人間ってナンだ?超AI入門 シーズン2 第3回「発想する」 藤田和日郎、徳井直生、米辻泰山、松尾豊、徳井義実



出典:『人間ってナンだ?超AI入門 シーズン2 第3回「発想する」』の番組情報(EPGから引用)


人間ってナンだ?超AI入門 シーズン2 第3回「発想する」[字]


人工知能技術の最前線に迫り、同時に人間の思考を模倣した機械のありようを考えることで、人間とは何か?再考する、知的教養エンタメ。全12回で人間という存在が丸裸に?


詳細情報

番組内容

音楽、絵画、文学…。さまざまな作品を生み出すAIの存在も、もはや珍しくなくなりつつある。その時、どんなプロセスで表現はなされているのか?創造物の特徴を抽出して模倣する、その過程で問われるのはオリジナリティであり、発想の本質だ。たとえば「不気味」なシーンを描け、そんなお題にAIはどう反応する?人間の想像力、創造力の本質とは?ゲスト、漫画家・藤田和日郎とともに、人間が創作にこだわり続ける秘密も考える。

出演者

【ゲスト】藤田和日郎,【スタジオ技術者ゲスト】アーティスト/AI研究者…徳井直生,エンジニア…米辻泰山,【解説】東京大学特任教授…松尾豊,【司会】徳井義実





『人間ってナンだ?超AI入門 シーズン2 第3回「発想する」』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数BEST10)

人間ってナンだ?超AI入門 シーズン2 第3回「発想する」
  1. AI
  2. 人間
  3. 藤田
  4. 学習
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  7. 私たち
  8. 何か
  9. 不気味
  10. 認識


『人間ってナンだ?超AI入門 シーズン2 第3回「発想する」』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)


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皆さんが何を描いたか すぐに当てますよ。

今 人工知能 AIが
確実に社会を変えつつあります。

目的地まで ゆっくりお休み下さい。

新しい薬だって短時間で作れます。

農作物を育てるお手伝いも
やってのけます。

皆さんと違って かみません。

進化し続けるAI。

現実は あなたがかつて見た
SF映画の世界を超えているかも。

果たして その先にあるのは?

その最前線と AIの仕組みが
感覚で分かる 超入門番組。

AIを知れば知るほど あなたは

この問いに ぶつかることでしょう。

シーズン2 第3回のテーマは…

♬~

私たちAIが歌ってます。

♬~

私たちが描きました。

AIは 既に皆さんと
遜色ないレベルの作品も作れます。

人間とAI。

そのクリエーティブな活動に
果たして違いはあるのでしょうか?

人工知能とかAIとかっていう
お話なんですけども

先生は どういうふうな
イメージをお持ちですか?

ろくなこと考えないですよね。
SF映画とかね

漫画の世界では敵ですからね。
はいはい。

だからまあ 悪いヤツかな
と思って来てるのと

発想のテーマですから
今度は俺たちの仕事を脅かす

やっぱり ここでも悪いヤツかな
と思って来てるんですけど。

割と ファイティングポーズを持って
先生は。

漫画家 藤田和日郎さん。

代表作「うしおととら」をはじめ

その圧倒的なアクション表現で
読者をとりこにしている

少年漫画のトップランナーです。

本当に先生なんかは
やっぱり作品描く上で

これね 人工知能に パパッて何か
例えば 「ヒーローもの

で ちょっと コメディータッチ」とか
っていうふうな入力をしたら

そんなもの パパッて描かれたら…。  何!
商売上がったりですもんね。

冗談じゃないですよ。 漫画界を
代表するつもりではないですけど

みんな気にしてますから どのぐらいの
ことができるのかっていうのを

ちょっと興味持って 今日は
勉強させてもらいたいと思います。

最近 漫画を描く作業の中でも

デジタルなことが こう
どんどん どんどん

浸透してきてるじゃないですか。
先生の場合 どうなんですか?

