逆転人生「金星探査機あかつき 執念のカムバック」一度は大失敗したものの、決して諦めなかった日本の科学者や技術者たちの執念…


出典:『逆転人生「金星探査機あかつき 執念のカムバック」』の番組情報(EPGから引用)


逆転人生「金星探査機あかつき 執念のカムバック」[字]


今回は宇宙探査史上、類を見ない大逆転劇を成し遂げた金星探査機「あかつき」の物語。一度は大失敗したものの、決して諦めなかった日本の科学者や技術者たちの執念に迫る。


詳細情報

番組内容

2015年、日本の探査機「あかつき」が金星の軌道に乗り、鮮明な気象写真の撮影に成功。世界の注目を集めた。今回の主人公は、このプロジェクトを率いた中村正人さん。実はこの「あかつき」、一時は大失敗で宇宙で行方不明に。5年越しで執念のカムバックを果たした、奇跡の探査機だった。リーダーの中村さんを支えていたのは「失敗に学ぶ」という、人生の信念だった。ロマンあふれる宇宙を舞台にした大逆転劇!その真実に迫る。

出演者

【司会】山里亮太,杉浦友紀,【出演】足立梨花,宇宙飛行士…山崎直子,JAXAあかつきプロジェクトマネージャ…中村正人,竹本英史




『逆転人生「金星探査機あかつき 執念のカムバック」』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数ベスト20)

逆転人生「金星探査機あかつき 執念のカムバック」一度は大失敗したもの
  1. 金星
  2. 太陽
  3. 中村
  4. 失敗
  5. メインエンジン
  6. リーダー
  7. 成功
  8. 軌道
  9. 噴射
  10. 宇宙
  11. 小型エンジン
  12. 足立
  13. 仲間
  14. 廣瀬
  15. 計算
  16. 最後
  17. 自分
  18. 周回軌道
  19. 重力
  20. 探査機


『逆転人生「金星探査機あかつき 執念のカムバック」』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)


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今夜は何が見えるかな~って。

山里さん。
うん?

いや のぞくって言い方 やめて。
人聞き悪い。

ただ 星を見ようとしただけだって。
うそ 意外。

意外って どういうこと? ねえ。
星とか見るタイプよ 結構。

明け方 東の空で
ひときわ輝く星が 金星です。

その美しさから 「ビーナス」と
呼ばれている一方で

どんな星なのか 詳細が分からず

謎に包まれていました。

その金星の謎を探るために

日本が 探査機を
打ち上げていたことを ご存じですか?

あの気象衛星 ひまわりのように

金星の気象を調べることが
目的です。

9年前 あかつきは
宇宙へ打ち上げられたんですが

メインエンジンが故障。

目的の金星でなく
なんと太陽の周りをぐるぐる回ることに。

喜びの記者会見になるはずが…。

一転して 謝罪会見が開かれたのです。

謝っている この方が 今日の主人公。

さあ 大変。 僕なら逃げ出したい!

しかし…。

リーダーの中村さんと仲間たちは
諦めませんでした。

太陽の周りを ぐるぐる回るあかつきを
再び金星を回る軌道に入れるという

世界でも類を見ないミッションに
挑みます。

果たして そんなことは可能なのか。

今夜は…

♬~

中村正人さんに お越し頂きました。
どうぞ!

逆転劇を成し遂げた金星探査機あかつきと
一緒に来て下さったということで

よろしくお願いします。
よろしくお願いします。

これはですね あかつきを応援する
高校生たちが作った実物大の模型。

大きさが 両翼を入れて 5mほど。

実際の重さは およそ500kg
あるそうですね。
そうなんですね。

僕は 恥ずかしながら
はやぶさは知ってるんですけども…

…ってセリフを
中村さんの前で言うって どうかと。

中村さん あかつき これ むちゃくちゃ
金色でございますね これは。

宇宙空間で 探査機の温度を
適正に保つために着ている

防寒着みたいなものですが
はやぶさくんも着てますね。

あっ そうですか。

さあ… えっ 足立さんも
あかつきを応援していたということで?

