SWITCHインタビュー 達人達(たち)「ヨシタケシンスケ×梅佳代」絵本作家・ヨシタケシンスケと写真家・梅佳代…


出典:『SWITCHインタビュー 達人達(たち)「ヨシタケシンスケ×梅佳代」』の番組情報(EPGから引用)


SWITCHインタビュー 達人達(たち)「ヨシタケシンスケ×梅佳代」[字]


絵本好きの子どもから大人にまでいま大人気の絵本作家・ヨシタケシンスケと、老若男女から熱い支持を集め続ける写真家・梅佳代。日常を切り取る達人同士が語り合う。


詳細情報

番組内容

身近な日常の断片をユーモラスに表現し、見る人を惹きつけてやまない作品を生み出す2人。ジャンルの違いはあるが身の回りの「面白さ」を見出す感性に共通点も多い。一方で「タイトルが大事」というヨシタケに対し「タイトルで意味をつけたくない」という梅のようにアプローチが異なることも。ヨシタケの自宅兼アトリエ、梅が通った能登の中学校をそれぞれが訪ね、互いに感性のアンテナがどう培われたのかや創作秘話を深堀りする。

出演者

【出演】絵本作家…ヨシタケシンスケ,写真家…梅佳代,【語り】六角精児,平岩紙


『SWITCHインタビュー 達人達(たち)「ヨシタケシンスケ×梅佳代」』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数ベスト20)

SWITCHインタビュー 達人達(たち)「ヨシタケシンスケ×梅佳代」絵本
  1. 写真
  2. 面白
  3. 本当
  4. ヨシタケ
  5. 作品
  6. 自分
  7. シャッター音
  8. 絵本
  9. タイトル
  10. 気持
  11. 瞬間
  12. 全然
  13. 日常
  14. イラスト
  15. 結構
  16. 言葉
  17. 気付
  18. テーマ
  19. ハッ
  20. 最初

『SWITCHインタビュー 達人達(たち)「ヨシタケシンスケ×梅佳代」』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)


解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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子どもの さりげない日常を
コミカルに描いた絵本。

作者は
今 超売れっ子の この人だ。

こんにちは~。 こんにちは。
(拍手)

「あるひ がっこうから
かえってくると…」。

「おや アレはなんだ」。

「テーブルの うえに
りんごが おいてあった」。

40歳でデビュー。

以後 子どもから大人にまで
ファンを広げ

絵本界に新風を巻き起こしている。

「うん おいしいかもしれない」。

その作品は 書店員が選ぶ
「絵本屋さん大賞」を4年連続で受賞。

発表作は どれも
異例のヒットを飛ばしている。

題材は 子どもたちが日頃感じる

ちょっとした気持ちや疑問など。

それに対し ユニークな発想で

多様な考え方を表すのが

ヨシタケの絵本だ。

例えば 先ほどの
「おしっこちょっぴりもれたろう」。

同じ悩みを持つ仲間を探しに出た彼は

さまざまな悩みに出会う。

他人との違いについて考える
男の子を通し

読者も いろいろな発想を楽しめる。

こうした 発想を刺激するスタイルと
脱力した画風が

大人にも受ける理由だ。

ヨシタケが描く あるあるな世界。

海外でも共感を呼び

これまで 12か国語に翻訳されている。

こちら 2015年に発表した

「もう ぬげない」。

服が引っかかり 脱げなくなってしまった
男の子のお話だ。

たわいないけれど
世界中の子どもが直面する出来事。

「いつの間にか忘れていた子どもの視点を
もう一度 取り戻せる」と評価され

優れた児童書に贈られる

世界的な「ボローニャ・ラガッツィ賞」を
受賞した。

作品に流れる独特な目線は

ヨシタケ自身が
幼いころに考えていたことから

生み出されている。

基本的には 僕…

自分の内面から日常を見つめ
発想を広げるヨシタケ。

彼が今回 対談をするのは

その日常を外側から観察し
切り取り続けている この人。

はい チーズ。
(シャッター音)

撮れた。 思い出。

世の中の何気ない断片を拾い集め
独自の世界を表現する

気鋭の若手写真家だ。

2007年 写真界の芥川賞ともいわれる

「木村伊兵衛写真賞」を受賞。

国内外で大きな個展が開かれるなど

その人気と実力は折り紙付きだ。

梅の作品の被写体は
街の人々や子どもたち

実の家族 そして犬など さまざま。

ハッとする一瞬を

昭和のスナップ写真のように切り取るのが
梅流だ。

(シャッター音)

作品になると
笑いや懐かしさや切なさを感じさせる

特別な瞬間が立ち現れる。

梅自身の素顔も 写真と同様に
飾らず 何事にも構えない自然体だ。

今回の対談でも…。

何か もう 始まるんですか?
≪もうすぐです もうすぐです…。

すいませんね。
どうぞ どうぞ。

いやいや いやいや…。

何とも 独特な雰囲気。

ヨシタケシンスケと梅 佳代。

内側と外側 異なる目線で日常を発見し
表現する達人同士が語り合う!

