先人たちの底力 知恵泉「紫式部 “こじらせ女子が自分らしく生きる極意”」出る杭(くい)は打たれるなどと言われ…


出典:『先人たちの底力 知恵泉「紫式部 “こじらせ女子が自分らしく生きる極意”」』の番組情報(EPGから引用)


先人たちの底力 知恵泉「紫式部 “こじらせ女子が自分らしく生きる極意”」[解][字]


職場で生きづらい日々を送る人は多い。それは1000年前の平安時代から変わらぬ悩み。今回は代表的な才人2人を取り上げ、“自分らしく生きる極意”を探る。前編は紫式部


詳細情報

番組内容

出る杭(くい)は打たれるなどと言われ職場で生きづらい日々を送る人は多い。それは1000年前の平安時代から変わらぬ悩み。今回は代表的な才人2人を取り上げ“自分らしく生きる極意”を探る。前編は紫式部。才色兼備な女性と思われがちだが実は内向的な「こじらせ女子」、宮廷になじめず出仕1日で引きこもりに。ネガティブ思考ならではの周りに対する気遣いや観察眼。ラッキーではなくハッピーを目指す紫式部の生き方の知恵

出演者

【出演】小説家/直木賞受賞者…石田衣良,川村エミコ,京都先端科学大学教授…山本淳子,【司会】新井秀和



『先人たちの底力 知恵泉「紫式部 “こじらせ女子が自分らしく生きる極意”」』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数ベスト20)

先人たちの底力 知恵泉「紫式部 “こじらせ女子が自分らしく生きる極意
  1. 紫式部
  2. 自分
  3. 本当
  4. 源氏物語
  5. 女性
  6. 女子
  7. 光源氏
  8. 彼女
  9. 観察
  10. 川村
  11. 日記
  12. 一人
  13. 恋愛
  14. ネタ
  15. ラッキー
  16. 言葉
  17. 職場
  18. 先生
  19. 知恵
  20. 明石


『先人たちの底力 知恵泉「紫式部 “こじらせ女子が自分らしく生きる極意”」』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)


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自分らしく生きる極意 お教えします。

地上にいるのに 息苦しい。

街に色がない 全部モノクロに見える。

く… 暗い 暗い 暗い 暗い 暗い。
何ですか? これ。

あら 店長。 つらいんです。
えっ…?

自分の性格 どうにかなんないかなあと
思ってて。

何か ねえ
真面目で努力家だし 優しそうだし。

人は どうせ見た目ですよね。
店長も美人が好きですよね? ほら!

聞いてますよ? 誰か。
あっ やっぱり そうなんだ~!

いや そ… そんなことないんですけど。
そんなことありますよ。

私 おはようって言われても
おはようのあとにカッコがついてて

「ブスのくせに」って聞こえますし
それに居酒屋に行っても

空いたグラスが私の前に集まってきて
結局 私が片づけるんです。

メンバーに入ってないんです。
恐ろしいほどネガティブですね。

あっ あの~。      あっ 先生。
こんにちは。

よかった。 こちら 平安文学を
研究してらっしゃいます 山本先生です。

山本です。 今 お話伺っていて

川村さんに
是非ご紹介したい人がいるなと思って。

えっ どなたですか?

「源氏物語」の作者の紫式部です。

紫式部?
はい。

紫式部っていったら
リア充で頭がよくて

何か 私とは共通点が一つもないように
思うんですけど。

いいえ そんなことないんですよ。
川村さんには

ぴったりな人だと思いますよ。
ええ!?

