世界の哲学者に人生相談「人生の壁と行き詰まりに向き合うヒント~ヘーゲル~」「壁」とは「成長」とは何か…


出典:『世界の哲学者に人生相談「人生の壁と行き詰まりに向き合うヒント~ヘーゲル~」』の番組情報(EPGから引用)


世界の哲学者に人生相談「人生の壁と行き詰まりに向き合うヒント~ヘーゲル~」[字]


管理職になり行き詰まりを感じるという悩みに、「壁」とは「成長」とは何か、徹底的に考えたヘーゲルの哲学、アウフヘーベンという概念を楽しくわかりやすくお伝えします


詳細情報

番組内容

人は壁に向き合うことで、無意識に3段階の過程を通り成長していくとヘーゲルは説きます。高畑淳子さんは下積みの29歳の時、まさに3段階を通って俳優として開眼、その体験とヘーゲル哲学が結びつきます。「壁こそ成長のチャンス」というヘーゲルは、かのフランス革命をヒントに壁をうまく吸収することで成長に結びつける「アウフヘーベン」という考え方を生み出しました。意識するだけで「人生の壁に向き合う勇気」が出ます。

出演者

【ゲスト】高畑淳子,【講師】山口大学教授…小川仁志,【司会】高田純次,池田美優,【語り】守本奈実


『世界の哲学者に人生相談「人生の壁と行き詰まりに向き合うヒント~ヘーゲル~」』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数ベスト20)

世界の哲学者に人生相談「人生の壁と行き詰まりに向き合うヒント
  1. 成長
  2. ヘーゲル
  3. 自分
  4. アウフヘーベン
  5. 高畑
  6. 自由
  7. 段階
  8. 意味
  9. 状態
  10. 否定
  11. 本当
  12. 問題
  13. 客観的
  14. 人生
  15. 精神
  16. 哲学者
  17. カメラ
  18. 意識
  19. 今日
  20. 場合


『世界の哲学者に人生相談「人生の壁と行き詰まりに向き合うヒント~ヘーゲル~」』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)


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今回のお悩みは こちら。

生きていると
壁にぶつかること ありますよね。

一緒に考えてくれる お悩み後見人は

「なつぞら」に出演中 俳優の高畑淳子さん。

シリアスな役から コミカルな役まで

その存在感で大活躍ですが…。

…って言われたんですよ。

私 もう~!

というわけで 私が人生相談室の室長
仮面ライダーです よろしくお願いします。

秘書の みちょぱです。
お願いします。   はい ということでね

今日のゲストの方 お悩み後見人ですよね
俳優の高畑淳子さんでございます。

よろしくお願いいたします。
(拍手)

高畑さん イメージ
女性哲学者ってイメージがある。

うそでしょ。  どうですか 哲学に関しては
何か持ってます?

全然 詳しくないんですけど
高校の時に受験勉強とかで

何か哲学者の方って やっぱり
あっ いいなっていう名言を

おっしゃるじゃないですか。
それを しおりに書いて

時々 これ読んで
ああ いいこと言うなみたいな。

今日は言いたい放題で。

生放送じゃないんで
後でカットってこともありますもんね。

だから 僕なんか
ほとんど しゃべってないです。

はい さあ というようなことで
みちょぱさん 今日の視聴者のご相談は?

はい 届いております。 製造業で働く
41歳の女性からのお悩みです。

女盛りですね 41歳。
はい。

なるほどね。 我々の時代は 壁というと
ベルリンの壁とか いろんな外国には

ありましたからね。
どうでしょう 高畑さん?

そうですね ちょっと
おつらい感じしますよね。

お嬢さんなんか 会社 入ったこと
ないでしょ? 勤めたことは。

ないんですよ。
偉そうなこと言えないんですよ。

ただ こういうふうに無理難題を言う
演出家っていうのは いますよね。

そうですよね。
だから それが無理難題っていうか

何を求めてんのかなって考えるのは
ヒントになるかもしれないですね。

大体 演出家とか監督は
大体 無理言いますからね。

無理言いますよね。
無理言っといて その人の反応でね

意外と どうのこうのとかって
ありますから。

はい ということで
このお悩みにヒントをくれる

さあ 哲学者は誰でしょうか?

