ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~ 畑正憲×小松靖 北海道中標津町にある自宅へ。改めて振り返る半生は…



出典:『ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~ 畑正憲×小松靖』の番組情報(EPGから引用)


[字]ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~ 畑正憲×小松靖


出会った動物は450種類以上。そんな畑さんに会うため、北海道中標津町にある自宅へ。改めて振り返る半生は、まさに冒険の連続だった。今もあふれる動物愛とは!?


詳細情報

おしらせ

※ゴルフ中継延長により、放送休止の場合あり

番組内容

1935年、福岡県生まれ。太平洋戦争が始まった翌年、父が満州開拓団の医師に就任。6歳から3年間、中国東北部の満州で暮らした畑は、今も当時の記憶は鮮明に残っているという。1954年、東京大学理学部に入学。23歳で幼なじみの純子さんと結婚。生活費を稼ぐため大学院を去り、学習研究社映画局に入社。カエルやウサギなど動物の生態を記録する映画作りに日夜没頭する。この時の研究熱心な姿から“ムツゴロウ”という愛称が付く。

番組内容2

1967年、それまでの研究をまとめた著書「われら動物みな兄弟」で作家デビュー。この頃、初めて動物を飼う。秋田犬のグル。畑の動物との共存人生がここから始まる。36歳で“ヒグマと暮らしたい”と、妻と娘、数頭の犬を連れて北海道の無人島・嶮暮帰島(けんぼっきとう)へ移住。12畳1間の掘っ立て小屋を建て、電気や水道、ガスのない自給自足の暮らしを1年間続けた。さらに、動物とひとつになる究極の奥義や、84歳の死生観も語る。

出演者

【ゲスト】畑正憲(作家、動物学者)

【インタビュアー】小松靖(テレビ朝日アナウンサー)

次回放送予定

次回9月21日(土)は、フリーアナウンサーの生島ヒロシに、編集者の舘野晴彦が迫る!お楽しみに!

番組概要

様々なジャンルで時代を切り開いてきたトップランナーたち。彼らはどのようにして“新たな時代の扉”を開いてきたのか?人間洞察のプロのインタビュアーによって、知られざる「裸の履歴書」が明かされる!!

番組ホームページ

<番組ホームページはこちら!>

www.bs-asahi.co.jp/interview/

制作

BS朝日、テレビ朝日映像




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ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~ 畑正憲×小松靖 北海道
  1. ムツゴロウ
  2. 本当
  3. 動物
  4. クマ
  5. 畑正憲
  6. グル
  7. チャーリー
  8. ライオン
  9. 生活
  10. 布団
  11. 全部
  12. ログハウス
  13. 一緒
  14. 気持
  15. 自然
  16. お前
  17. ワン
  18. 子供
  19. 人生
  20. 無人島


『ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~ 畑正憲×小松靖』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)


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〈北海道 中標津町の

短い夏が
終わろうとしていた〉

(小松)うわ~ こちらだ。
ログハウス。

結構大きいですね。
すごい。

〈今 その人が暮らしているのは
築40年のログハウス〉

ごめんくださ~い!

は~い。 はい。
ああ!

どうも こんにちは。
あら まあ 遠いところを。

とんでもないです。

畑正憲さんです。 今日は
どうぞよろしくお願いします。

よろしくお願いします。

皆さんは ムツゴロウさんと…。
はい。

あの…
おなじみかと思いますけども。

なんでもいいです。

ハハハッ。 いやいや…。

〈ムツゴロウこと 畑正憲〉

〈かつては
ムツゴロウ動物王国を構え

700頭を超える動物たちと

遊んでいた〉

よいしょ。
おお 開いた!

こんにちは。 ほいほい ほいほい。
(犬のほえる声)

ああ…
あっ こちらが お台所ですかね。

どうぞ。
ああ 失礼します。

(ほえる声)
はいはいはい。 はい こんにちは。

こちらは リビングルームですか?
そうです。

ここはね…。

マジカルな部屋?

今は いませんけどね。
そうですか。

フクロウもいたんですか?
フクロウ あそこと ここに…。

あそこに あの… 止まり木が。

はい。
へえ~。

今は こちらのワンちゃん…。
これだけなんですよ。

これとね
猫が1匹いるんですけども

あの猫はシャイでね

姿隠して出てこない。
どっかにいるのかな?