1, 000年以上にわたり読み継がれる
日本史上最強のロングセラー「源氏物語」。

平安時代 「恋」をテーマに
一人の女性作家が書き上げたものです。

幼少期から漢文を読みこなし
歌人としても超一流。

天皇のおきさきの教育係も任された…

近代女流文学のツートップ
口一葉や与謝野晶子も…

そんな紫式部の隠された素顔が
近年 漫画化され

注目を集めています。

周りを気にし過ぎて
言いたいことも言えない

超ネガティブ思考。

これら全て紫式部が日記に書き残した
切実な思い。

実は紫式部は いわゆる…

宮中のかな~り複雑な人間関係に悩みつつ
ある方法で乗り越えます。

それは観察すること。

周囲の人間を
徹底的に観察することで

コンプレックスにめげない
生きるすべを見いだしていきます。

その経験が
「源氏物語」という傑作を生み出す

原動力にもつながっていきます。

今回 紫式部の知恵を読み解くのは…

石田さんの小説は
いじめや貧困 孤独死などを

少年たちの目を通して
見つめ直した作品や

誰にも愛されたことがなく
殺人者となる主人公を描いたものなど。

徹底して世の中を観察することで

身近な社会問題に迫る作品を
発表し続けています。

現代人の心の闇を見つめる石田さん。

こじらせ女子 紫式部。

観察力を巡る 1, 000年の生きる知恵です。

私と一緒で こじらせてたんですね。
そうですね。 親しみが湧いてきますよね。

こんばんは。
あっ こんばんは。 お待ちしておりました。

おや 今日は女性のお客さんばかりですね。
そうなんですよ。

じゃ お隣 失礼します。  どうも。
いらっしゃいませ いらっしゃいませ。

どうぞ どうぞ。
はい ありがとうございます。

作家の石田衣良さんです。
どうも初めまして よろしくお願いします。

すてきです。
まあ とんでもない。

すてきですね。
えっ 何で今日は
そんなに盛り上がってたんですか?

いや 今ね 川村さんが いろいろ ちょっと
こじらせてるっていうことでね

それが こう紫式部と共通点があるんじゃ
ないかなという話をしてたんですよ。

こじらせてます 先生。

うわ~。 あの この距離で話していると
顔の圧力がすごいです。

あら やだ。 うれしいわ 褒め言葉。

どうです その紫式部
どんなイメージあります?

僕 歴史物を書かないんで
あんまり よく知らないんですけど

イメージとしては…

そういう女性のイメージがありますね。
あっ すごい。

ちょっと じゃあ 共通点あるかも。
本当に 私 こじらせてて。

こじらせ女子って やっぱり
とにかくネガティブで

マイナス思考だと思うんですけど
この前も ありがとうって書かれた

ハンカチを頂いたんですよ
お礼の意味を込めて。

でも まずハッと思ったのは「えっ 私に
感謝の気持ちが足りないってことで

くれたの?」と思っちゃったんですよ。
もう ああっと思って。

そう思っちゃった自分もショックでしたし
なんてマイナス思考なんだろうっていう。

素直に ありがとうを言えたらいいのにと
思うんですけど 何か気にし過ぎて

こう言ったら 相手が
こう言うんじゃないかとかっていうのと

心配性の部分。
で もうかなり こじらせちゃってます。

私は だから自虐的こじらせだと
思うんですけど 私なんてっていう。

その自信がないんですよ ふだん。

え~。
え~ 女性って大変ですね。

どうですか?
石田さんは こじらせてる部分。

何だかんだ言ってありますね。
ず~っと一人でする仕事なので

こういうね NHKなんかに来て
楽しいグループワークをしていると

あ~ 楽しいなって思うんですけど
現場に来た途端に

早く帰って一人になりたいとかって思う
タイプなんですよ。

なるほど。 その場に行くと楽しいけど
戻りたい気持ちもあったりとか。

なので 昨日まで
締め切りで死にそうだったのに

今日 ここに来て
こんなに はしゃいでいる自分が

ちょっと悲しいっていう。

どっちが自分にとって
いいんだろうみたいな?

