人間ってナンだ?超AI入門 第10回「味わう」 笠原将弘、鈴木隆一、ジェフリー・ヒントン、生江史伸、松尾豊


出典:『人間ってナンだ?超AI入門 第10回「味わう」』の番組情報(EPGから引用)


人間ってナンだ?超AI入門 第10回「味わう」[字]


人工知能が社会を変える、その時人間は一体どうなる?最新技術の仕組みを松尾豊東大准教授×徳井が解剖。現代人必見の新感覚AI入門エンタメ。今回のテーマは、味わう。


詳細情報

番組内容

味わう。食は人間の生存の基本であり、その時に生まれる味覚は喜びでもある。多くの複雑な要素から構成される味覚。今や食材の組み合わせを入力するだけで、あらゆる調理法と人間の味覚データ、食品の安全性などを瞬時に照合、最もおいしくなおかつ、食材を無駄にしないと思われるレシピを考え出すAIも生まれた、というのだが果たして?AIはどこまで精妙な人間の味覚に迫ることができるのか?翻って一体人間の味覚ってナンだ?

出演者

【ゲスト】料理人…笠原将弘,味覚センサー開発者…鈴木隆一,【VTR出演】トロント大学教授…ジェフリー・ヒントン,フランス料理シェフ…生江史伸,【解説】東京大学大学院特任准教授…松尾豊ほか




『人間ってナンだ?超AI入門 第10回「味わう」』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数BEST10)

人間ってナンだ?超AI入門 第10回「味わう」
  1. 人間
  2. 料理
  3. AI
  4. レシピ
  5. データ
  6. 画像
  7. 学習
  8. ディープラーニング
  9. 例えば
  10. ロボット


『人間ってナンだ?超AI入門 第10回「味わう」』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)


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進化し続けるAI。

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全12回で AIの仕組みが
感覚でわかる 超入門シリーズ。

AIを知れば知るほど

あなたは
この問いに ぶつかる事でしょう。

第10回のテーマは…

今 私たち AIは

食べ物の調理まで
できるようになっています。

冷蔵庫の残り物から
レシピの提案をしたり…。

ソムリエさながら
あなた好みのお酒も探し出し…。

お待たせしました。

あなたにぴったりのワインが
見つかりましたよ。

あなたへの おすすめは
こんな感じで~す。

人間には思いつかないような
全く新しいレシピだって

作ってしまいます。

更に おいしく
かつ 体にも優しい作物まで

作り出せるように
なってきています。

人工知能は
人間の根源的欲求の一つである

食欲すら 満足させるように
なるのでしょうか。

食べ物を作り 料理し
そして 味わう事は

人間にとって
どんな意味を持つのか。

その本質にも迫っていきます。

さっきからね ずっと置いてある
この料理。

何か あまり見た事のない感じの
料理…

ポテトは わかるんですけど

あんまり この類いの料理
見た事ないんですが

これ 何ですか?
これはですね

ちょっと
AIと関係あるんですけども

まず食べて頂きましょうか。

じゃあ どうぞ どうぞ。
いいですか。

おしゃれなカフェで
出てきそうな…。

じゃあ 頂きます。

いかがですか?

