クローズアップ現代+「【何が?】河川氾濫新たなリスクあらわに予想外の水位上昇」千曲川の堤防決壊なぜ?…



出典:『クローズアップ現代+「【何が?】河川氾濫新たなリスクあらわに予想外の水位上昇」』の番組情報(EPGから引用)


クローズアップ現代+「【何が?】河川氾濫新たなリスクあらわに予想外の水位上昇」[字]


千曲川の堤防決壊なぜ?雨のピークと決壊のタイミングにズレが▽なぜ記録的な豪雨?猛烈な台風のメカニズム▽大都市・東京もあわや…都市ならではのリスクも・避難は


詳細情報

番組内容

【キャスター】武田真一,【ゲスト】東京理科大学教授…二瓶泰雄

出演者

【キャスター】武田真一,【ゲスト】東京理科大学教授…二瓶泰雄




『クローズアップ現代+「【何が?】河川氾濫新たなリスクあらわに予想外の水位上昇」』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数ベスト20)

クローズアップ現代+「【何が?】河川氾濫新たなリスクあらわに
  1. 台風
  2. 決壊
  3. 武田
  4. 千曲川
  5. 堤防
  6. 氾濫
  7. 二瓶
  8. 河川
  9. 水位
  10. 越水
  11. 今回
  12. 発生
  13. 被害
  14. マンション
  15. 荒川
  16. 支流
  17. 場所
  18. 状況
  19. 現場
  20. 藤島