ええ 考えてしまいますね。
あ~ 確かにな。

でも どうなんですか? 先生
実際の紫式部も こじらせ女子だったと。

本当にそうです。 まず…

それから暗い。

どんどん孤立するんですね。
そうなんです。

あら どうしましょう。

そこで用意したメニューが
こちらなんです。

あ~!
クモの子ちらせね
もう人がパ~ッといなくなるほどの

もうスタミナ… スタミナ定食。
あら。

まあ クモ子ちらせ…
子ちらせ こぢらせ こじらせ。

こじらせ こじらせ。
つながった。

パープルは もちろん紫式部。
ああ 掛かってるんですね。

まあ パワフルスタミナ定食。
なるほど。 今週は かなり苦しいですね。

でも強く生きていけそう。
そうですよね。   強く生きていけそう。

紫式部が生まれたのは
今から およそ1, 000年前。

祖父の代で没落。

20代後半で結婚し 娘にも恵まれ

安定した暮らしが望めると
思っていました。

しかし 幸せと思われた結婚生活は

夫の急死によって
僅か3年で終わりを告げます。

この時の気持ちを詠んだ
紫式部の和歌が残っています。

夫が煙となった夕方から

塩釜の浦にたなびく
煙までもが慕わしい。

伴侶を失った悲しさ 寂しさ。

それを紛らわせるために書き始めたのが
「源氏物語」でした。

友人たちに見せたところ
瞬く間に評判となります。

実は このころ 清少納言の「枕草子」

藤原道綱母の「蜻蛉日記」など

女性たちが自らの心情をつづった

女流文学が花開いていました。

「源氏物語」の評判は

時の最高権力者
藤原道長の知るところとなります。

道長は
自分の娘で一条天皇のきさきである

中宮 彰子の教育係として
紫式部をスカウトします。

こうして宮中で働く日々をつづったのが

「紫式部日記」。

彰子の初の出産や男子誕生に喜ぶ
父 道長の姿などを

克明に観察 書き記しています。

その一方で 職場での不満もつらつらと。
例えば…。

そして 藤原道長からは こんな歌が。

「源氏物語」の作者のお前は
すきものと評判だ。

口説かずに見過ごす男は
おるまいと思うが どうだ?

えっ これって…

「紫式部日記」を漫画化した
イラストレーターの小迎裕美子さんと

編集者の関 由香さんです。

現代女性の この働く感じの悩みと
全く一緒だったり

セクハラのことだったり 女だから
っていうことであったりっていうのが

いっぱい ちりばめられていたので
これは もう本当に漫画にしたら

絶対面白いなって思ってしまいました。

「源氏物語」から入ったので バリキャリの
社交的な自分が本を書いたら

こんな本 書きましたとかって
言っちゃうような人なのかなと思ったら

ずっと自分の内に内に籠もって

とにかく
暗い 暗いと思いながら読みました。

同僚全員に無視され
5か月間 引きこもってしまったことも。

そんなこじらせ女子 紫式部の
人生を生き抜く鍵は…。

なぜ 紫式部は
職場になじめなかったのでしょう?

そこには
何でも物事をややこしくしてしまう

こじらせ女子ならではの
面倒くさい性格がありました。

特にやっかいだったのが自意識の高さ。

日記には 自らの才能にまつわる
エピソードが多いといいます。

私は本当は すごい才能があるから
ちょっとは見せたいし

認められたいんだけれども これを
隠していかなければいけないという

葛藤が とても面白…
面白いって言っては駄目なんですけど。

ある時 「源氏物語」を読んだ帝は

紫式部が「日本書紀」に
造詣が深いことを褒めます。

ところが紫式部は
私は漢字の「一」も知りませんと

素直には喜びません。

でも内心は 得意満面。

う~ん こじらせ女子 ややこしい!