いろんな要素が入ってますね
この中に。

酸味のあるもの 甘いもの
あと油っぽいもの。

まあ… 正直
すごい おいしいかっつったら

すごい おいしいとは
思わない。

じゃあ ちょっと僕も。

うん うん…。

うん… おっしゃってる事は
すごくわかりますね。

おなか減ってりゃ 別に 全然…。

まあ まずいって事 ないし。
まずくはないですよ。

まあまあ 別に まずくなるような
ものも入ってないし。

すごく合わない訳ではないけども。

そうですね 確かに
すごくおいしい訳でもないですね。

これは…?
これはですね

実は AIが作ったレシピをもとに
人間が作った料理ですね。

はあ~。 これ もちろん じゃあ

AIが これ
人間 気に入るだろうという事で

作ってるレシピっていう事ですか?
そうですね。

たくさんのレシピのデータを分析し

こういうものと こういうものを
組み合わせたら いい

っていうようなパターンを
見つけたり

いろんな栄養に関する知識を
総合的に加味して

提案してるというような
ものですね。

もうちょっと工夫したら
カフェで出てくる

サラダプレートみたいな事に
なると思うんですけれども。

これがフライドポテトじゃなくて
マッシュポテトだったらとか…。

そうですね。 下がポテトサラダみたいな
感じとかだったら

おいしいかなと…。
わからないですね。

根拠がわかんないですね。
根拠。

根拠が。

実は 料理のレシピを考えたのは
シェフワトソンというAI。

食材の組み合わせを
入力するだけで

あらゆる調理法と
人間の味覚データ

食品の安全性などを
瞬時に照合し

最もおいしく
なおかつ

食材を無駄にしないと思われる
レシピを考え出します。

キムチの入ったトルコ風シーザーサラダに

ギリシャ風の そら豆入りチーズバーガー。

奇妙奇天烈な料理?

いえいえ 評判は上々ですよ。

ほう~ なかなか極端な事を
おっしゃいますね。 あの方ね。

人間が今までの知識を使って作る
レシピとは

全く違うものを作ってくれる。

基本的には 固定概念 固定観念の
ようなものってないですから

フライドポテトを題材に使っちゃ
いけないよね

っていうようなものは
そもそも 持ってない訳ですね。

いろんな素材と並列に考える事
できますから

そういう意味では

ふだん 人が思いつきにくいような
レシピっていうのを

提案する事は
できるんだと思いますね。

その辺って どうなんですか?
笠原さんぐらい経験があって

いろんな料理の知識
ある方やったら

ありとあらゆる料理 レシピ
考えていらっしゃったと

思うんですけど
とはいえ どっかで

今までの料理の道のりの中で

何となくの縛りが出来てるな
みたいなのは あるんですか?

そうですね。 まあ 結局…

あれとあれを組み合わせたら
おいしいだろうな

あれとあれ 相性いいなっていう。
そこに やっぱ ある程度

修業時代に習った方程式
みたいなものとかを当てはめて

考えていきますけれども…。
じゃあ レシピとしては

一切の縛りから取っ払われた
AIが考え出すレシピで

おいしいものっていうのも
あるだろうなって感じですか?

でも それは
僕も師匠に これを言われて

そうだなと思ってんのは
さっきも言いましたけどね…

たまにですよ あんまり
料理がうまくない方でも

何となく混ぜてたら おいしいのが
出来ちゃったってあるんですよ。

野球で言えば たまたま振ったら
ホームランになっちゃった。

打撃論とかもないのに。

そういうのが料理で起きちゃ
いけないなと思うんで

人工知能が それを どこまで
いろんなデータを入れて

これとこれを入れたら 確実に

こうだから おいしくなる
っていうのが わかってるのか

何か さっきみたいな
ちょっと 奇をてらった

韓国風のシーザーサラダとか

ただ何となく データを当てはめて
そうなったのかが

知りたいというか…
思いますよね。

今のところは

私たち AIが考えるレシピは
目新しすぎて

人間の皆さんのお口に
合わないものもあるようですが…。

でも いつまでも このまま
という訳ではないですよね?

松尾先生?

人工知能が
人間をうならせるような

おいしい料理を作れるように
なるという事ですか?

そうですね。
僕は そう思ってまして…。

笠原さんが
人工知能に負けるという

そういう事でよろしいですか?

えっとですね…。
(笑い声)

これは答えにくいですけども

笠原さんは
負けないかもしれないけども

笠原さんの下で働いている
いろんな方の中には

人工知能の方が勝つような人も
いると思います。

私たち 人工知能が

人間の料理人に勝つために
必要な事。

どうです? 私のコテさばき。

まずは 皆さん 人間が
何をおいしいと感じるのか

わからないと始まりませんよね?

人間のおいしいは

5つの基本的な味から
構成されるといわれています。

そこで 「味覚」をキーワードに
人間ってナンだ?