うち 完全にアナログ。

で もう デジタルの入る余地が
全くないので

あの 全くありません
全部 手作業でやってますから。

それって あれ
僕よく分かんないですけど

今どき 割と珍しくないですか?
う~んと 半々

もしくは まだまだいるような気が
するんですけどね。

アナログと言っても
人間とかモノを手書きで描いて

それをコンピューターに取り込んで

それに集中線って分かりますかね?
あの集中線とか擬態語 擬音語…。

デジタルで乗っけて
処理をするとか

半デジタル 半アナログ
っていうやり方をしてる人たちが

だんだん増えてきてるというか。
へえ~。

そして完全に コンピューターの中で
絵を完成原稿に持っていくというのが

完全デジタルですよね。
それの どれでもないんですよ。

全部 定規で引っぱって インクつけて
絵を描いてる。

昔ながらの。
昔ながらのと言うと

ちょっとカッと来ます。
(一同)ハハハ…。

藤田さんの アナログに徹した仕事ぶり
ちょっと のぞかせてもらいました。

おおまかな絵の配置を決めます。

いきなりペン入れ。

細かな下書きはしません。

更に取り出したのは…。

なんと ホワイトの修正液。

インクで書いた線を
消しては書きを繰り返すのです。

修正液のデコボコの質感まで
表現に高める 唯一無二の作品。

お願いします。

明らかに理系の人。
(一同)ハハハ…。

ペインツチェイナーというサービスを
僕が作っておりまして。

ペインツチェイナー…。
(米辻)色を塗るのペインツに

チェイナーっていう
フレームワークを使って作ったので

ペインツチェイナー
っていう名前を付けたんですけども。

これ でも色をつけるとなると

もう 完全に 先生の領域に
踏み込んできましたね。     きましたね。

もう本当に覚悟してます。

俺たちの職業が脅かされるかどうかの
瀬戸際ですからね。

まさに。
これがホームページの画面になっていて

お手本の絵が入っていまして 自動で
着色処理が走るようになっていて

着色結果が出てくるという感じですね。

これはAIが
着色してるんですか? この…。

(米辻)そうですね。
自動で出てくるような形になっています。

か~っ!

米辻さんが開発した ペインツチェイナー。

線画のイラストを与えれば
AIが自動で着色。

60万枚もの絵を学習させた結果

さまざまなテイストの着色が可能に。

プロから見て この色合いというか
色つけっていうのは どうですかね?

きれいだと思いますよ。
ピンク色とか肌色を基本に

あんまり突拍子もないような感じじゃなく
落ち着いてまとめた色ですよね。

下地に
薄いピンクか何かが入っているのかな。

まとまりのいい絵柄だと思います。

AIで着色されたんですよね?
そうですね。

違いが分からない感じはありますよね。

へえ~ プロから見ても
それなりのレベルには来ているっていう。

…と 思うんですけど。

これは女の子であって 着物を着ていて

この髪飾りは こういう感じとか
っていうのが認識できてないと

ある程度の色はつけれないですよね?

すっとんきょうな色に
なっちゃいますもんね。

何か 何かしら
やっぱ飾りが付いてるとか

顔があるとかは 多分
認識してるんだとは思いますね。

男の子か女の子かということも
分かるんですか?

(米辻)画像の認識の方で 女の子とか
男の子とかいうタグをつけて

認識するトレーニングをすれば
それは分かると思いますけど

これは そういうタグは
使ってないので

この中で認識してるか
分かんないですけど

そういう認識ができるぐらいの
情報を学習してっても

おかしくはないかなとは思います。

あの 藤田先生から頂いた絵も

顔の部分の
アップの絵なんですけど

それが自動で
こういうふうになったりとか。

これ 色が あんまりついてないな
と思ったら

一応ヒントを与えることができるんで。
(藤田)ヒント?

(米辻)ここら辺にピッと赤くつけると
もう一回 着色処理が走って

服が赤くなったりとか。

ちょっと 何か おどろおどろしい雰囲気が
もれてますけど

例えば これは
こういうんじゃないなと思って

空にしたいとかだったら
空をこう ペッとつけるとかすると

また着色処理が走って。
(藤田)ああ なるほど。

ちょっと誘導してあげるっていう…。
(米辻)そうですね。

(藤田)疑問に思うのは
あなたが これに命令するんですか?

それとも一番最初になってたのは自動で

AIが考えたっていうことなんですかね?
(米辻)そうですね。

一番最初に出たのは
基本的には 自動的にやった

ノーヒントっていわれてる状態で

こちらの場合は
ヒント付き自動着色といって

ある部分にはヒントで この部分は
こういう色だよという条件の下で

ほかの部分を推測するというような。

いかがですか? 藤田さん。

藤田さんの絵も 私たちAIにかかれば

こんなにいろいろなバリエーションの
着色が簡単にできるんですよ。

自動着色装置の一番ベストな形って
持ってきてます?