誰でしょう。 明かりが最後に。

すてきな部屋 本当。

左側の… どこに行きました?
いました。

どこについた? ヘーゲルさん。

はい。 ああ~。
おお~。    絵と おんなじ顔だね。

そうなってるんです。
そりゃ 一緒ですよ。

ヘーゲルさんっていうのは
どんな 先生 哲学者なんでしょう?

ヘーゲルっていうのは
19世紀のドイツで活躍した

哲学者なんですが
彼の人生は 壁にぶつかって

行き詰まってばかりだったんです。
はいはい。

でも 後に なんと近代哲学の
頂点に立った男とまでいわれたんですね。

だから ヘーゲル自身が人生の壁について
深く考察したといえると思います。

あっ 握手。
まずは握手。

礼儀正しいんですよ 毎回 哲学者の方。

(笑い声)    女性の手ですから あんまり
強く握ってはいけませんよ。

私も握りたいんですけど
握れない状況ですから。

ということで それでは
ヘーゲルさんのVTRを見てみましょう。

あなたの人生にヒントを送ります。

18世紀 ドイツで生まれた
フリードリヒ・ヘーゲル。

ヘーゲルの人生は

まさしく
壁と行き詰まりとの
闘いでした。

大学に入学したヘーゲルは

研究者を目指して 哲学に没頭しました。

しかし 教授たちと折り合いが悪く

無気力と評価されてしまいます。

卒業後 哲学の研究を続けますが
苦しい時代が続きます。

ようやく大学の講師になったのは
31歳。

それも臨時講師という肩書でした。

経済的に不安定な生活を
送らざるをえませんでした。

…を徹底的に考え続けます。

そして
ようやく完成させたのが

精神現象学。

書き上げたのは
37歳。

かなりの
遅咲きでした。

この本は 壁にぶつかりながら

どのように精神が成長していくかを

3段階で表現したものでした。

今回は その成長を

テレビカメラの
目線の変化に例えて

お伝えしましょう。

第1段階は ここ!

この場合 カメラから見えている世界は?

目の前にある
大きくて意地悪そうな壁だけ。

壁の分厚さも 周りの様子も分からず

恐怖感や威圧感に
押し潰されそうです。

ヘーゲルは これを意識と名付けました。

そして 第2段階。

成長すると カメラは こちらに移ります。

この場合 カメラから見える世界は
こんな感じ。

壁だけでなく 壁と向き合う自分の姿が
見えています。

例えば 壁がどのくらい厚いのか
壁の高さも見えてくるかもしれません。

壁だけでなく
自分自身も意識できる状態を

ヘーゲルは 自己意識と名付けました。

そして いよいよ第3段階。

更に成長すると カメラは
壁と自分を超え はるか上空に移動します。

この場合 カメラから見える世界は
こんな感じ。

壁 自分
周りの様子も見渡すことができます。

壁の向こうには
何があるのかなど

いろんなものが
見えています。

自分の周りにも人がいることに
気が付きました。

第3段階は さまざまなものを…

ヘーゲルは それを理性と名付けました。

いかがでしたか?

精神の成長3段階について

皆さんも…

ということで すごいですね。
第三者の目で自分が見れる。

「ゴルゴ13」みたいなやつ…。

理性的っていうのは
まさに そういうことですよね。

3段階に分けるってことですよね。
分ける…。

3つは 全部できない。

これ 日常の ちょっと用語と
違うんですけどね。

ちょっと おさらいをしてみましょうか。
はい。

精神の成長ということなんですが
1番目ですね 意識。

目の前の壁しか見えないので
恐怖しか感じない状態が意識と。

じゃあ 相談者にしてみれば
上司のことしか もう。

なるほど なるほど そうですね。

物事を全く客観的に見ることが
できない状態ですよね。

これは よく陥りますよね。
そうですよね はい。

そして 2番目が自己意識ですが
これはね なんとか客観的には

見ることができるようになった
状態ですね。

客観的に見るというのは

自分が この問題に向き合ってるんだな
っていうことは

一応 分かったということですね。
なるほどね。

3番目 更に世の中を広く見渡せて
周囲の人などに気付くのが

この3段階目 理性なんですね。
それは まあ ちょっと必要だわね。

物事を ふかんして見ることが
できるようになって

どうすればいいか
対処法まで分かるようになった状態と

考えてもらえばいいと思います。

それで高畑さん 何か壁にぶつかって
成長した経験なんてあります?