年上の女の人から 女は漢文なんて
読むもんじゃないって言われた中に

何か 漢文を読む読まないと
女の不幸と幸せをはかるのは

おかしいって心の中で思うんだけど
もちろん言わないで黙ってましたって

日記に書くんですよ。

当代きってのインテリ女性なのに

言いたいことも表立っては言えない
紫式部。

その原点は 幼少時代にありました。

幼い頃から知識欲が旺盛で

中国の漢詩文から
日本文学まで読みこなしていた紫式部。

父が弟に漢文を教えていると

そばで聞いていた紫式部の方が
先に覚えてしまったといいます。

しかし父は
娘の聡明さを褒めるどころか…

と 嘆いたとか。

能力に自信があるのに
自分を肯定できない日々があったのです。

職場環境も追い打ちをかけます。

紫式部の職場は おきさきの秘書や
雑務を務める女房たち

およそ100人が共同生活する女の園。

プライバシー? そんなものありません。

宮中って 本当に御簾とか
もうスッカスカの状態で

誰かが何か失態したり
何か 誰かと誰かがくっつくと

すぐにバ~って 噂が流れるのが
今 SNSがあるので

職場でも「何々さん ゴールデンウイーク中
ここ行ってたね」とか

あのスピードが ちょっと今と
似てるんじゃないのかなとは思います。

だから何か 過剰にビクビクしちゃったり
すごい噂話だらけだったみたいなので。

思い悩み 次第に引きこもっていく紫式部。

最後の頼みの綱として
同僚に手紙を書きました。

「岩の間を固く閉ざしていた
氷が解ければ

せせらぎが再び流れ出すように

心を固く閉ざしていた皆様が
打ち解けて下さったなら

私の宮仕えも再開できます。

もう少し
温かく扱って頂けませんか」。

しかし返事は…。

「奥深い宮中の花である私たちに

春のような暖かい風を
注いでくれるのは彰子様。

あなたは
一人で凍っているようですから

彰子様のお心に触れれば
よいのではないですか」。

中宮 彰子様に
救いを求めればいいと

逆に突き放されてしまったのです。

こんなつらい状況を紫式部は
どうやって乗り越えたのでしょう?

古典エッセイストの大塚ひかりさんは

自分の身の回りの出来事を
観察することから始めたと言います。

紫式部の書いたものを読んでると

本当に その… 観察。

人でも動物でも そのもの 対象に…

例えば 池で楽しそうに遊ぶ
水鳥を見ても

ああやって楽しそうに見えるけど
水面下では すごく苦しく

足を動かして つらいんだろう。
自分とおんなじだって書いてるんですよ。

帝の行列を眺めても華やかな輿ではなく

彼女が観察するのは 担ぎ手。

輿を支える苦労に
華やかに見える女房という職業も

苦労が多いと自分に重ね合わせています。

観察しても 自分と同じ
不幸の共感ポイントばかりに目がいく

紫式部。

しかし そこから彼女は
更なる生き方のヒントに思い至ります。

「紫式部集」で こんな歌を詠んでます。

まあ これは 人こそ…

他人は
自分のことを人間扱いしなくても…

本当に こう…

今でこそ 心理学で
自尊心を持とうとか言いますよね。

でも 紫式部は
身分社会 厳然とあった中で

1, 000年以上前に 自分を守るのは…

あんまり卑屈になるのも
ほどほどにした方がいいっていうことを

発見していたんですよね。

紫式部は こじらせ女子ならではの
やり方で 職場に復帰。

自らの居場所を手に入れていったのです。

(拍手)
すごい。 すご~い。

ジ~ンとしちゃいますよね。
いや 本当 自己肯定できると

だいぶ変わるじゃないですか。
これでいいんだよ 私はっていう。

すごく共感させて頂ける部分が
いっぱいありました。 いや もう…。

ただ あそこの自己肯定の歌ですか
あれね 歌だけ見ると

確かに 字面のとおりの
その意味ですけれど

あれを書いている時は
多分 一番つらい時なんですよね。

なので こういうふうに
自分を見捨てないでいられたら

いいなっていう歌だと思います。
願望なんですね。

そうそう ご本人は
やっぱり つらかったんじゃないかな。

さっき 女の園というのが
ありましたけれども。    大変!