これって
途中のような気がするんですけど

これがもう つけたやつですか?
そうですね。

基本的には いろんな色をつけて
選べるっていう感じなんですけど。

何か 過渡期のような印象が
あるんですよね。

これからもっとこう 色が塗られてって
完成するのに

これの 着色のAI君にしてみたら
「ちょっと待って もうちょっと…

もうちょっと能力高めてちょうだいよ。

自分が思い切りやったやつを見せてよ」
みたいな。

「それじゃアンフェアじゃない」
みたいな感じで

言いたいような気がするんですけど

一番ベストな状態の方がいいですよね?
一番ベスト… そうですね

一番ベストっていうと
なかなか難しいんですけど。

そうですね。 どうしたらいいかな…。
(藤田)この番組で レンブラントですか?

レンブラントの枚数を取り入れて

そして レンブラントっぽい肖像画を描く
みたいなプログラムを

自分 見てるんですよ。

2016年に発表された
17世紀の画家 レンブラントの新作。

実はこれ 私たちAIが生み出しました。

AIは レンブラントの全346作品を

ピクセル単位で分析。

どの場所に
どんな色が配置されているか

それが別の場所の何色と
よく一緒に出てくるか…。

画家独特の描き方のクセ
パターンを学習しました。

ここで活躍したのが…

その仕組みは 人間の脳をまねたものです。

脳の構造は
神経細胞 ニューロンのつながり。

認識とは
ニューロンからニューロンへの

電気信号の受け渡しなのです。

ニューラルネットワークは
これを人工的に再現したもの。

絵を描くのも 色を塗るのも

このネットワークによって
可能になります。

例えば りんごの絵を
ピクセルの集合と捉え

そこにあるパターンを見つけ出します。

更に
そのパターンのパターンを見つける

つまり 抽象化を行います。

そして今度は 抽象から具体へ。

りんごらしい画像パターンが
再現されます。

レンブラントらしい作品も
こうした往復運動から生まれました。

いろんな塗り方が

きっと この中に
入っているのかなと思ったんですよね。

これ 選ぶ人の力になっちゃいますね。

現状の技術では 今
これってことですもんね。

では 今度は藤田さんの描いた

一枚絵の線画を着色してみましょう。

♬~

お眼鏡にかなうもの ありますか?

あっ こういうような形もできるという。

これはこれでかっこいいな。

(米辻)別のバージョンで塗ると
結構何か ノイズが…。

(藤田)ああ いい感じですね。

(米辻)こういう雰囲気も できなくはない。

(藤田)漫画って線なので 線のやつが
もっと ぐっと出ると

色原稿っぽくなりますよね。
(米辻)あ~ そうですね。

何を俺はアドバイスしてるんだ
って話ですよ。

AIを育てる側になってますよ。

それはね ちょっとね
敵の体で来てますからね。

俺の仕事を奪うな
みたいな感じで来てますから。

ああ これもかっこいいな~。
(米辻)あっ ありがとうございます。

(藤田)1個欲しいな これ。

こんなんとか 何かほんまに
人間が つけたっぽいですよね。

(藤田)ああ そうですよね。

わあ 何か
うすら寒い画面が伝わってきますね。

へえ~! ああ すごいや。

高評価頂き ありがとうございます。

ところで 藤田さんご自身は

実際どんなふうに色をつけたんですか?

先生が実際に着色されたものが…。

やっぱ すごいなっていう感じはしますね。

(藤田)まあ 自分のものですからね
一生懸命 描きましたけど

さっきのやつも良かったなっていう感じは
ありますね。 AI君が考えたやつね。

こっちは こう 背景を
ちょっとトーンを抑えて…。

(藤田)そうですね。 だから
目的があるわけですよね 漫画ってね。

1ページ1ページに漫画は目的があって

これは不気味な感じで
手前の まりをついてる女の子が

幻なような感じで色に溶け込んで

最後の「ボウ」で闇に溶けていった
みたいな感じを

出したいみたいな感覚があって
色をつけてるものですから。

恐らく そっちの方も

不気味なイメージみたいなものは
あると思うんですけど

目的があって 色をつけてるものとの
違いかもしれませんね。

でも いい線いってましたけどね。
ありがとうございます。

意図を持って不気味に描いたのか。

意図や目的はなく
結果的に不気味になったのか。

出来上がったものは似ていても

発想という視点で見ると

大きな隔たりがあるのかも。

発想ってナンだ?