自分は成長したなっていう。
いや 俳優業をやってると

高田さんも そうだと思いますけど
若い頃から すんなりはいかないです。

壁 壁 壁ですね。 で 私の場合は

もう田舎のお母さんに 30までよと。

自分でやりたいっていう気持ちもあるけど
この仕事は 求められなければ

それはそれで
現実 見なきゃいけないから

30になったら もうリミットって
言われてたんです。

で もう30で もう
私 鳴かず飛ばずだったので

最後の芝居として 29の時

「セイムタイム・ネクストイヤー」
っていうお芝居 2人芝居を

その時 つかこうへい事務所の
大スターでらした

加藤健一さんと…
やったんです 2人芝居で。

すごい すてきな
お芝居だったんですけど

初日開く前の日に…

…って言われたんですよ。
私 もう~ 何よりもショックで。

だから 私はもう
どうにか続けたいと思ったんで

演出家の言うことを一言一句聞き取って
もう そのことだけをやってれば

なんとかなると思ってて
それしか見てなかったんですよね。

でも…

…って言われて もう
脳天 はたかれたような気になって

私ももう その言われたことは
言われたこととして

頭には置いとくけども
外して そこで本当

演劇って Playって書くんですけど
遊べたんですよね。

変わったってこと。
どうですか? ちょっと

ご自分で このパターンを見ながら
今のお話を もう一度 考えてみると

最初の壁っていうのは
何だったんですかね?

どうにかして 役者として なんとか
なんなきゃいけないっていうので。

プレッシャーみたいな。
もう 演出家の駄目出しは

一言一句書き取って
「2歩 歩け」って言ったら

死んでも動かないみたいな。

まだ 自信がなかったのかな。
自信もないです。

ですけど 言うとおりにやってれば
どうにかなるって… 芝居たるもの。

なるほどね。 だけど それを
何か自分が超えられないという感覚も

お持ちだったんですかね。
そうですね うまくいかなかったです。

うまくいかなかった。
それが次の段階に行くと

2段階目の時のお気持ちを
お聞かせ願いたいんですが

そこは あれですかね やっぱり
加藤さんから ひと言言われて

はっとした 意識が変わったっていうのが
2番目になるんですかね。

変わりましたね。
これは 要は

客観的に物事が見られるようになった状態
ということなんですけど

ただ なんとかしなきゃいけないと
思い込んでいたのが

はっ! 自分は もしかしたら
こうしたらいいのかもしれないっていう

冷静になった あるいは客観的に
物事を見れるようになった状態ですよね。

人間っていうのは 本当に 大いに欠落して
うそつきだったり ずるかったり

そういうのを内包してるのは
お芝居なんだから

そこを自由に…

それを見せることが
お客さんへの最高のPlayになるんだよ

っていうことが…。
出てきた。

ある意味 余裕かも分かんないね それは。
自分自身に対する。

ある意味ね。
そこから この3番目の理性

全体的に見れるようなという感じに
なったのかな。

何ていうんですか
楽しむっていうか 何か こう…。

広~くなってったんだね。
はい 広くなったような。

幕開いたら お客さまが 本当に何かこう
配られてるんじゃないかぐらい

げらげら笑うんですね。
へえ~!

で お芝居って こんなに楽しいんだって。
どんどん どんどん自分も自由になって

今まで感じたことのない
あっ これが劇場ってお祭りだ

淳子さんが楽しんでるのを
人は楽しんでるんだよっていうのを

もう 体感しちゃったんですよね。

解き放たれた感。
それが3番なんじゃないですか。

それは まさにそうですよね。
解き放たれた猟犬みたいな感じだ。

もう 何から何まで捕まえてきそうな。

だから もう舞台で失敗しても

それも含めてライブなんだっていうことを
体感した気がする。

まさに理性の段階。
すごい この段階 全部。  ねっ!