♬~

ヨシタケが暮らす 神奈川県茅ヶ崎市。

梅が向かったのは

海から程近くにある
ヨシタケの自宅兼アトリエだ。

(チャイム)

は~い。 あっ どうも。
あっ… 近い! こんにちは。

梅ですけど… こんにちは。
ヨシタケでございます。

どうぞ お上がりください。
お待ちしてました。       近くて焦った。

ねえ すいません… ごめんなさい。
僕も ちょっと距離感を。

入りま~す。
はい。

上になりますので
どうぞ お上がりください。

よっこいしょ。
ハハハ…。

こちらになります。
何か すごい…。

あっ その だるま!
知ってる?
私 気にしとったやつや!

そう。 これ よくない?
いい!

いいでしょ?
うん。 それ ちょっと

一時期 探しとってんけど 売ってなくて。
これ たぶん 子どもですよね?

おもちゃと本に囲まれた この部屋が

絵本作家 ヨシタケシンスケのアトリエ。

ここで日々 独自の視点で
物語を紡ぎ出している。

興味を抑えきれない梅。
早速 食いついた。

何でしょう?

そう。 それ 何か どっかにある

ちっちゃいケーブルカーの
パンフレットらしいんですけど。

へえ~!
どこなんでしょうね。

これ どこで… こういうの どこで…
外国で見つけるんですか?

これ スイス?
分かんない。

楽しいでしょ?
ええ~ これ ちょっと…。

どんどん たまってって
底 抜けそうになりますよね。

そうなんですよ。

そうなんや! そんな夢 あったんや。
はい。

この調子でいったら そうやって…。
そうなんですよ。

へえ~!

はい。
はい どうぞ。

いや それも「まくってる」わけじゃ
ないんですけど。       でも とってる?

頂いたりしてます。
めっちゃかっこいいし。

単純に 海外版のね…

面白いのは 文化を超えると…

そんなことも?
あるんです あるんです。

逆に「あっ ここ 一緒なんだ」っていう…。

「もう ぬげない」っていう

服が引っかかって
脱げなくなった 絵本なんかで

賞を頂いたことがあるんですけど

そのときに言っていただいたのは

「世界中で…」。

「…なんだけど
世界中で引っかかってるんだけど…」。

…って言ってくれて
うれしかったんですよね。

国とか文化とか時代とか違ってても

背中 かゆければ
何か変なポーズになるし

すね ぶつけると痛いし

お母さんに なでなでされたら
うれしいしっていう

その部分は変わらない部分であって

そういうところで…

…っていうのを
何か こう 絵本で広げたときに…

うんうん…。
楽しいなっていうのはありますね。

ああ そうや… 聞きたいこと 思い出した。
はい どうぞ。

作品を作っとる途中の… 人の目。

へえ~!
僕が ちっちゃいころ

こう 絵本とか読んでて
「あっ これ つまんねえやつだ」って

最初の数ページで分かる絵本って
あるんですよ。

「これ たぶん 後半
どんどん説教くさくなって

文字が多くなって」…。
楽しくないじゃないですか そんなの。

自分が作るんだったら 何か もっと…

…っていうのは あって。

でも それで
「面白い」って言っていただけた以上

これからも人の目を気にせずに…

…っていうのを作ってったほうが

いいんじゃないのかなっていう思いは
あるんですよね。

そんなヨシタケの創作過程は独特だ。

ちっさいでしょ。
もっと ちっちゃい。

ネタを書くのは

いつも持ち歩いている
小さな手帳。

思い浮かんだことを

イラストや文字で
記しておく。

例えば
こんなフレーズ。

こうして書き残した
アイデアや気付きが

ストーリーのもととなる。

ちっさすぎて どうでもいいぐらいでしょ。

びっしり 文字が書かれた こちらは
話の流れをまとめた「プロット」。

ハハ…! へえ~!

