コズミック フロント☆NEXT 素粒子ミューオンを使った古代遺跡透視シリーズ第2弾・素粒子で探る古代ローマ帝国と中米マヤ遺跡


出典:『コズミック フロント☆NEXT▽宇宙からの素粒子で探る 古代ローマとマヤ遺跡』の番組情報(EPGから引用)


コズミック フロント☆NEXT▽宇宙からの素粒子で探る 古代ローマとマヤ遺跡[字]


宇宙から降り注ぐ素粒子ミューオンを使った古代遺跡透視シリーズ第2弾。エジプトの大ピラミッドに引き続き、古代ローマ帝国と中米マヤ遺跡を透視する!古代史の謎に迫る。


詳細情報

番組内容

宇宙から降り注ぐ素粒子ミューオンを使った古代遺跡透視シリーズ第2弾。日本のミューオン透視技術によりエジプトの大ピラミッドから巨大な未知の巨大空間が発見された。この透視技術を使って、次なる古代史の謎の解明に挑戦する。ひとつは、地中海の覇者・古代ローマ帝国の暮らしを火山灰の下に保存するポンペイ近郊の遺跡。そして中米のマヤ文明最盛期に絶大な存在感を誇ったコパン遺跡だ。古代史のミステリーに迫る。

出演者

【語り】中嶋朋子,稲塚貴一,【声】梅津秀行,植竹香菜,祐仙勇,小林希唯




『コズミック フロント☆NEXT▽宇宙からの素粒子で探る 古代ローマとマヤ遺跡』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数ベスト20)

コズミック フロント☆NEXT 素粒子ミューオンを使った古代遺跡透視
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  20. 場合


『コズミック フロント☆NEXT▽宇宙からの素粒子で探る 古代ローマとマヤ遺跡』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)


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宇宙の はるかかなたから やって来る
星々のメッセージが

2017年に大発見をもたらしました。

エジプトの大ピラミッドで

巨大な未知の空間が
見つかったのです。

大発見をもたらしたのは

宇宙から降り注ぐ素粒子…

ミューオンを使って
古代遺跡の透視に成功したのが…

その後 新たな調査を開始しました。

世界最大の大ピラミッドを造った

偉大なる クフ王の謎に迫ります。

さらに 調査チームは
海を越えてイタリアへ。

火山の噴火で地中に埋まった

古代ローマ文明の遺跡に挑みます。

すごいですよね あれ。 装飾が。

ほかも こういうの埋まっているだろう
っていう予想があるから。

ベストポジションですね。

なんと そこには

偉大な大皇帝と
深い つながりがありました。

中米ホンジュラス
古代マヤ文明の遺跡では

謎に包まれた王様が眠る墓を探索します。

発見すれば 王国の謎を解く鍵が
見つかるかもしれません。

そして 国宝級の秘宝 ヒスイのマスクを

見つけることはできるのでしょうか?

シリーズ第2弾。

その隠された謎に
宇宙からの素粒子で挑む

壮大なプロジェクトに密着しました。

イタリア南部の都市
ナポリ。

ここが
古代遺跡透視プロジェクトの

新たな舞台です。

2018年6月

ピラミッドで大発見を成し遂げた
名古屋大学のチームは

ある場所に向かっていました。

(森島)あっ すげえ。 すごいな。

こんなんなんだ。 すげえな。
≪めっちゃ掘ってある。

大きな遺跡が現れました。

ここが新たな透視ターゲット…

2002年から
東京大学が発掘を行っています。

ちょっと高い。
さっきの建物の中と…。

これ すごいよね。 これが とにかく…。

いきなり現れた 大きな建物。

一体 どんな遺跡なのでしょうか?

