徹子の部屋 山田洋次~88歳…“国民的映画”生み50年~ 渥美さんが実際に着用していた衣装やトランクも飾られ…


出典:『徹子の部屋 山田洋次~88歳…“国民的映画”生み50年~』の番組情報(EPGから引用)


徹子の部屋 山田洋次[字]


~88歳…“国民的映画”生み50年~山田洋次さんが今日のゲストです。


詳細情報

◇ゲスト

1969年の第1作公開から今年で50周年となる国民的映画『男はつらいよ』の監督・山田洋次さんがゲスト。

◇番組内容

映画『男はつらいよ』主演の渥美清さんとは“寅さん”になる前から親しかった黒柳さんが、監督と共にその魅力を語り合う。スタジオには、渥美さんが実際に着用していた衣装やトランクも飾られ、寅さんの世界が広がる。また、伝説の名場面にまつわる逸話が、渥美さんの『徹子の部屋』での証言と共に、監督からも明かされる。今日は、寅さんファン垂涎の秘話が満載です。お楽しみに!

◇おしらせ

☆『徹子の部屋』番組HP

 http://www.tv-asahi.co.jp/tetsuko/

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徹子の部屋 山田洋次~88歳…“国民的映画”生み50年~ 渥美さん
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  10. お兄ちゃん
  11. 寅次郎
  12. マドンナ
  13. 一緒
  14. 勘定
  15. 電話
  16. お前
  17. シーン
  18. 渥美清
  19. 奥様
  20. 公開


『徹子の部屋 山田洋次~88歳…“国民的映画”生み50年~』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)


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♬~『男はつらいよ』

♬~

(車 寅次郎)「私 生まれも育ちも
葛飾柴又です」

私も大好きな寅さん。

監督の山田洋次さんに
おいで頂きました。

今年 88歳で
88作目の映画が公開になります。

ハハハ…。
偶然なんですけども。

まあ 新作のお話は
またあとでという事ですけども。

まあ 『男はつらいよ』。

国民的映画の『男はつらいよ』
第1作目は

昭和44年に
公開になったんですから

今年 ちょうど50周年になります。

渥美清さんが
まあ 主役だったんですけど。

ちょっと申し上げると

昭和44年から平成9年までの
28年間に

全49作品が公開になって
劇場観客動員数が8000万人。

そして 興行収入900億円。
ハハハハ…。

…だそうです。
そうですか。

で 第1作が公開当時
山田監督は37歳。

すでに結婚して 子供が2人。
ハハハハ…。

渥美清さんは
41歳だったそうです。

若かったんだな 2人ともな。
そうですね。

これが お二人の若い時。
ああー…。

左が山田さんで 右側が渥美さん。

撮影中でしょう きっとね。
ええ。

なんか いかにも

渥美さんが やってる最中
って感じありますね。

そうね。

僕は
この頃はヘビースモーカーでね。

あっ たばこ吸ってらしたのね。
しょっちゅう

たばこ吸ってました。
本当ですね。

これ いいですよね。
これ とても すてきだな。

山田さんの後ろから ねえ
寅さんの格好で…。

そう。
よく あんな格好をしてましたね

寅さん… 渥美さんは
ちょいと しゃがんでね。

うん そう。 そう。

山田さん お若いのね この頃ね。
ねえ 髪なんか真っ黒で。

うわ。 ハハハハ…。
フフフフ…。

ちょっとVTRで
『男はつらいよ』の第1作を

見せて頂けるというので
ちょっと第1作を見せて頂きます。

50年前。
そうですね。

(車 さくら)「お兄ちゃん?」

(寅次郎)「そうよ お兄ちゃんよ」

「生きてたの?」
「うん」

「お兄ちゃん!」
「さくら」

「お兄ちゃん…」

「苦労をかけたな」

「ご苦労さん」

「さくら よかったな」

「なあ」

「(すすり泣き)」

「(拍手)」

「よし まけちゃおう」
(川又 登)「さあ きた」

「まかった数字が三つ ね
七つ長野の善光寺

八つ谷中の奥寺で
竹の柱に萱の屋根

手鍋下げても
わしゃいとやせぬ」

「信州信濃の新そばよりも
あたしゃあなたのそばがよい」

「あなた百までわしゃ九十九まで
共にシラミのたかるまで

と きやがった
どうだチキショウ!」

元気だな。
ねえ 50年前。

それで ああいうね
啖呵売っていうんですかね?