筆圧 弱いのとか 面白いですね。
面白いでしょ。

自分でも嫌になるぐらい…

コピー機かけても 薄すぎて。

話の大筋が決まると
イラストで流れを下書き。

編集者の意見をもらいつつ
展開を煮詰めていくという。

「ここは 何で こうなの?」とか…。
本当や! こんなにいっぱい。 へえ~。

で また こう…
何を! と思って いろいろ…。

絵の清書をするのも この机。

A4サイズの紙に小さ~く描いていき

最終的に拡大するのがヨシタケ流だ。

登場人物が
あっという間に生み出されていく。

どんどんね これ 前 出てきたやつじゃん
ってなっちゃうんですよ。

「同じ人だよね」って言われると…。

そう言われてみれば そんな気してきた。

こんなふうにして 日々やってますね。
へえ~。

ネタのほうが まあ 絵が…
なにぶん こんな絵なので…

うん 速かった…。
うん そう。

だから むしろ やっぱり…

とにかく 筆圧が弱いっていうことで
薄いっていう

あと 字が小さいっていうところで

ひとしきり
気味悪がっていただいたんですけど。

性格は明るくて。

あっ そうなんですか。

努めて 今 明るく ふるまってますけど。
すいません 何かね…。

やっぱり このとおりの。
このとおりです。

へえ~ 面白いですね やっぱ…。
そうそうそう。

僕 ほっとくと その…

何か 本当
悲しいニュースとかを見ちゃうと…

へえ~。
だから ちょっとでも

面白いところを広げていかないと
バランス取れなくなるので…

そうやって
やっと こう ゼロになるっていうか。

すいません 笑って。
いやいや…。

永遠に笑って…。 傷つきやすいから。

傷つきやすいのとは
ちょっと違うんですよ。

結構 丈夫なんですよ。
打たれ強いというか。

…みたいなところがあって。

めちゃくちゃ敏感やん。
で 訓練するんです。

「こういうこと言われたら嫌だな」
「うん 大丈夫」みたいな。

すっごい面白い!

すっごい そんな訓練…。

そのときの…

へえ~ それでメモして。
そうそう そうそう。

いや 全然 面白いです。
大丈夫?

アハハ… 本当に。
まあ そういうことを

面白がっていこうじゃないか
っていうのが まあ 一つあるので。

すいませんね。
そうそう そうそう。

…っていうところを 一つね

ポジティブに受け取っていただければ
いいんじゃないかなと思うので。

ヨシタケの この性格は
子どものころから変わっていないという。

「自分の性格は?」という質問に対して

「なさけない」。

人とのつきあいが苦手で

一人でコツコツと工作をすることが
好きだったヨシタケ。

大学は美術系に進学した。

そのころ作っていたのが

着ぐるみのような立体作品。

共通するテーマは…

みずからの視界を塞ぐような作品が
多かった。

卒業後 会社に勤めたが
人間関係にストレスを感じ

自分の殻に閉じこもるようになる。

心の癒やしは

会社の愚痴を 絵と一緒に 手帳の隅に
こっそりと描くことだった。

それが
イラストを始めるきっかけとなった。

大学を出て 半年間だけ
会社員をやってたころに

もう とにかく つらかったんですね。

その会社の方は みんな
優しい方だったんだけど

僕は かたくなに こう
心を ぎゅ~ってしてて。

ちっちゃい絵を描いて…。
え~ 嫌だ。

気持ち悪いでしょ。 気持ち悪い あの…。

誰ともしゃべらんくて?
誰ともしゃべらずに

ちっちゃい絵を描いて
何か もう 本当に…

ノートの端っこに。

でも それは やっぱ
その言葉を見つかると

さすがに こうね やばいじゃないですか
給与をもらってる身として。

そこのちっちゃい
思わず書いちゃった言葉の下に

かわいい女の子とか描くんですね。

そうすると これは…

自分のストレスを
別世界に刻んでたんですよ。

言わしてたんや。
言わしてて。

それが ある日 突然 見つかっちゃって。

それが幸いにも 経理の女性の方で…

えっ! と思って。 その怨念の…。
でも 大体 文句言ってるんですよね。

そうそう そうそう
文句言ってるような絵が

でも 「かわいい」って言ってくれて。

「自分が描いたものを見て
喜んでくれる人がいる」。

それに気付いたヨシタケは同人誌を発行。

描かれているのは 日常の 一コマに

そこはかとない毒を交えたイラストたち。

絵柄は 今の絵本にも通じる

シンプルなものだ。

実は この画風

大学での苦い経験から
生まれたものだった。

美術系の大学にいたんですけど

最初の授業で…

「これ描いたの誰だ?」って…。
こんな薄いじゃないですか。

僕 ビリで。 50人ぐらい いる中で。

そのときに…

目の前にあるものを
デッサンって 描き写す作業だから

「正解が目の前にあるのに それを…」。

ずっと怒られるんですよね。

あと あまりにも…

本当 「筆圧」面白い…。
そう。

そうすると 今みたいな絵になったんです。

もう 一発で描くしかないし

見てないから
ぼんやりとした単純なものしか描けない。

じゃあ できなくて よかったんですね。
そうなんです。

だから 僕 一番困るのが
サイン会とかで…

それっぽいものは描けるんだけど

特定の誰かの特徴を
抽出して描くっていうのは

絵がうまい人じゃないと描けないんです。

へえ~!
それは…

で 丸を描いて
点を2つ描くと

それ 誰にでも
できるじゃないですか。

それって でも 何となく
顔に見えるじゃないですか。

それって…

文字と一緒なんですよ。

…って思っていて。

…っていうことを
考えながら やってた結果ですね。

へえ~!