あそこに隠れてるんです。
隠れてるんだ。

ワンちゃんは
あれですね ちょっと今ね

スタッフが いっぱいいて

びっくりしてるかも
しれないですけども。

これはね…。

ああ 横に来て…。
ここに こう座ってね。

ほい。
あっ 来た 来た 来た。

どっこいしょ。 はいっ!

お父さん 来たよ。
人が多いもんね 今日はね。

いっぱいね 来たから
びっくりした。

クルッと回ってね
僕を座布団にするんです。

あっ そうなんですか。

これ 犬種は
なんという犬種でしょうか?

これはね バーニーズマウンテンドッグと
いうんですけどね。

ベルンです スイスの。

ベルンでつくられた犬なんですね。

それと あの…

窓越しに こうしてね。

ハハハッ。
いや もう 動物から

ムツゴロウさんのほうに
集まってくるかのようなね。

ありますね それはね。

なんか 声なんですかね。

あのね 僕が出ていくとね
キツツキが来たりね。

いっぱい来ますよ。

♬~

〈作家であり
動物学者でもある

畑正憲〉

〈強い信念を貫いてきた84歳〉

〈どんな猛獣も

なぜか 彼には甘え 懐いてしまう

その不思議〉

♬~

〈畑の存在は
テレビの人気番組

『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』で
広く知れ渡った〉

〈21年間で
450種類以上の動物と戯れ

平均視聴率20パーセント〉

〈実に
地球200周分にもなる距離を

精力的に駆け巡った〉

〈ムツゴロウ動物王国を閉め

現在は このログハウスで

妻の純子さんと二人暮らし〉

来た 来た 来た。

お~い おいおいおい…。

(戯れる声)

アハハハッ。

はい 来い。

開けて。 ああ よしよし。

♬~

うわっ 立派なお馬さんが。
いいでしょ? うちの馬。

〈今回のようなテレビ取材を
受けるのは 久々の事だ〉

(戯れる声)

〈ユニークの一語に尽きる半生を

楽しげに振り返ってくれた〉

♬~

♬~

♬~

で 住み始めた。

危ないっていう事は
なかったんですか?

いや あの… 来ます。
ここなんかね

歯が通ってるんですよ ここ。

ああ! ここ 完全に… はい。
頬のお肉が えぐれてる。

こういって あごが割れてます。

うわ…。

♬~

もう本当にね

それはね 本当に…。

ムツゴロウさんでも
恥ずかしいと思うんですか?

人に見せるの 恥ずかしいですよ。

だって こういってね

要は 大事なところを触る。
はい。

そういうとこを見せられますか?

でも やっぱり逆に言うと
そこがキモなんですね。

♬~

そこから 何も持たずに

ダーッと奥まで行って。

そういう人生っていいですね。

自然に?
はい。

そうすると…。

私の肉をね。

そういうの いいですね。

〈3人兄弟の次男は
少年時代から無類の読書好き〉

〈太平洋戦争勃発の翌年

医師だった父親と共に
一家で大陸に渡る〉

〈6歳からの3年間を
現在の中国東北部

満州で過ごした〉

今の中国… 当時の満州に。
はい。

その時の記憶ってあるんですか?
あります あります。

もう 本当に 鮮明にありますよ。

あとで行きましてね
60年後に。

あっ!
どうでした? どうでした?

こんなとこだったかと
思いましたよ。

もう 本当にね
人がいなくてね

閑散としててね

びっくりしましたね。
そうですか。

あのね その家が
まだ使われてたんですよ。

へえ~。

もうね
家とはいえないんですけどね。

もう 本当にね しがない

雨露をしのぐっていうぐらいの
家でしたね。 はい。

寒かったでしょうね 冬は。
はい 寒かったですね。

零下40度になる事が
ままありましたからね。

だからね 冬はね

子供たちが遊ぶ事
できないんですよ。

だから こうやっててね
親父かおふくろのね 本棚から

本取って こう 読むんですけど。

それで 『三国志』とかね
『宮本武蔵』とか読むわけですね。

学校上がる前から。

漢字に全部
ルビが振ってありましてね

それで漢字を覚えて。

ムツゴロウさんは 当然 さぞ

小さな頃も お勉強

お出来になったと
思いますけれども…。

苦ではない?
はい 苦ではない。

一番 得意な科目は
なんだったんですか?

ええ~ 数学ですかね。
ああ~。

物理。 数学 物理ですね。

で 高校出るくらいにはね

もう 大学の専門課程に
行くぐらいの

学力はありましたから。

じゃあ 相当 お家では もう
いっぱい勉強したんですか?