目の前に
コーヒーがあるんですけれども

コーヒー 飲まれますよね?
はい。

是非 一度飲んで頂いて。

世に言う ブラックってやつですね。
ブラックコーヒーですね。

味で言うと
どの味が強い感じがしますか?

苦み 渋み
みたいな…
苦み?

苦みですね。

目の前に これ
砂糖あると思うんですけども

ちょっと これを2~3杯ぐらい
入れて頂いて。

まあ これ 飲まなくても
わかるぐらいの結果ですけどね。

いやいやいや やはり ここは
体験して頂くのが大事なので。

飲んで下さい。
40も過ぎてますからね

砂糖入れたら どうなるかは
わかるんですけど。

先ほどと比べて
いかがでしょうか?

甘くなって。 ちょっと
飲みやすくなった気がしますね。

わかりました。
味覚センサー レオという機械

あちらにあるんですけど
味を数値化して

味覚っていうのは
5つの味の組み合わせで

全ての料理が 一応表現できる
という事なんですけれども

それも 我々のセンサーで分析した
結果が こちらにあるんですね。

注目は
実は 苦みなんですけれども

最初に飲んだものと
2回目に飲んだもの

苦みを比較して
どちらの方が苦かったですか?

最初の方が苦かったです。
(鈴木)当たり前ですよね。

当たり前なんですけども…

僕 もともと
専門は センサーなんですけど…

はあ~。
(鈴木)要は なぜかっていうと

苦みの濃度は
変わってないじゃ
ないですか。

なので 苦み同じじゃんか
という事なんですね。

そこに AIを…
僕もセンサーを研究してて

何か 味覚に近いものに
なんないかなと思って

研究してたら 隣の人が
AIの研究をしてたので

AIとセンサーをつなげられないかな
という話をしたら

味の抑制効果っていうやつ
なんですけれども

そういうセンサーが出来たんですね。
その結果 このように…。

これ AIなしですね。
AIなしの場合は

甘みが増すんですけど
苦みが同じ値なんですよ。

だから 人間の感じ方とは
違いますよね。

AIありだと 苦みが
ちゃんと減って 酸味も減って

ちゃんと 感じたものっぽいものに
なるんじゃないかなと…。

人間が どう感じるかに
ちゃんと当てはまるように

補正してくれると。 AIが。

まさに それが味覚ですよね。
そのとおりです。

人が どう感じるか
苦みが減ったっていうのは

どうやって測定してるんですか?

苦みのセンサーのアウトプットは
同じですよね。

ですけれども
甘みのセンサーが上がってますから

そうすると もともと
同じ苦みの濃度であっても

甘みがあると 苦みが減ったように
感じるというのを

学習してるんですよ。
学習データは どこから…。

あっ 感応評価で…
アンケート答えてもらうとか。

アンケートに まず答えてもらって…。
その答えに合うように

補正をかけるというか。
そのとおりです。

重みづけするって事ですね。

これ
標準値を見つけてた訳でね その。

標準的な人の味覚を
学習させるというところから

始めてます。

これ 今後 どういうふうな研究を
していきたいんですか?

おいしさというのは

トレンドといいますか はやりというか
あるんですよね。

例えば 10年前に
一番おいしかったものと

今 おいしいものというのは
みんな気付かないですけど

違う訳ですよ。 うちは 今

活動し始めて
10年ぐらいなんですけれども

これが20年 30年と続けていくと

単純に その時代 その時代の
一番おいしい味みたいなものが

データとして
蓄積できるじゃないですか。

そうすると 次 来年は
どんな味が一番おいしいかとか

何が 次 おいしいと
感じるようになるのか

っていうのが 結局 人間って
同じ味は飽きちゃうので…

なので 新鮮さと警戒の真ん中

ちょっと新しい味って
よく言うんですけど

ちょっと新しい味が
一番おいしいんですけど

その ちょっと新しい味が
どこにあるのかっていうのは

これは まあ 非常に難しいテーマで

ただ それが わかるようになれば
すごいなとは予想しています。

一歩ではなく 半歩。

人間の皆さん
ちょっと面倒くさいですね。

例えば 笠原さんは

今まで全く食べた事もない料理を
パンと出されて

食べて それと同じものを作れって
言われたら できるんですか?