ええ 啖呵売。
よく私にやってくれてね。

私も「1つぐらい覚えろ」
って言われてね。

「かわいそうだよ ズボンのおなら

右と左で泣き別れ」っていうのね

覚えさせられました。
今でも覚えてますけど。

もう あれ
いくらでも出てくるんですよ。

だから
恐るべき暗記力っていうか…。

子供の時
ずっと見てたんでしょうね。

そうですね。 無限に出てきますね。
あっ 無限に出てきます?

そう。
すぐ出るでしょ それで。

なんとかチャラチャラ流れる
御茶ノ水とかだったかな。

粋な姉ちゃん 立ちションベン。
ハハハハ…。

ハハハハ…。

特別に
今日 貸して頂いたんですけど

これ 寅さんの 本当に着てた
撮影の時のお洋服です。

この上着は 女性物の なんか…。
生地ですね。

生地で。 そして お帽子と

それから あれ
ダボシャツっていうんですか?

ダボシャツっていうんですね。
腹巻きと。

そう それから腹巻きと。
お守りとね。

そう お守りと。

このジャケットの向こう側の
ちょっと…

山田さん
ちょっと めくって頂ける?

それ なんかね
裏… どこかに裏が…。

これ 裏。
ちょっと見てください。

本当だ。
そんなの付いてるんですか?

そうそう。 裏に凝るというね。
なるほど。

江戸前の粋な…。
オーダーメイドの高級品。

本当だ。
そうね。

トランクの中身っていうものは
割と軽々と持ってたんですけど

中身は本当は こんな物が入ってる
っていう写真がありましたんで

その写真…。 こんなのですって。
ええ ええ ええ。

あれね 考えたら
目覚まし時計ですね きっとね。

そうですね。
目覚まし時計がないと

起きる時間に間に合わない時が…。
トランジスタラジオですよね。

そうですね。

そう。
時刻表っていうのが…。

そう 時刻表あります。
必携品ですね 必携品ですね。

そう。
もう これは絶対持ってないと。

それから トイレットペーパーが
なぜか入ってるっていう。

面白い。
花札とかね。

そうですね。

まあ 渥美清さん あの方が
なんだか 浅草から来てね

『お父さんの季節』っていうやつで。
ああー。

みんなが一緒に出たやつの前にね
『お父さんの季節』って…。

バラエティーの前に?
バラエティーの前にあったの。

それでね… それで共演…。

これは…

なんでか わかんないんですけど
写真があって

これは きっと…
なんでしょうね?

これ 寅さんに
ポーズ頼んでるんですから…

おとなしくポーズ取ってるから

ちゃんとやってるんでしょうけど。
じゃあ 渥美さん あれでしょうね

慣れないから…。

そうそうそう。
色々 教えてあげたんでしょうね。

全部 教えてあげました。
ああー。

これね… これ おかしいの。

写真が出てきたんですけど
何を食べてるんですかね?

真剣な顔してね。

そうね。
一生懸命 食べて。

硬いものでも食べてるのか
なんだか わかんないんだけど。

こういう食べ物が
本当に貴重な時代ですよ まだね。

おいしかったんでしょう きっと。
そう。

一生懸命 食べてますね 2人とも。

でも 渥美さん… 浅草では
有名だったらしいんですけど

テレビでは初めてだったんで。

まだ… なんていうかな
VTRじゃなくて生放送の時代。

生です。 最初は全部 生でした。

NG出しようがない
っていう時ですね。

そういう時に限って 渥美さんね
面白い事 言うの。

すごく面白く…
熱心に面白くするの。

でも 初めはね ちょっと
怖いかなと思ったんですけど。

ええ そうですってね。
そう。

あの人ね 目が こう
切れてるじゃありません?