(森島)これ どうやって
降りるかっていう問題が…。

ここって何だったんでしたっけ?
もともと。

貯水槽みたいな…。
(森島)貯水槽だったんですかね。

(松山)いや これ もう 正確には
よく分からないです。

貯水槽では たぶんないと思う。

ひょっとしたら その 何かの儀式に
使われたっていう話もあるし。

不思議めいた この場所

実は ある有名な遺跡と
大きな共通点があります。

その遺跡とは…。

ポンペイです。

ポンペイは
今から およそ2, 000年前に栄えた

古代ローマ文明の都市。

紀元前8世紀に

現在のイタリア ローマ周辺で誕生した
古代ローマ。

王政 共和制といった政治体制を経て

紀元前1世紀に帝国が誕生。

領土を拡大し
当時 世界最大の帝国となりました。

初代皇帝アウグストゥスは

帝国全盛期の道を開いた
大皇帝です。

ローマの町を

一都市から壮麗な帝国の都へと
造り替えました。

有名なコロッセオや パンテオンといった
巨大建造物は

この時代に造られたものです。

そんな 古代ローマ文明

実は 2, 000年前とは思えないほど
先進的なものだったといいます。

専門家に案内してもらいました。

古代ローマ時代

「フォルム」と呼ばれた
この大きな広場は

常に 町の宗教 政治 行政の中心でした。

ポンペイの人口は

1万2, 000から1万5, 000人と
いわれています。

当時の人口に加えて

町の市場に野菜や衣類などを

郊外から運んでくる人数を考えると

今よりも にぎわっていたと思います。

「フォーラム」の語源にもなった この広場。

町には 必ず こうした広場が造られ

あらゆる交流が行われました。

古代ローマの
アイデンティティーともいえる場所です。

さらに もう一つ
この文明で特徴的なものがあります。

それが これ。 何だか分かりますか?

ここにあるのは2本の水道管です。
鉛で出来ています。

古代ローマでは水道管を使って
水を届けていました。

なんと 水道管です。

町じゅうに張り巡らせ
水を供給していました。

古代ローマ人が大好きだった

公共浴場「テルマエ」などにも
水を届けていたのです。

テルマエには 日本の銭湯のように
絵が描かれていました。

驚きは これ。

なんと 星です。

当時も こんなふうに
星を捉えていたのですね。

現代よりも水の消費量が多かったともいう
古代ローマ文明。

まさに 水とともに発展した文明でした。

ただ それは この文明の
ほんの一つの側面にすぎません。

ここは…

グラディエーターたちが
命を懸けた戦いを繰り広げました。

人々は そうした娯楽に熱狂し

さらには 美術にも
強いこだわりを持っていました。

特に興味深いものがあるといいます。

ここは 邸宅の中庭ですが

絵の中にも庭が描かれています。

女神の両側に 植物や庭が描かれていて

空間を大きく見せる効果があります。

壁がないように見せる

一種の
イリュージョンになっているのです。

豊かな暮らしを追求し
そして実現した 古代ローマ文明。

このポンペイを一瞬にして滅ぼしたのが

目の前に そびえ立つ…

突然のことでした。

紀元79年 噴火により

火砕流が この広大な町を
一気に飲み込んだのです。

逃げ遅れた人々の
悲痛な叫びが聞こえてくるよう。

2, 000人以上もの命が
奪われたといいます。

ヴェスヴィオ山とは
一体 どんな山なのでしょうか?

