のダイナミックな情報交換。

命を支える臓器たちの会話に
今こそ 耳を傾けよう。

♬~

どうです?
あなたの知らない 腸の本当の実力。

今日は 存分に驚いて頂きましょう。

そもそも 私 腸は

およそ8.5メートルもの長~い管が
複雑に折り畳まれた臓器です。

あまりに長すぎて その全体像は
これまで謎に満ちていたんです。

ところが最先端の技術で

ついに生きた腸の内部が
チョ~鮮やかにとらえられたんです!

人体の秘境 腸の驚きの世界へ
皆さんをお連れしましょ~う!

これは 最新の内視鏡でとらえた
胃の一番奥の部分。

ぽっかりと穴が空いています。

腸への入り口です。

中に入りますよ!

表面は きれいなピンク色。

透明な粘液に覆われています。

拡大してみます。

びっしりと
1ミリほどの突起が並んでいます。

腸には欠かせない絨毛です。

特別な光を当てて 撮影すると…。

絨毛の内部が透けて見えました!

網の目のように走っているのは血管です。

食べ物の栄養は 絨毛の表面から吸収され
血液に乗って 全身に運ばれていきます。

この腸の表面付近に住み着いているのが
腸が従える第一の子分。

そう 腸内細菌です。

腸の表面を覆う粘液の中を
顕微鏡で撮影した映像。

何かが うごめいています。

腸内細菌です。

その数 なんと 100兆個以上!

腸の中で生きる無数の細菌たちを
世界で初めて高精細にとらえました。

腸内細菌は 腸に運ばれてきた
食べ物のかけらをエサにして繁殖し

さまざまなミクロの物質を
放出していることが分かってきました。

その物質が腸から吸収されると
なんと 体全体にまで影響を与えます。

そして 肥満解消や美容の効果も
もたらす可能性が

最新科学で注目されているんです。

さて 実は 腸が従えているのは
腸内細菌だけではありません。

絨毛に覆われた腸の表面を
特殊な顕微鏡で見てみます。

青く見えるのは 上から見た絨毛です。

輪切りにしていくと…

絨毛の内部に赤いものが詰まっています。

これ全て
腸の第二の子分 免疫細胞なんです!

更に 絨毛が生えている腸の壁の
裏側を見ると。

全面真っ赤! ものすごい数です。

免疫細胞とは 病原菌やウイルスなどの
外敵を攻撃し排除する

ミクロの戦士です。

全身に2兆個もいると
いわれています。

なんと その およそ7割を
私たちの腸が寄せ集めて

壁のすぐ内側に配備していることが
分かってきたんです。

どうです? 皆さん。

腸内細菌は
ご存じだったかもしれないけど

まさか 免疫細胞まで
腸が大量に従えていただなんて

思ってもみなかったでしょう。

免疫といえば あなたの体を万病から守る
大事なものですよ。

えっ?
それが 何で腸に大集合してるのかって?

いい質問です。

腸が免疫細胞を集めていなかったら

大変なことになっちゃうんですよ~!

ちょっと想像してみて下さい。

私たちを取り巻く 目に見えない危険。
それは…。

空気中に漂う無数の病原菌やウイルス。

体が接する あらゆるものにも
ミクロの外敵がたくさんいます。

もちろん 食べ物にも!

口から体の中へ
怖~い病原菌やウイルスが

次から次へと入ってきているんです。

そんな悪者たちが 食べ物の栄養と一緒に
体内に侵入しようとしてくる場所。

それが腸です。

だからこそ 腸は

あれだけ大量の免疫細胞を配備して
敵の侵入を防いでいるんです。

恐ろしい外敵たちとの間で

腸では 日々どんな戦いが
繰り広げられているのか。

その現場を目撃しに行きましょう!

ここは 私たちの腸の表面付近。

腸が従える腸内細菌たちが
無数に漂っています。

あっ 何かやって来ました!

悪そうな姿。 病原菌の襲来です。

このままだと おなかを壊しちゃう!

そのころ 腸の壁の内側。

羽の生えたような姿をしたのが
腸に集まった免疫細胞です。

異変を察知しましたよ!

攻撃メッセージを伝える物質を放出。

腸の壁の細胞が受け取っています。

どうなるんでしょうか?

腸の壁が出した この煙
秘密兵器の殺菌物質なんです!