あっ もう あの…
いつも笑われてましたけどね。

大体 小説読みますでしょ?
はい。

あれを読むのと
同じぐらいの感じで

物理の本とか数学の本
読んじゃうんですよ。

あっ 教科書を
小説みたいに読んじゃって

1回 読んだら?
覚えちゃうの。

だから 兄貴に
いつも言われてたんです。

「お前 そんなに早くに
わかるわけない」。

「じゃあ 試験して」って言って。

で 試験されるわけですよ。

それで 「ええ?
本当に そんなにわかるのか?」

なんっつってね。

もう それは
自然にできてたんですか?

自然です もう。
本当に自然です。

〈将来は作家になる
それが夢だった〉

〈23歳 大学院生の時

幼なじみの純子さんと
結ばれる〉

〈生活の糧を得るため

大学を辞めて
学習研究社に入社した〉

〈動物の生態を記録する
映画作りを任され

オタマジャクシからイルカまで
多彩な生き物の撮影に没頭〉

〈持ち前の好奇心に火がつき
動物に引かれてゆく〉

〈ログハウスの奥

お気に入りの書斎に
案内してくれた〉

わあ! おお~。

この書棚は ムツゴロウさん…。

5メートルあります。
5メーター!?

一面 これ 全部…。
はい。

なんか こう ムツゴロウさんの
頭の中っていうのは きっと…

ねえ こんな感じなのかな
っていう事 想像しますけども。

いや すごい…。
地震の時にね

全部 落ちました 1回。

大丈夫でしたか?
ムツゴロウさんは。

いや 僕は その時
いなかったんですよ。

それで 家の連中が
これ 入れましてね

そしたら 僕は

今は わからなくなった。
元々は 全部 もう…。

入ってるんですよ。 それで

何ページの どこどこの
何行目ぐらいに

これがあるからっつって

電話して それを聞いて
書いたりしてたんですよね。

あっ 遠くにいらっしゃる時は?
はい。

どこに どの本があって
その本の何ページに

これがあるからっていう事を
もう すぐ引き出せるという…。

もう それが
めちゃくちゃになった。

いや~ だけど
ここまた すごいなあ。

そういえば あの
「ムツゴロウさん」って

我々 親しみを込めて
呼んでますけども

なんで ムツゴロウさんって
呼ばれるようになったんですか?

これはね
記録映画をやりましてね。

で その時にね… 例えば

生き物の卵が
ありますでしょ?

それの発生をやると
大体 ふた月ぐらいは

カメラのそば
離れられないんですよ。

あっ もう 付きっきり?
はい。

で 小便行く時と…

そのぐらいですね。
風呂にも入れない。

ええ~。
で こう

1分に1コマ カチ… カチ…
って押すだけですよ。

そしたら それを上映すると

ガーッて 卵が産まれるとこが
撮れるわけですね。

大体…。

だから 毛布をこうやるでしょ。
寒いから。

で こうやってね…

で 起きて カチッ。

また 1分寝て
で パッてやってやるでしょ。

それで こうやってね
穴から顔出してるのが

それが
ムツゴロウに似てたっていう…。

なるほど!
はい。

ずっと寝ないで起きてる
この姿が

それで ムツゴロウっていう名前を
付けられたんですか?

そうです。
周りの方に?

はい。
ハハハ。 ええ~!

〈学研在職中の1967年

『われら動物みな兄弟』を
書き上げ

作家デビューを果たす〉

〈著書が日本エッセイスト・クラブ賞を
受賞すると

独立して 作家生活に入った〉

〈初めて動物を飼ったのが
この時期〉

〈犬と共にある生活が
畑の人生を変えてゆく〉

もうね 犬を飼うのはね もう

満州時代からの夢の夢でしてね。

ただね もう ず~っと借家だった。
飼えないんですよ。

ついにね 横浜で家を借りまして

庭があったもんですからね。

よし ここで飼ってやろう
ってね

で 飼いました。

うん 嬉しかったですね。

どんなワンちゃん
だったんですか?