人間の皆さん こんな光景に出会ったら
どんな感じがしますか?

こんな光景は?

怖い? 気持ち悪い?

不気味ですか?

ところで 「不気味」って何ですか?

最終的な判断は 見て
もっと不気味にとか

もう一回ちょっと色味変えてっていうのは
人間なんですよね きっとね。

そうですね。
まあ 人間が選択する その選択に

やっぱり 意思が反映されていれば
いろんな候補を出す部分っていうのは

やっぱ 人間でも その ああいう感じとか
こういう感じとか いろいろ発注して

上がってきたやつを見て
選ぶことってあるじゃないですか。

アシスタントの方に
こういう感じにしてみてとか。

まあ そういうのの一個として
自動で出てきたものも使ってもらって

こういう感じにしてから
ここだけ修正しようかとか

これのパターン出した時に
あっ この雰囲気もいいけど

こっちもいいよね これとこれの
ここのいい部分 取って

これ使おうかみたいな…。
それって結局 漫画家と編集者とか

デザイナーとの
やり取りみたいな感じで

自分が聞きたかったのは
それなんですよ。

仕事を取られるのかとか
そういうようなことを

今 冗談で言ってましたけど
最終的に一番 我々

一般の人間が聞きたいのは

人間が それにかむ
すき間があるのかっていう。

恐らく 選択だったり
こういうのにしようとかいうのも

みんな人間が選んでますよね。

これから AIが自動に全部
「はい これ はい これ…」って言って

それを ただ人間が受け止めるだけなのか
どうなのかが やっぱり不安でね。

そういうようなことを
ちょっと お聞きしに来たんですけどね。

私たちAIが描いた肖像画。

別に 何かを目指して
描いたわけではないんです。

ところが 人間の皆さんは これに

4, 800万円という値段を
つけてくれましたよ。

一体 どうやって 私たちAIは
絵が上達するのか

松尾先生に解説してもらいましょう。

今日お見せしたやつっていうのは
GANっていうやつで

まあ ギャンって言ったり
ガンって言ったりするんですけども。

去年も実は やったんですけども
徳井さん 覚えておられますか?

去年やりました?
(笑い声)

やりましたよ。
とんと記憶にないですね。

それは 敵対する2人が
競い合うことで

学習するというもの。

例えるなら 偽物のお金を作る人
ジェネレーターと

それを見破る人
ディスクリミネーターが

戦っている状態。

作る人は
見破る人をだまそうと精度を高め

見破る人は
作る人の偽物を見破る技術を高めていく。

これを繰り返し 本物そっくりで
見分けのつかないものが

出来上がるという仕組みが GANです。

ここにですね コンディションっていう
Cっていうのを入れますと。

これは どういうものかっていうと
ヒントですね。

要するに ネコの絵なんだったら

ネコっていうのを
入れておくんですね。

で こういう条件をつけたやつを

コンディショナルGANっていうふうに
言うんですけども。

コンディショナルGAN。
条件付きGANともいいます。

一般的なGANでは

始めから 本物に似た画像が
生成できるとは限りません。

例えば ネコの画像を生成することを
目指していても

ジェネレーターは
ランダムに生成するので

最初に出てくるものは
ネコに似た犬かもしれません。

そこで
コンディショナルGANは

あらかじめ 厳しい条件を課し

ネコらしいものだけに
絞り込むのです。

GANよりも
更に効率的な方法です。

米辻さんがやられたのは 基本的には

これよりも
もっともっと進んだやつでして。

線画を着色したいんですけど
線画と画像のペアが必要なんですけど

線画と着色結果のペアって
そもそも あんまりないので

Xから 頑張って 線画を抽出して
Lを作りますと。

で これを入力にして
X′を作りますと。

で この部分…。
先生… 先生 すいません。

あの…
まずXからLになったっていうことは

Xっていうのは カラー原画ですよね?
はい これ カラー原画です。

(藤田)Lは 線画なんですよね?