そう 私のコメントがね あかつきに
のってるんです。    え~ マジで?

なんか いろいろ応募したんですよね。

何か聞きたいことがありましたら。

急なむちゃぶりで びっくりしております。
そういう番組なんですか?

まだ本番じゃないから大丈夫。
ほんとですか? 本番じゃないんですか?

これ 本番?
あ 本番!? マジで!?

顔 赤くなってきたわ。
(笑い)

熱すぎて メークさん入っちゃった。
そうそう。 ごめんごめん。

あ 本番だったんだ。
(笑い)

さあ そして宇宙飛行士 山崎さんは?

私が宇宙に行ったのは
2010年4月だったんですけれども

あかつきは
その翌月 5月に打ち上がったので

この旅立ちを見守っておりました。
なるほど。 ちょうど その時期だった。

あかつきは
金星で 一体 何をするんですか?

この探査機には この5台のカメラ
1 2 3 4…

そして こちら側に もう1個あって

それぞれ 撮る波長が違うんですが

これで 金星の大気の動きを動画にして
撮るということをやります。

金星というのはですね 大体
地球と同じぐらいの大きさで

地球の双子星というふうに
時々 言われるんですけれど

その周りを取り巻いてる大気の
様子が すごく違うわけですね。

…ということを調べるために
行ったわけです。

いや でも中村さん このあかつき
大失敗しちゃうんですよね?      はい。

このあかつきを 宇宙に
打ち上げた日のことから

お話しいたしましょう。

フライトモード オン。

メインエンジン スタート。

僕は祈るような思いで H2Aロケットの
打ち上げを見守っていました。

ロケットには 金星の謎を解明するための
探査機 あかつきが搭載されています。

(拍手)

無事ロケットから切り離された あかつき。

(拍手)

第一関門 突破。
胸をなで下ろしました。

あの月面着陸に始まった
人類の本格的な惑星探査。

アメリカやロシアが 次々と
プロジェクトを成功させてきました。

それに比べて 日本は
後れを取っていました。

この7年前 火星探査も
無念の失敗に終わったのです。

起死回生を目指して 開発されたのが
あかつき。

国産技術の粋を結集した まさに
国のプライドをかけた探査機でした。

この小さなプレートをご覧下さい。

日本中から寄せられた応援メッセージを
この中に納めました。

これ?
この中に入ってるんです。

足立さん書いたやつ 入ってるの?
どこかに入ってます。

その数 なんと26万。

あかつきには 子どもたちの夢や
希望も詰まっていたのです。

僕は 500人から成る
あかつきプロジェクトを束ねるリーダー。

学生の頃から
観測ロケットの打ち上げに挑むなど

宇宙研究一筋の実験屋でした。

僕が立ち上げた金星探査の計画に
投じられた国家予算は 250億円。

まさに 国の威信をかけたプロジェクト。

プレッシャーよ。 国家予算を
250億円 任される。

僕たちが集める
金星のデータを

世界中の科学者たちが
待ち望んでいたのです。

打ち上げから 200日後。

金星に近づいた あかつきは
第二の関門に挑みました。

ここで メインエンジンを噴射し
金星の周回軌道に入るのです。

周回軌道に入れば あかつきは

金星の重力によって
その周りを ぐるぐる回ることになり

長期間の観測が可能となります。

あかつきの管制室がある
JAXAの宇宙科学研究所では

金星の軌道に乗せる管制室の様子が

パブリックビューイングで
一般に公開されています。

中継で お伝えします。

おはようございます!
(一同)おはようございます!