秋田犬でした。 秋田犬でね

グルっていう名前を
付けましてね。

それはね 持って帰って
ポッて置いたんですよ。

そしたら 僕の周りを
グルグル グルグル回ったんですよ。

「あっ グルグル回る犬だな。
グルだ」。

「よし お前はグルだ」
っつってね 名前付けて。

夢がかなってね
ワンちゃんとの生活

どんな感じでした?
もう 本当にね

僕は一体にならないと
嫌いなんですよ。

だから 庭にね 犬舎建てまして

そこで一緒に暮らしてた。

あっ お庭に その 犬小屋というか
犬のお家を造って

一緒に暮らしてたっていうのは

ムツゴロウさんが そこに…。
行ったんです。

犬小屋に行って 寝て。

これしかない。

触れる?
はい。

そしたらね…。

っていう感じがするんですね。

だから ヘビなんかでもね
アナコンダっていますでしょ?

はい。 大きい 長~い。
はい。

もう そば行ったら
飛びかかってくるしね

もう 本当 手に負えない。

で それがね 生まれた時は
そんな事しないわけでしょ。

それが あの…

生まれて そこで育つと
そういうふうになるんですよ。

そうすると 飛びかかってくる
っていうモノが

完全に
付け加えられるわけですね。

こうやって やってるとね

それがなくなっていく事が
あるんですね。

なるほど なるほど はい。

そうすると
一体になったんじゃないか

っていう事になるわけですね。

簡単にいえば そうです。

生き物が
後天的に備えたというか

そういう性質が
その 一つになるっていう作業で

元に戻るというか
なくなるというか…。

面白いでしょ?
面白いです。

そうなったらね もう
寝られないですね。

ハハハハ…。
もうね 次から次へ…。

〈どうせなら

〈発想は大胆だった〉

〈1971年 36歳で

なんと 北海道の無人島
嶮暮帰島に移住〉

〈妻はもちろん
小学5年生の一人娘と

犬たちを引き連れていた〉

〈そこに
小さな掘っ立て小屋を建て

水道はおろか
電気もガスもない島で

1年にわたる
自給自足生活に挑んだのだ〉

どんな生活でした?
無人島の生活っていうのは。

いや
ゼロから始めなきゃいけない。

ですよね。
はい。 食べるものは

もう 前の浜に行けば
いくらでも拾えるんで。

昆布があるでしょ。
それから 岩のりがあるでしょ。

そういうのを全部 こう あの

缶詰を持っていって ガーッと

ふたでね 缶詰のふた取るでしょ。

ガリガリ ガリガリッて
集めるんですよ。

で 岩のりで
のりなんか作ってましたよ。

あら おいしいもんですか?
うまいですよ もう。

本当に香ばしくてね
おいしいんですよ。

食べさせたいな。

ただ 冬 寒くないですか?
寒いんです。

もうね 小屋だったものですから

北風が バーッと吹く時が
あるんですよ。

女房が風に飛ばされまして…。
奥さん 風…。

こうやって 風に乗って。
で ガーンとお尻から着地してね。

あれ 異常ですよ ちょっと。
いやいや…。

あっ 奥さん あの…
純子さん いらっしゃいますけど。

本当なんですか?
いや あの…

畑がそう言いますんでね

そんな事があったのかなと
思ったんですけど…。

記憶 定かでいらっしゃらない
みたいですけど

確実にあったんですもんね?

北風が吹きますでしょ。

それがね 寒気をこう
床下に入れるんですよ。

で 吹き上げるんですよ。

そうするとね
朝 布団が上がらないんですよ。

どういう事ですか?
板の目があるでしょ。

板の目から水蒸気が上がって
凍りついてる。

すると 布団が…。

張り付いちゃってるんですか?
敷き布団が。

あんまり寒いとね
ガタガタ震え始めるんですよ。

だからね
布団をありったけ出して

敷き布団敷いて
あるだけの掛け布団を掛けて

で 犬がね
5匹に増えたんですよ。

で グル モコ ナギ ロク ケン
っていうんですよ。

でね 「グル モコ ロク ケン」。

「お~い グル モコ…」
って すると 犬が

ダダダダーッて来るんですよ。

で 「お前らね 布団の上に寝ろ」
って言うとね

ダーッと みんな 布団の上に
寝てくれるんですよ。

それで あったかくなる。
はあ~。

じゃあ もう 犬の体温で…。
そうです。 犬の重しとね

体温でね あれ もう
本当に助かりました。

奥さん もう やめて
帰りたくなりませんでした?