♬~

免疫細胞と腸の見事な連係プレーで
病原菌を撃退しました。

私たちが ふだん
さまざまな病気から守られているのは

人体の門番 腸の

すごい働きの
おかげなのです。

偉いでしょう? 腸って。
ちょっとは見直しました?

でも 驚くのは まだ早い。

腸は ただ たくさん免疫細胞を
集めているだけじゃありませんよ。

なんと 集めた免疫細胞を
日々 トレーニングさせて

立派な戦士に鍛え上げているんです!

えっ?
免疫細胞を どうやって鍛えるのかって?

いいでしょう。

私 腸だけが備えている
免疫細胞の秘密の訓練場を

特別にお見せいたしましょう!

免疫細胞の訓練場とは何か?

今回
腸の内部をさまざまな角度から撮った

顕微鏡画像を組み合わせ

その姿を立体的にとらえました。

腸の表面をびっしりと覆う絨毛。

よく見ると 一部だけ絨毛がない
平らな場所があります。

更に拡大すると…

表面に小さなくぼみがあります。

実は このくぼみこそ

免疫細胞の訓練場への入り口なんです。

入り口近くには

いつも さまざまな腸内細菌や
食べ物のかけらが漂っています。

腸内細菌が くぼみにとらえられました。

まるで アリジゴクに はまったように

腸の壁の中に引きずり込まれていきます。

壁の内側にいるのは…

そう たくさんの免疫細胞たちです。

トゲトゲした形の運び屋の細胞が
腸内細菌をとらえて

免疫細胞のもとへ向かいます。

これは 人体にとって
敵ではない腸内細菌だと

免疫細胞に学ばせているようです。

免疫細胞は
この細菌を 仲間と認識しました。

あっ 今度は ちょっと悪そうな細菌が
とらえられましたよ。

中に引きずり込まれます。 そして…。

攻撃すべき敵として学習しました。

やはり 有害な病原菌だったようです。

こんなふうに 腸は わざわざ

細菌などの異物を中に引き入れて

免疫細胞をトレーニングしていたのです。

訓練場を顕微鏡でとらえた この映像。

拡大すると
訓練中の免疫細胞と見られる

丸い細胞が密集しています。

腸での訓練で 免疫細胞は
インフルエンザや肺炎など

さまざまな病気と戦う能力が
高められます。

その活躍の場は
腸にとどまりません。

訓練を終えた免疫細胞は
血液の流れに乗り

腸から体中に派遣されると
考えられています。

そして 全身の至る所で

病原菌やウイルスと戦う
戦士となります。

腸内細菌と免疫細胞の2つを大量に従えた
私たちの腸。

その本当の役割とは
全身の免疫力を司る

人体の免疫本部だったのです。

へへん! 誰ですか?
「腸は ウンチを作るだけの臓器」

な~んて言ってたのは?

私 腸は
たくさんの腸内細菌を飼いならして

体によい物質を どんどん出させたり。

免疫細胞を鍛え上げて
インフルエンザだの 肺炎だの

怖~い病気から全身を守る
免疫力を生み出したり。

腸が 腸内細菌と免疫細胞
2つの大事な子分に

がっちりと協力させて
皆さんを守ってるってこと

分かってもらえたかなあ。

ところでね こんな腸内の協力関係

実は とんでもなく大昔から
受け継がれてきたものであることが

最新研究で分かってきたんです。

どんな研究かというと…。

なんと 霊長類のウンチだって!

それぞれの腸内細菌を調べたら
面白いことが分かったんですよ。

人間と そのほかの霊長類は

はるか昔に 進化の過程で枝分かれし

今は まるで違う生き物になっています。

でも その腸内細菌を調べると
遺伝子は み~んな

ほぼ おんなじ腸内細菌を
持っていることが

突き止められたんですって!

つまり 人間の腸と腸内細菌の関係は

進化の枝分かれをする前
1, 500万年以上も昔から

ず~っと受け継がれてきたもの
だってことですよね?

そう…

それだけ長い時間をかけて

腸が 腸内細菌と
よい関係を築いてきただなんて

すごいことでしょう?

でもね そうやって
大事に受け継がれてきた私 腸の働きに

近頃 非常事態が起きているんです。

(サイレン)
おっ 来た!

腸が しっかり
訓練しているはずの免疫細胞が

とんでもない暴走を
起こし始めているんですよ~!