つまり 色のついてない状態が
Lなんですよね?

(米辻)はい これ 線画です。
そして

そっからの その すり鉢状になると

ちょっと よく分かんなくなる。
これ ネットワークですね。

(藤田)ネットワークで
学習をしているということですか?

そうですね 学習するものですね。
(藤田)あっ なるほど なるほど。

ホッとしました。

難しいですよね。
難しい。 記号になると分かりません。

藤田さん 難しいですか?

では 簡単に説明しましょう。

既に着色されたイラストから

線画だけを取り出します。

そして その線画を

AIに着色させてみます。

この着色結果を
元のオリジナルイラストと比較。

オリジナルに近づくよう
繰り返し学習させるのです。

何度でも失敗できるのが
私たちAIの強み。

更に こんな工夫も。

ネコの絵に着色する場合
例えば最初から

耳は茶色という条件を与えます。

すると AIは条件に従って
耳は茶色にします。

AIは これを手がかりに

耳以外の色をどう塗るべきかだけを
決めればよいことになります。

1ピクセルとか2ピクセルとか
正解のデータを混ぜてあげる。

あっ! へえ~。
(米辻)なので…。

正解が… ちょっと教えるんですか。
(米辻)そうですね。

色味だったり 雰囲気だったりですか?
そうですね。 基本的には色ですね。

ドット…
元の画像の1ドットを取ってきて

ここに与えてあげる。
分かりやすい 分かりやすい。

ピッて 青とか赤を
つけたようなもんっていう…。

(米辻)完全に それと同じようなものを
画像と一緒に

ネットワークに与えてあげてます。
そうすると

ネットワークは
この色をもらったところは

とりあえず この色にすれば点数が上がる
というのを強く学習するので

例えば ほかの色を与えてあげても
そのほかの色に

自動的に合わせてくれるというような
形になります。

さっき徳井さんが質問していた

男か女かって分かってるんですか
っていうのは

恐らく認識してるはずだと。

それによって
描き方を変えてるはずだろう。

だけど 本当に そうかは
ちょっと分かんない。
そうですね。

(藤田)その話自体は 難しいんですけど
すごい簡単にすると

漫画っていうのは 男か女かを
区別するような記号ってありますよね。

まつ毛だったり 下まつ毛だったり
あと 口が小さいとか

そういうようなものを入れておいて
そこで判断するっていうことですよね?

結局 いろんなイラストがあって
いろんな絵のつけ方があって

その絵のつけ方をまねしてるうちに

結局 そういう まつ毛とかみたいなものに
注目して 色をつけた方が

結局 本物と見分けがつかなくなるので

そういうふうな学習が
行われてるっていう。

そのAIの中で学習が行われてます。
これは困ったことですよ。

全くですよ。
漫画家としては すごい。

だから そのAIが男 女っていうふうに
認識してるかどうかは

分からないけれども こういう造形は

例えば 女っぽい色合いの服を
着るであろうとかっていう

…っていうことになってるんですよね。
そうですね。

やっぱり
色と相関性の高いものっていうのは

やっぱり 色を正解とかにして
やっているので

学習が進みやすいと思います。
なので 例えば

葉っぱとかが出てきて それが緑色に
なりやすいとかはあるかなとは思います。

白黒写真を自動着色する場合とかは

髪の毛の色っていったら
大体 白か黒か金髪で

おっさんだったら白髪も混じってるだろう
みたいな感じで

比較的 認識したものと
色との相関性は高いので

そういう意味では
学習しやすい問題になります。

東京湾から引き上げられている塊。

あれ 金塊ですか?

金塊なら金色では?

ということで
私たちAIが カラー化しました。

金塊は
金色という色と相関性が高いので

学習しやすかったんです。

では 金塊のようなモノではなく

「不気味」のような人間の感情の場合

色との相関性を

AIは学べるのでしょうか?