そういう いきさつだったんですね。
そういう いきさつだったんですよ。

ヨシタケの絵本作りには

変わった特徴がある。

まずは「色付け」。

絵本作家として
一番 珍しいところで言うと…

ねっ! そんな人 見たことないもん。
でしょ?

絵… 色 塗るのが すごい苦手なんですね。

色 つけるの 全然 楽しくないんですよ。

だったら やっぱり 得意な方に
お願いしてもいいのかなって

途中から ちょっと 思うようになり…。

色に口出しは? 別に?

ほぼないです。
ほぼほぼ お任せしちゃってますね。

だから その…

…には やっぱり なっていて。

もう一つの特徴は

一風変わったタイトルだ。

例えば 韻を踏んだ こちら。

ほかにも 「りゆうがあります」や

「ころべばいいのに」など

印象的な題名ばかり。

実は これが
創作の重要な要素でもあるという。

僕は タイトルは
すごく こだわっていて…

タイトル 先。
へえ~!

へえ~!
そう タイトルが先で

本屋さんに行ったときに…

…っていうタイトルを
まず 考えるんです。

で そのタイトルが決まってから
お話を決めていきます。

へえ~!
だから…

あっ そうなんや。 まだ書いてなくて?
書いてなくて。

タイトルを。
そうなんや!

私は あんまり意味を持ちたくなくて
タイトルっていうか。

分かります 分かります。

それでしかない言葉をいつも…
「男子」とか付けてるんですけど。

よけいな意味合いをつけたくない
っていうのは すごく分かります。

僕は…

へえ~。 大成功してますね 上手に。

いや だから それは そのタイトルを

面白がってくれるのは
すごく うれしいです。

本屋で ハッ! って思うし…。

僕は 絵が こういう単純なやつなので…

小細工…。

何か 本当に 皆さんのおかげなんだな
っていうのは すごく…。

私も うまい人のおかげで
ラッキーみたいなのは よくあります。

そう… そこの 何か 恩恵を…。

どうぞ… お任せっていうか
できないんで。

我々が こう ちょこんっているスペースを
作っていただいてるわけじゃないですか。

王道ではないところで
勝負をしてきたというヨシタケ。

「どうしたら読み手に響くのか?」。

みずからの子育て経験などを頼りに
手探りで進んできた。

今 思ったけど…

だって 大人なのに。

大人である僕が読んでも
面白いものにしたい。

でも 子どものころの僕も

分かってもらえるようなものにしたい
っていうところで

なんとか…

でも 何か それこそね みんな
昔 子どもだったことがあるわけで。

理屈で言えば 子どもの気持ち
みんな 覚えてるはずなんですよ。

そう! それも 結構 私も
考えたことあるんですけど。

でも 年々 忘れる…。
忘れますけど。

でも やっぱり…

ああ そうか!
ああ! やってた やってた! っていう…。

それは あるかもしれん。
それは すごくあって。

僕は やっぱり…

…っていうのが すごくあって。

子育てをしてると
僕が ちっちゃいころに思ってたことを

うちの息子が
同じことをやってるんですよ。

教えてもいないのに。
うん うん。

そこで…

初めて こう 勇気が出るというか

人前に出すことができるっていうのが
あって。

へえ~…。
じゃあ 子どものおかげでもあるんやね。

あります。 それは すごくありますね。

イラストレーターとして活動しながら

40歳で
絵本作家としてデビューしたヨシタケ。

今 サイン会や読み聞かせなどの
イベントに引っ張りだこだ。

(一同)ヨシタケさ~ん。

こんにちは~。 こんにちは。
(拍手)