いや それは ありませんでしたね。

(一同 笑い)

今 思いますとね
何もかもが初めての事ですので

興味津々なんですよ。

それで 今からいいますと
もう 何十年も昔の事ですから

体力もありますし
お風呂の水もね

沢の水をバケツにくんで
湯船にお水をためてね。

結局 そういう事までが
勉強になりましてね

あとあと助かりました。

でしょ! あのね…。

そのいろんなモノをね
手で動かす 体で動かす 感じる

それをね
どうやって生かすかっていう事が

必要なんですよ。

今の子供たちに
必要だと思います。

だから 僕は 娘をね

「お前ね 1年だけ学校休め」
っつってね。

で 無人島に行かせたんですね。
はい。

それは 悪い教育じゃなかったと
思います。

そうですね。
はい。

〈無謀とも思える
無人島での日々には

大きな狙いがあった〉

〈日本最大の陸上動物
ヒグマとの共存を試す事〉

〈生後2カ月の子グマを
猟師から譲り受け

前代未聞の共同生活を
スタートさせる〉

〈幼いクマを
どんべえと名付けた〉

どうしてクマと一緒に住みたいと
思ったんですか?

あのね その頃は
図鑑なんか読むと

クマはね 表情が乏しくて

獰猛な生き物だって
書いてあるんですよ。

そんなはずない!
クマだって生き物だ!

クマだってね
繊細な心を持ってるはずだと。

よし 俺が一緒に住んでみる。
で 住み始めた。

そしたらね まあ
クマは表情豊かなんですよ。

声一つ取ってね
どうして今まで これ

誰も気が付かなかったか
っていうくらいね

まあ もう 本当に

「クーン」 「アーオ アーオ」。

「オオッ オッ オッ オッ」。

これ 全部クマの声ですよ。

はあ~。

もう 本当にね
千変万化するんですよ。

だからね 僕を見ると
カーッと走ってきて

ガブッと かむんですよ。

そうすると 犬歯がね

骨髄まで届く…
骨までね 骨盤まで。

ギリーッて かむんですよ。

「ああ よしよし かんだか。
よしよし」って

付き合い始めるわけですよ。

だから…。

風呂に入って こう 見るとね。

そういう生活でしたね。

それでも耐えて
僕は あの かまなくして

それで 一緒に寝て 育てました。

ハハハ。
(スタッフの笑い声)

とはいえですよ
元々 野生のクマで

危ないっていう事は
なかったんですか?

いや あの… 来ます。
ここなんかね

歯が通ってるんですよ ここ。

へこみがあるでしょ?
歯? あっ はい。

ちょっと こちらのほうを
向いて頂いて…。

ここ 完全に… はい。
頬のお肉が えぐれてる。

こういって あごが割れてます。
ハハハハ。

ガバッて かんだ。
うわ…。

で かんだって

どうなっちゃったんですか?
その時は。

そしたらね
僕の味を覚えてたからね

その時の顔
忘れられないですよ。

「ハッ! 悪い事した」。

これで パッて外してね
逃げていった。

そこは だから その
最初は動物の本能。

でも 「あっ お父さんだ」
っていうか

ムツゴロウさんだってわかって
やめて

その時はクマっていうのは
感情を持つんですか?

なんというか
やっちゃったっていう事なんか…。

もう これは人間よりも
鮮明ですね。 はい。

ごめんなさいっていう格好
するんですよ。

お尻をね こうやってね…。

こうやって 振るんですよ。
こうやってね。

そうするとね
小便が出るんですよ。

で 小便がね こういってね

向こうまでいって
逃げるんですよ。

それで 耳は倒れてるしね。

もう ここはね
ここが こう 垂れるんですよ。

口角が下がる。
はい。

それで わかるんですよ
クマの気持ちがね。

表情豊かですね クマ。
でしょ?