これ以後 やっぱ 少しぐらいの壁なんか
乗り越えやすくなったんじゃないですか。

ある意味 そういうベースがあれば。
やっぱり お芝居をつくる姿勢が

もう すっかり変わっちゃいましたね。
(一同)へえ~。

人にも 私 何が足りないんだろうって
聞けるようになったし

何か それまでの かたくなな優等生が
取れたような気がするんです。

大変な… あっ 何か肩たたき。

ヘーゲルさんが 何か あるみたいで。
それでは早速ね 言いたいことがある…。

じゃあ ヘーゲルさん そのお考え どうぞ。

よいしょ。

…ということで
どういう意味だか分かりますか?

否定をされないと
始まってないぞ まだっていう。

本当には始まってない?
否定されてから
スタートだぞっていうこと?

それよりもヘーゲルさんの言ってることが
本当かどうかってこともあるから。

それを否定しちゃ駄目。
それを否定しちゃ駄目なんだ。

どうですか 高畑さん
何か どういうふうに?

いや でも 私 まさに その… 私が…。
始まる前にね。

「セイムタイム」の前日に…
初日の前日に 否定の矢が放たれたから

私は始まったんだなって。
そういうこと 言えるね。

いや 自分に置き換えると
そう思いました。

まさに そのことだね。
そう だから加藤さんが あの時

あえて あの矢を… 否定の矢を
放ってくれなかったら…。

もしかしたら始まってないかも…。
私は もう四国に帰って

お煎餅屋さんの看板娘になってたかも。

お煎餅屋さん?
香川県だっけ?

香川県。
いいとこじゃないの 四国ね。

でも 30までって言って
29で成功したってことですもんね。

だからまあ ちょっとお母さんも見に来て
「ほな もうちょっとやで。

もうちょっと ほな もうちょっと。
まだ いけるわ」みたいに言うてましたね。

ちょっと そろそろ
解説しても よろしいですか?

