プロフェッショナル 仕事の流儀 踏み出す勇気、終わりなき革命 杜氏・高橋藤一 半世紀かけて培ってきた技術の「粋」…



出典:『プロフェッショナル 仕事の流儀▽踏み出す勇気、終わりなき革命 杜氏・高橋藤一』の番組情報(EPGから引用)


プロフェッショナル 仕事の流儀▽踏み出す勇気、終わりなき革命 杜氏・高橋藤一[解][字]


秋田に「伝説の杜氏」がいると聞きつけ、取材を開始したのは去年夏。「酒造りを知りたければ、田んぼに来い」。杜氏・高橋藤一(73)が明かす、うまい酒の秘密。


詳細情報

番組内容

秋田に「伝説の杜氏」がいると聞きつけ、密着取材を開始したのは去年夏。「酒造りを知りたければ、田んぼに来い」。杜氏・高橋藤一(73)が見せたのは肥料をできる限り与えない米作り。秋、酒造りが始まると、その異様なまでのこだわりに圧倒された。半世紀かけて培ってきた技術の「粋」を、高橋は惜しげもなく見せた。うまい酒は、こうして生まれる。7か月の記録。

出演者

【出演】杜氏…高橋藤一,酒場詩人…吉田類,【語り】橋本さとし,貫地谷しほり




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  6. 杜氏
  7. 発酵温度
  8. 櫂入
  9. 麹菌
  10. 笑顔
  11. お酒
  12. 酵母菌
  13. 仕舞仕事
  14. 時間
  15. 発酵
  16. アルコール
  17. 一同
  18. 金賞
  19. 水分
  20. 大吟醸


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女性の心をわしづかみにする
知る人ぞ知る 酒がある。

(一同)カンパーイ!

その酒が育まれたのは
雪国 秋田の小さな酒蔵。

豪雪に閉ざされる 冬。

20人の蔵人が 雪を解かすほどの情熱を
酒造りに込める。

率いるのは 笑みを絶やさぬ この男。

伝説の 杜氏。

(笑い声)

この男 無類の酒好き。

柔和な表情の裏に
常識を覆す革命児の顔あり。

酒造りの伝統を打ち破り
業界に衝撃を与えてきた。

僕なんか…

♬~(主題歌)