「あるひ がっこうから
かえってくると…」。

「おや アレはなんだ」。

「テーブルの うえに
りんごが おいてあった」。

「…でも …もしかしたら
これは りんごじゃないのかもしれない」。

生きづらさの逃げ場として描き始めた
イラスト。

それが いまや 多くの人たちに
共感と癒やしを与えている。

ヨシタケ自身も
苦手だった 人との距離感を

客観的に捉え直すようになっている。

会社に なじめずに描いてたイラストが…。
すごい… 経理の人。

経理の人 すごいんですよ。

ありがたいですね。
ありがたいです。

ようかん 送らんと駄目 毎年。
ようかん…! そうそう そうそう…。

いいやつ。
いいやつをね。

だから 今 絵本で 何か こう
優しさみたいなところで…。

もう この罪悪感たるやっていう。

本当 いやらしいことばっかり
考えてるのに。

でも 絶対 優しい…
優しい人にしか見えてないですよね。

「さぞかし いいお父さんなんでしょうね」
とかって言われると

もう 本当 ごめんなさい! っていう。

でも それで こんな
世界にまで 本 出して

すごいことになって…。
そう。 だから 僕 まだ

絵本作家になって6年目なんですよね。
6年前なんて すごい この間…。

つい この間ですよ。 そうそうそう。

僕 一番最初に
1冊目の絵本を描いたときに

いろんなご意見を頂いたんだけど
一番うれしかったのが

大学時代から ずっと仲よかった友達が
読んでくれて…

「そうなんだよ。 楽しかったんだよ あれ」
って言って。

写真も やっぱり こう

これ おもろっ! と思って
撮ってるわけで。

というか… 気がしていて。

とはいえ やっぱり
商品になるわけだから

やっぱり ある程度 ちゃんと こう…

最低限の人が分かってもらわないと
やっぱり 僕に声かけてくれた方々に

申し訳ない…。
そう! 出版社の人にね。

いろんな人 お金かけてくれて
すいませんって感じ。

そうそう… ねっ。
ちょっと申し訳ないですよね。

うん。 あの感覚って
すごい 何か 嫌じゃないですか。

うん そうなんですよ。

何か こう いろんなことを
ついつい考えちゃって。

今 こういうのは 駄目なんじゃないかな
とかっていうところと

いやいや でも 俺が好きなんだから
っていう

そことの せめぎ合いで
いつも悩んでますね。

自分が 子どものころに感じた
疑問を掘り下げ

絵本にしてきたヨシタケ。

大人が 子どもに話すのをためらうような
テーマにも挑んでいる。

例えば 「未来への不安」。

さらに
「人が死ぬって どういうことなのか」。

考え方や可能性は
いろいろあることを伝えている。

そんなヨシタケが温めている
次のテーマとは?

これから どういうのを作っていこうと
思っていますか?

そうですね いろいろやりたいことは…
テーマは いくつかあって。

そういう 何ていうかな…
こう 毒が出てるんだけど

そう見えない見せ方みたいなところも
できるはずで。

それも非常に言いにくい
やりにくいテーマなんだけれども

何か そういう 言い方を変えることで

絵と言葉のあれで どうにか うまいこと

誰かを傷つけたり
怒らせたりすることなく伝える

新しい伝え方みたいなことができたら
僕がうれしい。

何か やっぱ 今 「これと これと これ…
この3つから選びなさい」。

その3つとも 何か あんま いいと
思わないんだけどなっていうときに…

僕は それこそ ちっちゃいころに
そういうことを言ってもらえたら

ちょっと 安心して
悩めただろうなっていう思いがあるので。

優しい。

優しいでしょ。
うん 優しい。

優しくありたいなと思います。
それ いいですね。

後半は 舞台をスイッチ。

梅の生まれ故郷 石川県能登町。

多くの作品を撮影してきた場所だ。

この日 昔から彼女の写真が好きという
ヨシタケがやって来た。

いいですね。 きれいでいいな でも。

すごく天気もいいし 気持ちがいいですね。

訪れたのは
梅が通っていた中学校。

梅は このとき 給食時間の生徒たちを
撮影している真っ最中。

果たして
どんな瞬間を切り取っているのか

ちょっと拝見。

分かりました。

こっち見て 見て。

(シャッター音)
はい!

写真 撮っていい? いいよね?

見て 見て。
手 洗いながら こっち見てね。

早く 早く!
(シャッター音)

全然 一人しか見てないよ。

あと 奥の二人
全然 写ろうとしてないよ。

はい。
(シャッター音)

撮った。 撮ったよ。

しばらく ばれないようにしてたほうが
いいのかな?

撮っとく? 撮っとこう 二人。

くっついて もうちょっと。
そんぐらいやな。

はい。
(シャッター音)

テレビも来とるし
ちょっと気まずいよね。

あっ! こんにちは。

こんな所で バタバタしてて申し訳ない。
こちらこそ。

給食を挟んでね。 すいません。

(シャッター音)

梅の写真で重要なのは 被写体との距離感。

生徒たちの中に スッと入り
彼らの表情を引き出しながら

琴線に触れる瞬間を 次々に見つけていく。

撮っていい?
いいですよ。

ちょっと見て。

(シャッター音)
うん。

ちょっと待って!
盛りつけるところを はい 二人。

はい そして 見る!