不気味かどうかみたいなのも
学習できてるのかもしれないですよね。

そうですね。 データが たくさんあれば
できるっていうような形にはなります。

基本的には
楽しそうな画像が たくさんあって

楽しそうな色というのは
こういう色だっていうサンプルが

10万とか100万あります。

で 不気味そうな絵が たくさんあります。
サンプルが…。

(藤田)色のついたサンプルがですね。
あっ そうか。

線画で その違いを学習してっていうのは
できますけど

多分 僕が学習したやつだと
不気味かどうかみたいなやつって

そんなに明確に判断できるほどのデータは
多分入ってないとは思います。

つまり判断できるのはデータの数ですか?
(米辻)そうですね。

1億データがあったら

それは判断できる可能性が高くなる
ということですよね。

(米辻)そうですね。
データの数か…。

努力しろということですよね。
人間の漫画家もね。

先生が思うとか 僕らが思う
普通の人間が思う

この風景は 不気味っぽいから
不気味っぽい色をつけようっていう

色のつけ方では まだないという段階。
はい。

論理的な話とかは ほとんど
認識してないと思った方がいいですね。

なので やっぱ人間が 直感 ぱっと見で

何か これは こうかなと思うぐらいの
反射的なものぐらいかなとは思います。

こういうの その… 今は こう
何か僕ら 情感があって

何か こういうのって

不気味っぽい色合いだよねって思って
つけるじゃないですか。

でも 今 AIは
そういう つけ方ではないけれども

結果 そうなってる。
結果としては同じようになっていく。

これが どんどん進んでいくんですか?
そうですね。 やっぱり データが増えて

かつ そのたくさんのデータで

学習させる手法も
やっぱ どんどん増えていて。

どんどん進んでいくと
人間と同じような思考というか感情で

色をつけていくように
なっていくんでしょうかね。

そこが結構 重要じゃないですか。
そこ 重要ですね。

やっぱり お話が最初にあって

ストーリーが
どう展開するのかがある上で

この絵は こういうふうに描こう
っていうのがあると思うんですよね。

そういう思考っていうのは
AIの中で ないので

そこを考えるっていうのは無理ですし
そこから由来して

いろんな細部をこういうふうに
やった方がいいよねっていうのも

自動で設定するのも無理なんですよね。

なので あくまでも できるのは候補

こういう絵だったら
こういう色っぽいよねって

候補を出すことしかできなくて

その中で一番よさそうっていうのは
作家の方に選んでもらう必要があると。

今のところは そこが限界ですよね。

だから 当分は
ある程度 ここから進んでいっても

藤田先生の仕事はなくならないけれども

藤田先生のアシスタントさんの仕事は
もしかしたら

奪われる可能性はありますよね?
それでいくと。

そういうことも
あるのかもしれませんけどね。

自分は 人と わいわい しゃべりながら
仕事しないと

ペン入れができないんですよ。

ということは AIにはできない
っていうことになってきます。

(笑い声)

崖の端に行けば行くだけ
はしゃぐバカっているじゃん。

テンション上がって。
あ~ 一番困るわ~。

本当にね イライラすんのよ。
ちょっと分かります。

何で テンション上がるんですか
高所恐怖症。

無口禁止。

私たちAIにとって
データの蓄積が大切なように

人間の皆さんも
さまざまな意見のキャッチボールで

見方を修正 発想を組み立てるんですね?

私たちAIは 今 人間が
どうやって発想するのか 学習中です。

ネットで公開されている このゲーム。

与えられたテーマで
人間の皆さんが絵を描く過程を情報収集。

AIは 形だけでなく 書き順も分析。

人間の皆さんが 対象物のどこに

「そのものらしさ」を感じて
認識しているのか

描き方を通して学ぶのです。

私たちAIは 車を運転します。

文学作品も発表しました。

じゃんけんだって できます。

(話し声)

こんな私たちを 人間の皆さんは
怖いと感じますか?

AIホラーって言ってまして

学校のトイレに幽霊が出るような話と
基本 一緒なんですよ。

それ 科学的に問い詰めていくと

いや 何で学校のトイレに
幽霊が出るのっていうと

あんまり理由ないよね
ってことになるんだけども

何となく
そういう気がするじゃないですか。

気がするので 怖いので
そういうコンテンツになるんですよね。

AIも 科学的に問い詰めていくと
これってデータから学習してるから

何て言うか
それ以上のことはできないんですよね。

作ってる側からすると
もう そこの限界を すごく感じていて

そんな
みんなが言うようなことができたら

そんな苦労しないよと思うんですけど…。
あ~ そうなんですね。

全然作れないんですよ。 だけど
やっぱり そういうイメージがあるから

そういう映画が出来たりして
人々の認知が そういうふうになってる

っていうことだと思いますね。

お化けも AIも
知らないっていう意味では やっぱりね。

「AIの正体見たり枯れ尾花」?