味見もしていいんですか?
もちろん 食べて

何が入ってるな。
どういう調理法だなっていうので。

味見をしていいんだったら

ある程度までは
できるような気がしますね。

AIは
それって できるんですかね?

最近 ネットには

人間の皆さんがアップした
おいしそうな料理の画像が

あふれています。

中には どうやって作るのか
すぐには わからない

ユニークな料理も。

そんな時は 私たち AIの出番。

ネット上にある
さまざまな料理画像を認識し

レシピを推定します。

例えば こちらの画像。

この料理 徳井さんなら
どのように作られますか?

そうですね 軍艦なんで
酢飯と のりですよね。

あれ えび?

えびですよね?

えびと…
あれですよね。

季節の… あの緑の…。

菜の花です。
菜の花!

菜の花と あれ 何…。
あれ わかんないですね。

白子っぽいやつかな。

白子っぽいですけどね。
ご飯粒なのかもしれない。

とりあえず
えびと菜の花と白子の軍艦。

はい。 笠原さんは…?
本当 そうですね。

ビジュアルだけだと
これ のりで巻いてあるから

軍艦巻きだなとは思うんですけど
もしかしたら

シャリの部分が
シャリじゃないかもしんないですし

そういうところは AI
そこまでわかんないですよね。

そうですね。 人間が判断すると
あの下は もう シャリって。

どう見ても これは
おすしと思っちゃいます。

AIが画像から導き出した
この料理のレシピが こちら。

酢飯に のり。
おすしとは認識しています。

酢飯が書いてますね。

クリームチーズですね。

えびじゃなくて
サーモンになってますね。

サーモンと判断したんや。

菜の花がアボカドになってますね。

やっぱ 駄目ですね AIはね。
そうですね 色合い…。

緑でアボカドと
思っちゃうとこが やっぱ…。

やっぱ 人間ですね これね。

これ アメリカが作ってる
AIだから

ちょっと 菜の花をアボカドと
思ってしまったりとかって

するんですかね?
多分 そういう影響は

大きいと思います。
大体 料理の判別においても

本当に文化的な差異って
めちゃくちゃ大きいですので

日本の中でデータを集めるのと
海外のデータ使うの

全然 結果違ってきますね。

では もう一枚
こちらは いかがでしょう?

これ… スイ…
ん? スイーツじゃないか。

一瞬 ピザかと思いましたけど。
ああ 確かに。

ハンバーグにチーズかけて トマト置いて

オーブンで焼いたみたいな
感じなんかな?

どうですか?
何か そう見えますよね。

チーズが溶けてて… あれ 上が
何なんですか? トマトですか?

最初 僕 サラミがのったピザかと
思ったんですけど。

これが AIが引き出したレシピです。

パスタ?