(シャッター音)

グイグイ…

使っているのはフィルムカメラ。

その場で確認できるデジタルとは違い

シャッターの ひと押しずつが勝負となる。

(シャッター音)

最悪? ここのテーブルに来て 最悪やろ。

ごめん。 フフフ…。

女子は 大体 最悪な気持ちになるよね。

梅が何かを見つけた。

給食のおかわりジャンケンをする
男子たち。

こういう瞬間を逃さない。

かわいい。

撮影が終わり 二人が向かったのは図書室。

へえ~ すてき。

ほら! 見て ほら。
すごい 色 落ちすぎじゃない?

すごい! 日 当たりまくっとるんや。
ありがたい。

ここには 卒業生である

梅の作品を集めたコーナーが
設けられている。

ちなみに この図書室には
ヨシタケの絵本も。

すごい! うれしい!
気を遣っていただいている。

それぞれの作品に囲まれた
この場所で語り合う。

先ほど えっと 撮ってるのを見てて 僕…

あっ そうなんです。
始めたときがフィルムだったんです。

何年前…? そう 20年前か。

で 事あるごとに
「デジタルにしないの?」っていう…。

タイミングを ちょっと逃したみたいな。

まだ逃してるんですね。
まだ逃して… そうなんです。

何か もう… そう。
何か フィルムのほうが簡単なんですよ。

でも お金かかるから 最近は 何か…

ばかばかしいなって
思ってきたんですけど。

ハハハハ…! それは そのフィルムの
何か こう 質感みたいなものが

やっぱ デジタルには出せないの
っていうことでは…。

ただ こっちが慣れてる。
慣れとるほうが やりやすい。

まあ デジカメも入るんですけどね。
入りますよね。

でも 何か あんまり ちょっと
操れてなくて デジカメを。

そうなんだ。
そう… そうなんですよ。

でも 撮れるけど。 デジカメ持ってる。
こんなでっかいの持ってるもん 高いやつ。

高いやつ?
何の自慢って感じ…。

持っとるっていうのは
言っとこうと思ったけど。

聞きました。 覚えておきます。
こんぐらいのレンズもあるし。

やっぱり 黙って撮ったりしないから
見てて。

すごく それは何か ああ いいなと思って。

何か こう 必ず話しかけて
近くに行って しゃべって

何か こう…

恥ずかしい。 「温めてから」。
すいません。

仲よくなってから。
いえいえ… あれなんですけど。

すごく やっぱり 作品を見てても

これ すごい近い距離でないと
撮れないよねっていうのが

たくさんあるから
どうやってんだろうなと思ったら

やっぱり…

…と思って。 だから…

ああ 深い! 深い。
あんまね 入っていこうっていうか…

いつも。 中学生… 特に中学生は

何か あの…
引いてる顔とかも 最高に面白くって。

「今 完全に焦っとるやろ」とか

「あっ 今 面白いんや」とか。

「てれとる人」とか
「ちょっと嫌やっていう人」とか

全部 そのまんま出るから
そこは最高って思って。

だから どっちでもいいみたいな。
打ち解けても解けんでも みたいな。

そっか そっか そっか…。
でも みんな 大体いい子だから

何か ぱ~ってなるけど。

作品を見てると
人間って面白えなっていう

愛情みたいなものと あの人
あんな かっこいいこと言ってるけど

こんな顔して寝てるときもあるんだぜ
みたいな

何ていうかな ちょっと
意地悪な感じみたいなのも見てとれて

それが すごく この人
信用できるなって思うんですけど。

そういう 何か こう… 基準?