成功の瞬間を分かち合おうと
大勢の天文ファンが詰めかけ

期待と興奮に包まれていました。

まさか あんなことになるとは
まだ思ってないからですね みんな。

成功するもんだと思ってますよね。
思ってるもんね 当然のように。

いよいよ
メインエンジン噴射の時を迎えました。

3 2 1 0。

(中村)
9が いくら続くか分かんないぐらい…

あかつきの動きは 全て予定どおり。

メインエンジン噴射から 1分43秒後

金星の裏側へと入っていきました。

技術部門の責任者
石井信明の表情も

自信に満ちていました。

あかつきが 金星の裏側にいる間は
様子が分かりません。

しばらくすれば 再び顔を出す予定です。

ところが…。

うん?

管制室は にわかに騒然となりました。

(中村)どうして 来ないんだ。

金星の裏側で あかつきは こつ然と
姿を消してしまったのです。

むちゃくちゃ 緊張感が一気に。

急に顔つきが変わった。

(一同)ええっ!?

(中村)どっかに
消えてしまったか…

行方不明のまま 数時間が過ぎた。
その時…。

結構 たちましたね。

ああっ!?

あの時ほどの衝撃は
後にも先にも ありません。

発見された あかつきは 金星ではなく

なんと 灼熱の太陽の周りを
ぐるぐる回り始めていたのです。

え~。      はあ~… どういうミスから
こうなっちゃったんだ。

管制室にいた誰もが
がっくりと 肩を落としました。

まさかの 大失敗。

事の重大さに
僕は ただ立ち尽くしていました。

(一同)頑張れ あかつき!

僕は 科学者たちの期待も
子どもたちの夢も裏切ってしまいました。

そして 謝罪の記者会見が開かれます。

こんなことになるとは ですよね。
ほんとに。

250億円をかけながら
痛恨の大失敗を犯した あかつきプロジェクト。

リーダーの僕は
ただ 頭を下げるしかありませんでした。

いや~ あの 謝罪会見のことって結構
すいませんね なんか

当たり前のように
あの映像を もう一回 見せて。

だって あまり気持ちのいい
もんじゃないですよね。

あの映像を 自分で何回も見るのも。

自分では 見てないと思います。

今 初めて見たと
思います。
あ 初めて?

自分では やってる時って
見えませんからね。
そうですよね。

あんなこと やらされると思ってなかった
でしょうしね 謝罪会見とか。

いや JAXAの規定ではですね 理事長以下
そういうのを練習することになっていて

僕は そんな ばかなことは やんないと。

失敗もしないし やる必要はないって
言ってたんですけど。

一応 謝罪会見の練習みたいなのは
あるんですか?                はい。

練習の時は 何だ この野郎と思いながら
やっていました。    (笑い)

ふざけんなと。

なに 失敗する前提で
こんな練習させてるんだと。    はい。

まさか 失敗しちゃうとはね。
はい。

これ 山崎さんは いかがですか?
今 見て頂いて。

そうですね 宇宙機を打ち上げる時って
やはり 皆さん

自分の娘を 嫁に出すようだという
表現をされる方も多いんですよね。

やはり 大きなショックだと思います。
そうですよね。

もう 宇宙の果てに行ってしまうんだと
思いましたね。

足立さん どうだった?