もう 豊かです。
ありがとうございます。

もう 本当にね 豊かです。

もう 女房なんかはね

何を食べたいかまで
わかりましたから。

「どんべえ 何が欲しいの?」
「ドオー」。

「ああ そう ようかん欲しいの」
って ようかんあげる。

そういう生活ですから。

もう 何が欲しいか
どうしたいか 本当によくわかる。

やっぱり…。

だから クマが何して
何が欲しいかっていうね

もう それを
わかってやるっていう事は

すごく大切ですね。

ムツゴロウさん 向こうから
馬が来ました 2頭。

かっこいいね~。
僕はね これね 50頭ぐらいね

バーッて子供たちが乗ってね
来るようにしたいんですよ。

そしたら もう
死んでもいいと思うんですよね。

〈ログハウスの隣にある
ムツ牧場〉

〈畑正憲の一人娘 明日美さんは

夫と2人 牧場で
乗馬教室を主催している〉

うわっ 立派なお馬さんが。
いいでしょ? うちの馬。

もうね ここまでするまで
大変だったんですよ。

道産子をベースにしてね
それにね アラブかけたり

いろんなものをかけてね
大きくしていったんです。

なるほど 交配しながら…。
はい。

うちはね 子供たちを…

引馬っつって 普通 馬にね…

鼻のとこに こう綱付けて

引いて回るんですよ。
それをやらないんですよ。

もう最初から
ああいうふうに上に乗せて。

事故はないね 今までね。

今 何頭ぐらいいるんですか?
何頭いるんだっけ?

ああ そうですか~。

よしよし。 大丈夫だよ。

(戯れる声)

よ~し。

よしよし。

うん いい馬になったな~。

肉が付いて もう。

どうしたの? どうしたか?
俺 なんにもしないよ。

ムツゴロウさん 今こうやって
馬に触れて

どういう感じなんですか?
懐かしいですよ。

ねえ。 俺は大丈夫だから

特別な人間だからって
言ってんだよね。

すごい 見てます。

(戯れる声)

へえ~ すごい。

うちの馬はね こういう…。

とかっていうでしょ。

よしよしよし。 はいはいはい。

(戯れる声)

本当だ。
(戯れる声)

こうやってしてると馬の気持ち
伝わってくるもんですか?

伝わってきますよ。

今 どういう状態なんですか?

すご~い。

しゃがんで どこ行くんですか?

今 これ 何されてるんですか?

競走馬だから…
こうやってごらんなさいよ。

もう蹴られて 大変ですよ。

大変ですよ
そんなところに入っちゃったら。

これが
馬っていうもんなんです。

心優しい?

ああ。 もう 馬のほうが
どんなに優しいかね。

イジメなんかないですよ
馬っていうのはね。

馬は いい動物ですよ。

こんにちは。

娘さんの
明日美さんでいらっしゃいます。

明日美さんからすると
ムツゴロウさんっていうのは

どんなお父さんなんですか?

う~ん もう なんか
すごすぎて

はい。
そうですか。

…なんでも やっていきたい
と思います。

え~ それは 困った~。

〈1980年から21年にわたって
放送されたテレビ番組

『ムツゴロウと
ゆかいな仲間たち』〉

〈世界中の動物たちと
触れ合う姿が

大きな人気を呼んだ〉

♬~

〈猛獣さえ従順にしてしまう男〉

〈そこには 極意があるそうだ〉

『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』
っていうテレビシリーズ

もう 国民的な番組でしたけども。

一般的には 危ないって
思われるような動物と…。

でも 絶対に仲良くなるというか。

これは 一体
何が起こってるんだろうって。

はい だからね そこんとこは
撮らないでくれって

カメラマンに頼んだんですよ。

あのね 一番際どいんだって
そこがね。

もう 本当にね…。

それはね 本当に恥ずかしくてね
見せられない。

ムツゴロウさんでも
恥ずかしいと思うんですか?

人に見せるの 恥ずかしいですよ。
だって こういってね

ここなんか触るんですよ。
あっ…。

要は 大事なところを触る。
はい。

そういうとこを見せられますか?
テレビで。

まあ そうですね。

でも やっぱり逆に言うと
そこがキモなんですね。

キモです。
1つね 例を話しますとね

あそこに写真がありますでしょ。

チャーリーっていう
チンパンジーです。

あっ はいはい チンパンジーの。

人に飼われてたんですけど
その人を大怪我させまして

保護区に送られてきた
チンパンジーなんですね。

そのオーナーが
デーブっていうんですけどね

俺のここ見てみろよって
こうやって見たらね

ここがね 肉がないんですよ
ガブッて。

ふくらはぎがなかった…。
なかったんです。

あいつにやられたんだって。
チャーリーに。

そのくらい危険なんだからね…。

って言うんですよ。

僕は チャーリーの飼育舎の前で
待ったの。

そしたら 扉が開いたんですよ。

そしたらね 「ハーッ」。

そして
毛がバーッて 全部立ちましてね

「ハーッ」と来るでしょ。

いいですか? ちょっとね。

「ハッ!」。 こうやるの。
攻撃するしぐさを。

はい。 パーン! とこうやるの。

で 触るでしょ。
でもね 痛くないんですよ。

サーッて 風が行ったような感じ。
でも 触ってる。

その時に 「よしよし よしよし」。

「触っていいよ。
もっともっと触んな ほら」。

「ほら もっと触んな はい」。

こうやるんです。
あ~ はいはい…。

それでね 10分ぐらいやると

グジョグジョになるんです
相手は。

そういう事してくれる
生き物がいなかったから。

もう… 昔の事を思い出してね

グチョグチョになって
ワーッて来るんです。

えっ グチョグチョになって最後
ワーッてなるっていうのは

どういう状態ですか?