山頂で その様子を
かいま見ることができるといいます。

ここが ヴェスヴィオ山の火口です。

ポンペイを一瞬で滅ぼした大噴火。

火口は 今も大きく口を開けています。

ヴェスヴィオ山は
紀元79年の大噴火で知られていますが

そのときは
ポンペイやエルコラーノなどの

周辺の都市が崩壊しました。

この山は 今も活火山です。

近年では 1944年に噴火し
その後 再び 休眠状態に入っています。

現在も 火山活動は続いています。

山肌から出る噴気。

ポンペイを滅ぼした79年の噴火以降
何度も大きな噴火を繰り返してきました。

この頻繁な噴火活動により

いくつもの都市が
消え去っていったのです。

名古屋大学が今回 透視に挑むのは
ヴェスヴィオ山の北側にある…

発掘が始まったのは2002年。

ポンペイ同様 建物が
すべて地中深くに埋没しています。

ここは地表から12メートル下。

堆積物の中から構造物が見えています。

まるで コンクリートのように硬い堆積物。

火山灰や火砕流が
年月とともに押し固まったためです。

そのため 発掘は困難を伴いました。

それでも これまでに
さまざまな発見がありました。

大きな建物。

モザイクの床。

彫刻。

そして 壁画など。

ポンペイの壁画と同様

女神が横たわっています。

やはり 同じ文明の遺跡である証しです。

発掘隊の指揮を執る…

この遺跡の正体をつかもうと
長年 発掘を続けてきました。

ここは かつて
どんな場所だったのでしょうか?

状況証拠として言えることは

こういう建物が
こういう都市の外側にある。

いわゆる 別荘ですよね。

そこに彫刻を祭るようなね
非常に 大仕掛けな装飾が施されて

これは個人が持つ別荘の造りとしては
あまりにも大掛かりなので

半分 公共建築のような性格も
持っているわけですよね。

これまで
発掘されたのは

およそ2, 800平方メートル。

出土した構造物は

公共建築を思わせる
大規模なもの。

周りには まだ巨大な構造物が眠っている
可能性があります。

この場所は 当時
ノーラという 大きな町の郊外でした。

そうした郊外に
これだけの大規模な建物があることは

極めて まれだったといいます。

そのため 青柳さんは
ある一つの仮説を立てています。

ノーラを中心とした地域の
郊外の所領を たくさん持ってたのが

アウグストゥス一族なんですね。

ですから そのアウグストゥス一族を
本来は 何らかの形で祭っていて

それが だんだん だんだん
立派な建物になって

成長していってというようなことが

今 出ている建物の造り方などから
考えることができると思いますね。

なんと ここに
あの初代皇帝アウグストゥスを

祭った可能性があるといいます。

当時 世界最大の帝国を率いた皇帝とは

一体
どれほどの人物だったのでしょうか?

(青柳)まあ 例えば 日本でいえば

戦国時代を戦い抜いたりした
徳川家康がいますけども

その知力とか構想力とか それから
決断力とか それから 緻密さとか

全部合計すると 徳川家康の
10倍ぐらいの でかい人ということが

言えるかと思いますね。

もし それほどの大皇帝を
祭った場所であれば

その考古学的価値は計り知れません。

さらに 複数の文献から

アウグストゥスは
この近くで没したことが分かっています。

そのため
関連する遺跡が眠っているはずだと

長年ささやかれてきました。

出土品の中には 皇帝との関連性を
感じさせるものもあります。

これは…

古代ギリシャ彫刻を起源とし

古代ローマに受け継がれた
モチーフでした。

こちらは…

豊穣をつかさどる神 ディオニュソスを
表しています。

これらは 作品としての質が非常に高く

皇帝直轄の工房で作られたものと
考えられています。

とすれば 遺跡は やはり
アウグストゥスのものなのでしょうか?

地元の人々は
どう思っているのでしょうか?

(取材者)皇帝アウグストゥスに
関係するものは見つかると思いますか?