正直 そういうこともあるんだと思って。

軽っ。
ちょっと待って下さいね。 違うんです。

そもそも私は 普通に行けるもんだと思う。

やっぱ みんな分かんないじゃないですか
どれだけ難しいことなのか。   そうだね。

宇宙のミッション もう 一つ一つ
本当にチャレンジングなことで

あかつきは やっぱり
その中でも惑星に 周回に乗せるという

本当に チャレンジングなことに
挑戦していたという。

アジアでは
インドが火星に成功しているのと

この あかつきが 後に金星に成功する。

少ないんだな。

ここで あかつきの失敗を

ちょっと 模型を使って
振り返ってみたいと思います。
はい。

地球を出発した あかつき。

宇宙空間を進むこと 5億km。

金星が近づいてきました。

このまま行くと
太陽の重力に引っ張られて

太陽の方向に行ってしまいます。

そこで
このメインエンジンがあるんですが

ここから12分間 噴射することで
ブレーキをかけ 金星を回る。

(足立)なるほど。
この軌道に入る予定だったんです。

しかし あかつきは このメインエンジンが
故障してしまいました。

その結果 あろうことか 金星ではなく
太陽を回る軌道に入ってしまったんです。

そっちに引っ張られちゃったんだ。
結局 重力で。

そのメインエンジン 故障したというのは
原因は何だったのか?      (中村)はい。

これが その
あかつきの中に置いてあります

これが メインエンジンですね。

ここに
酸化剤と燃料と合わせて 燃やして

ここで燃やしているわけです。

そうしますとね ここのところで
塩を作ってしまった。

塩。 ほう。

食卓塩が よく塩をふいちゃうと
振りかけても出てこない。

あ~ はいはい。 固まって。
あれと同じことで

ここが固まっちゃったので

ヘリウムガスが流れなかったんですね。

燃料は ほんの少ししか
ここに行かなくて

酸化剤が 主に行っちゃったんです。

ここが 温度が すごく
上がってしまって ポキッと折れたと。

事前に そういうのも
想定できなかったんですか?

は~ なるほど! そっか。

実際 飛ばしてみて
初めて起きたミスなわけですね。

私たちも日頃 宇宙飛行士の訓練を
やっていた時には

もう 90%以上は
非常時の対応ばっかりなんです。
え~!

私が乗った スペースシャトルの
ディスカバリー号の場合でも

展開したアンテナが使えなくて。

面白いのは そこで訓練で
カバーしたことは あまり起きなくて…

へ~!
もう 中村さんも そうなんだよと。

まさに そうですもんね 今回の件が。
はい はい。

さあ 中村さん
あかつきは 絶望的な状況ですよね。

太陽の周りを
ぐるぐる回ってしまっていて

しかも メインエンジンは
使い物にならない。

これを どうやって逆転したんですか?

実は 思いもよらぬチャンスが
まだ残されていたんです。

あの謝罪会見の前 肩を落とす僕に

逆転への希望をもたらしてくれた
仲間がいました。

石井…

惑星の軌道や
重力計算に精通している 石井。

とんでもないことを言いだしたのです。

この時 あかつきと金星は まるで
陸上のトラックで競走するように

どちらも 太陽の周りを回っていました。

より太陽に近い内側を走る あかつきは

みるみる 金星を引き離していきますが

やがて
周回遅れの金星に追いつき始めます。

計算の結果
あかつきは 今から6年後

再び 金星に急接近するというのです。

ほんとに ピンポイントじゃなきゃ
駄目なんですね。

何するにしても。

僕は思い出しました。

そうだ。 そもそも 僕の人生は
これまでも 失敗続きだったじゃないか。

学生時代 上空300kmまで
観測ロケットを飛ばした時のこと。

万全の準備をして臨んだはずが
あえなく失敗。

その後 2度目も3度目も失敗。

ようやく 4度目にして
成功しました。

僕は 失敗の度
徹底的に原因を追求し

改良を繰り返してきました。

3度の失敗と
真摯に向き合ったからこそ

最後には
成功をつかみ取ったのです。

あかつきは 必ず逆転できる。

この失敗を糧に もう一度 金星を目指す。

僕は すぐ あかつきプロジェクトの
仲間たちに 声をかけました。

とはいえ 乗り越えなければならない
課題は山積みでした。

あかつきのメインエンジンは
異常を来し

使い物にならない。

しかも 機体の耐用年数は4年。

金星に近づく前に 壊れる可能性も高い。

僕は リーダーとして
仲間を鼓舞しました。

執念の再挑戦。

みんなの心が
一つになりました。

前代未聞の大逆転プロジェクトが
始動しました。

すぐ解決しなければならなかったのは

あかつきが 灼熱の太陽に
長時間 さらされてしまうことでした。

その時 機体はどうなってしまうのか。

地上で再現してみると

表面は あめ色に焦げ

機器の温度は
140度にも達することが分かったのです。

何とか 太陽の熱に耐える手段はないか。

僕たちは あかつきから送られてくる
温度データを分析し

突破口を探りました。

すると 1か所

太陽の熱に耐えられる場所があることが
分かりました。

地球と交信するための アンテナです。

アンテナには
強力な耐熱シートが かぶせてあったのです。

僕たちは 常に アンテナが
太陽の方を向くように制御しました。

あ~ なるほど!