もうね…。

で よし 来たか来たか…
よーし よしよしよしと

こう 受け止めてやるんです。

はあ~。
ハハハ…。

そのあとね
ちょっと 森に行こうよ。

で ジャングルに連れてった。

ちょうど発情してましてね
雄だったんです。

そしたら 僕の手をね
こう 取るんですよ。

さも大切な恋人の手を取るように
こう 取るんですよ。

こうやって。
へえ~。

お前を好きだよ 好きだよ

好きだよちゅうのが
わかるでしょ?

はい。 っていうか
一瞬ごめんなさい。

ムツゴロウさんの手が
ものすごい柔らかいんです。

そうですか?

これ ちょっと テレビじゃ
伝わんないかもしれないけど。

ものすごい柔らかいです。

あっ まあ でも そうやって
チャーリーがなでてくれてる…。

これはね 好きだよっていう…

好きだよって 口で言われなくても
わかりますでしょ。

伝わってきますね。
伝わってきますでしょ。

それで
いろいろ始めるわけですよ。

いろいろ始める?
はい。

僕は…。

40分ぐらいかけて

チャーリーの体の
いろんな部分を触りまして

お前を好きだよっていう事を
言うわけですよ。

応えてあげるわけですよ。

そして…
そしたら どうすると思います?

最後はね こうやってね…。

あっ チャーリーの股間に
ムツゴロウさんの…。

手を…。
持っていくんですか?

えっ で 持ってって
触れっていうんですか?

触れって…。
え~!

だから 触ってあげるんですよ
グーッと。

へ~ そうやって
心解け合っていくんですか?

そうです。
すごい!

あっ じゃあ もうそこは…

なんて表現して
いいんでしょうかね。

まあ ムツゴロウさんが
気持ちよくさせてあげて…。

気持ちよくかどうかは
知らないですけど

一段階… 人生を上がるんですね
ステップをね。

童貞だったんですから
チャーリーはね。

あっ そこの壁を越えさせて
あげたって事ですか?

射精させる事で。
うん。

これ すごい話ですね。
そうですか?

まあ こういう事やった人はね
いないでしょうからね。

オオカミでも そうですよ。

オオカミにもやったんですか?
はい。

最後はね やっぱり射精しました。

もう すごい量ですよ。

こうやってる ここにね
2杯しました。

精液が。
精液が。

オオカミは こんなに多いのかと
思って びっくりしましたね。

解け合うっていうか
一つになりたいって

最初におっしゃったという事の
意味が

今 すごく よくわかりました。
そうですか。

そういうふうにしなければ
生き物の発達状態のところの

心のありようというのは
わからないでしょ?

わからないはずなんです。

だから 僕は そういうのを
知りたくて知りたくて…。

象も そうだったんですよ。
象もですか?