もちろん あると思います。
ありますね。

はい あると思います。

アウグストゥスの情報が集まれば

私たちは この皇帝のことを
もっと理解できると思います。

まだまだ見つかるはずです。

皇帝は 当時 最先端のことを
していたのですから。

青柳さんが特に注目している場所が ここ。

あの豪華な建物です。

(青柳)これだけのですね
立派な開口部のある

門構えを造るっていうのは

恐らくは ヴェスヴィオ山と
アウグストゥスなんかとの関係のある

サンクチュアリ
みたいなものが この奥にあって

で それを示すための門であったという
可能性があるわけですね。

装飾の豪華さから この門は

人を迎え入れることを意識して
造られているといいます。

そのため この先に サンクチュアリ

つまり アウグストゥスを祭った

聖なる場所があるのではないかと
考えているのです。

立派な門があるのが ここ。

堆積物で すべて埋まった
この先に

重要な構造物があるかもしれません。

しかし これより先は
土地の権利など

さまざまな問題から
発掘は容易ではありません。

発掘じゃない
リモートセンシングのようなもの。

その中で ミューオンがですね

非常に エジプトでも ピラミッドでも
大変な成果を上げたように

ここの先に何か構造物があるということを
見つけていただければね

そうすると
今 出ている遺構自体の性格も

より はっきりしてくると思うんですね。

ミューオン透視への期待が高まります。

古代遺跡の透視に欠かせない宇宙線…

目には見えませんが
いつも 私たちの周りに存在しています。

このミューオンを
名古屋大学の特殊技術で観測します。

これは宇宙線を写すことができる

特殊な写真フィルムになります。

宇宙線が通ると その宇宙線が通った跡が
このフィルムの中に写ります。

これは原子核乾板と呼ばれる

ミューオンを観測するための
特殊フィルムです。

厚さ 僅か0.3ミリ。 このフィルムを使い

エジプトの大ピラミッドでの透視に
成功したのです。

早速 現場を確認します。

フィルムも持ち込みました。

これが壁ですか? じゃあ。
そうです そうです。

それが 防水仕上げしてるので…
角っこのほうに見えてる その辺…。

壁の前で話し込む森島さん。

一体 どうしたのでしょうか?

ピラミッドの場合って
完全な空洞を見ているので

すごく はっきり見えてくるんですけど

今回の場合って
もう この… 堆積物の中に

何か埋もれているような構造を
見ようとしているので

堆積物と
その埋もれてる構造の密度差が

あんまりない可能性が高いんですよね。

これまでは 構造物の中にある空間を
見つけてきました。

空間がある場合
そこを通るミューオンの数は

空間がない箇所に比べて 多くなります。

構造物が どれだけ物質で
詰まっているかによって

ミューオンの数に差が生じるからです。

ところが
エジプトのピラミッドとは違い

ここは すべてが
堆積物に埋もれています。

一体 どう透視するというのでしょうか?

しかも 堆積物は非常に硬く

密度が高いことが分かっています。

火山性の噴出物が積もり
時間とともに押し固まったためです。

逆に 構造物は堆積物と比較して
密度が低いといいます。

古代ローマでは 崩れにくくするため

軽い素材で建物を造ったからです。

つまり 地中に構造物がない場合

密度の高い火山性堆積物に遮られ

ミューオンは あまり届きません。

ところが もし構造物があれば
その部分の密度が低くなるため

ミューオンを より多く通過させます。

そのため 構造物が埋もれていると
分かるのです。

とはいえ こうした透視調査は
今回が初めて。

簡単なことではありません。

そこで さまざまな場所に
フィルムを設置し

より多くの情報を集めていきます。

ハードルは まだあります。 気温です。

エジプトのピラミッドと違い
ここは 外気にさらされています。

この日の気温は 日陰でも30度近く。

日光を受けた地表付近では
さらに あつくなります。

このままでは
フィルムを劣化させてしまい

透視できません。

そこで 森島さんは

断熱用のアルミシートを取り出しました。

これでフィルムを覆うことで

少しでも
温度の影響を抑えようというのです。

よし。

≪完成?
(森島)完成。

果たして うまくいくのでしょうか?