これで 6年 灼熱地獄をしのいでほしい。

しかし もう一つ
大きな課題が残されています。

たとえ あかつきが
熱に耐えられたとしても

その後…

既に…

頼れるのは 姿勢を変えるための
小型エンジンだけ。

ただ 小型エンジンは

メインエンジンの
1/5の力しかないんです。

これで 太陽の強力な重力から逃れ

金星の軌道に入るなんて できるのか?

この難題解決のため 入社7年目の
廣瀬史子が立ち上がりました。

若い廣瀬を奮い立たせたのは

あの失敗で打ちのめされた
僕や仲間たちの姿でした。

廣瀬が担ったのは 軌道計算。

太陽と金星の重力が 複雑に影響する中

あかつきの小型エンジンを どの地点
どのタイミングで噴射すればいいのか

計算によって はじき出すのです。

重力の影響を 完璧に読み切り
一瞬のチャンスを見つけ出さなければ

成功はありません。

しかし
なかなか 答えは見つかりませんでした。

え~!
すごい数だな。

2人が検討した方法は
なんと 数万とおり。

実は 廣瀬は

このころ 結婚したばかり。


あかつき逆転計画のせいで

申し訳ない新婚生活に
なってしまいました。

果てしない計算の日々。

その間 あかつきは 太陽の熱に耐えながら
逆転の時を待ち続けていました。

僕たちの再挑戦に
たくさんのエールも届きました。

そして ついに

あかつきを 金星の周回軌道に
入れる方法が見つかったのです。

しかし それは 極めて困難な作戦でした。

作戦決行は 当初より1年早い

2015年12月7日 朝8時51分。

この日を 計算で導き出すんですか?

そこで 小型エンジンを 太陽に向け噴射。

なんと 噴射時間が 1, 228秒も続くのです。

姿勢を変えるための
小型エンジンの噴射時間は 通常1秒以下。

1, 228秒も 連続噴射したら
何が起きても おかしくありません。

それでも僕は
この作戦に 全てを懸けると決めたのです。

はるか宇宙のかなたで
長い苦闘の日々に耐えてきた あかつき。

一発逆転を懸ける 最後の大勝負が
間近に迫っていました。

いや~ 何か
不思議な 最後 映像ですね。

こう 科学者の方がね
神頼みするっていうのは。

人間が できることは
すべて やったので

それ以上に
やりたいと思ったら
神様に祈るかなあ。

そういう場合って
何で お願いしたらいいんですかね。

交通安全じゃないですもんね。

あっ いや あの~ 交通安全。
交通安全でした!