はい。
いや~。

象がね 僕を好きになってね…。

〈だが 衝撃のニュースが
駆け巡る〉

〈ライオンに
指を食いちぎられてしまった〉

〈2000年 畑正憲は

南米でライオンに右手中指を
食いちぎられてしまう〉

〈だが 報道と現実は
少し違うようだ〉

ライオンは… 結果的には

怪我されましたもんね。
あっ あれはね…。

コティアっていうところにね

日本人も いっぱい
行くとこなんですけども。

サーカスに飼われてたライオンが
いるっていうんですよ。

それで ライオンがね

こういう金網の張ったね
中に入ってるんですよ。

でね 僕は そばに寄ってね
「おい どうした?」って言ってね

それでね
金網に体をくっつけたの。

そしたら
ペロペロなめるんですよ。

金網越しに こうやって
触れ合ってるわけですよね。

あ~ 「そうか そうか」って。

で こうやって 手を出したらね

手をパッて 前脚をくれたんです。

お手したみたいに?
はい。

これをやる子はね
めったにいないんです。

グルも そうですよ。

動物はね 肉球で こう
地面を認識して動いてるでしょ。

ここが一番敏感なんですよ。

だから… 中に入って
遊んであげるからね。

「よしよし」って言ってたんですよ。

そこの獣医さんが
やって来たんですよ。

で 坂を こう上って
やって来たんですね 車で。

僕も うっかりしてたんです。

こうやってね
「そうか そうか」って見てた。

そしたらね ここで見物してたね
人たちが

ゾーッと獣医さんに
あいさつするのに

車の止まり場まで
行ったんですよ。

あっ その場を離れた?
はい。

そしたら ライオンはね
僕も行くんだと思って

行くなって こうやったんです。

そしたら 金網の間から
指が入ったんです。

それをくわえられたんです。

あっ まさに… あっ ここですね。

失礼します。 第一関節の先の部分。

ここを そのライオンは
ガブッと かんだんですか?

そのまんま
食いちぎったって事ですよね?

引いたんですよ。
引いた?

そしたらね ここ…

広く残ってるでしょ 痕が。

これが 傷ですね?
はい。

はあ~。
で うっかりしてるとね

これ3本
持っていかれちゃうんですよ。

あっ じゃあ ここだけ
かんだんじゃなかったんですね?

もっと 大きくかんだんですか?
これ… もう感覚がないです。

人さし指 感覚ないんですか?
ない ない。

えっ 全然わかんないですか?
はい。

え~!

圧迫されてね 神経が。

だから 3本失うのは
あまりにも ちょっと

打撃が大きいじゃないですか。
だから 手を入れて こうやって…。

あっ ご自身で
引っ張って抜いたんですか?

抜いたんです。

そうだったんですか。

こうやってたのが
いけないんですよ。

バンッて来たから
ズルッと入っちゃったのを

バクッと 来ちゃったんだね。

しかも 行かないでっていう
意味だったんですよね。

それで 医者から帰ってきてね
「お前 どうした?」って

「俺 帰ってきたよ。 来いよ」
っつったら…。

こうやって…。

ごめんなさいって?
うん。

謝ってるんですか?
うん。

〈2年前 心筋梗塞を起こし

3日間 意識不明に陥った〉

〈畑正憲も84歳〉

〈頑健ではない〉

ムツゴロウさんご自身
自分の死を意識する

自分の生命の終わりを意識する
っていう事…

これだけいろんな命と
触れ合ってきて

どんなふうに捉えているのか
っていう事に

とても関心があるんですけども。

僕は もうね 何歳まで…
思った事ないですね。

もう いつでもいいです もう。

いつでもいいです。

どうして
そういうふうに思うんですか?

いや それは
一番自然じゃないですか。

自分がね
もう生きてられない状態に

生理的になったんだから
もうしょうがない事です。

え~?
ジャングルに行って

そこから 何も持たずに

ダーッと奥まで行って。

で 食い物がなくなったら
そこで終わり。

そういう人生っていいですね。

自然に?
はい。

そうすると アリが寄ってきてね

全部食うんですよ 私の肉をね。

そういうの いいですね。

ムツゴロウさんは
今まで いろんな事を…

考えつく いろんな事を やって
こられたと思いますけども

まだ これから
やり残してる事とか

今 ここから
これをやりたいんだって事

あるんですか?
いや~ 今ね…

そのね…。

それが いつまで続きますやらね。

今 まさに執筆中なんですか?
はい。

今まで削って飛ばしてたところを
書いてるんですよ。

その この
掌球の話とかね

こういうのは 今まで
一切触れてないんですけど。

そういう事を 書き始めてます。
ああ そうですか。

これからも ますますお元気で

ぜひ これまでをまとめた
集大成を完成させてください。

ありがとうございます。
これは完成させなきゃいかんね。

ハハハハハ…!

あの柔らかい手で
握られた時に

動物への
関心もそうですけども

その先に やっぱり人間への
深い思いっていう…。

生き物全部を包み込む

大きな愛っていうのに
私自身も包まれたっていう

気持ちになりまして。
もう なんか…

言葉にならないですね。

〈50歳になる前から

畑正憲は 個展を開くほどの
画才を発揮してきた〉

こんなもんです。 落書きです。

象がね 一番苦労したんですよ。

そして もう 一番面白かった。

首絞められてね 死にかけたりね。

頭 かち割られそうになったりね。

いろいろしましたけど 全部
奇跡的にね 脱出してますから。

〈思えば

畑正憲という
生き方そのものが

奇跡だろう〉


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