クローズアップ現代+「長引くひきこもりのかげに…見過ごされる中高年の発達障害」“私のトリセツ”とは?…



出典:『クローズアップ現代+「長引くひきこもりのかげに…見過ごされる中高年の発達障害」』の番組情報(EPGから引用)


クローズアップ現代+「長引くひきこもりのかげに…見過ごされる中高年の発達障害」[字]


長引くひきこもりの陰に潜む“中高年の発達障害”▽見過ごされ長期化・深刻化へ▽診断をきっかけに変わる人生▽家族や職場の理解深まる“私のトリセツ”とは?


詳細情報

番組内容

【ゲスト】大正大学教授…内山登紀夫,慶應義塾大学教授…宮田裕章,作家…石井光太,【記者】管野彰彦,【キャスター】武田真一,高山哲哉

出演者

【ゲスト】大正大学教授…内山登紀夫,慶應義塾大学教授…宮田裕章,作家…石井光太,【記者】管野彰彦,【キャスター】武田真一,高山哲哉



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クローズアップ現代+「長引くひきこもりのかげに…見過ごされる中高年
  1. 発達障害
  2. 診断
  3. 武田
  4. 家族
  5. 理解
  6. 社会
  7. 特性
  8. 内山
  9. 本人
  10. 場合
  11. 本当
  12. 当事者
  13. ケース
  14. 方法
  15. 問題
  16. サポート
  17. 一人一人
  18. 管野
  19. 取材
  20. 障害


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武田≫「クローズアップ現代+」
では、ひきこもりについて