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武田≫台風19号で
何が起きたのか。

武田≫甚大な被害をもたらした
今回の台風。

網の目のように広がる河川が
各地で同時多発的に

氾濫を起こしました。

堤防が決壊した長野県千曲川。

水が堤防を乗り越える
越水が発生。

斜面の土をえぐり取り
堤防は破壊されたと

みられています。

武田≫暴風域の直径が
最大650kmに及んだ

台風19号。

専門家が注目したのは
ピンホールアイと呼ばれる

台風の小さな目。

これが強力な力を
もたらしたとみています。

そして大都市・東京でも
今回、大規模氾濫のリスクが

高かったことも
明らかになってきました。

武田≫広範囲にわたって
深刻な水害をもたらした

台風19号。
その緊急報告です。

≫千曲川の決壊で泥水に覆われた
長野市穂保地区です。

栗原≫軽トラックです。
洪水の影響でしょうか。

横倒しになってしまっています。

≫水につかった家を
ぼう然と眺める住民たち。

この建設会社は
作業場や事務所が水没し

再開のめどが
立たないといいます。

栗原≫浸水した水の高さが
分かる跡ですね。

ちょうど2mくらいでしょうか。

私、身長が180cmですので
それよりもちょっと上くらい。

≫千曲川の決壊は
どのように起きたのか。

信州大学の吉谷純一教授が
注目したのは

その流域圏の広さでした。

≫千曲川の流域圏です。
面積は栃木県とほぼ同じ大きさ。

このエリアに降った雨は
支流をたどり

千曲川へと流れ込みます。

台風接近時の
支流の増水を示すデータ。

濃い紫ほど危険水位に
近づいていることを表しています。

千曲川を取り囲む
毛細血管のような支流が

上流から次々と危険水位に達し

本流の千曲川へと
流れ込んでいく様子が分かります。

そして、13日午前1時ごろ
ついに千曲川から水があふれ出し

決壊へとつながったのです。

さらに見過ごしてはならないのは
雨のピークと水位の上昇の

タイムラグだと指摘します。

≫千曲川と降水量の推移です。

12日から、上流部では
激しい雨が

降り続いていたことが分かります。

上流の雨水が
長野市に到達するのは

およそ9時間後だといいます。

≫翌日、台風は通り過ぎ
長野市でも晴れ間が広がりました。

このとき、千曲川では
水があふれ出していましたが

避難所から自宅に戻った人が
複数いたことが分かりました。

その1人、堀米信一さんです。

≫自宅は千曲川から
およそ1.5km。

前日のうちに
避難をしていましたが

朝6時半ごろ、家へ戻りました。

すでに千曲川で
決壊が起きていたことは知らず

天候もよかったため
大丈夫だと考えたのです。

しかし自宅に着いてまもなく
堀米さんは突然

滝が流れるような
異様な水の音を聞きました。

慌てて外へ出ると…。

すぐ近くを流れる支流が
千曲川から押し寄せた水で

あふれ出していたのです。

≫同じ時刻。

やはり避難所から自宅へ戻った
岡野春男さん。

逃げるまもなく家の中に
濁流が流れ込んできたといいます。

かろうじて2階に逃げましたが
浸水で取り残されてしまいました。

≫今回、広い範囲に
大雨を降らせた台風19号。

暴風域の直径は最大650km。

なぜ、これほど
巨大で強力になったのでしょうか。

慶應義塾大学の宮本佳明さんは
その原因が

台風の発生直後にあったと
考えています。

注目したのは
台風の目の大きさです。

≫発生して3日後の台風を見ると
小さな目があります。

ピンホールアイと呼ばれています。

これほど、はっきり見えることは
極めて珍しいと

世界の研究者が驚いたほどです。

ピンホールアイでは
エネルギーが

限られた面積に集中するため
強い上昇気流の渦が発生。

それが周囲の水蒸気を取り込み
短期間で急激に発達するのです。

その後、台風19号は
ほとんど衰えずに日本に接近。

その勢力を支えたのが

高い海水温でした。

日本沿岸の海水温は
平年より2度高い、27度。

この高い海水温は
深さ50mにまで達していました。

このため、台風に水蒸気が
盛んに供給されたのです。

宮本さんは地球温暖化の影響で
今後、こうした台風の発生が

増えると考えています。

≫信州大学の吉谷さん。

今日、千曲川の氾濫の原因を探る
現地調査を行いました。

70mにわたって
堤防の決壊が起こった現場です。

≫5分ごとに画像撮影を行う
河川事務所のカメラが

水があふれ出すまでを
とらえていました。

13日午前1時ごろ
堤防を超えて、あふれた水。

越水と呼ばれる現象でした。

越水が発生すると
堤防に何が起きるのか。

9年前の国の実験です。

堤防を乗り越えた水は
滝のように流れ落ち

斜面の土を外側から
えぐり取っていきます。

実験開始から1時間で決壊。

ひとたび越水が起こると
いとも簡単に

堤防が破壊されるのです。

越水は
どんな場所で起こりやすいのか。

調査現場で
吉谷さんが注目したのが

川の形でした。

決壊した地点をよく見ると
緩やかに曲がっています。

大量の水が曲がったところで
一時的に滞留。

行き場を失い
越水したとみられます。

こうした越水を
起こしやすい場所は

ほかにもあり
広く警戒が必要だといいます。

≫被災地の最新の状況
中継でお伝えします。

栗原≫千曲川の堤防が
決壊した現場から

200mほど離れた場所にいます。

今、行われているのは
重機が傷がついていない

堤防の土を
切り出してダンプカーに載せて

決壊した現場を埋め戻す作業が
24時間態勢で続けられています。

この堤防を歩いていきますと
気になる場所があるんです。

それが、こちらのくぼ地です。

これ、実は越水した水が
堤防の土を

削り取った