解説しちゃって下さい。

今日の文脈で言うと
ここで言う 「はじまり」っていうのは

精神の成長というふうに
捉えてもらっていいと思うんです。

だから 精神の成長が始まるには
否定の矢が必要だと。

否定の矢っていうのは 行き詰まりとか
人生の壁のことですよね ここで言うと。

だから 人が本当に成長するには
壁が必要だということを

言っているわけですね。

高畑さんで言うと
はじまりっていうのは 舞台であり

また 女優 高畑淳子の
はじまりということで。

変わる時…。
変わる時ですね ええ。

いや でも私なんか
精神的には成長してるんだけど

体が まだ小学生のままで。
それだけが 唯一の欠点で。

高田さん それは いつか なんとか
なりますから。
中身ですよ 中身。

中身が小学生で 体が じじい?
おいおい。

高畑さんは 今 この段階で
このお悩み者に何か… 何ですかね…。

でも もう忘れちゃったでしょ
お悩み者が どんな悩みだったか。

社長がワンマンで
管理職を求められたって。

管理職も向いてないって
思っちゃってる。

壁に
ぶつかってらっしゃるってことですよね。

そうか だから 何だろう 管理職になった
っていうのは それなりに

実力があったわけじゃないですか。
私 そう思うんですよ。

私たちも よく
お芝居とかで 役頂いた時

とても この役はできないわって
思うんですけど

役を振られた時点で もう その役の要素は
自分にあるって思うことがあるんですよ。

ですから 彼女も もしかしたら

ご自分では向いてないと
思ってらっしゃるけれど

その要素があるんじゃないかなっていう。

そこのところが まだ本人が
分かってないのかも分かんないね。

壁しか見えてない。 じゃあ やっぱり
壁を ちゃんと壁だと見なして

それを越えていくっていうことですかね。
そうでしょうね。

実は ヘーゲルは 壁を どうやって
自分の成長に つなげていくのか

その具体的な方法も考えています。

やっぱりね 哲学者は考えることが違うね。

その きっかけとなったのが
かの有名なフランス革命でした。

隣の国で起きた大事件。

ヘーゲルは 18歳の時に この知らせを聞き
大きな影響を受けました。

フランス革命では
絶対王政という大きな壁があり

その壁を 市民たちが打ち破って
自由を手に入れました。

革命は大成功。

…と思いきや ヘーゲルは

このあとの出来事に注目したのです。

市民たちは
手に入れた自由を謳歌するあまり

一時的に 無法社会が
生み出されてしまったのです。

こちらは 革命後のギロチン処刑の様子を
描いたもの。

正当な裁判もないまま
このような処刑が 数多く行われました。

生首…。

自由ばかりが強調され
暴力の歯止めとなっていた法律が無力化。

市民同士の争いも相次ぎ
多くの犠牲者が出てしまいました。

壁を壊したはずなのに…

ヘーゲルは
一つの概念を生み出します。

それは…

この言葉が成長のキーワードです。

これは どういう…。
分かりますか?

分からない。 バームクーヘンなら…。
(笑い声)

バームクーヘンも あれ
ドイツ語じゃないですか?

バームクーヘンも そうですけどね。
じゃあ バームクーヘンで

いいんじゃないですか。
アウフヘーベン アウフヘーベン。

これ 小川先生 どういう意味ですか?

ちょっと 図を用意してますので
見て下さい。 これですね。

アウフヘーベン。
上に持ち上げるってことね。

もともとは そうなんですよ。
ドイツ語で 上に… 上に持ち上げる。

アウフというのが上で ヘーベンというのが
持ち上げるという意味なんですね。

ヘーゲルは それを 壁と成長をつなぐ
キーワードに使ったわけですね。

アウフヘーベンを より理解するために
ちょっと もう一つ絵を用意してますので。

これですね。

壁によって成長が起こる仕組みの
図ですね。

この全体の仕組みを
これ 弁証法っていうんですけど。

あっ 聞いたことある。
聞いたことあります?

弁証法って割と有名な論理なんですが。

ここの 「正」という字ですね
これが哲学用語なんですが

例えば 物事の現状とか
あるいは 人の心で言えば

その時の心情
その時の思いを表してます。

で 「反」っていうのが それを邪魔する
壁とか問題のことですね。

何か問題が起こる。

その壁を無視したり排除したりせずに

逆に取り入れてみる。

すると 上に ぐっと持ち上がっていって

この「合」というのになるわけですね。

つまり 成長するということですね。

この成長させる
ぐっと上に持っていく行為のことを

アウフヘーベンっていうんです。

これを切り捨てないってことですか?

すばらしい。
そのとおりなんです。

切り捨ててしまうのが
一番簡単ですよね 問題って。

何か問題起こったら
もう切り捨てようと。

ややこしい人がいるとか ああ もう
ちょっと相手にしないでおこうとか。

俺も よくやるんだけど。
でも それでは 高田さん

問題 解決しませんよね。
もう 立ち向かわないと。

だから 取り込んで解決するのが

発展 成長への道だ
っていうことなんですけど。

先ほどの とんでもないことになった
フランス革命。

あれをちょっと 例に
考えてみたいと思うんですが

もし アウフヘーベンしてたら
どうだったかってことですね。

あれはもう
壁を切り捨てちゃったわけですね。

まず 正に入るのは何かっていうこと
ですけど ちょっと これをね…。

すいません 高畑さん ちょっとめくるのを
手伝ってもらってもいいですかね。

それをぺらっと 正のところ
めくれるようになってますので。

はい ありがとうございます。
正に入るのは

市民が自由を求める気持ち
ですね。

自由を求めていたと。
ところが

それに立ちはだかったのが…。
すいませんね 高畑さん。

いえいえ。
すいませんね。

絶対王政。 自由を奪う絶対王政が

立ちはだかった。
で フランス革命の時は

この王政を 全部
ばっと排除しちゃったわけですね。

でも これを排除せずに
アウフヘーベンすると

どうなるかっていうことなんですが。
また その「合」というところ

すいませんね 高畑さんね。
いえいえ ありがたいです。

自由を守る法律がある社会。
…になったということなんですね。

じゃあ 話し合ったりして うまく…
何ですか 自由も もらいつつ

決まりを作っていこうとすれば
よかったってこと?