女性100人。 うわ~ つらい。
つらい~。 だってクラスでだって

大変なんですもん。
Aグループ Bグループ。

クラスって自然に1軍 2軍って
分かれるじゃないですか やっぱり。

今 スクールカーストとかね。
地味系の人と派手系の人ですよね。

ちゃんと ふわ~って
分かれるじゃないですか。

紫式部は スクールカーストだと
どの辺の人?

えっ どの辺の人なんですか?
紫式部の地位的には 彰子の女房の中で

8番目ぐらい。 ですから結構いいところに
いるんですけれども

出身は受領階級の家なので
家柄は高いわけじゃないんですね。

上の方の人っていうのは ベテラン女房か
家柄のいい お嬢様。

そうか。 じゃあ いじめの対象に
なっちゃうのは しょうがないんですね。

そうなんですね。 加えて彼女の場合

彰子の女房たちの中で
初めて抜てきされる才女なんです。

ほかの人は 才女って人は
いなかったんですね。

だから紫式部がやって来る前に
きっと怖いわよ 才女だからっていう

強い先入観を抱いて。 で 来たら
シカトしましょうっていうふうに

みんなで もう予定してたわけなんです。
うわ~ 嫌だ。 うわ~ つらい。

そこに入っていったわけですから

決して打ち解けてもらえるはずが
ないんですよね。

いや でもさ 紫式部が今 生きていたら

多分 日記の代わりに
SNSをやってますから

かなりひどいことを裏アカ取って
書いてると思いますね。

いや~ 本当 裏アカありそうですね。
職場の悪口ばっかり言ってると思う。

すごい それが人気出ちゃったりしてね
なってそうですよね。

でも 何で あんなふうに
屈折した考えになってしまうと?

やっぱ お父さんに
認められなかったというか

男だったら よかったのにっていうことを
言われたっていうので

幼少期って やっぱ…
少しは関係しちゃうんじゃないかな

というのがありますね。
私も すごい静かだったんですよ。

一日に ひと言 エミコちゃんの言葉を
聞ければいい方ですって言われるぐらい

静かだったんですけど…
休み時間に幼稚園の 体育座りで

まあ 休み時間に座ってたんですけど
そしたら先生が

「あの子 静かで嫌だわ」って言ってるのが
聞こえて

そしたら隣のクラスの先生が
「楽でいいじゃない」って言ったんですよ。

それ聞いちゃって
何かショックだったんですよね

何か すごく。
それを よく覚えてますね。

すごい覚えてて。 で その日の夜から
おっきい家具に追いかけられる夢を

毎日 見たんですよ。
うわ~。

そういうのとか もしかしたら
何か関係してんじゃないかなとか。

ただ 僕が これ一つ思うのは…

ですから 漢学をすぐに覚えるとか…

当時…

だから紫式部が
家で漢文の本とか開いてると

「ああ あんなことを奥様なさるから
旦那さん亡くなったのよ」とか

そういうふうに言われて
すごくつらかったり。
そうなんだ。

でも 本当に亡くなってるので
言い返せないとか

そういうこともあったんですね。
今の話 聞いてると

1, 000年 日本の社会って
あんまり変わってないですね。   確かに。

だって今だって 大学に行くと
婚期遅れるみたいなことを言う人って

いるじゃないですか。       いますよ。
全く変わんないですよね。   変わらない。

そんな中 紫式部が見つけた知恵が
観察だったわけですけれども

石田さん この知恵
どうご覧になりました?

自己観察… 何でしょうね。

要するに自分がつらいのも
冷静に見られるようになるし。 なので…

過去に何か そういうご経験とかは
あったりするんですか?