そうね。 怖い目でしたよ 割に。
怖いですよ 目がね。

そうでした。
細い目だけど。

何見てるか
わかんないって感じで。

でもね やっぱり…

ああいう目で 世の中を
本当に よく見てるんだな

っていう事が驚き…。
賢い目でもあったし

その人の目が フッと
優しく潤んだりなんかする…。

そうですよね。
だから 「目がちっちゃい…

目が小さい 目が小さい」って
よく自分でも言ってたけども

それを売り物にしたけども

その目が非常に色んな事を
表現できた人ですね この人はね。

ええ そう言ってました。
ええ。

でも 私も あんなふうに

面白い寅さん
っていう人物になってね

あんなに面白い…。 で 毎回ね

渥美さんが
「見に行こう」って言ってね

お正月ね 2人で一緒に
見に行ってたんですよ。

映画館に?
うん。 だから 渥美さんは

多分 試写でも見たんだろうけども
映画館に私と一緒に行って…。

最後の作品の時ですよ セットに
慰問に来てくだすったのも。

そう。 あの時ね。
ええ。

何を思ったか 私 1回も
それまで見た事ないなと思ったら

「来てください」って
おっしゃってくだすったじゃない。

そうなんですよ。 あんまり
渥美さん 元気がないしね。

徹子さんがいらしたらね

きっと元気になるんじゃないかな
と思って。

で 行ったの。

そしたら 私には もう
すごい元気だったんですけど

その前 元気が
なかったんですってね もう。

全然。 ほとんど笑顔も見せない。
芝居では別ですよ。

だけど 芝居が終わったら

待ってる間 難しい顔して
横になってるだけでね。

というのは
かなり体が悪かったから

つらかったんですね。

徹子さんが来てくれたらいいなと
僕は思ってたんですよ。

そしたら 本当に
あなたがいらしたら

実に楽しそうにね。
そう。 笑ったりなんか…。

「渥美さん 笑ってる」って
スタッフが みんな 陰でね。

そうですってね。 私も鈍感でね

どこかが悪いなんて
夢にも思わなかったんですよ。

いつもの渥美さんだと
思ってたんで 普通にしてたのね。

だから それが まあ
渥美さんにとっては

よかったのかも…。
みんな 気を使ってるから

徹子さんが気を使わないのが
うれしかったんでしょうね。

もう全然 気ぃ使わないで。
ああー。

最後に会った時なんかはね

電話かけてるのに
ちっとも電話くれないからね

「どうして電話くれないのさ」って
私が怒って

「どこか 女連れて
温泉でも行ったんだろう」って

私が言ったんですよ。 「女連れて
温泉でも行ったんだろう」

って言ったらね
「お嬢さんは馬鹿ですね」

「そんな所 行きゃしませんよ」
ってね 泣いてね

帽子… 汗かいてね 帽子脱いで
笑って 涙拭いてたんですよ。

どうして こんなに笑うんだろうと
思ったんですよね。

そしたら あとで聞いたら
病院に行って治療するしかない

あとは 家へ帰ってきて
寝てた状態なのに

私と会ったら 私が「女連れて
温泉行ったろ」なんて言ったんで

なんて この人は…
なんていうかね

鈍感だと思ったんでしょうね。
いや うれしかったんでしょうね。

でね 泣いてね
喜んで笑ってましたよ。

もう 多分
今年いっぱいぐらいじゃないかと

覚悟してた頃だと思いますよ。
その頃?

告知を受けてたんですから
渥美さんは。

3年前に告知されてた。
告知を受けてたんですか?

そうですよ。 ええ。
全然 知りませんでしたね

そんな事。

まあ 僕らは それ…
告知は知らないけども

みんな 気を使って 気を使って
っていうのは

渥美さんは
逆に つらかったんでしょう。

だから 徹子さんは
何も気が付かないっていう…。

あなたに会うのが
どんなに彼にとって

うれしかったかって事ですよね。

渥美さんの
ミューズだったんですよ

徹子さんは。 フフフ…。
本当 もうね…。

『徹子の部屋』に渥美さんが
お正月に出てくださった時に

映画の あるシーンについて

ちょっと お話… 興味深い話を
してらっしゃるんで

まず 映画の有名なシーン

ちょっと
見て頂いてよろしいですか?