イギリス・ノッティンガム。

まさに今 その免疫細胞の暴走によって
苦しめられている人がいます。

体操の練習に打ち込む
ナタシャ・コーツさん 22歳です。

小さい頃から
オリンピック選手を目指して

数々の大会で活躍してきました。

ところが 4年前…

深刻なショック症状で
病院に運ばれた回数は

250回に上ります。

彼女を苦しめる病とは…

自分の汗 涙 花粉など

身の回りの
あらゆるものに対して

体中に激しいアレルギー症状が
起きてしまいます。

アレルギーによって
髪の毛も抜けてしまいました。

極度の食物アレルギーのため
安全に食べられるのは

ブロッコリーやジャガイモなど
数種類です。

こうした症状を引き起こしているのが

ナタシャさんの体で起きている…

これは 暴走した免疫細胞の様子を
とらえた 貴重な映像です。

激しく動き回りながら
盛んに放出している

赤い粉のような物質。

その際 体の細胞にまで
ダメージを与え

さまざまなアレルギー症状を
引き起こすのです。

毎日 25錠もの薬をのんでいますが

症状を止めることはできません。

何が免疫の暴走を招いているのか。

今回 専門家が行った
ある検査によって

彼女の腸に異変が起きていることが
分かりました。

検査したのは ナタシャさんの便です。

便を調べると

腸内細菌の種類や数が
分かります。

ナタシャさんの検査結果を見ると…

健康な人に比べて
いくつかの腸内細菌が

明らかに少なくなっていました。

これは 一体 何を意味するのでしょう?

一方…

尾崎麻由さん。

4年前に 突然 多発性硬化症
という病気を発症しました。

手足のしびれや震えが止まらず

徐々に 歩くことも
ままならなくなりました。

尾崎さん。

症状が進むと 失明したり

言葉を話せなくなったりする
おそれもあります。

白く濁った部分。

なんと 暴走した免疫細胞が
脳の細胞を敵と勘違いして

攻撃しているのです。

驚くことに この病気もまた

患者さんの腸で
異変が起きていることが

突き止められました。

免疫学者の山村 隆さんが

患者の便を詳しく解析したところ…

やはり いくつかの腸内細菌が
少なくなっていました。

免疫の暴走が引き起こす 2つの病。

そのどちらでも 特定の腸内細菌の減少が
発見されたのです。

いや~ 私 腸が従える第一の子分
腸内細菌が

まさか 免疫細胞の暴走に
関係しているらしいとはねえ!

そもそも 一口に腸内細菌と言っても
実に いろんな種類の細菌がいます。

最新の顕微鏡でとらえた
腸の表面付近でうごめく

生きた腸内細菌です。

実に およそ1, 000種類。
100兆個以上もいるといわれています。

有名なのが このビフィズス菌。
おなかの調子を整える善玉菌です。

こちらは バクテロイデス菌。

なんと
脂肪の吸収を抑える物質を出して

肥満を防ぐ働きをするものも
いるんですって!

ところで 免疫の暴走が引き起こす
難病で苦しむ お二人。

実は 共通の腸内細菌が
少なくなっていました。

それが クロストリジウム菌。

この腸内細菌が減ると 免疫の暴走が
起こりやすくなる可能性が

明らかになってきたんです。

腸の中で…

謎を解く鍵が
免疫研究の世界的権威

坂口志文さんによって発見されました。

外敵を攻撃するのが仕事と思われていた
免疫細胞の中に

全く違う役割を持つ
特別なものがいることを見つけたのです。

その発見は ノーベル賞級と目されるほど。

世界中の研究者を驚かせました。

坂口さんが見つけ出した
新たな免疫細胞は

Tレグと名付けられました。

活動する時には こんなふうに
姿を変えると考えられています。

このTレグ 体の中で
暴走している免疫細胞を見つけると

驚くべき働きをします。

なんと…

暴走を抑えてくれるのです。

まさに 免疫のブレーキ役。

そんな重要なTレグが
私たちの腸で生み出されていることが

最新研究で明らかになってきました。

しかも 免疫の暴走と関係していた
あのクロストリジウム菌の働きが

鍵を握っているというのです。

腸の中で 一体
何が起きているというのでしょうか。

腸の管の中。

表面を覆う 透明な粘液の層に
入っていきますよ。

見えてきました。
腸が従える 腸内細菌の集団です。

さて あのクロストリジウム菌は…。

いました。

食べ物のかけらに かじりついて

盛んに何かを放出しています。

実はこれ あるメッセージを
伝えるための物質なんです。

そのメッセージとは…。

おや? メッセージ物質が
腸の壁の中に入っていきます。

丸い形をしたのは

腸を守る免疫細胞です。

メッセージ物質を受け取っています。

あっ 形が変わりましたよ!