ピザソースとか モッツァレラチーズとか…。

そっち系のイタリア料理っぽい
感じに認識したんですね。

これは
裏に巨大なデータベースがあって

いろんな料理の写真が
入ってる訳ですね。

この料理は何かっていうのを
まず解析し

そうすると その料理を作るための
方法というのが

これまた
データベースに入ってますので

それを引いてくる
というような事で

うまく この画像から
レシピを引き出すという事です。

まあ 当然 データが増えてくれば
増えてくるほど

この料理が何かっていうのを
当てる確率も上がりますし

料理名がわかった時に

それを どういうふうに
作るのかっていうデータも

増えてくれば そこも
答える精度 上がってきますから

そういう意味では
データが増えてくれば

有効になってくるのかもしれない
というふうに思いますけどね。

実験では 65%の確率で
正しいレシピを出せたそうです。

そこには やはり あの技術が。

ニューラルネットワークのニューロンがありますと。

これが 何層にもなってますと。

現在の人工知能研究の最前線
ディープラーニング。

その構造は
人間の脳を模倣したものです。

人間の脳は 1, 000億に及ぶ
神経細胞 ニューロンのかたまり。

ニューロンは
隣のニューロンから電気信号を受け

一定以上たまると
次から次へと伝える

巨大な電気ネットワークです。

ディープラーニングでは
これを人工的に再現。

丸い玉がニューロンの代わりで

それらをつなぎ
電気信号を走らせます。

これが ニューラルネットワークです。

ここに入力として
画像が入ってくるとしますと

この料理は何料理かっていうのが
出る訳ですね。

いつものように
ネコか そうじゃないかと。

こっちは
イヌか イヌではないか…。

こういうのが
ここに出るとしますという時に

このネットワークを学習させる時は

答えが合ったのか
どうかっていうのを

この太さっていうのを
うまく調整しながら

やっていく
という事なんですけども

ところが
この太さの調整っていうのが

うまくいかないと どういう事が
起こるかっていうと

過学習という現象が起こります。

ある人が勉強してましたと。
勉強してた時に

練習問題を解いて…

練習問題
訓練データっていいますけども

練習問題では 100点取りました。

本番のテストになると 20点でした
という人がいて

別の人は
練習問題では 80点でしたと。

テストでは70点でしたと。

こういう人がいて これ
どっちがいいですかね?

まあ 結果 テストで点取ってる
下の人の方がいいですよね。

そうなんです。 この人は
何で こんな事になると思います?