1年以上にわたって
取材を続けてきました。

放送後寄せられた1400通を
超える意見に、ある共通点が…。

武田≫弟のひきこもりの原因が
発達障害。

NHKには、ひきこもりの問題を
発達障害と絡めて放送してほしい。

寄せられたメールのうち

発達障害について
言及されたものは、およそ80通。

発達障害の診断が遅れることで

問題が深刻化したという
ケースもありました。

ひきこもりが長引き
発達障害以外の症状も併発。

より外出が難しくなってしまった
といいます。

武田≫先週開かれた
医療関係者らが集まる学会でも

ひきこもりと発達障害の関連性が
注目されました。

武田≫以前から、当事者や
医療関係者の間では知られていた

ひきこもりと発達障害の関係。

どう診断し、生きやすさに
つなげていけばよいのでしょうか。

≫私たちは
メールをくれた男性を訪ねました。

≫失礼します。

≫大学卒業後、長く続いた
ひきこもり生活の中で

苦しんできたと言います。

発達障害だと診断されたのは
26歳の時。

臨機応変な対応が苦手で
1つのことに集中すると

他のことが見えなくなってしまう
特性があります。

≫国立大学で経済を学んだ
平澤さんは、就職活動に失敗。

卒業後は、食品工場で
アルバイトを始めます。

しかし、複数の作業を
同時にこなすことができず

わずか半年で退社。

当時は、それが発達障害に
よるものだとは気付かず

自信喪失から、うつ状態に。

これが、ひきこもりの
きっかけでした。

≫発達障害の診断が遅れ

ひきこもりが長期化するケースも
出ています。

以前、番組に出演してくれた
男性です。

中学時代のいじめがきっかけで

20年以上
ひきこもりが続いています。

≫現在も、病院と
近所のコンビニ以外は、基本的に

外出することができません。

≫これ聞いていると安心します。

≫発達障害があると
診断されたのは

ひきこもってから
十数年以上もたってからでした。

≫LINEなんですけど…。

≫こだわりが強く

相手の気持ちを推し量って
人間関係を築くことが苦手です。

≫いじめられた恐怖から
不眠になり

みずから精神科を
受診しようとしますが思わぬ壁が。

≫30歳を過ぎて
ようやく両親を説得。

自宅から遠く離れた精神科を
受診します。

そのとき初めて

自身の発達障害について
知ることができたといいます。

ところが、ひきこもり生活が
長くなる中で

発達障害以外にも

さまざまな体の不調を
抱えるようになっていました。

≫常用している睡眠導入剤や
抗うつ剤です。

不安になると、今でも

眠れなくなることがあるといい
手放せません。

最近では
物がうまく飲み込めなくなる

えん下障害も併発し
体重は一時30kgも減りました。

≫ひきこもりの深刻化を防ぐには

家族の理解が欠かせないと
指摘する専門家がいます。

≫元精神科看護師の山根さん。

ひきこもりの当事者と
親を支援するNPOを主催。

これまで、1700件以上の
相談に乗ってきました。

≫おはようございます。

≫山根さんの家族会に、5年間
通っている70代の母親です。

ここで、他の家族の話を
聞いたことで

息子の発達障害に気づき

診断につなげることが
できたといいます。

≫その後、母親は家族会で
経験者などから

発達障害の特性や接し方を
根気強く学び

部屋から出てこない息子と
コミュニケーションを続けました。

≫48歳の息子は
20年のひきこもり期間を経て

去年、医療サービスを行う会社に
就職することができました。

武田≫取材した管野さん。

ひきこもりの
長期化、深刻化の裏に

発達障害という
原因があるという実態。

どのくらい
把握されてるんでしょうか。

管野≫もちろん発達障害が
あるからといって

すべての人がひきこもりに
なるというわけではありません。

実際に115万人とも
いわれている

ひきこもりの人たちすべてを
調査したものはないので

正確な数字は分からないんですが

過去には2007年から
2009年にかけて

全国5つの
精神保健福祉センターに

ひきこもりの相談で訪れた
148人のうち

およそ3割が発達障害と
診断されたという

調査結果も出ています。

調査に参加した
宮崎大学の境准教授は

この結果について
当時は大変驚いたと

話していました。

ただ取材をしていく中で
発達障害の特性が

理解されなかったことによって
仕事や人間関係で

つまずいたり
失敗を繰り返したりするなど

ひきこもりと発達障害には
大きな関係があるということを

強く感じました。特に大人で
ひきこもっている人の場合

発達障害が見逃されてきた結果
先ほどの小崎さんのように

長期化、深刻化するケースが
多いということにも

強い危機感を覚えました。

武田≫そして、発達障害と
ひきこもりの関係

そして大人の発達障害にも詳しい
内山さんにもお伺いしますが

ひきこもりの人の中でも
発達障害が見過ごされてしまう

要因として
内山さんはこんなポイントを

挙げていらっしゃします。