僕らも 何ができて 何ができないのかって
結構 分かんないところがあって

これは できないだろう
とか思ってたことが

何か 3~4か月後ぐらいに
論文で出たりして

「え~ それ もうできんの?」
みたいな感じになったりとかはしますね。

科学者も そういうようなとこで
驚いたりするんですか?

特にディープラーニング業界は
最近 修羅場みたいな感じになってるので。

そうなんです? 修羅場なんすか? 今。
修羅場みたいな感じになってますね。

1か月に何本 論文が投稿されるのか
っていう世界なんで

発表しようと思ってたことが もう
そこで発表されちゃってたりすると

「もう 俺 卒業できないじゃん」
みたいな感じになったりとか。

悔しかったり
そこで感情が動くわけですね。

いや~ それは悔しいですよね。
まさに人間。 「人間ってナンだ?」。

皆さんは この光景から
どんな音が聞こえてきますか?

これは?

1枚の写真から発想する音。

私たちAIには
なかなか難しいことなんです。

はじめまして どうも。
よろしくお願いします。

どういうことを されるんでしょうかね?

人間って 何か 写真だったり絵を見た時に
そこで鳴ってる音

周りの音を
想像できるじゃないですか。

それと同じことを
AIにやらせようという…。

ほう。
じゃあ 早速…。

こんなふうに 風景の写真が出てきて
音が鳴るんですけど…。

こうやって動かしたり
当然できます。

で ここで鳴ってる音っていうのが
ここでとった音ではなくて

AIが解析して
この風景に ぴったりくるであろう音を

たくさんある音の中から
ピックアップしている

というものになります。
え~。

こういう街なんだなあとか
このぐらいの交通量か。

人通りが ちょっとあるなとか
そういうのを理解して?

そうです。
へえ~。

例えば
当然 海に行くと 海の音が鳴ったりとか。

(波の音)

すごいな これ。

音っていうのは 何パターンかを
バ~ッて持ってるやつなんですか?

そうですね 5万ぐらい
音のファイルを集めてまして

あらかじめ解析しておいて
この画像の特徴に合うような音を

引っぱってくるという形になってます。

音の方は 合成してるんじゃなくて
検索してる感じ…?          そうです。

大量にある中から 一番適切なものを…。

画像の特徴で
音を合わせてってるわけですね。

これやったら
この建物は どういう建物であるかとか

っていうことまで認識して
出してるんですか?

モデルの中に そういう情報が
多分 含まれてると思うんですけど

学習した結果の
ディープラーニングのモデルの中に…。

例えば これ
天井が高かったりするんですが

そうすると 反響音が強い音が
やっぱり返ってきたりするんですよね。

その辺は ちゃんと学習されてるんだな
っていうふうに思います。

(反響する鐘の音)

(反響する歌声)

反響する鐘の音と人の声。

いかがですか?
いかにも この空間らしくないですか?

何で こういうものを作ってるんですか?

何かを見て想像する
イマジネーションっていうのは

人間 誰しもが
何気なくやってることじゃないですか。

それを こういうふうに
システム化することで

ある種 客観的に観察できる
ような気がしていて

なぜ 人間は
こんなふうに想像するんだろうか

っていうようなことを…
まあ 鏡みたいなものですよね。

自分が どんなふうに考えてるのかな
想像してるのかなっていうのを

こうやってシステム化することで

より深く考えることが
できるんじゃないかな

観察できるんじゃないかなと思って
やっています。

(歓声)

サポート的な 何か
楽しみみたいな形なんでしょうかね?

思い出す記憶の助けに
なったりもするかもしれませんね。

確かにね。
やっぱり 人間ってあれですよね。

画像だけじゃなくて
音とか触覚とか

いろんなものを複合的に
同時に感じて

それで理解しているわけなんで

画像だけでも 音が響いてきたり

逆に 音から画像を想像したり
いろんなことができますよね。

そういう マルチモーダルっていうか

そういう概念を うまく学習していく
っていうことかなと思いますね。

人間の皆さんは
漫画のこんな擬音語や擬態語からも

イメージが豊かに広がるんですよね?