練習では調子いいんですけど
本番に弱いタイプ…。

何か 訓練のしかたが
間違ってるんでしょうね。

そうなんです。 訓練のしかたが
うまくないんですね。

うまくない原因が
過学習といいまして

要するに…

そのまま覚えちゃうと

練習問題に対しては
うまくいくんだけども

本番のテストになると また
違った問題 出ちゃいますから

うまくいかないと。
いい学習っていうのは

まるまる
暗記するんじゃなくて

うまく抽象化して
ポイントをつかんで

ポイントと答えの関係を
学んでいくっていう事を

やらないといけない訳ですね。

ディープラーニングでも
同じ事が起こります。

うまくやらないと
こういう事になっちゃうんですね。

こういう状態を
過学習というふうにいいます。

この過学習を起こさないように
いかに ちゃんと学習させるかと。

訓練とテストが同じぐらいの精度に
なるようにするかというのは

これ かなり難しい問題で
いろんな手法があります。

世界最大級のIT企業のカナダ支社に
ある方を訪ねました。

ディープラーニングの父とも
呼ばれる人物です。

彼に ニューラルネットワークの難題 過学習を
解決する方法を伺いました。

2つ 重要な手法が
出てきたんですけども

ちょっと難しかったと
思いますので

解説したいと思います。

一つは ReLUっていいまして…

そういう いい方
するんですけども

これは何かっていうと そもそも
このニューロンっていうのは

何で ニューロンっていうか
っていうと

人間の神経細胞を模したような
働きを持たせていて

刺激が ある一定を超えると
発火し

そうじゃなければ
発火しないというふうな

性質を持つように
デザインされてるんですね。

それをグラフで書くと

刺激が少ない時は
ゼロなんだけども

刺激が ある一定を超えると
1になると。

こういう関数が使われる事が
多かったんです。

これ シグモイド関数…。

これが
何十年も使われてきたんですね。

ところが 最近は
ReLUっていって

マイナスの時はゼロなんだけども
プラスになるとxっていう

max(0, x)って書きますけども

こういう式を使う事が
増えてきたと。

こっちは 実は
脳の神経細胞の性質からすると

だいぶ おかしいんですね。
この刺激が

どんどん どんどん 無限大に
大きくなるっていう事ですから

本当は あんまり
現実的じゃないんですけども

実は こっちの方が 学習する時に
しやすいというのがわかってきた。

もう一つが
ドロップアウトというもので

これ ドロップアウトっていうのは
何かっていうと

先ほど
過学習っていうのがありました。

過学習っていうのは 要するに
ある問題の

本当に重要じゃないところを
覚えちゃうんですよね。

それによって丸暗記しちゃって

テストの時に うまくいかない
という事なので

このドロップアウトのアイデアっていうのは…

今だと ここだと これと
これと これと これだけ使って

予測しなさいよというのを
やるんですね。

…で また ランダムな消し方を
次々と変えていく訳です。

そうすると ある問題の先頭に
こういう文言があるかとか

すごいローカルな特徴に注目して
覚えてたのが

ある時は
それ 使えなくなりますから

もっと ほかのとこを
使わないといけない

というふうになってきて
より本質的な特徴量を

つかめるようになってくると。
これによって

その過学習っていうのを
防いでいこうというのが

このドロップアウトで
これも ディープラーニングにおいて

非常に有効な手法だというふうに
されてます。

うわべだけを丸暗記して
答えるのではなく

問題の本質を学べば
応用力が身につく。

そこは
人間も AIも同じなんですね。

うまく 過学習を防ぐ

正則化っていうふうに
いったりしますけども

そういう手法がたくさんあると…。

そういうドロップアウトのような方法って
ほかにも たくさんありまして

例えば ある画像を入れて

それが ネコかイヌかっていうのを
学習させたいっていった時に

ネコの画像 イヌの画像
こういうのに…

ノイズを混ぜて それでも
ちゃんと判定するように

学習しなさいよっていうですね。

わざと データを汚くして
難しくして学習させると

更に精度が上がるとか
そういう事もあるんですね。

進化していく上で こういうのは
欠かせないものなんですね。

それは
人間も一緒なんでしょうか?

どうですか?
笠原さんとか そういう…

過酷な環境っていうのを
設定して

精度を
上げていくみたいなのって

今までの人生の中で
ありましたか?

料理の修業なんかで…。

料理の修業は
普通に過酷ですからね。

例えば わざと悪い食材を使って
作ってみるとか

そういう事ってあるんですかね?

悪い食材を使ってっていう訳じゃ
ないですけど

例えば すごい… 本来なら
形のいい方がやりやすいのに…

そういうのは あります。

そういうのでも対応できるように
手先が器用になるとか。

これも ドロップアウトに近い…?
近いですね。

難しいデータで学習して

それによって
よくなるって事ですもんね。

僕らで言うと わざわざ下ネタを
言って お客さんを引かして

盛り上がってたものが
冷め切ってる状態で

またネタを始めるみたいなね
そういう事なんですかね。

僕 ちょいちょいやるんですけど。

引かせる事に
快感を覚えてしまって 何か。

それは やっぱり

次に うまくやったら
リカバーできるっていうのが

ある程度 あるから
できるんですかね。

まあ そうですね。

わざと
自分を窮地に追い込むみたいな。

もう
感覚的にやってるんですけど

もしかしたら その次に

テンションの冷め切ってる
お客さんの前にパッと出た時に

一回 引かせた経験が
生きてくるかもわからないですね。

ディープラーニングによって
AIの能力が更に高まると

食の世界の景色は
どう変わるのでしょう?