そのとおりですね。 秩序をとにかく
全部 排除するんじゃなくて

秩序って まあ ここじゃ法律ですよね。
例えば 法律だったら自由も奪うけど

ちゃんと秩序とか治安を守るという利点が
あったわけですね。

アウフヘーベンすると ちゃんと
自由を守る法律がある社会になる

ということで
殺し合いもないし その結果

本当に望んでいた自由な社会が
できるということですね。

いや 何か一つ 事を起こす時って
すごい民衆のパワーというのが

ちょっと 狂気的に
こう なるじゃないですか。

昔の一揆ですよ 一揆。
そうですよね。

その時に やっぱり この
何て言うんですか

さっきもありましたけど
理性の世界ですよね。

上から ものを見るリーダーなり
それを持った人がいれば

あんな悲惨なことはね
なかったろうになって。

高畑さん アウフヘーベンした経験が
ありますかっていう 何か…。

人生でね。
アウフヘーベンした経験って…。

持ち上げた。
持ち上げてる。 力強い。

アウフヘーベンしてるんだと
思いますけど。

ビールのケースを持ち上げたとか
そういうことじゃないですよね?

そういうことじゃないです。
自分自身を持ち上げた。

そう 持ち上げた。
切り捨てず ちゃんと。

何か乗り越えていって成長とか。
私 壁だらけ…。

ご苦労さまです。

なかなか私は人間としての役が来なくって
口から火吐いたりとか

そういうお役が多くあって…。

え~ すごい格好!
これね さっき言ったお芝居が当たって

もう これから私は行くぞって
思った時に

これが来たんですね。 で…。

その時 どうした?

あれ? と思ったんですよね。
あれ? と思った。

どういうのがよかったんですか?
もともと ご希望。

私はね 「必殺仕掛人」とか
こう 半暗闇の中で…。

あれ いいもんね。
何か 山田五十鈴さんみたいに

「お命頂戴いたします」って
ピッとか あれ やりたかったんですよ。

それが やりたかった。
あれは いろんな意味でやりたいよね。

ところが来たのが 口から火を吐く…。
だから ちょっと これ

一抹のさみしさがあってですね
東映で こう 赤や黄色塗ってますと

人間のお役なさる方が
いらっしゃるんですよね 同じメーク室に。

そうすると 何か うつむいて
赤や黄色塗ってましたけど

今となっては
これ よかったと思います。

これ やったあとは 何かその
変化ありました?

いや やっぱり今となっては いまだに
このことを言って下さる方が

とても多いんですよ。
コアなファンが多くて。

こういうシリーズを
何作か やらせて頂きました。

で そのあと 人間の役が
来るようになりました。

やっぱり そうなんですね。
広がったっていうことですね。

これ 今 僕 初めてね
これ 見ましたけど

かっこいいと思うんだけどな。
すごい プロレスラーみたい。

(笑い声)

今のね 今のお話 ずっと聞いてるとね
どうも さっきの 正 反 合に

当てはまるような感じが
するんですけど どうですか?

ちょっと ご自身で当てはめてみると。

正が…。
正が「必殺仕事人」やりたい。

反が。
この。

この役。
何ていう名前だか知らないけど。

火を噴く役が来ちゃった。
で それを切り捨てずに 高畑さんは…。

ちょっと パターン見てみましょうか。
これ 持ち上げた。

つまり その役も 自分の役の幅を広げる
という意味でやられたわけですね。

簡単な話 この格好で
「必殺仕置人」やればいいんじゃない?