まさにその痕跡なんですね。

この付近を歩いてみますと
近くにも数か所

こういった場所がありました。

もっと被害が
拡大したかもしれない恐ろしさ

そして、水の力のすさまじさを
感じます。

今日、私は後ろにある
穂保地区を

取材しました。家の中は

泥だらけになっていまして
その泥をかき出す作業が

始まっています。ただ、人力では
とてもできないような

状況と感じられました。

長野市では
まだボランティアセンターの

開設が
始まっていません。

現場で人手が足りないという
印象も受けました。

穂保地区の自治会のメンバーに
話を聞きますと

今はとにかく重機が必要だと
話していました。

現場では
朝晩寒さが続いています。

そして、疲れも
たまってきています。

そうした中で自分たちの手で
なんとかしなければならない

状況が
続いています。中継でした。

武田≫現時点で

決壊が確認されているのは

こちら、52の河川で
73か所。

さらに、堤防を越えて
水があふれ出す

越水などによる氾濫は
延べ231の河川に上っています。

水が引き始めたことで
改めて深刻な実態が

分かってきました。

福島県や宮城県の浸水地域では
今日になって、犠牲になった人が

相次いで見つかっています。

取材にあたっている
藤島記者に聞きます。

藤島さん、これだけ広い範囲に
深刻な被害が

広がる台風、まさに経験がない
という思いを禁じえないんですが。

担当して、何に一番
衝撃を受けていますか。

藤島≫まず、1級河川と呼ばれる
規模の大きな川が

同時多発的に氾濫や決壊が
起きたということです。

取材をしていましても
長年、河川行政に携わる

国土交通省の幹部などは
今回はいつもと違う

というようなことを
口をそろえて言っていました。

こうした相次ぐ決壊や
氾濫によって

被害が非常に広い範囲で起きた
広域災害であるということも

今回の特徴だと思います。

武田≫千曲川でも

起きたようなことが各地の川でも
起きていました。

こちらをご覧ください。
これは利根川の水位の変化です。

縦軸が水位。横軸は左から右へ
上流から下流を表しています。

台風が接近してきた12日の
昼ごろから

まず上流の水位が上がり始めます。

しかし、日付が変わり
台風が通過したあと

中流から下流の水位が高くなり
その状態が昨日まで続きました。

この分析を行った
河川工学が専門の二瓶さん

避難行動にも影響を与えた
このタイムラグですね。

この恐ろしさを改めて思い知った
思いがするんですが。

二瓶≫山で降った雨が
その川の中に入り込んで

その起こった洪水が
上流から中流

中流から下流へと時間差をもって
伝わっていきます。

その時間差というのは
大きい河川ほど

長くて、利根川とか
信濃川のような

大きい河川では半日から
1時間ほどの時間差が起きます。

そのため、たとえ雨がやんでも
大きい河川のそばに

お住まいの方は
洪水に対する警戒を

緩めることがないように
してもらいたいと思います。

武田≫しかも
その下流域では高い水位が

長時間続くという
現象もありました。

それが越水、決壊に
つながっていくわけですね。

二瓶≫多くの河川で洪水氾濫が
起こったわけですが

基本的に川の水位が高い状態が
長い間続いたということが

あれだけの広域の氾濫を
引き起こしたのではないかと

思いますね。

武田≫もう1つ、こちらを
ご覧ください。

これは二瓶さんが
さまざまな資料をもとに集計した

決壊した河川の数なんですが
2000年からの10年間では

年平均3河川だったのが
それ以降は

年9河川に増えているんですね。

二瓶さん、やはりこれは
気象の現象が

激しくなっていることを
物語っているんでしょうか。

二瓶≫気象庁の

データによりますと

1時間の短時間の雨量とか
数日の雨量が

長期的に見ると
増えているという

データもあります。
そのため、雨の降り方が

変わっているわけですが
その影響が洪水のときの

川の水位の増加
近年増加している傾向が

見えていまして
結果としてこのような洪水氾濫が

全国各地で
増えてきているのかなと思います。

武田≫この間に
治水対策も進んでいると

思うんですが。
二瓶≫もちろん治水対策自体は

着実に
進めてはいると思いますが

その治水対策のスピードを
上回るような

雨の降り方の変化の現れでは
ないかなと思います。

武田≫各地に大量の雨を降らせた
今回の台風。

被害は河川の氾濫だけに
とどまりませんでした。

≫東京や神奈川など
大都市圏を流れる多摩川。

世田谷区で氾濫し
浸水被害が広がりました。

一方、対岸の川崎市では…。

マンションの1階部分にいた

男性が犠牲になりました。

当時の様子を
同じマンションの4階にいた

男性が記録していました。

12日の午後10時40分ごろ
マンションの非常ベルが鳴り

外の様子を見ると
景色が一変していました。

トラックが水没し
向かいのマンションの

1階部分が浸水。

気付かぬうちに
辺り一帯に水が迫り

住民は
逃げられなくなっていたのです。

≫マンションの近くを
流れているのは

多摩川の支流、平瀬川。

通常、平瀬川は多摩川に合流し
流れ込みます。

しかし当時、多摩川は
大量に降り続いた雨で

水位が上昇していました。

そのため、平瀬川は
流れ込むことができなくなり

あふれてしまったとみられます。

これはバックウォーターと
呼ばれる現象です。

さらに、川崎市では
都市ならではの

思わぬ被害も発生していました。

中原区のマンション1階で暮らす
榎本稔さんです。

12日午後7時3分
ベランダから水があふれた瞬間の

映像です。

このときは
それほど深刻に受け止めず

キッチンペーパーで
水を抑えていました。

ところがその後、水の勢いは増し