ディープラーニングによって

画像認識っていうのが
できるようになってきました。

以前から いろんな例で
ご紹介しているんですね。

自動運転なんかだと
かなり実用に近づいてますし

あと 医療画像で
例えば がんかどうか

画像から診断するっていうのも

人間のお医者さんを超えるような
ところまで来てます。

先ほどのような
料理っていうのは

やっぱり まだまだ
データが少ないので

そこまで いってませんけども

基本的には データ数が増えてくれば
これは 人間の判断 認識能力を

超えるようなところまで
いくはずだと。

次に起こってるのが
深層強化学習というもので…

プラス ロボットですね。

これは この番組の中でも
ピッキングのロボットとか

ご紹介したと
思いますけども

いろんなものを 目で見て
上手につかめるようになるとか

認識の技術と それから それを

動作に移すような技術というのが
組み合わさる事によって

今まで難しかった
タスクっていうのが

できるように
なってきてるという事なんですね。

じゃあ この深層強化学習とロボットが
できるようになると

何ができるか。
これっていうのは つまり

人間が目で見て認識 判断しないと
いけなかった仕事が

自動化できるっていう事なので

これの応用として大きいものが
一つは 農業。

一つは 建設。

…で もう一つは
食っていうふうに思ってまして

これらは 全部
今 人がやってるんですね。

どれも かなり人手不足に
なっていたり

社会的には困ってるものが多いと。

例えば ファミレスでも チェーン店でも
どこでも人がやってるんですね。

これを機械化する事が
今まで できてないです。

なぜかっていうと
調理の工程において

目っていうのは 非常に重要で

見ながら作業をしないと
いけなかったと。

この目の技術がなかったので
自動化できなかった訳です。

調理機械は あっても

それを目で見て
上手に調理するっていうのが

今まで できなかったんです。

これが できるようになったと
しましょうというか

恐らく ディープラーニングによって
こういった辺りが

どんどん自動化されてくる
といった時に

どういう変化が起こるかと。

今まで 日本の中で
食のレベルが非常に高かった。

だけども 海外に行くと
そうでもなかったというのは

これは 調理っていう技能が
人に ひも付いていて

世界中に デリバーする事が
できなかったんですよね。

ところが 今 日本は
非常に 食のレベル高いと。

技術力を持った方も
たくさん おられる。

そういった技術を ロボットにのせて

調理ロボット 調理機械っていう形で
世界にデリバーする事ができると

世界中で その職人さんが
働いてるのと同じ事になるので

すごくおいしいもの
出来ますよね。

産業的にも これは すごく大きな
新産業になるというふうに

思ってるんですね。

ある業務を特定の人が担当し

その人にしか やり方が
わからない状態になる事を

属人化などといいます。

属人化ならぬ 属AI化は
ノウハウの標準化をもたらし

AI料理人の活躍の道を
開くのでしょうか?