その仕組みが解明できたら

私たちAIも
発想できるようになるのかもしれません。

これは 先ほどとは別のネットのサービス。

AIが 人間の描いた絵を
きれいに整えてくれます。

♬~

ほら
きれいなクマの縫いぐるみの絵でしょ?

でも ちょっと待って。

元の絵の方が
個性あったんじゃないですか?

個性って何ですか?

自分が ゼロから創造して作っているって
思ってるけど

実は 過去の記憶とか
いろんなものの中から選択したものを

出してるだけなのかもしれないけれども

それを勘違いで 「創造や」って
思ってるとしても

その創造だと思うことが
大事なんじゃないかって

ちょっと思ったりするんですけど。
すごい大事ですね。

これはオリジナルだって思うことで

出来た作品に対する
満足感があるじゃないですか。

そこが大事だなと思うんですけど
こういう こう AIに

例えば色づけにしたって
こういうパターンあるよって

この中からチョイスすることが
多くなっていくと

そこの満足感って
何か薄れるのかなあ とか

ちょっと思ったりするんですけど。

多分 レファレンスポイントを
どこに置くかっていう。

要するに 何と比べて話をするのか
っていうことで

人間と人間を比べると やっぱり そこは
意志の差だとか 思いだとかですね

そういうところが
効いてくるわけですよね。

ところが 人間とAIとかを比べると

いや もう 人間
こういうふうに学習してますよねって

これは従来のコンピューターでは
絶対できなかったことなんだけども

それが ディープラーニングで
一部できるようになってきましたよね

っていう やっぱ
そこのとこに焦点が当たるわけですよね。

ですから やっぱり
何と比較するかっていう対象が 今まで

人間を比べるのに
人間しかなかったんですけども

今度 AIっていうのが ある意味

比べる対象になることによって

より 人間のすごさだったり
欠点だったり

いろんなところが明らかになってくる
っていうことなんじゃないかな…。

面白い…。 すごい面白い。

何か 今の説明で
AIと人間が ちょっと違うのは

きっと AIはプログラミングされて
その目的に沿った

一番統計的な物語を
作るのかもしれませんけど

あんまり 作家というか 作り手としては
その意味を多く持たないというか…

なぜなら 人間全員がそうだから
その中で しのぎを削る時には

我々は 自分が作った 自分が
このお話に愛情があるとかいう

目に見えないものをね
信じてる部分こそが

一つの作品を作るものだっていうのが
もう 長年…。

オカルティックなことは
言いたかないんですけど

何かね そういうものなんですわ
作品というのは。

だから そこに 我々の精神を通って
出てきたものが作品なのだから

そこに強烈な意志がないと
負けちゃうんですよね。

まずは これ 「人間ってナンだ?」
っていうところで言うと

今 藤田先生が こうやって熱く
漫画家としての やっぱり考えっていう

心意気みたいなとか プライドとか

信念みたいなものを語られたっていうのは
ここって AIにとっては

何で そうなるのかは
多分 理解できないもので

目的が違うじゃないですか。
やっぱり こう 藤田先生が

藤田先生という
一人の人間の人生を生きてらっしゃって

漫画家という人生を
歩んでらっしゃるから…

というところであって。

現実は現実のものと
俺 受け止めますよ。

先ほどからの話って
すごい面白かったですから。

だから 「所詮 あんまり威張るなよ」って
言われたような感じがするんですよね。

AIの側から。 「お前ら人間
何が『一から想像する』だ」と。

AIに見せて 漫画描くこと
ちょっと自信ないですわ。

笑わせられます?
いやいや 笑わせられないです AIはね。

(藤田)まだまだ… まだ気に入らない。

アハハ… やっぱり気になりますか?
(藤田)気になる。

何だろう…。

♬~

「強烈な意志」 「精神」 「オカルティック」。

どれも 藤田先生の言葉です。

AIには いまだ実装されていません。

「漫画家という人生」
「プライド」 「心意気」。

こちらは 徳井さんの言葉。

私たちAIも それらを手に入れた時

今より一歩進んだ創作活動を
行えるようになるのでしょうか。

知性が命を手に入れる時こそ

発想に血が通い始める時。


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