(森島)終わりです。

さらに 問題がもう一つ見つかりました。

火山性堆積物が持つ
環境放射線の高さです。

ちょっと まだ
全部 見てないですけど

でも 明らかに高いです。 0.3なんで。

だから 2か月ぐらいですね。

あの… 2か月以上置くと ちょっとずつ
読み取り効率が悪くなっちゃう。

性能が悪くなるという感じですね。

数値は0.3マイクロシーベルト。

通常の
およそ5~6倍の量だといいます。

これまでの調査で 放射線が多いと

フィルムを劣化させることが
分かっています。

そのため
2か月以上 観測することは できません。

エジプトのピラミッドと比べて

いくつもの困難を
乗り越えなければならないのです。

夕方 あの豪華な建物の奥に
フィルムを設置しました。

ここは かなり難しいんですけど

この奥に何か別の…
こっちにある建物とは

別の構造が あるかもしれないっていう
可能性もあるということなので。

もし そういうのが
たまたま運良く 構造の柱が

この正面とかに
向こうにいくようなものが もし あれば

見えるかもしれないと思って。

これまでにない厳しい条件。

それでも 現場の調査に
長年 携わってきた松山さんは

期待を寄せています。

やっぱり 今 森島先生がおっしゃった…

だから まさに それを期待していると。

でも やらないかぎりは
何も分からないので。

実際 それを確かめるすべはないので。

言い方は悪いですけど
わらにもすがる思いというのは

こういうことなのかなと思います。

果たして 皇帝アウグストゥスの遺跡は
フィルムに写るのでしょうか?

設置から1か月後

チームは 再び 遺跡を訪れました。

気温と放射線の影響を
少しでも減らすため

1か月でのフィルム回収に
踏み切りました。

心配していた気温は
大丈夫だったのでしょうか?

最高で30度ですね。

気温が30度の日がありました。

それでも 気温対策で使った
アルミカバーの効果は出ていました。

銀のカバーの中が28度で
外が30度です。

やばいほどではないけど

やっぱり やっといてよかったな
っていう感じですね。

果たして フィルムは大丈夫でしょうか?

ナポリ市内の設備を借りて
フィルムを現像します。

じゃあ 消します。

消してください。
じゃあ 消します。

まず 目が慣れるまで ちょっと
時間を要します。

暗室での現像作業が始まりました。

(森島)3 2 1 はい。

時間を計りながら慎重な作業が続きます。

数時間後 作業が終わりました。

果たして フィルムの状態は?

(森島)わりと きれいだ。

大丈夫なようです。

ちゃんと向こうが見えるから
そういう意味では大丈夫です。

無事に ミューオンを
記録しているようです。

あとは この作業を数回 繰り返し

データを蓄積したあと 解析していきます。

宇宙から届く素粒子 ミューオン。

果たして 皇帝アウグストゥスの遺跡は
見つかるのでしょうか?

次は 地球の反対側で

新たな調査に乗り出します。

ここに 宇宙とのつながりを

感じることのできる場所が
あるといいます。

それが この地下鉄駅。

案内してくれるのは この人。

ボンジョールノ! ようこそナポリへ。

ここ トレド駅に 宇宙を
直接体感できるものがあるんです。

早速 見に行きましょう。

面白そうです。

何か 見えてきました。

壁と天井一面にモザイク画。

思わず見とれてしまいます。

本当に きれいですよね。

このモザイク画で

世界で最も美しい地下鉄駅に
選ばれたんですよ。

世界で最も美しい地下鉄駅に
選ばれたのは 2014年のこと。

幻想的な空間です。

これは あくまでも
美しいナポリの海を描いたものです。

宇宙を体感できるものは
もう少し先にあるんですよ。

お見せしたかったものは こちらです。

先ほど お話しした
宇宙を体感できる装置です。

宇宙線の検出器なんです。

そう! 実はこれ

宇宙から降り注ぐ素粒子
ミューオンを検出して表示する

立派な検出器なんです。

今 光っているのが
ミューオンが

検出器を
通り抜けた跡です。

さまざまな方向から

飛んできていることが
分かりますね。

でも なぜこんな所に?