免疫のブレーキ役
Tレグの誕生です!

なんと 腸に住む
クロストリジウム菌が

メッセージ物質を届けると

免疫の暴走を抑える
Tレグが生まれるんです。

こうして 腸で生まれた
免疫のブレーキ役 Tレグは

先ほどの 腸で訓練された
免疫細胞と同じように

血液に乗って 全身に広がっていくと

考えられています。

そして たどりついた先で

暴走している免疫細胞を
見つけると…。

その異常な興奮をしずめ 暴走を抑えます。

全身の免疫本部である腸の役割は
免疫力を高めるだけにあらず。

ブレーキ役も生み出して
全身の免疫力を

程よく コントロールする役割まで
担っていたのです。

免疫力を高めるのも
逆に暴走しないように抑えるのも

私 腸の大事な役目だなんて
ちょっと ビックリでしょう?

しかも 免疫力のバランスを保つ上で
とっても大事なのが

腸内細菌と免疫細胞が交わす
メッセージ物質なんですよ。

実はね 最先端の研究で
人体のあらゆる臓器は

脳から 司令されなくても

お互いに いろんなメッセージ物質を
やり取りすることで

命や健康を支えていることが
分かってきてます。

中でも 腸はすごい!
人体の一部じゃない腸内細菌とも

メッセージを
やり取りしてるんだからね。

さっき クロストリジウム菌が
出していた

「落ちついて!」というメッセージ物質が
まさに その一つ。

このメッセージを
免疫細胞が受け取ると

免疫のブレーキ役 Tレグが誕生。

免疫の暴走を
見事に抑えてくれるというわけです。

このすごい仕組みが
突き止められたおかげで

今 病気の治療が
大きく変わろうとしています。

アメリカ・フィラデルフィアにある
世界的な製薬会社。

3年前 280億円を投じて

ベンチャー企業から
ある研究成果を買い取りました。

あの大注目の
クロストリジウム菌を使って

免疫の暴走を抑えようという
画期的な治療法の研究です。

実は クロストリジウム菌

詳しく分類すると
100種類以上もいます。

中には 病気を招く悪い菌も。

でも ある17種類が一緒にいると

免疫のブレーキ役
Tレグを生み出す
メッセージ物質を

特に たくさん放出することが
発見されたんです。

そこで 考え出されたのが

その17種類のクロストリジウム菌を
ワンセットにして

生きたまま 腸内に届けるという
新しい治療法。

メッセージ物質を腸内に増やすことで
将来 ナタシャさんのような

重症のアレルギーで苦しむ人たちを
救える可能性が見えてきているんです。

腸内細菌からのメッセージ物質が
画期的な薬になる。

そんな時代が もうすぐそこまで
来ているんですね。

実は この免疫の暴走
難病を引き起こすだけじゃないんです。

急増する
アトピーや ぜんそく

花粉症などのアレルギーも

暴走した免疫細胞が
攻撃する必要のないものまで

敵と勘違いすることで
引き起こされます。

こうした病気も 私 腸が
免疫を司る機能を生かせば

薬など使わずに治せる可能性が
見えてきたんですよ。

今回 私たちは

なぜか アレルギー症状が
治まったという人が相次いでいる

不思議な場所を見つけました。

(鐘の音)

700年の伝統を持つ このお寺です。

毎朝4時
厳しい修行の一日が始まります。

百日禁足と呼ばれる この修行では

100日間 寺から一歩も出られません。

二十歳前後の若い僧侶たち
およそ60人が修行に励んでいます。

(一同)お疲れさまでした!