いや~ 僕は…
何でしょうね 大学時代に

ちょっと半分
引きこもりみたいになってたんですよ。

ですから3か月ぐらい
もう大学の後半は学校にも行かずに

みつきぐらい
家族と以外 誰とも口を利かずに

部屋に籠もって
本を読んでるみたいな時期があって。

で そのころは このままじゃ
世の中に出て やばいと思って

何か心理学の勉強をして 自分のことを
ひたすら分析するみたいな

ノートを作ってましたね。
それ一日にね A4の大判のノートで

何十ページも書くんで
半日ずっと書いてるんですよ。

「今日は こういうことを考えた。
よくない 苦しかった」みたいなことを。

でも それを ず~っとやっていくと
だんだんと やっぱり

自分がほぐれてきて 人とも話せるように
なったっていうのはありますね。

すごいつらい時とか
「私は こういう人だ」とか書くと

いいとか言いますもんね。
何か 自分のことを

自分で文字にして知ると
ちょっと救われる。

ただ 書き始めたばかりの頃
二十歳ぐらいの時でしたけど

「私」っていうのが怖くて使えなくて

「彼は こうしていた」とか書いてましたよ
自分のことを。 もう距離を…。

だから 他人事として書いてた?
そうですね。                    へえ~。

書いたり言葉にしたりっていうか
そのアウトプットというか。

大事だと思います。
私も日記は書いてます。

で 見られてもいいように
あだ名で書いてるんですよ。

どんぐりさんとか。
あの人に こんなこと言われたけど

すごい嫌なこととかあるじゃないですか
単純に。 それ だから

2週間だけ恨もうとか 期間決めて。
へえ~。      それ ちょっとすごいけど

ちょっと怖いですね。
怖いですか。

(笑い声)

怖い 私かもって思っちゃいますよね。

だから私が救いだったのは
芸人だったので ネタにして

アウトプットする場所が
あったんですよね。

一人で もともとネタやってる時は
死んでるっていう設定で

恨み節を言ってたんですよ。 だから
まさに まさに そのままだったんですよ。

着物を着て「ドロン ドロン」つって
自虐を まず言うんですよ。   面白そう。

なるほど。
♬「笑うと少しシャクレます」とかね。

何か今までの自虐を言って
そのあと 「呪ってやるわ

同級生だったカナコめ」つって。
まあ 名前とかは架空ですけど 言って

「こんなこと言われた 許さねえ!」つって
復しゅうするっていうネタをやって

それで何か
まあ お焚き上げじゃないですけれど

浄化させてたので それは もう本当に救い
それがあって よかったですよね。

でも自分の一番不幸な体験とかを
みんなにワ~ッて笑ってもらえたら

すごく楽しくないですか。
すごく だから ふだん思ってることで

いいんだと思って そこから
やっぱ ネタの書き方が変わって

だから今まで普通にしてた日記のことを
どんどんネタにしていったんですよ。

もう「紫式部日記」じゃないですか。
リアルですよ。   まさに紫式部ですよね。

光源氏だってイケメンなだけじゃなくって
母親が先に亡くなってしまったり

いろいろ つらい思いしているんですよね。
彼は天皇の子どもだけれども

天皇になるっていうことが
できないわけなので。

そういう闇の世界を
作っていったんですよね 実は。

今のフレーズいいですね。    いいですね。
キャッチコピーみたいだったね。   ねえ。

すご~い 光と闇。 すごいな。
でも そういう闇って…

そう考えると その紫式部
いろんな知恵がありましたけれども

そんなふうに生きていくことは
彼女にとって幸せだったのかって

ちょっと気になりますよね。
なるほど 深いですね。

その辺りの知恵 見ていきましょうか。

平安のこじらせ女子 紫式部。

彼女が考える幸せとは
何だったのでしょうか?