このワンチャンスに懸けようっていってね

皆さんが その思いを共有したところが

もう ほんとに すごいなあと思います。

いや そうですよね。

これ だから もう リーダーとして
何か 試される感じがありますもんね。

やっぱり リーダーさんって
ほんとに大切で

で もう すべてを背負わないと
いけないというね。

ほんとに もう 引っ張ってくぞ~
というリーダーもいれば

もう 一緒にやってこう
というリーダーも いたり

あえて まあ 逆に
みんなが話しやすいように

自分の弱みを積極的に見せる リーダーさんも
スペースシャトルにもいました。

これ どうですか 中村さんは
自分はリーダーとして どんな感じの…。

あっ 僕はですね あの~
まあ 中村が 何か だらしないから

僕らが 頑張んなきゃいけないという
雰囲気が チームにはあってですね

それで 中村ほっといて ちゃんとやろうね
という雰囲気だと思います。

すごい 新しいタイプのリーダーね。
「俺たちが ちゃんと やんないとさ

うちのリーダー 駄目じゃん?」っていう。
「だから頑張ろうぜ」っていう。

さて 今回の金星探査プロジェクトでは

個性的な仲間たちが
中村さんを後押ししていました。

技術部門の責任者の…

いつも 中村さんから

あかつきの軌道のことを
質問され続けていました。

その時 役に立ったのが こちらの…

金星の位置や 動きが分かる表を

いつも持ち歩いていたんです。

そして もう一人 廣瀬さんは
手作りの特別な模型を愛用していました。

この「スケルトン模型」は

太陽の熱が 各機器に どれだけ影響するか
調べるのに役立ったそうです。

では ここで
そんな廣瀬さんのエピソードクイズです。

あかつきが再挑戦する前日

旦那さんが作ってくれた
勝負の鍋がありました。

それは 次の3つのうち どれでしょうか?

足立さん お答え下さい。
(足立)ちょ… えっ 急に?

急に何?
急に この温度 何?

ちゃんと関係あんじゃない?
うそ?

えっ じゃ ヘルシーだから 豆乳?
あっ 違うなあ。 分かんない。

ヘルシーとか そこじゃないんじゃない?

正解は…

当たったねえ!
これ 何でかっていうと

あかつきの軌道「投入」の
成功を祈って

旦那さんが
作ってくれたそうなんです。

(足立)ヘルシーじゃなかったんだ。
軌道投入。

それでは 5年越しで迎える 大一番。

ただし あかつきのメインエンジンは
このとおり 故障しています。

そこで 小型エンジンを使って

1, 228秒 20分以上 連続して
噴射を行います。

こうして 太陽に向かって噴射し

うまくいくと 金星の周回軌道に
こうして入ることができるというのが

計画なんですね。

しかし この小型エンジンは
メインエンジンの1/5しか 力がなくて

20分を超える噴射は そもそも
想定されていません。   (足立)確かに。

1/5っていうのは 4本束ねて
1/5の力しかないんですね。

それと 1つのエンジンは もともと
姿勢を変えるためのエンジンなので

1秒の数分の1秒間の単位で
プシュプシュっと ふくようなエンジンなんですよ。

この 20分ふかすといってもね

地上側で データを見れるのは
通信遅れもあるので

今の状態が 分からないんですよね。

本当に地道に 事前に
準備をされてきたんだろうなと思います。

何回もできる
チャレンジじゃないですよね。

確実に1回だけです。
この1回だけ?

はい。
は~ なるほどな。

俺 もう答え分かってるのに
手 びちょびちょだった。

私も さっき気になってたんですよ。
何で そんな手ぬれてるんだろうと思って。

すっげえ 緊張してきた。
これ 無理じゃない? と思っちゃって。

さあ 中村さん いよいよ あかつきを
金星に投入する勝負の日。

あの日は 緊張感が高まっていました。

僕たちは 再び
作戦決行の時を迎えました。

(中村)もう あとがなかったんですよ。

仲間たちが 緊張した面持ちで
それぞれの持ち場につきます。

そっか もう最後のチャンスなんだ
これが。

あかつきは ボロボロになりながらも
大陽の熱に耐え抜き

いよいよ 金星にたどりつきました。

遠く宇宙のかなたにいる あかつきの姿を
直接 見ることはできません。

頼りになるのは このグラフ。

横軸は エンジンの噴射時間。
縦軸は 速度変化を表します。

1, 228秒間 噴射し続け…

少しでも外れたら 失敗です。

JAXAのプレスセンターです。

あちらには 現在の管制室の様子が
映し出されています。

あかつきの軌道の計算を担当した
女性研究者 廣瀬さんの姿も見えます。

廣瀬は 噴射が うまくいっているのか
カウントダウンしながら 見守ります。

そして 8時51分。
運命のエンジン噴射。

前回 あかつきに異常が起こった
2分32秒。

そして 小型エンジンの噴射時間は
10分を経過。

耐えきれるのか?

その時 あかつきのグラフが
突然 動かなくなりました。

いや 怖いな これ。
怖い 怖い 怖い 怖い 怖い。

まさか。 また失敗…?