これは…

…昔から。

それは ずっと あんまり変わりなくて。

だから 大体 何か…
何をもって面白いかっていうのは

ちょっと…
まあ それが写真になってるんですけど。

子どもたちを撮影して発表した
梅の代表作がこちら 「男子」。

学生時代を送った大阪で写した
小学生男子たちの

リアルで生き生きとした瞬間が
集められている。

梅は ヨシタケのように
自分の内面を通して

子どもの世界を表現するのではなく

徹底して 外から 子どもを観察し
ハッとする瞬間を記録していく。

その目線には
被写体に対する好奇心が詰まっている。

そんな梅が あとがきに添えた言葉が
こちら。

こちらも 目線の面白さが詰まった
作品集の一つ 「うめ版」。

国語辞典とのコラボで生まれた
この作品には

さまざまな言葉に当てて
梅が選んだ写真が載せられている。

表紙を飾る この写真の言葉は
「ライバル」。

こちらは 「凝り性」。

意味は 「いったん気が向いて
何かを始めると

十分 満足できるまで

徹底的にやらなければ
気が済まない性質」。

ヨシタケのイラストとも
どこか通じるような梅の視点。

一方で 表現への姿勢は対照的だ。

僕は 絵を描く仕事をしているので

例えば こういうの面白いと思うんだよね
っていうのは

そのまんま描けるんですね。
ああ… うん うん。

写真って… 要は

思ったとおりにならないじゃないですか。
ならないですね。

それが
面白いところだと思うんですけど

さっき すごく お前 いい顔してたのに

カメラ… フィルム換えてる間に
何か 冷めちゃってるじゃんみたいな

そういう…

いや でも 全然…

もしかしたら そっちの写真のほうが
いいかもしれんし…。

手前に写ってる あのおばちゃんの
頭さえなければ… みたいな。

ああ~! 何か すごい たまに 何か…

ないんだ!
はい。 何か… 記憶になくなるっていうか。

すげえ! ハハハ…!
そうですね。

本当は もっと ああいうのが
よかったのになっていう

先にイメージしすぎると

つらかったりもするだろうなとも
思うんですよね。

たぶん 私…

ゴールがないっていうか
設定がないっていうか…。

そっか… まあ でも そうだよな。

すごい 何か それは潔いというか
かっこいいな~。

梅は 人気俳優やミュージシャンなどの

ポートレートも
数多く手がけている。

素の表情を引き出し
自然な魅力を切り取る写真は

高い評価を受け
オファーが後を絶たない。

例えば 女優さんの写真とかって

やっぱり いいのを
撮らなきゃいけないわけじゃないですか。

うんうん…。 そうなんですよね。

でも 大丈夫なの。

みんな 女優さんとか もともと…
女優なんで 顔が。

大丈夫なんです。

そっか。 撮られるプロだから?
撮られるプロやしっていう気持ちなので。

…でいってます いつも。
それは すごい。

この日は こうだったっていう感じです
毎回。

すべて 相手がいることなので。

何か そこは
あんまり無理やりなことは…。

別に「こっち見て」とかは言うけど
そのときの感じで。

それこそ 「記録」っていう…

何か この日の この…

何か 俳優の人という…

まあ 何か その日の…

ハハハハ…!

あほみたいなんですけど
その 何かね…。 そんな感じです。

結局 「ふぁ~」で終わったけど…。
すいませんね。

でも 何か それが
すべてだと思いますけどね。

ありますよ でも。
そういうときは どうやって…。

「今 ちょっと張り切ってない? 私」
みたいに…。

なる! すごい なるんです。
それは どうやって おさめるんですか?

何か 本当に…
例えば 本当 恥ずかしいんですけど

すごくかっこいい俳優さんとか
たまに撮るじゃないですか。

そうしたら
本当に かっこいいと思ってしまって。

「ああ かっこいい!」って
舞い上がって…。

ああ…。
本当 それが もう… やめたいんです。

夜 パッて 目 覚めて
ハッ! ってなって

何か 「キモかったかも 今日」とか…。

相手の人が 私のこと
一ミリも覚えてないだろうに。

一人で …みたいな感じです。
そのときは でも 逆にいうと

「かっこいい!」っていう写真が
撮れてるわけですよね?

…のが またキモいんですけど。

それは でも
いい仕事してるってことですよね。

夜中 目は覚めるけど。
そうそうそう。

いい仕事してるんです そのときは。

ただ 夜に そのかわり… 引き換えに

「ああっ!」みたいなやつは
私は 本当 それを耐えないといけない。

それが 本当に… 本当に 何か もう…

分かります。 僕も 何か
いきなり 急に立ち上がったりとかする…。

座ってるのに
ガタン! って立ち上がるみたいな。

「お~!」みたいな。
すごく気持ち分かります。

そうなんですよ。

それも 何か よく

「梅さんらしい感じで」とか言われたりして
「は~い」とか言っているけども

でも それは全然 知らんし…
「知らんし」っていうか知らない。

でも 撮れないものが
はっきりしているので。 そういう…

「シャッ」っていうみたいな…
「スッ」みたいなやつ。

「スッ」とか… 分かります?