「源氏物語」は 天皇の子として生まれた
主人公 光源氏と

数多くの女性たちの恋愛が
描かれています。

その中の一人 明石の君。

彼女は
美しく聡明な女性でしたが

都から遠く離れた明石で育ったため
玉の輿なんて夢物語。

ところが たまたま京から逃れてきた
光源氏と出会い 愛人となることで

大きく運命が変わります。

明石の君が産んだ娘は
都に戻った源氏のもとで育てられ

東宮 つまり皇太子のきさきとなり
皇子を産みます。

「源氏物語」では 彼女のように
身分の高い男性との出会いによって

よい境遇を得た女性を幸ひ人
幸運な女性と呼び

憧れの対象として描いています。

しかし 幸運
つまりラッキーが

本当に女性の幸せなのか
考え続けたのが紫式部でした。

「源氏物語」の中には
まるでシミュレーションするかのように

さまざまなタイプの女性の人生が
描かれています。

その中で幸ひ人として描かれているのは

光源氏の妻 紫の上

光源氏の愛人
明石の君と

娘の明石の中宮

そして
光源氏の孫である

匂宮の妻 中君。

4人に共通するのは
高貴な身分に嫁いだ…

では 紫式部と同時代に活躍していた
実在の女性たちは

どうだったのでしょうか?

まずは 清少納言。

彼女は 女性も働きに出るべきと
考えていましたが

それは 男性との出会いを広げるため。

恋多き女流歌人 和泉式部。

高貴な男性と次々に恋愛をし
幸せを追い求めましたが

最終的には中流貴族と結婚し
正妻となる道を選びます。

そして 赤染衛門。

藤原道長の一代記
「栄花物語」の作者といわれる彼女は

夫や息子の出世に力を尽くすことに
生きがいを感じ

良妻賢母と称されました。

秀でた才能を持つ彼女たちでさえも
幸せの基準は やはり夫。

しかし エッセイストの
酒井順子さんは

紫式部は ラッキーに
疑問を持っていたと
分析しています。

明石の君は 娘を
光源氏の妻のもとに連れていかれ

自ら育てることはできませんでした。

しかも光源氏には多くの恋人がおり
自分も その一人。

耐え忍ぶ描写が数多く記されています。

同じく幸ひ人である
光源氏の妻 紫の上は

子どもができませんでした。

その上 光源氏が天皇の娘を妻に迎え

正妻の座も奪われてしまいます。

酒井さんは 紫式部が求めたのは
他人から与えられる幸せではなく

自分の力でつかみ取る
幸せだったのではないかと言います。

うわ~ 考えさせられますね。

何か今も やっぱり男性に 女性は選ばれて
なんぼみたいなところがある。

ありますね。
ありますよね! 選ばれなきゃ

結婚できないしみたいな気持ちも。 いや
フィフティー・フィフティーでありたい

恋愛は。 だけど どうしても
やっぱり 選んでもらわなきゃっていう

そのラッキーの部分に頼らなきゃいけない
部分… 悩みます。

川村さんはさ 男の人を
自分が幸せにしてあげるとか思わないの?

いや すごく情深いです。 だから何でも
してあげちゃうんですけども

結局うまくいかないですね。
そっか。  で 自分から好きになった人と

うまくいったことがないんですよ。
もう切ないね。

ちょっと「源氏物語」よりも
こっちの話が切なくて。

というのあるんですけど… いや 当時は

先生 ラッキーとハッピーっていうものを
違うものとして区別してたんですか?