(さくら)「お待ちどおさま」
(車 竜造)「ああ 来た 来た」

(さくら)「はい どうぞ」

(リリー)「うわー いい匂い」
「ちょうど食べ頃ね」

(諏訪 博)「なんだか 俺の
ちっちゃいんじゃないか?」

「馬鹿 ケンカなんか…。
さあ どうぞ」

「いただきまーす」
(諏訪)「いただきまーす」

あっ 向こうにいる。

「おいしい」
(諏訪)「うまい」

「寅さん どうだい? 商売の方は」
(車 つね)「あら いけない」

「寅ちゃんの分 忘れちゃった」

「勘定に入れなかったの?」
「うっかりしちゃって」

「どうしよう?」
「どうしようって…」

「隠しましょう」
「どこへ?」

「ああ… おかえりなさい」

(寅次郎)「おい リリー」
「こんにちは」

「ゆうべ さくらの所
泊まったんだって?」

「なんで こっち来ねえんだよ」

「遠慮したのよ。 あんまり
しょっちゅうだからさ」

(寅次郎)「そんな水くせえ事
言うなよ」

「こんな狭い所じゃ
寝られなかったろ」

(リリー)「そんな事ないわよ」

「いつも 俺
言ってるじゃねえかさ

“ここを自分の家と思って来い"
ってさ」

「どうも ありがとう」
「うん」

「まあ それはいいや なあ」

「メロン おいしいか?」
「うん」

「うん。 じゃあ お兄ちゃんも
1つ もらおうか」

「じゃあ 出してくれ 俺の なあ」
「あっ お兄ちゃん

これ ひと口しか食べてないから」
「あの 私のを…」

「僕のを どうぞ」
(竜造)「これ食べろよ なあ」

「訳を聞こうじゃねえかよ」

「どうして みんなの
唾の付いた汚え食いカスを

俺が食わなきゃならねえんだい?」

「俺のは どうしたの? 俺の!」

「いや 私が悪かったの」

「お兄ちゃんの事を勘定に入れるの
忘れちゃったの…」

「違うよ。
あのね 私が悪かったんだよ」

「俺も気が付かなかったんだよ」
(つね)「ごめんよ。 ねえ」

「いいんだよ いいんだよ」

「どうせ 俺はね

この家じゃ 勘定には
入れてもらえねえ人間だからな」

「そんな事 言ってないじゃない」
「しかしな

このメロンは 誰の所へ
来たもんだと思うんだ?」

「旅先では 一方ならない
お世話になりましたと

あのパパが俺の所へよこした
メロンなんだぞ」

「そうね」
「本来ならば この俺がだ

“さあ みんな
そろそろ食べ頃だろう"

“おいしく頂こうじゃないか"」

「“あら 寅ちゃん すまないわね"

“私たちも
ご相伴にあずかっていいの?"」

「“もちろんだとも"
“すいませんね 義兄さん"

“それじゃあ 頂きます"」

「そうやって みんなが俺に
感謝をして頂くもんなんだろう」

「それが なんだい。
俺に断りもなしに

あいつのいないうちに みんなで
食っちゃおう 食っちゃおう…」

「どうせ あいつなんか メロンの
味なんか わかりゃしないんだ」

「ナスの2つも あてがっときゃいい。
そうしよう そうしよう」

「みんなでもって
食おうと思ったとこ

俺がバタバタって帰ってきたんで
てめえら 大慌てに慌てたろ」

「なんだ? お前。
てめえ 皿 この下に隠したな?」

「今 出したろ そこから」
「いや あれは… あれはですね…」

「あれは なんなんだい?」
「お兄ちゃん いい加減にして」

「勘定に入れなかった事
謝るから ねえ。 ごめんなさい」

「さくら いいか?」

「俺は たった1人の
お前の兄ちゃんだぞ」

「その兄ちゃんを
勘定に入れなかった

ごめんなさいで済むと
思ってんのか?」

「お前 そんなに心の冷たい女か?」
「何よ

メロンひと切れくらいの事で
みっともないわね もう」

「何を?」
「つね メロン いくらだ?」

「お前 俺の言ってんのはな…」
「寅。 お前 そんなにメロンが

食いたかったらな
ひと切れとは言わねえ

これで買ってきて
頭から ガリガリ ガリガリ

丸ごと かじれ」
「馬鹿野郎!」

「俺の言ってんのは
メロンひと切れの事

言ってるんじゃないんだよ。
この家の人間の

心のあり方について
俺は言ってるんだ」

「何を一人前の事を言いやがって」
「おいちゃん お客さんもいるのに」

「お兄ちゃん やめて」
「お義兄さん わかってくださいよ」

「よーし!」
「もう!」

「メロンなんか
もらうんじゃなかったよ」

かわいそう かわいそう。
そうなんです。

かわいそうなシーンなんです
これね。

ちょっと 『徹子の部屋』
見て頂いていいですか?