平成の30年の間で
金賞 実に19回。

名だたる酒蔵に 大きな影響を
及ぼし続けている。

どれだけ評価されても
全く売れない時代があった。

この冬 新たな手法で最高峰の酒に挑んだ。

しかし…。

終わりなき革命。 200日の記録。

一体 何度目になるだろう。

また 酒造りの季節が巡ってきた。

秋田県由利本荘市にある
創業117年の酒蔵。

高低差6メートル 全長120メートルの
「のぼり蔵」を進んでいくと

収穫したばかりの新米が
ちょうど蒸し上がるところだった。

高橋は この蔵ただ一人の杜氏。

酒造りの全てを取りしきる。

蒸し具合を確かめるのは その指。

「酒造りを知りたければ
まず田んぼに来るといい」。

そう言われて取材を始めたのは
去年夏のことだった。

どうもどうも どうも。

この日 高橋は
契約農家の田んぼを見回っていた。

目を光らせるのは 肥料のやりすぎ。

肥料が多いとタンパク質が増え
酒の味が くどくなるという。

収穫量を増やしたい農家は 肥料を
与えがちだが 高橋はそれをいさめる。

10月。 高橋が身支度を始めた。

この日から半年間 泊まり込みで酒を造る。

寝泊まりするのは 酒蔵に併設された宿舎。

意外にも 洋室だった。

杜氏の朝は 早い。

毎朝4時半に起床。

30分後には白衣に着替え 酒造りを始める。

高橋の酒造り。 それは
半世紀をかけて磨き上げてきたものだ。

まず 米を洗い ぬかを取り除く…

一度か二度洗う酒蔵がほとんどだが
高橋は実に 四度洗う。

酒の雑味につながる ぬかを
徹底的に洗い流すのだ。

続いて…

名水として名高い湧き水を
米に吸わせる。

問題は どこまで吸わせるか。

米は水分を含むと
二枚貝のように割れてくる。

この変化を目安に
引き上げのタイミングを計る。

目指す吸水率は 33%。

誤差 わずか0.4。

次の米は 目標31%。

事あるごとに 笑顔を見せる高橋。

いきなり 大事な流儀を語った。

携わる者の笑顔こそが よい酒を醸す。

その笑顔のために
高橋は心を砕いてきた。

例えば 麹菌にアレルギー反応が出る
蔵人がいると知るや 作業スペースを変更。

雑魚寝が当たり前だった宿舎を
いち早く個室化。

トイレもリフォームした。

いずれも高橋が 「必ず結果を出すから」と
社長に頼み込み 実現してきたことだ。

晩酌は 意見を吸い上げるための
貴重な時間。

気付けば 外にはいつもの景色。

酒造りは 発酵の段階に入った。

酵母菌が糖をアルコールに変えていく
重要な過程。

泡は酵母菌が働いている証し。

この工程にも
高橋が成し遂げた改革がある。

古来
どの酒蔵でも行われてきた…

毎日かき混まぜて発酵を促す
酒造りの象徴的な光景だった。

だが高橋は20年前 この「櫂入れ」を
大胆にも一切やめた。

蔵人にも 発酵を行う酵母菌にとっても
よくないと考えたのだ。

また 高橋が大切な流儀を語り出した。

「造るのではなく 育てる」。

その発想の原点は 高橋の畑にある。

酒造りがない間 高橋は農家として
極上の野菜を作る。

見せてくれたのは
とろとろに柔らかくなった土。

高橋の発想は業界に浸透し 櫂入れを
やめる酒蔵が全国に広がっている。

まもなく搾りを迎える この日。

高橋が つぶやいた。

ほんのわずか 発酵が足りないと見た。

もう一日 糖をアルコールに変えるため
酵母菌に働いてもらうことにした。

翌日。

これを搾れば また一つ
うまい酒の完成だ。

高橋さんは 1945年
今の秋田県横手市に生まれた。

野山を駆け回るのが大好きな少年。

自然の神秘 メカニズム。

おのずと学んだ。

雪に覆われる冬。

この地の男は 出稼ぎで酒蔵に入った。

18歳になると 高橋さんも
秋田や青森の酒蔵で働き始めた。

脳裏に 忘れられない味があった。

幼いころ 祖父が飲ませてくれた
自家製のどぶろく。

「祖父のどぶろくのような
ホンモノの酒を造りたい」。

高橋さんのセンスは 群を抜いていた。

弘前にいた31歳。

異例の若さで 杜氏に抜擢された。

でも その胸中に
抑えがたい思いがあった。

当時は アルコールや
糖類などを添加して3倍に薄めた

「三増酒」が当たり前の時代。

純米酒を造りたいと言っても
全く聞いてもらえない。

疑問は次々湧いてきた。

例えば 櫂入れに
どれだけの意味があるのか。

転機は39歳。

今の酒蔵の前社長 齋藤銑四郎さんから

杜氏を頼まれた。

その心意気に 報いようと思った。

やりたくてもできなかった
他の酒蔵では やらないことに

次々挑んでいった。

どんな陰口をたたかれても 突き進んだ。

最大の挑戦は 櫂入れの廃止。

でも そのお酒を多くの人が
おいしいと言ってくれた。

櫂入れの全廃に 踏み切った。

そのお酒は 鑑評会で金賞を受賞。

評判も高まった。

でも 壁が立ちはだかった。

売り上げが 一向に伸びないのだ。

何が いけないのか。

その目が あるものに留まった。

数千万円を投じて導入した
最新鋭のタンク。

発酵温度を電子制御する
ハイテク機器だった。

翌年。

以前のタンクに戻して お酒を造った。

すると…。

出来上がったのは
遊び心のある ほっとするお酒。

確信が 宿った。

高橋さんのお酒は 人々の心を捉え始めた。

(一同)カンパーイ!