ナポリには
宇宙物理学や天体素粒子物理学で

長い研究の伝統があるんです。

この伝統ある場所で

本来なら 目に見えないはずの
宇宙から届く物質を

目で見て 体感できるのだと
知ってもらいたかったんです。

ミューオン透視による
遺跡調査が始まったナポリ。

ミューオン研究が盛んな町でも
あったのです。

まさに 運命の巡り合わせですね。

2018年10月

名古屋大学のチームは

さらなる透視のターゲットに
向かっていました。

中米ホンジュラスです。

ここには かつて
ある古代文明が栄えていました。

この先が目的地。

古代マヤ文明の王国があった場所です。

現在の中米に広がり

紀元前4世紀から
スペイン人が16世紀に

アメリカ大陸を侵略するまで栄えた
古代マヤ文明。

滅亡後 その多くが
密林に飲み込まれ

謎に包まれてきました。

マヤ文明は
ほかの文明の影響を受けずに

ゼロから生まれた 一次文明です。

そのため すべてが独自のもの。

模様のような 絵のようなレリーフは

「マヤ文字」と呼ばれています。

数十ある文字の要素を組み合わせて

さまざまな文字を作り出していました。

高度な天文の知識を獲得し

さまざまな天体の動きを
知り尽くしていました。

詳細な天体観測から

なんと 1年が
365日と4分の1日であることを

正確に計算していたのです。

コパン遺跡で
長年 発掘研究を行ってきた

金沢大学の中村誠一さんです。

エジプトとか中国

それからメソポタミア インダスという

いわゆる 旧大陸の四大文明とは
異なりまして

この文明は 例えばですね

全体が統一されるということが
なかったんですね。

非常に力のある
「優越王国」と呼ばれるものと

それから それに従属する

「従属王国」というものが
あったわけですが

このコパンは マヤ地域の中でも

東南に位置している
優越王国の代表的なものです。

一度も統一されることのなかった
古代マヤ。

最盛期には 60から70の王国が
ひしめいていました。

その中の一握りが

優越王国として覇権を握り

残りは すべて従属王国でした。

コパンが最も栄えたのは

紀元6世紀から8世紀。

優越王国の中でも 特にコパンは

圧倒的な存在感を放っていたといいます。

中村さんは…

コパン研究の第一人者として
現場を指揮してきました。

その中で まだ見つかっていない王墓が

いくつもあるはずだと推測しています。

そして今 特に
この神殿に注目しています。

理由は この石碑です。

…という 王のものです。

(中村)この石碑は
15代目の王の石碑です。

1930年代にアメリカの研究所がですね

ここに 1本
トンネルを入れてるんですね。

そのトンネルの内部で
この15代目の王が造った建物が

この中に埋まっているということが
確認されています。

実は 古代マヤでは

一つのピラミッド状の神殿を
歴代の王が増築しながら

高く積み上げていくという習慣が
ありました。

今 見えている建物は
16代の王が完成させたもの。

この中に
15代の王の建物が見つかったのです。

石碑も
この王の墓の存在を示唆しています。

では 古代マヤの王墓とは
一体 どのようなものなのでしょうか。

王墓からは
さまざまな副葬品が出土しています。

独特のデザインを持ち
色鮮やかな器の数々。

そして 古代マヤで最も貴重だったのは
ヒスイによる品々です。

緑は 永遠の命につながる色で

特に神秘的な緑色を持つヒスイは
神聖なものとされたのです。

これは ティカルという
別の優越王国から発見された

王のマスクです。

まさに 古代マヤの至宝です。

このような 豪華な財宝をまとった
古代マヤの王たち。

15代の王とは
一体 どんな王だったのでしょうか?