腰の辺りまで達しました。

≫榎本さんの自宅があるのは
川から500mの場所。

自治体の調査で、この付近では
川の氾濫は確認されませんでした。

なぜ、浸水は発生したのか。

通常、雨水などは下水を通り
川に排水されます。

しかし、川が増水し
排水機能が追いつかないと

マンホールなどから
水があふれ出します。

都市特有の内水氾濫という現象が
発生していたとみられています。

川の氾濫がなくても、至る所で
浸水する危険があるのです。

流域に980万人が暮らす
大河川・荒川でも

氾濫寸前の危機が
迫っていたことが

分かってきました。

今日、荒川の現地調査に訪れた
二瓶泰雄さん。

想像を超えて
水位が高まっていた痕跡を

見つけました。

≫荒川の水位の変化を示した
グラフです。

上昇を続け、13日の午前2時に
氾濫危険水位の

12.6mを超えました。

≫127の支流がある荒川水系。

下流に向かって
支流が次々と流れ込むため

危険な状況が長時間にわたって
続いていました。

≫強い危機感を募らせていた
荒川周辺の住民たち。

避難の難しさに
直面していたことが

分かってきました。

江戸川区で地域防災を担っている
関口孟利さん。

避難勧告が出されると
すぐ小学校に避難。

避難所開設の
準備にあたりました。

≫避難所に集まったのは
およそ1500人。

想定していた人数は
1000人ほどだったため

ほぼ満員状態。

これ以上、人が来たら受け入れは
難しかったといいます。

≫大規模な人口を抱える都市部で
どう避難をすればよいのか。

このあと、詳しく見ていきます。

武田≫大都市圏を流れる荒川も
氾濫危険水位まで

達していたわけですが
現場を取材した藤島さんは

どんな危機感を持ちましたか。

藤島≫この東京を流れる荒川でも
氾濫の危険性が迫っていたことに

驚きました。

なぜかといいますと
荒川が氾濫をしますと大規模な

避難が必要になるからです。

荒川の沿岸では
東京の5つの区だけで

およそ250万人の
住民の方がいます。

ところが、国の想定では避難所は
およそ20万人分しかないんです。

圧倒的に足りないんです。

残る200万人以上の方は
離れた自治体に

避難をするか
マンションなどであれば

上の階にとどまるという
厳しい選択を

迫られることになっています。
地域としてどのように住民の命を

守っていくのかというのは
速やかに解決しなければならない

課題だと思います。

武田≫二瓶さんも一緒に
現地を歩いたそうですが

今回の事態は
どうご覧になりましたか。

二瓶≫荒川などではこれまで
ダムや調整池など

さまざまな河川改修が
なされておりまして

そのおかげで今
ギリギリのところで

氾濫を食い止めることが
できたのかなと思っています。

ただ、台風の雨の降り方が
もう少し長かったり

強かったりすると
それが最後の一押しになって

氾濫を起こす
危険性はあったのかなと思います。

武田≫そうするとどういうふうに
命を守っていけばいいのか。

どう考えればいいんでしょうか。

二瓶≫これまでも河川整備は
続けているわけですが

それを加速させて
より治水レベルの水準を

上げていくというのは
もちろんなんですけど

それでも限界があります。
そのため、水害に対する備えを

みずからしっかり
準備していただくことが

必要なのかなと思います。

武田≫一人一人が備えることが
大切ということですね。

これまでになく広範囲にわたる
今回の災害ですが

藤島さん、避難生活
そして、後片付けも

非常に長期化することも
考えられますね。

今、どんな支援が
必要なんでしょうか。

藤島≫まだ被害の全容も
分からないほどの

広域な災害ですので
支援をしっかりと

行き届かせることが
まずは大事だと思います。

そのうえで
差し迫った危機としては

避難生活中に
亡くなってしまう

災害関連死の問題です。
重要なことは、被災された方が

できるだけふだんの生活に
近いような環境を

整えるということです。
具体的には、食事、水分補給を

しっかり取れるようにすること
それから、生活環境の改善ですね。

車中泊されている方もいるかと
思いますが、時折

体を動かしたりだとか
あとは、寒くなる時期ですので

暖かい状況を
作ってあげるというのが

大事だと思います。
それから心のケアです。

大切な方を亡くされて
心にも傷を負っていらっしゃる

方もいるかと思いますから
しっかりと

ケアをしていただくことが
大事だと思います。

ふだんの生活に近づけるのが
とにかく大事ですので国とか

自治体はそのために
積極的な支援を行ってほしいと

思います。

武田≫家の状況も
見に行けないという中で

本当に厳しい状況に
あると思いますけど

なんとかここを
切り抜けてほしいと思いますね。

二瓶さんは
これだけの規模の被害で

どう復旧していくかも
大きな課題になると思いますが

どうお考えでしょうか。
二瓶≫通常の堤防の

決壊した場所の
復旧ですと、2週間程度で

終わるわけですけれども
今回、これだけ広範囲の

被災を受けていますので
復旧に非常に時間が

かかる可能性が考えられます。
そのため

これまでにないような
さまざまな形の支援をした

復旧活動が
必要なのかなと思います。

また、まだ10月ですので
大雨とか

台風がくる場合も
あるかなと思います。

今後の雨に備えて
洪水の警戒を緩めないで

いただきたいと思います。

武田≫これも本当に大変な中で
さらに警戒を

お願いするというのも
厳しいとは思うんですけれども

まだまだ気を抜かないで
いかなければならない

ということですね。


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