この3点なんですけど、それぞれ
どういうことなんでしょうか。

内山≫発達障害はもともと
子どもの障害から

始まっているので

子どものときの診断の方法は
ある程度確立されています。

ただ、大人に関しては
最近、話題になってきたわけで

まだなかなか診断の方法が
確立していないと。

特に発達障害の場合
子どものときから症状があるのが

ポイントになるわけですけど
子どものときの症状を

知る方法がない場合も
ありますよね。

そういう場合、情報が少なくて
診断が難しい

ということがあります。

もう1点は大人になると
いろんな不安障害とか

うつ状態とか
いわゆる精神科的な合併症を

併合している可能性が高いんです。

その場合、例えば精神科に行って
うつ状態や不安障害

そういう診断を受けるんですけど
その背景にある発達障害が

見逃されやすい、見えにくいと
そういうことがあります。

あともう1点は

過剰診断・過少診断という
言い方をよくするんですけど

精神科医によっては
わりと安易に診断する方も

いらっしゃるし
あと、立場によっては

俺は発達障害という概念は
あまり使わないんだと。

ほかの視点で診ていくんだという
立場の先生もいらっしゃるので。

武田≫ちゃんとした
基準がない

ということなんですか。
内山≫そうなんです。

発達障害の場合は
脳波とか画像診断とかで

分かるわけではないので
基本的には本人の今の状態から

見ていくんですね。

きちんとしたスタンダードが
なかなか持ちにくいと。

そういう事情があります。

武田≫VTRにもあったように
少しでも早く診断してもらえれば

という患者さんの声も
ありましたよね。

内山≫本人が困っているときは
その背景に

むしろ発達障害があれば
その特性をちゃんと理解して

それを、早く
サポートすると

やりようがあるので
そこを見逃されることなく

早めに診断したほうがいい人は
たくさんいらっしゃると思います。

武田≫その発達障害という
診断を受けたことによって

生きづらさが変わったという
ケース。

ひきこもりの当事者のケースを
見てみたいと思います。

≫番組に、ひきこもりと
発達障害の関連性について

調べてほしいと訴えた平澤さん。
≫ああ、バッテリーが落ちた。

バッテリー、もう少し持つかなと
思ったんだが。全部消えちゃった。

≫26歳のときに

発達障害の診断を受けたことが
大きな転機になったといいます。

≫その後、職業訓練などの
サービスを受け

ひきこもりの生活は
徐々に変わっていきました。

≫おはようございます。

≫そして、5年前に
障害者雇用枠で正社員として就職。

今は商品のトイレットペーパーの
品質管理を任されています。

強度を測るため
原料の紙の幅をそろえます。

≫平澤さんの場合
誤差は、常に1mm以内です。

こちらは、トイレットペーパーが
ほぐれるまでの時間を計るテスト。

≫人一倍正確さに
こだわりを持つ特性を生かし

わずかな時間の差も
見過ごしません。

≫就職に失敗して、ひきこもりが
始まった平澤さんですが

この工場では、週5日の勤務を
5年間も続けています。

≫大学時代、環境になじめず

10年近くひきこもった
経験を持つ

宇樹(そらき)さんです。

≫発達障害と判明したのは
30代で結婚した後のことでした。

診断が出た後も
特性を理解しきれない夫と衝突し

3回も離婚の危機に。

しかし、それを乗り越え
夫婦で作り上げたのが…。

≫お互いの取扱説明書というか
そういうものを頭の中に

持っておくといいのかなと
思います。

≫トリセツ1。
視覚過敏がある宇樹さんは

明るすぎると
極度に疲れてしまうため

2人でいるときも
部屋の電気は暗めにしています。

≫トリセツ2。大嫌いな外出は
夫が、事前に詳細をリサーチ。

それによって
外に出る機会も増えました。

≫宇樹さんは、発達障害と
ひきこもりの体験を本にして出版。

ひきこもりのライターとして
女性ならではの本音や

結婚生活の悩みなどを
ウェブ上で発信。

共感を集めています。

武田≫発達障害という
診断を受けることによって

社会とつながりを持てる方法を
見つけることができる

ということですけれども

やはり周りの人たち
とりわけ家族が

どう関わっていくか。
これ、考えていかないと

いけないことですね。

高山≫当事者の皆さんから
番組にお寄せいただいた

メッセージの中にも
そういったところが

にじんでいるんです。
まず、30代女性。

発達障害と分かったが
理解ができない親は

障害と聞かされ激しく怒りました。
それから、自閉症の傾向を

自覚されているという
40代の男性です。

年齢がここまでくると
手遅れ感が否めず

もんもんとする日々を
送っている。

皆さん、もっと早く
家族の理解が得られたら

早期の診断につながったのにと
おっしゃる声

少なくなかったんです。

武田≫石井さん、ただ家族は
本当にいっぱいいっぱいだと

思うんですよね。
これまでの取材でどんな実態を

ご覧になりましたか?