この… 続けて。
はあ はあ はあ。

「あのね 渥美さんと一緒に
見に行くの 寅さんを」

「みんな笑うのね。
で 渥美さんも笑うの」

「ハハハハ…」
「フフフフ…」

「でも あなたは
試写室でご覧に…」

「あなたは もうね…」

「見てますね」
「すごいでしょ」

「でも…」

(渥美)「劇場で」
「なんでですか? それは」

「その方がね
反響が違うんですよね」

「反響が違うんです。
例えば 前にね

メロンを… 1個のメロンを

みんなで分けて食べる
って話があって」

「その時に
寅次郎が帰ってくるのを忘れて

みんなで食べちゃう」

「寅次郎が
非常に怒ったって話はね

新宿とか そういう所で見ると
みんな とても笑うんです

もっともだって。
ところが 浅草の小屋だとね

笑わないんですね」

「寅に取っといてやるのが
当然なんだと」

「食べちゃった お前たちが
悪いんだっていう反応がね

浅草の劇場だとあるのね」

「ですからね そうやって
劇場を変えて見に行くと面白いね」

(倍賞)「全然違うもんね」
「全然違う」

そうなんだって。
まあ 全然って事は

ないんですけどね ニュアンスが
かなり違うって意味ですね。

そうですよね。
その場所場所でね。

だから 私が見た新宿の方では
本当に おかしくて…

みんな ただ おかしくて
笑うんだけど

そりゃあ かわいそうだよって
下町の方ではね。

そうですね。 人情の違い
それから メロンの価値観の違い。

そうですよね。

いや でも あのシーンはね
リハーサルで

あまり うまくいかなくてね。
あっ そうなんですか。

なんでか うまくいかない…
一生懸命 考えてたんですよ。

で そうなんだ 僕は子供の時に
お客さんが来て

夜中に… 子供だから
先 寝かせられて

それで
おしっこなんかに起きてきて

フッて見たら 障子の向こうで

おいしそうなケーキなんか
食べてる。

その時に感じた
こう なんていうかな

悲しみ…。
ええ 仲間外れみたいな。

そう 疎外された…。
それじゃないか。

だから どんなに悲しかったか
っていう事が大事なんじゃないか。

それをね 僕
渥美さんに言ったんですよね。

寅は悲しかったに違いないと。
それが裏腹になって

あんな馬鹿馬鹿しい
乱暴な口になって

出たんじゃないかって言ったら

「ああ わかりました」って
彼 言いましたよ。

あっ そう。
それで じゃあ もう一回

通してテストしてみよう
と思ったら

今度は ピシッと こう
そのとおりって感じになって

いい芝居してくれたの。
ええ そういう事がありましたね。

なるほどね。
要するに おかしい…

寅が滑稽…
滑稽な寅を演じるんじゃなくて

寅の悲しみと
その悲しみから出た怒りを

彼は ちゃんと表現してくれた
って事です。

それで 見てる人が笑うようにね。

どうして そんなふうに
できるんでしょうね?

不思議な…。
本当の感情…

本当の事を ちゃんと語らなきゃ
いけないんですね 僕たちはね。

そうなんですね。
それに対して観客は

本当だねと言って
それが おかしかったり

悲しかったり。
それで 下町の方へ行ったら

そりゃあ かわいそうだよってね。

まあ 寅さんっていうと
毎回 すてきなマドンナが

出てきたんですけど

ちょっと 『男はつらいよ』の
マドンナを見て頂きます。

(高見歌子)「寅さん?」

♬~

「来たのかい」

「突然来て ごめんなさいね」

「上野まで出たら どうしても
ここに来たくなって

京成電車 乗り換えて
来ちゃったの」

「ハハハ ハハ…」
「ああー 寅さん!」

「どうしてたの?」

「ねえ どうして
こんな所にいるの?」

「いや ここ ほら
俺の古里だから」

「へえー。 じゃあ この近くに
寅さんの家があるの?」

(柳生 綾)「おはよう 寅さん」
「おはようございます」

「よかったわね
今日は いいお天気で」

「ええ 本当に」
「ほら ゆうべ てるてる坊主を

下げておいたの」
「ああー 役に立つな」

「さあ 寅さん 参りましょう」

「何しに来たんだ?」
(葉子)「寅さんに会いに来たんよ」

「ウソだよ」

「そんな事あるわけねえよ」

グニャグニャ…。
うーん。

随分 いい女優さん
いっぱい出てらした…。

そうですね。

なんか 昔

尺やなんかは駄目って
メートル法…。 尺貫法。

あの時 永さんがやって…。
反対運動されましたよね。

反対運動してるところを
山田さんが

出ていいっておっしゃって。
それで 寅さんのやってる隣で

永さんが そういうのやってる時に
みんなが出るって言ってね

渥美さんの友達が
みんな出たんですよ。

私も出るって言ったんですよ。
あっ そうでしたっけ?