実は 修行生活を送る若い僧侶たちに

アレルギーが改善したという人が
続出しています。

修行僧たちの腸で
何が起きているのか。

20人に便を頂いて
腸内細菌を詳しく調べてみました。

解析を お願いしたのは

腸内フローラ研究の第一人者
服部正平さんです。

その結果 修行僧たちの腸には
あの大注目のクロストリジウム菌が

しっかり存在していることが
分かりました。

修行生活の中に
何か クロストリジウム菌にとって

よいことがあるのではないか。

服部さんが注目したのは 修行僧が
毎日食べている精進料理です。

食材に たっぷり含まれる食物繊維が
鍵を握っていると言うのです。

実は 最新研究で

食物繊維の意外な働きが
突き止められました。

腸内にクロストリジウム菌が
たくさんいるマウスに

食物繊維たっぷりのエサを
与え続けると…。

マウスの体内で
あの免疫のブレーキ役

Tレグが ぐんと増えました。

ところが 同じく
クロストリジウム菌がいるマウスに

食物繊維が
少ないエサを与え続けたところ…。

あまり Tレグが
増えませんでした。

つまり クロストリジウム菌は
大好物の食物繊維をとることで

初めて どんどん Tレグを
生み出すことができるのです。

つまり…

この食物繊維と免疫の深いつながり。

実は 長い歴史の中で
育まれてきたものです。

例えば 日本人は はるか昔から

キノコや木の実
そして穀物 根菜 海藻類など

食物繊維たっぷりの食材を
食べてきました。

そのため 長い年月の間に…

最新研究で
そんな日本人の腸内細菌が

優れたパワーを持つことが
明らかになりました。

調べたのは 腸内細菌が…

欧米など11か国と
日本の健康な人で比べると…。

この違い。

日本人の腸内細菌は
食物繊維を食べて

免疫力をコントロールする能力が
群を抜いていたのです。

長い間 食物繊維をたっぷり
とり続けてきたことによって

誰にでも 鉄壁の免疫力を生む
腸のパワーが備わっていたのです。

ところが今 世界中で

免疫の暴走による病が
増え続けています。

大きな原因と見られているのが
現代人の…

腸の中で
長い時間をかけて育まれてきた

腸内細菌と免疫細胞との関係。

それが今 崩れ始めているのかも
しれないのです。

う~ん 大きな問題だ。

皆さんは食物繊維
ちゃんと とってますか?

あなたが日々 何を食べるかが

腸の免疫を司る能力に
どれほど影響を与えているか。

その大事さに
気付いて頂けましたでしょうか。

腸の中で交わされている 腸内細菌と
免疫細胞のさまざまなメッセージ。

その研究は まだまだ
始まったばかりで謎だらけ。

でも だからこそ 腸は面白い!

きっと これからも どんどん
新しい発見が飛び出してくるはずです。

おや そろそろ
おなかがすいてきました?

さて 何を食べますかね?

楽しみに お待ちしてますよ。

全身の免疫力をコントロールする
腸の驚くべきメカニズム。

その解明によって
困難だった病気の治療に

希望の光が見えてきています。

多発性硬化症と戦っている
尾崎さん。

今 ある臨床試験に参加しています。

この白い粉。

免疫のブレーキ役 Tレグを生み出す
メッセージ物質を

人工的に作ったものです。

これを腸に届け
Tレグを生み出そうというのです。

既に 動物の試験では
脳の細胞への攻撃が

抑えられることが確かめられています。

臨床試験では
11人の患者さんのうち

尾崎さんを含む9人の血液中で
Tレグが増加しました。

腸が免疫をコントロールする力を
取り戻すことによって

難病を克服できる可能性が
示されたのです。

腸内細菌と免疫細胞を従えた
人体の免疫本部 腸。

その機能は 決して 生まれつき
備わっているわけではありません。

誕生の瞬間。

私たちの腸には さまざまな細菌が
初めて入ってきます。

たくさんの中から よい細菌だけを
選んで育てていく最初の一歩。

実は 母乳によって促されることが
分かっています。

赤ちゃんの腸に流れ込んできた
母乳の成分をエサにして

まず 急速に増え始めるのが…

それを皮切りに 私たちの腸は

大切な腸内細菌を 選んで住まわせ

全身の免疫本部としての機能を
次第に成熟させていくのです。

腸は あなたが
日々 食べるものを糧として

腸内細菌たちを養い 全身で働く
免疫細胞を育て上げています。

ミクロの世界で交わされ続けている
たくさんのメッセージが

今 この瞬間も あなたの命と健康を
支えているのです。

♬~

♬~


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