石井≫本当に、本人が
引きこもっている方々が

家族に理解してもらいたいという
気持ちは分かります。

ただ、家族の立場からすると
それって本当に

簡単なことなのかな
というところがあるんですね。

やはりテレビとかも含めて
メディアとかはこういう問題を

取り上げるときに
家族が理解しようよ

理解すれば楽になるんだと
強調しますけど

実際、相当難しい部分がある。
例えば今回、VTRに出た

方々というのはどちらかというと
おとなしい方だったと

思うんですけども
ひきこもっている方々の中には

それこそ
家庭内暴力をしてしまうだとか

精神疾患、病んでいる方とか
たくさんいます。

例えば、僕の知っている方ですと
学校の先生をやっていて

40年間
ひきこもった経験のある子どもを

ずっと面倒見てきた。
その子というのは

いろんなことを、1日の中で
いろんなことを要求してきて

求めてくる。全部応えてあげた。

定年退職するんですけど
それでも、ずっと助けるんですが

それでも暴れたりすることを
抑えられないで、最終的に

その子どもをあやめてしまうとい

事件を起こしてしまうんです。

僕は、その先生というのは
本当に発達障害のことを

理解しているし
SOSを求める先というのも

知ってる。
すごく知識のある方なんです。

それでも、そこまで
追い詰めてしまうという現実が

あるんですよね。
そういったようなことが

あるにもかかわらず
やはり、一歩下がったところから

家族だから
理解してくれよということは

すごく酷だと思うんです。
もちろんそういう方って

あると思うんですが
ただ、今みたいな例に関しては

社会として、隣人として
その本人もそうなんですが

その困っている家族に
寄り添うことが

非常に重要になると
思っています。

武田≫内山さん、印象的な
症例があるそうでしたが

どんなことでしたか。

内山≫家族も本人のことも
なかなか理解しづらいので

特性を知らないと、これぐらい
普通のことだからいいだろうと

接するんですね。

例えば聴覚過敏のある方がいて
お父さんもお母さんも

普通の音声で
話しているんですけど

それが本当につらいと。

でも、過敏ということを
知らないと

これぐらい我慢できるじゃん
という話でうちの子

わがままだと訴えるんですが

一見わがままに見えるけど
特性からして

本人もつらいんだけど
例えばトーンを少し

下げるだけで
だいぶ家族関係が楽になると。

そういうこともあります。

武田≫つまり家族に対しても
発達障害の知識や

対応のしかたというものを
教えていかないといけないし

サポートも
必要だということですね。

高山≫周囲が
どのように接すればいいのか

SPELLという
アプローチ、考え方があるんです。

それぞれの頭文字ですが
予測可能であるようにする。

否定することなく不安を取り除く。
苦しみに共感し、行動する。

音・光・匂いに過敏な人に
なるべく刺激を避ける環境を

用意する。
それから、つながりを大事にする。

武田≫すべて共通するのが
当事者の立場に立つということに

感じるんですが。

内山≫これは特に
重症スペクトラムの方が

不可能だと非常に不安になるとか
あるいは大きな音が

とてもつらいという
状況があるわけですね。

本人にもアプローチが
必要なんですけど

同時にご家族にも共感的に
肯定的に接すると。

どっちかというと家族は
非難されることが多いので。

僕は本人もご家族も同じように
接していく。同じように

サポートしていく必要が
あると思います。

武田≫宮田さん
社会全体としては

ひきこもりで発達障害という
2つの苦しみを抱える人たち

どう向き合っていけば
いいでしょう。

宮田≫医学的な治療や
制度的な支援を行う

仕組みの都合上、我々専門家は
障害という定義を

よく用いるんですが
発達障害を個性であると

とらえる視点もあります。

障害という枠に入らない人も
こだわりが

強いということだったり
物事に集中しやすい

片づけができない
決まりごとにこだわる。

一人一人、個性がありますよね。

このときに発達障害を持つ人の
個性を踏まえて

生きづらさを解消する社会を
作っていくことが

すべての人が生きやすい社会に
つながる

重要な取り組みだと思います。

一方で、個別対応を
行っているということは

社会にとってのコストになり
それでは社会が回らない。

こういう批判というのは
古くからあるんですが

今、経済や社会の本流が
普通だったり

あるいはマジョリティー
これだけを見るのではなくて

一人一人を軸に個別化する時代が
もうすでに到来しています。

こうしたビジョンが変化する
今だからこそ普通から外れる

あるいはマイノリティーに
属する人たちの価値観を

巻き込んで、社会を
作っていくことは必要ですし

もうすでに
社会は変わり始めています。

コンテンツ産業だったり医療
個別化の時代というのを

迎えていて、理想論ではなく
現実の中で取り組みをすべき

問題かなと思います。

武田≫今までどっちかっていうと
大勢、なるべくボリュームが

多い人たちに向けて
投資をするとか、そういうことが

主流だったんですけど発達障害や
ひきこもりという方も含めて

含めて、個別の一人一人を
サポートする方向に、社会が

動いているんですね。

宮田≫一人一人の価値をとらえて

それに当てていく
価値を作っていく。

これが、すでに
社会を動かしていますし

経済も動いているということです。

武田≫管野さん
ひきこもり、発達障害

2つの悩みを抱えている方
どこに相談に

行けばいいでしょうか。
管野≫各都道府県や

政令指定都市には
ひきこもり地域支援センターや

発達障害者支援センターが
設置されています。

今のところは、そこに
相談をしたり

家族会や支援団体を
紹介してもらう

という方法があります。
また医療機関の中には

発達障害のひきこもりの人を
専門に診てくれるところも

あるんですが
まだまだ数が少ないのが現状で

どう充実させていくのかが
今後の課題となっています。

武田≫これから、さらにそれは
充実させて

いかなければならないと。
今回番組に

ご意見を送ってくださった
当事者の皆様

本当にありがとうございました。
最後に、みずからの発達障害を

知ることで
自分なりのゴールを

見つけていった人たちの声を
お聞きいただきます。

≫ここには、元ひきこもりの方も
いらっしゃいますし

やっぱり、ちょっと近い方の話を
聞けるというのが

大きいんだろうなと
思うんですよね。

≫やっぱり家族とか友達とかには
うまく話せない

本当に言葉にできないけれども
ここに来たら

似たような経験した人とか
似たような考えの人が

いっぱいいて
ここだったら

すごい、じょう舌になる。
ずっと抱えていた孤独感を

埋めてもらったので。
≫できないことは

誰かに頼ればいいんだよ
みたいなことを

おっしゃっていただいて。
自分の中で

すごい、ふに落ちて。
すごい、なんか、ほっとして

家に帰るみたいなときがあるので。
≫例えばちょっと

いやなことがあったとしても
仕事帰りに

たまには飲んでいくかと。
そういうフラットな

気軽な気持ちで
立ち寄っていただけるぐらいの

ストレスを
発散させることができて

その結果、それが
社会全体にプラスの方向に

働くんじゃないかな。

武田≫あすは
東京オリンピックの

マラソン・競歩の
会場をめぐる問題。

札幌への変更という
異例の提案の行方は。

その広がる波紋について
お伝えします。

♬~


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