売り上げは 上昇に転じた。

乾杯!
(一同)乾杯!

いつしか
笑顔の絶えない酒蔵になっていた。

この日は 19度目の金賞を祝う会。

そのテーブルに 温度計。

発酵温度を測っているという。

宴のさなか 蔵人が席を立った。

それを見て 高橋さんも。

実はこの時期 酒蔵の命運を左右する

新たな挑戦が 始まろうとしていた。

高橋は 枕を片手に我々の前に現れた。

造っていたのは 最高峰の酒…

米を35%まで削り
極限まで雑味をそぎ落とすことで

澄み渡った味を追求する。

米に水を吸わせる「浸漬」は
杜氏泣かせ。

吸水が速いため 引き上げる
タイミングの見極めが難しい。

目標の吸水率は 28%。

誤差 僅か0.1。

ここからが
杜氏の腕の見せどころ。

麹菌を
いかに米に根づかせるか。

通常の酒は 米全体に菌を行き渡らせる…

だが 大吟醸は
菌を一部に根づかせる「突きハゼ麹」。

難易度は 段違い。

米本来の味を じっくり引き出すため

菌糸を奥深くまで
食い込ませなければならない。

鍵を握るのは 温度管理。

高橋はこの冬 新たな手を打った。

十の窓がついた 製麹機。

麹菌が発する熱を
こまめに逃がせるため

丁寧な温度調整ができる。

だが うまくいくかは 分からない。

最上級の米を台なしにするおそれもある。

高橋は 寝ずの番。

製麹機に入れて 16時間。

発酵温度が 37度近くまで上がってきた。

2時間後。

蔵人が集まってきた。

発酵温度が38度に達すると行う…

水分をとばし 酸素を与えることで
麹菌を活性化する。

だが ここからが 本当の勝負。

発酵温度が 40度を超えてきた。

機械の上部にたまり始めた熱を
逃がすため

小窓を4センチ開けた。

5分後 更に3センチ。

製麹機に入れて 33時間。

1回目の麹が出来上がった。

高橋には
新たな手法にこだわるワケがあった。

かつての製麹機は 温度調整のため

深夜 蔵人たちが重い棚を
積み替えなければならなかった。

その負担を軽減しつつ

理想の突きハゼがつくれるようになれば
大きな財産になる。

1週間後。

2度目の 麹づくり。

だが 予期せぬ事態が起きた。

製麹機に入れたものの
発酵温度が上がってこない。

成長に必要な水分が
やや少なかったと思われた。

製麹機に入れて 16時間。

温度の上がりは 弱い。

深夜 仕舞仕事のために
蔵人が集まってきた。

仕舞仕事をすれば 乾燥を より進める。

仕舞仕事を しない。

半世紀の酒造り人生で
初めての決断だった。

そして高橋は 麹菌と一緒に 寝た。

♬~

翌朝。

麹を ルーペで見る。

理想の突きハゼ麹が ほほ笑んでいた。

♬~(主題歌)

♬~

かつて櫂入れをやめ 皆を驚かせた男は
また考え始めていた。

仕舞仕事は 本当に必要なのか。

それほどまでに その酒は
いい出来だった。

大吟醸の 搾りの日。

高橋の挑戦を支えてきた
齋藤の姿が そこにあった。

皆で造り上げた酒を 皆で味わう。

♬~

一番必要なものは 私 探究心だと思う。

あともう一つあるとすれば 勇気です。
踏み出す勇気。

論評は いくらでもできます。

それ踏み出して初めて
世界 開けると思う。

その時は何が必要かって
やはり 勇気だと思う。

今宵も ほろ酔い気分。

その笑顔は 大吟醸だ。


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