噴射時間は 20分。
1, 200秒を超えました。

あと もうちょい。

いけ いけ。

残り 28秒。

そして…。

おめでとう!
(拍手)

(拍手)

すごいな 大逆転よ。

あかつきは 最後の力を振り絞り
見事 金星の周回軌道に入りました。

5年越しの 大逆転勝利でした。

ひたすら 計算に明け暮れ
突破口を見つけだしてくれた 石井と廣瀬。

祝福の言葉も たくさん届きました。

(一同)おめでとう!

翌日。

あかつきの観測カメラは

あの過酷な試練のあとも
しっかりと生きていました。

ちゃんと機能してるんだ。

謎に満ちた金星の姿を
早速 届けてくれたのです。

ん? なんじゃ こりゃ。

そこには
惑星を南北に貫く

不思議な形が
映っていました。

なんじゃ こりゃと
思いましたね。

そして 僕は
再び 記者会見に臨みました。

大勢の仲間と成し遂げた
あかつきの大逆転。

失敗と向き合うことで得られた
掛けがえのない経験でした。

いやあ すごい!

いや~ 何かもう うれしいですね。

何か ほんと
うるうるしちゃいますよね。

もう 記者会見もね
謝罪の時と 全く違いましたね。

ええ。 あの あんな顔を見たのは
初めてだと言われました。

周りからも驚かれるぐらい。
はい。

…ということで みんな
よく頑張ってくれたと思います。

中村さんが 「なんじゃ こりゃ」と言った
あの金星の画像。

巨大な雲が映ってましたよね。
雲っていうか

雲の上の温度のムラなんですね。

それを調べてみると

この下に 山があるということが
分かったんですね。

4キロぐらいの山が
あるんですね。

そこから 何か波が
こういうふうに立っていって

上昇気流なんかあるんですね。
これですよね?

ここを 太陽に照らされて
熱くなってるかもしれないし

それで その情報が
上の方に伝わっていって出ると。

あかつきの大失敗と大成功 これ
中村さんにとって どんな経験でしたか?

失敗をしたから そこから
成功が導き出されたんだと。

失敗したから よかったとは
言いませんけれども

それは
我々が通らなきゃいけなかった道だと。

それを通して やっと次の段階に
いけるんだということを

学んだと思います。

惑星探査 これから
どうなっていきますかね? 今後。

月や火星の探査に関しては
アメリカはですね

あれは 惑星探査じゃなくて
宇宙開発の段階に来ている。

我々 日本とか中国にとっては
探査の現場ですけれども

そのギャップを認識したうえで

国際協力ということに つきあうのは
いいんですけども

本当の国際協力というのは
対等の実力を持った国同士で

初めて 成り立つものですから…

最後に あかつきは 今 どこで
何をしているんでしょうか。

探査機 あかつきを 金星の周回軌道に
投入してから 3年以上がたちました。

あかつきは 今も現役です。

運用期間は 当初想定した2年を
大きく超えました。

あかつきに搭載された観測カメラ
5台のうち 2台は

もう 作動しなくなりました。

それでも残ったカメラが
金星の画像を撮り続けているのです。

謎に包まれた 金星。

あかつきが送ってくれる画像は
その謎を 少しずつ解き明かしています。

これまで分からなかった
地形や気象の姿が 見えてきたのです。

世界で初めて 金星の雲が

新幹線並みの高速で動く様子も
捉えました。

あかつきの観測データは
世界中の科学者たちと共有しています。

ロシアやインドも あかつきに続けと
将来の金星探査を計画し始めました。

僕は今 あかつきの経験を
各地で伝えようと 講演を行っています。

タイトルは 「失敗に学ぶ」。

群馬の高校生たちは
実物大の あかつき模型を作って

出迎えてくれました。

大失敗を乗り越えて 5年越しで成功した
金星探査プロジェクト。

あかつきは 今も遠く離れた宇宙から
逆境で しぶとく ふんばる人たちに

エールを送っています。


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