幸ひっていうのは 出ていたように
幸運っていうことなんですね。

今 私たちの幸福っていう

精神的な充足感とか満足感っていうものは
ちょっと言葉を探してみても

当時 そういう言葉はないんですね。
幸福の「幸」と「福」はありますけど…

「幸福」って言葉が出来たのは
明治時代になってからだと思います。

ですから 幸福って私たちが思うのは…

幸せって そういうものですよね。
どんなに玉の輿に乗ったって

苦労はあるだろうしっていう。 でも…

紫式部さんは どうして そんな先を
先進的なって言うんですか 考え方に

至ったんですかね? すごいですよね。
かなり近代的ですよね。

それは やっぱり紫式部が
自分の人生の中で とてもつらいことが

何度もあったんですね。 母がいない
姉が亡くなった 親友も亡くなった

そして夫が…。
この時に人生を深く見つめて…

でも その背負った現実の中で…

心が いろんなものを想像したり
夢想したりすることができる。

心で生きよう
これが「源氏物語」の世界なんですね。

なるほど。
ですから「源氏物語」の中に何百人も

いろんな人が出てきますけど
みんな 現実を背負ってる。

でも それぞれに心があって…

いや~ でも つらかったから 書かないと
生きていられなかったんじゃないかな。

やっぱり 何かに追いかけられて
書くものですから

やっぱり しんどかったんじゃないですか。
特に書き始めの理由が

やっぱり その夫を若くして
亡くしているところから来てますから

やっぱり その一番つらい時期に
書き始めたものが

これだけ みんなに読まれるっていう。
さっきのね 川村さんの一番不幸な話が

みんなにバ~ンってウケるという
あれと一緒ですよね。

そうか。 芸人になってよかったです。
いや 本当に そう思います。

そうですよね。 書くことによって
幸せになったんでしょうね 紫式部は。

いや~ すごいな。 深いな すごいな。

その書くっていうことも そうですし
積極的に こう

アウトプットしていった方が
いいってことですか?

ただ それも何でしょうね

誰も彼もが 何かアウトプットしないと
いけないっていう縛りになると

また つらくなると思うんですよ。
だから そういうのが向いている人は

川村さんのようにネタを書いたり
僕のように小説を書くのが

いいと思うんですけど
そうでない人は そうでない人なりの…

すごい思います。          そうですよね。
川村さん どうですか?

何か ラッキーを
自ら こう つかむために

何か信条にしてることとか
あったりするんですか?

まあ ラッキー… 信条じゃないですけども
何か恋愛においては

ブスは出歩けっていうのを
心に決めていて。
ほうほう。

やっぱ かわい子ちゃんは歩いてるだけで
恋愛が転がってるんですよ。

「どっか行かない?」とか そういうの。
でも こちとら ないので

家に じ~っとしてても何もないから
とにかく どっか行って 誰かと会う。

出会うっていうのは
すごく大事にしております。

3個あるんですけどね。

この3か条をもとに…。
その なぜ待つんですか?

出歩けと待ては 何か逆なような。
そうなんですよ。

待ては ラインとかなんですけども
メールとか既読になったのに

返しが来ないって思うと 焦って
いっぱい送っちゃったりするんです。

あ~ そういう系で。
そういう意味の待てです。

なるほど。       焦っちゃうんですよ。
経験がないから恋愛の。

あと ブスはしゃべるなっていうのは
人にしゃべると

恋愛ポイントっていうのがあると思ってて
減っちゃうと思ってるんですよ。

うまくいくもんも いかないと思ってる。
だから本当に大事な恋愛は

絶対に秘密裏で
進めた方がいいと思ってます。

ブスは待てですよ。
とっても興味深いキーワードが

いろいろ出てきましたよ。   本当ですか?
こじらせ女子は紛らわさないから

自分を深めていくことが
できるんですよね。

じゃあ よかったんですね こじらせて。
ええ。 だから その分

自分なりの幸せに
近づいていくことができて

こじらせる分
紫式部は成長したんですよね。

そうなんですか。

まあ こじらせ女子として
今日 ちょっと お話聞いてますけど

でも 何て言うか
すごく自分らしい生き方を

ある意味 貫いてらっしゃるなっていう
ところも感じますよね。

いや それは つくづく思いますね。

今 何かポジティブでなければいけない
プレッシャーみたいなの

すごいありません? 前向きに生きるとか
頑張らないといけないって。

でも 誰もが そんなに頑張れないので
こじらせたまま幸せになる方法を

川村さんみたいに
探せばいいんじゃないかな。

じゃあ ちょっと
おいしいパワフルスタミナ定食を

頂いてもいいですか。
あっ パープルスタミナ定食?

パープルスタミナ定食。
食べます?  はい。

た… 食べます?
私みたいな こじらせ女子には

作りたくないとか
思ってるんじゃないでしょうね?

そんなことないです そんなことないです。
本当ですか? 日記に書きますよ。

えっ その噂の日記ですか? はい。
私 何て表現されるんだろう?


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