ダブルで来る ハハハハ。

ちょっと見てみたいですけどね
そういうのも。

ほとんど 壁だらけだったので…。
離婚も2回ありますし

そのつど ああ もう駄目だみたいなことは
ありましたけど

今 この年になって思うのは
その時あった 負の方ですよね。

それが 全部 自分の…。
エネルギーというか。

役者としての…。
血になり肉になる。

そういうのは あるんじゃないかな。

みちょぱさん。
どうですか? アウフヘーベン。

あるのかな~?

何か まだアウフヘーベン
できてない気がします 私は。

このまま 素のままで
何歳までいけるかどうかの問題が。

それもあります。
その時に 多分

アウフヘーベンがね
もしかしたら。

室長は どうですか? アウフヘーベン。
あれだね やっぱ

大学落っこった時だね。
それが 一つの転機だね。

大学落っこったことを
もう それをマイナスにしなかった。

マイナスに… いや マイナスにしなかった
わけじゃないけど

なかなか その学歴もね
そんな ないから

どうやって生きていくのかっていうのを
心配してたみたい。

僕がデザインの方 行ったって
分かんないから。 そっから

何か演劇のポスターを描くようになって
そっちに行ったんだけど。

そこ… でも 一つのきっかけだったね。
どう生きていくか。

大学落ちたことをうまく生かした
っていう意味ですね ある意味ね。

それは やっぱ まだ 俺
大学行きたかったね。

こんだけ成功しても。

キャンパスで
女の子をナンパするっていう。

結局 そっちじゃないですか。
それが夢だから。

お勧めします。

さあ ここで
ヘーゲル哲学を振り返ってみましょう。

まずは 1つ目。

ヘーゲルは 人の精神は
3段階で成長すると考えました。

目の前の壁しか見えていない状態から

成長すると まずは自分自身が。

そして 周りの状況も客観的に見ることが
できるようになります。

2つ目が アウフヘーベン。

問題が生じた時に
それを切り捨てるのではなく

むしろ取り込むことで発展させるという
概念でしたね。

今日のお悩みを もう一度 ちょっと
考えてみたいと思うんですけれども。

管理職になったのに向いてないと思う。

部下に頼られず なめられていると感じる。

上司とも距離がある。
社長はワンマンで押しつけがましい。

さあ どうでしょうかね
皆さん このヘーゲルを使って

これを ちょっと
アドバイスを頂きたいんですが

高畑さん 後見人として
来て頂いているので

ちょっとね ヘーゲル哲学を踏まえながら
頂きましょうか。

そうですね
今 思われていることの中に

きっと見落としてることが
あると思うので… う~ん

今は 社長がワンマンで
押しつけがましいとか

負の要素ばっかりを 自分の中で
考えてらっしゃいますけど

そうじゃないところが
絶対 あると思うので

アウフヘーベンして頂きたい。

あの お悩みの方の場合は
どの部分をプラスに転換できますかね。

あのね 下の人になめられてる
っていうのは 常々感じるんですよ

年が上になると。            高畑さんも。
うそ~!

だから つかまえて 「ちょっと何か
私って変なとこある?」とか

聞いてみちゃうと 意外と正直に言う人が
1人 2人いるんですよ。

脇の甘い人が ぺろっと
言ってくれるんですよ。

「そうなんですよ 淳子さん
こういうことってありますよ」って

言ってくれることがあるので
それも よしとして

ああ そうかって思えば
それだけのことですから。

親しみやすい上司像を目指すとかね。
「聞くは一時の恥」ですよ。

部下は どっか 焼き肉かなんかに
一回 連れていきゃいいんじゃないの。

そうすると もう…
どういうふうに思われるんですか?

なめるんじゃなくて。
なめるんじゃなくて

いい上司だなって。
ただ単に この人は いい人なんだと。

いい人だ。 いい人って思わせるだけでも
いいですよ。        いい人に思わせる。

全然違うと思う。
全然違うからね。

そういう あれだ。
だから タナカ先生も いずれ…。

小川です。
あっ 小川先生だった。

ちょっと!
ちょっと いい加減に覚えて下さい。

ずっと一緒にやってるのに。

さあ 本日の哲学
あなたのヒントになったでしょうか。

それでは また お会いしましょう。
さようなら~。


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