ただ 気持ちとしては 何かね

料理人が どんどん
いらなくなっちゃうというのも

寂しいというか。
人間代表としては

どこまでロボットにやらせるのかな…。

これは どちらかというと
人間の レベルの高い人の

動作だとか 作り方っていうのを
学習データにして

それをロボットに教え込んで

それを 世界中に
ばらまくっていう事なので…。

ハイレベルな料理人が
たくさんいるから

それだけハイレベルなデータを送れる
提供できると。

今のロボットを超えるような…

絶対に 高いレベルの職人さんって
必要なんですよね。

そういう国になれば
いいんじゃないかというか

半分 日本は
そういう国になってるというか

異常にレベル高い訳ですよ。

そこを教師データにして
こういう調理ロボットを作って

全世界に展開するっていう事が
できると

すごく大きいんじゃないかな
というふうに思いますね。

フランス料理店を営む
生江史伸さん。

料理ガイドで二つ星を持つ
腕利きシェフです。

生江さんの料理へのこだわりが
かいま見えるのが こちらの一品。

カブ自体が季節によって

どんどん 味わいや香りが
様変わりしていくっていう

その時間を同じところから

季節の味わいだとか 香りの違いを
楽しんで頂くっていう

そういう料理ですね。
そういうコンセプトで…。

実は生江さん 3年前 イベントで

AIが作ったレシピをもとに
料理を披露した事があります。

新しい経験をさせてもらう
っていう事はあると思うんですね。

違う言葉で言い換えると…

例えば
舌の上で感じる五味ですね。

甘い 酸っぱい 苦い しょっぱい
うまいって そういったもの

プラス 嗅覚。
鼻の 香りの感応度ですとか

あとは 耳で聞いたり 目で見たり
触って感じたりという いわゆる…

例えば
その時の環境だったりとか

あるいは 雰囲気だったり
一緒に食べる人。

いろいろ
もう 本当に いろいろな要素が

偶発的に混ざり合って

おいしいという体験が
存在するんですよね。

なので ただ
レシピだけ ポンと渡されたから

それが その人のための
おいしいものかっていう

確証というのは 非常に低くて

逆に 人間というのは
そこに対して…

例えば 今日は
ちょっと寒いなって思ったら

少し体が温かくなるような
味というのを

当然 自分自身が求めるので

その味覚をベースとした料理を
作りますよね。

そうしましたら

そこの環境に一番合っている味
おいしさというのが

出るはずなんですよ。

でも そのベースを知らない
その条件 環境を知らない

コンピューティングが そこでベストと思った
答えを出したとしても

もしかすると

その瞬間に一番おいしいものでは
ないかもしれない

っていう感覚からしますと

人間の方が まだ それを
感じとる能力は優れているなと。

人間が感覚的に作っていくもの…

ラーメン屋で 大体…

料理人たちの中で
よく言うんですけどね これね。

すっごいおいしいラーメン作ったら
おいしいんですけど

結構
それで終わっちゃうんですよね。

何か 行列が出来てたりとか

あそこ行きたいよねっていう
店って

ちょっと臭かったりとか
ちょっと脂っこかったりとか

それが だから 人間は
常習性が出ちゃうらしいですよ。

っていうのは聞いた事…。

その辺って なかなか AIには

ちょっと難しいとこなんかも
わからないですね。

記憶に残るって事なんでしょうね。

記憶に残るので 何かのきっかけに
思い出しやすくて

あそこ行きたいと。
バランス良く おいしいと

記憶に残りづらいというか

思い出しにくいのかも
しれないですね。

そういったところまで
深いところまで

AIの調理が進んでいくのかも
わからないですけども。

<ディープラーニングは
いろんな事がわかります。

この画像は りんご>

<では りんごという言葉から
この画像を作るには…>

<こちらは
画像を判定するネットワーク。

学習して わかるようになります>

<作る時は このわかる過程を
元に戻すようにしていきます>

<画像を信号にします>

<元の画像を作ろうとしますが
なかなか同じにはなりません>

<そこで これが同じになるように
学習を繰り返します。

画像がわかる。
そして 同じものを作る>

<画像をわかる部分を外します。

残ったネットワークは
いろんな画像を作る部分>

<わかると作れる。
作れると わかる。

続けて見れば イメージでわかる。

「2分でディープラーニング」でした>

味覚とか料理に関しては
アナログなのかなと。

アナログなものであって。
やっぱ いつの時代までも

隣の家から
カレーの香りが漂ってきたら

カレー食べたいだとか。

縁日に行って
しょうゆの焦げる香りとか…

ああ おいしそうだなみたいな。

これは やっぱ
ずっと変わらないんじゃないかな。

その辺 デジタルが いかに ここへ
近づけるかっていうとこも

ありますよね。 僕も
似たようなとこなんですけど…

人間は 腹が減る。 でも
AIは 腹が減らないというか

腹が減って
おなかがグ~ってなる

その感覚までが理解できた時に

AIが 本当においしい料理を
作れるんじゃないかなって

ちょっと思ったりもします。

やっぱり 食っていうのは 僕は
人間の感情とか本能の中でも

非常に重要な要素を
占めてるんじゃないかな

というふうに思いますし

やっぱり おいしいものを
食べたいっていうのは

かなり 人間の根源的な欲求で

これを 人類は
この何千年も追求してる訳で。

この根源的な欲求って

僕は すごい大きいな
というふうに思いますし

それから 日本が
全体に高齢化してくる中でも

やっぱり 食って大事で

健康を考えて
食べられないものがある。

それでも食べれるものの中で

できるだけ おいしいものを
食べたいとかですね

そういう事っていうのは
僕は かなり

日本の中でも ニーズとしては 非常に
大きいものだと思いますし

それを ディープラーニングを含めた
このロボットによって

全世界に向けて
提供していく事ができると

これまた 日本の産業にとっても

非常に大きいんじゃないかな
というふうに思ってまして

大変 食とAIというのは
僕 本当に楽しみに…。

そうですね。

食べる事は 生きる事。

味覚 嗅覚 視覚…

五感全てで食べ物を味わう
人間の感覚を

AIは いつか手に入れる事が
できるのでしょうか。

その過程で あなたは 絶えず
問いかける事になるでしょう。

人間ってナンだ?


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