(中村)この15代の王はですね
13代目の王が捕まって殺されて

このコパン王家の威信が失墜してしまった
そういう危機の時代をですね

もう一回 盛り返した王だというふうに
言われています。

つまり コパンを再興させた王
というふうに言えると思います。

2代前の王が殺され 地に落ちた王国を

再び よみがえらせた15代の王。

もし 王墓が発見されれば

マヤ文明の謎を解き明かす
貴重な一歩となるはずです。

さらに もう一つ
とても興味深い事実があるといいます。

(中村)実はですね このコパンは

近隣にある ヒスイの産地を押さえていた
王国だというふうに

考えられていますが

他の有名な古代マヤ都市と比べてですね
一つ 非常に不思議な点があるんです。

それは コパンの王墓からはですね

これまで ヒスイの仮面が
発見されてないということなんですね。

その他の有名な都市で
みんな見つかってるのに

なぜ このヒスイの産地を押さえていた
コパンで

王墓から ヒスイの仮面が出ないのか
ということなんですが

その意味で もし
この15代目の王の墓が見つかれば

この王がですね ヒスイの仮面をかけて…
かぶさって

埋葬されているという可能性はあると
思います。

中村さんの予想どおり

15代の王が
ヒスイのマスクとともに発見されれば

コパン王国の強大な勢力を
裏付ける証拠となります。

まだ見ぬ王墓を探すため

名古屋大学と共同調査プロジェクトを
立ち上げた中村さん。

いよいよ 神殿の中に入っていきます。

かつて 研究者が調査のために掘った
トンネルです。

中からは 神殿の上部を見上げられるため
調査には最適な場所。

ここに まず…。
そうですね。

ここの一番奥…。

早速 フィルムを設置します。

かつて 研究者が残していった
岩でしょうか?

(森島)ぴったしじゃん。 まじ? これ。

ぴったりじゃん。 使おうか。

使えるものは何でも活用します。

いつもどおり
慎重に設置を行っていきます。

♬~

(森島)ここ 狭いね。

トンネル内部は狭く
湿度も非常に高いため 大変な作業です。

調査が始まった今 中村さんの推測は
確信に変わりつつあります。

中なんですよね。
何がですか?

王墓ですよ。
あっ この中?

うん。
この中っていうか この奥なので

向こうのほう辺りじゃないかと…。
この奥ですか?

まあ あるとしたら この向こう側か
ちょっと上ぐらいかと。

斜め上ぐらいかなというふうに思います。

もし 王墓らしき空間が見つかれば
発掘を行う計画です。

果たして ヒスイのマスクをかぶった王は
見つかるのでしょうか?

尽きぬ宇宙への思い。

古代から 人々は

宇宙のことを理解しようと
努めてきました。

ここに 古代ローマ人の宇宙観を
かいま見ることのできる絵が

残されています。

案内してくれるのは…

古代の科学史を研究しています。

七賢人を描いたモザイク画です。

ポンペイにある 邸宅で発見されました。

7人の賢人を描いた このモザイク画。

舞台は古代ギリシャのアテネです。

古代ローマは
古代ギリシャの思想や技術を取り入れ

天文学も
古代ギリシャから もたらされました。

このモザイク画で一番重要な点は

古代の天文学の知識を示す
主要な装置が描かれていることです。

どれが天文学の装置か
皆さん 分かりますか?

まず 日時計です。

柱の上にあり
太陽の動きをはかる装置です。

1つ目は おなじみの…

2つ目は この球体です。

「アラトスの天球儀」と
呼ばれていました。

球体は宇宙全体を表しています。

宇宙は巨大な空間で
その中心の小さな点が地球でした。

絵に描かれていた天球儀の実物が こちら。

ギリシャ神話の神が
天球儀 つまり 宇宙を背負っています。

表面の線は 地球の周りを周回する
天体の軌道を表しています。

なんと 星座まで彫られているんです。

世界に数個しか現存しない実物の中でも
飛び抜けて美しい この作品。

古代ローマの宇宙観と美意識が結合した
傑作中の傑作です。

さらに もう一つ。

それが この箱。

3つ目は 目に見えません。

見えているのは半開きの木箱だけです。

実は その中に装置があるはずです。

いわゆる…

アテネの博物館にある
「アンティキティラ島の機械」のおかげで

その装置の正体を知ることができます。

近年の研究から 明らかになったのは

当時の人々が こうした機械を使って

異なる天体の動きを

高い精度で
把握していたということです。

古代人の探求心がもたらした
高度な天文学。

先人たちが残した 宇宙研究の蓄積は

今 ミューオン透視という形で
さらなる高みに昇ろうとしています。

世界的な科学雑誌 「nature」に

画期的な研究成果が発表されました。

世界最大である
エジプトの大ピラミッドで

巨大な 未知の空間が発見されたのです。

その後 調査はどうなったのでしょうか?