そしたらね 山田さんがね
「黒柳さんはね あとの方で

ちょっと マドンナにもなって
出てもらうかもしれないんで

そこ 出ないでください」って
おっしゃったんですよ。

もったいないって。 ハハハハ…!
そうそうそう。

おっしゃってくだすってね
私 すごい楽しみにしてて

待ってたんですけどね。

最後の方のって
おっしゃってくだすったんだけど。

とっておきの
マドンナだったんですよ

徹子さんは。
本当? あら どうしよう。

じゃあ 私のうれしい名誉で
とっておきのマドンナに

なる予定だったって
思っていましょう。

ええ 思ってください。
ありがとうございます。

それで 『男はつらいよ』
奇跡の新作っていうんでね

22年ぶりに
50作目が年末に公開になる。

これ 寅さんが出るんですね?
もちろん ええ。

だから さくらさんにしても
夫の博 息子 満男だって

もう今 50近い…。
大人で。

中年男ですからね。

ただ その中に
昔の50年前からの映像が

いっぱい出てくるんですけども

渥美さんだけ…
つまり 寅さんだけが

不思議に年を取らない
っていうかな。

だから こう 寅さんが
いわば 幻影のように

その中に生きてるっていうか
寅さんは いつまでも

寅さんっていう存在で
この映画の中で活躍してる

そんなふうな映画にね
したかったし

かなり近づいたんじゃないかと
思ってますよ。

なんか 撮影現場には たくさん
見物人が来たんだけども

渥美さんの奥さんも 初めて
現場にいらしたって? その時。

ええ ええ。
なんか

私 渥美さんの奥さんとは
仲が良くて。

あっ それで 山田さんの奥様と…。
そうでした。

3人仲良く…。
そうでしたね。

徹子さんのお芝居
いつも 一緒に見て。

でも 山田さんの奥様が
お亡くなりになるなんて

夢にも思わなかったんで
それはね 本当に

考えてもいない事だった。
そうでしたね。

もう何年になります?
もうね 10年超えました。

ああ そんなに?
早いもんですね。

早いですね。
とてもお元気な方でね。

そうでしたね。
誰よりも元気だったと思うのに。

そうそう 陽気な人でしたからね。
そう すごく…。

渥美さんの奥さんなんか
お姉様 お姉様 呼んでて。

なんでも お願いすれば
やってくださるような

感じだったのに 亡くなって。
徹子さんのお芝居 見るのが

本当に楽しみに
いつも してましたね。

ねえ いつも 芝居
見に来てくださってたんで

渥美さんの奥さんと
山田洋次さんと。

ええ。
ある晩 電話がかかってきて

「私が渥美清の家内ですけども」と
おっしゃって。

「実は 主人は
昨晩 息を引き取りました」って。

それが初めての電話でしたよ
僕 奥さんから頂く。

あっ そう。
それまで一切…。

徹子さんだって そうでしょ?
私…。

奥様 ご存じないでしょ?
知らない。

僕も初めて
奥さんの声 聞いたんですけども。

ええ もう 本当に
腰が抜けましたね。

何が起きてるか ちょっと
わからなかったです その時は

あまりの突然で。 だけど
今度の映画をご覧になればね

あっ 元気じゃないかって
思ってくれると思いますよ。

じゃあ 渥美さんの奥様が
ご覧になったら…。

ええ。 まあ 懐かしくて
涙も出るだろうけども

ぜひ 笑って頂きたいと
思いますね。

そうですね。 渥美さんが見たら
なんて言うでしょう?

「山田さん お元気ですね」
って言うんじゃないでしょうか。

そうでしょうね。
「山田さん お元気ですね」ってね。

そうそう。 きっと
そういう事 言うと思います。

そういう言い方するね。
うん 本当。

まあ 生きてると
91になってるんですって?

渥美さん。
そうか そうか。

生きててほしかったな。 なんだか
面白いおじいさんでしょうね

きっとね。
そうね。

でも あんまり おじいさんに
なってないんじゃないですかね。

まあ そうですね。

監督は こんな事 伺うの
なんですけど

何歳ぐらいまで
映画をお撮りになるおつもりで?

一番苦手な質問ですね それは。
皆さんがお聞きになるでしょ?

そうですね ええ。

ノーコメントって
言いたいとこですけども

渥美さんが どう言うのかな?
「大丈夫じゃないですか」

「もう1本ぐらい
作れるんじゃないですか」

こんな事を言うのかな。
そうですよね。

まあ そんな事でしょうかね。

それぐらいで

何本か撮れればいいと
思ってるけども…。

そういう年に
なっちゃったって事です。

まだまだ
お撮りになれると思いますので

お祈りしてます。
ありがとうございます。

寅さんも きっと
そう思ってると思いますよ。

ありがとうございます。
ありがとうございました。

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