名古屋大学とともに
大発見を成し遂げた

高エネルギー加速器研究機構チームは

2018年7月
再び 大ピラミッドを訪れました。

まだ 観測をしたことのない 地下の間から
全体を透視するためです。

「地下の間」は ここにあります。

これまで観測していた
「女王の間」より下にあり

ピラミッド全体を透視できます。

また 女王の間の下には

これまでも 未知の空間がある可能性が
指摘されてきました。

今回の観測で
もし 新たな空間が見つかれば

再び 大発見となります。

地下の間へ 検出器を移動します。

総重量400キロの検出器。

部品一つでも相当な重さです。

2日がかりで すべての部品を
地下の間に運び入れました。

再び 組み立てていきます。

無事 観測も始まりました。

今も日々 観測データを取得中です。

2017年に発見された未知の空間。

4, 500年間
「未盗掘」の状態で保たれていると

考えられています。

だとすれば
その考古学的価値は極めて高いはずです。

実は 古代エジプトの王の墓が

完全に未盗掘のまま発見されたことは
一度もありません。

そんな中 貴重な存在が

クフ王の時代から 1, 000年の後の王
ツタンカーメンの墓です。

ほぼ手つかずの墓から見つかったのは
なんと 5, 000点を超える財宝でした。

しかし ツタンカーメンは
これほどの財宝を残したにもかかわらず

20歳前後で亡くなった 短命な王でした。

一方 世界最大の大ピラミッドを
築き上げたクフ王は

30年近く 王位に君臨したと
いわれます。

古代エジプト屈指の強大な王です。

もし そのミイラや副葬品が

今回 発見された空間から見つかれば
ツタンカーメンを はるかに超える

とてつもない発見に
なるかもしれないのです。

では 発見された未知の空間は
どんな姿なのでしょうか?

2017年の発表時に
分かっていたのは

巨大な空間があるということまで。

空間が複数に分かれている場合。

一つの場合。

回廊のような空間がある場合。

そして それが傾いている場合など
いくつもの可能性が考えられています。

そのため 現在
追加の透視調査が続けられています。

名古屋大学チームが
追加調査を行うのは ここ。

「大回廊」と
呼ばれる場所です。

発見された未知の空間の
真下に位置します。

大回廊は 全長47メートルの大空間。

ここに フィルムを敷き詰めていきます。

この真上にある 未知の空間の
形と位置を正確に突き止め

将来的には 空間にたどりつきたいと
考えています。

古代エジプト 古代ローマ

そして 古代マヤ。

ミューオン透視によって

3人の偉大な王の謎に挑戦を続ける
森島さん。

今 宇宙と考古学の不思議なつながりを
感じていると言います。

一つ面白いと思うのは

はるかかなた 昔に起きた
超新星爆発とかから来た

陽子とか それが作り出す宇宙線が
今の時代に

その遺跡の中を見るのに
使っているわけですよね。

しかも その見ている遺跡っていうのは
今から1, 000年前とか4, 500年前とか

そういう かなり昔のもの。
もう 昔のものを使って

今の技術を使って ちょっと前の
人間の遺跡を見るみたいな。

その時間と空間のスケールが
大きいっていうのは

すごく面白いですよね。
想像して面白いという…。

森島さんたちは現在も
世界各地で調査に奔走中です。

番組は その飽くなき挑戦を
これからもお伝えしていきます。

♬~


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