「シャッターを切ってくれ的ポーズ」
っていうか

すごい遠くばかり ずっと見とったら。

「えっ ここに 私います」みたいな。
ハハハハ…。

でも… 「プロの世界やったら
遠く見るほうが正解なのかしら?」とか

いろいろ思うけど。
う~ん…。

でも もしかしたら
そう言いながら 来年ぐらいに

「遠いとこを見てる写真ブーム」とか
くるかもしれんし 自分で。

分かんないんですけど。
うそつきめ! みたいな。

そうそう そうそう…!
変わったみたいな。

変わったとか あるかもしんないんで
あんま あれですけど。

石川県の奥能登に生まれた 梅 佳代。

写真家を志したのは青春時代。

地元の高校に通っていたころのこと。

当時は90年代。

女子高生たちの間では
写真が大流行していた。

梅と同年代の女の子たちの多くが

使い捨てカメラを持ち歩き
友人同士で写し合っていた。

梅も写真に夢中になり
故郷を離れ 大阪の写真専門学校に進学。

そこで 日常をありのままに切り取る
自身のスタイルを作り上げていった。

在学中に
カメラメーカー主催のコンテストで

2年連続で佳作を受賞。

その存在が知られていくことになる。

当時 梅の作品に最も注目していたのが
こちらの方。

「アラーキー」こと…

一枚の写真でさ

すごくさ ず~っとビデオじゃないけど
映画じゃないけど

ず~っと続いてるじゃん。

やっぱり 止めてないし 止まってないし。

「撮ってる」っつうより
何か そこで 二人でさ

はしゃいでるって感じが
いいんじゃないかな。

そして 2006年

初の写真集「うめめ」を発表。

このデビュー作で いきなり

権威ある「木村伊兵衛写真賞」を
受賞した梅は

一躍 気鋭の写真家として
脚光を浴びることになった。

僕 あれ 本当に… あれを本屋さんで見て
すげえと思って。

ええ~! うれしい。
たぶん 初版 持ってます。

ええ~! すごい!
面白えと思って。

で やっぱり すごく あのときって

うわ~って たぶん
その界わいでは話題になってて。

「梅 佳代とか最近いいんだよね」
って言うのが恥ずかしく…。

そのまま ずっと…
今でも持ってますけど。

うれしい。
そのときって どうでした?

え~…。 今から10年以上前なので。
もう そんなに なりますもんね。

もう本当… 今 思い出したら若い。
びっくり。

何が どう若かったです? あの当時。
すべてが。

年齢が… 私は そう思うんですけど。

年齢によって
人間って違うじゃないですか 自分も。

何か 無駄に
テンションも高かったりとか。

全部 すごい恥ずかしいから。

でも やっぱり
褒めてもらえたわけじゃないですか。

うん そう。 褒めてもらった。
自分が面白いと思って

撮ってたやつが 「俺も面白い」って。

「いいとこで写真 撮ってるね」って
言われて

「でしょ?」っていう感じでした?
でも そんな…

「ラッキー!」みたいな?
「やった~!」って感じ。

「やった~!」が…
「やった~!」って感じが一番合うかも。

「やった~!」みたいな感じですよね。
5回ぐらい言いましたもんね 今ね。

そうそう… そういう感じで。
みんなが 「やった~!」って感じで。

それが もうずっと続いてるけれども
ただ ちょっとずつ

年は経て みたいなことですよね。
はい。

でも まあ 今も言われたら
「やった~!」って感じですけど

それは あんま変わんないかも。

そんな梅が すべてを懸けるのは

シャッターを何に向け
いつ切るかという瞬間の選択。

フィルムの現像や焼き付けなど

そのあとの工程は
人の手に委ねているという。

本当に こう 要は 撮った写真を
それこそ…

全然やんないですね。 うん。

梅さんの写真のすごいところは…

それ よく言われる。
そう そう。 で…

でも 撮れないっていう。
だから すごいんですけど。

僕も… 僕の絵を見て
「こんなんだったら 俺でも描ける」って

思ってくれるらしいんですね みんな
お子さんが。

梅さんの写真なんかも…

親近感みたいなところにも
通じてくると思うんですけど

何か その 「あ~ 分かる 分かる」
って感じだったりとか…

へえ~!

すごい。 そんな 何か…。

はい。
私は そんな 何も…。

梅の写真の魅力。

それは 瞬発的な面白さだけではない。

被写体の動きや表情から

その場に流れる時間や
背景にあるストーリーなど

日常の中の奥行きを感じさせる。

これは
どういう瞬間なのか?

この顔は
どんな感情なのか?

想像力や妄想力を
刺激し

人それぞれ 見方が変わる。

そんな力が
梅の写真には秘められているのだ。

これの この写真なんかは

それこそ どのタイミングで
カメラ構えたんですか?

これ… これね
友達の子どもなんですけど。

これ 言うと 大体
別に大した話じゃないんです。

聞かないほうがいいかなとも
思いつつも。

全然 いい… 全然 いいんですけど。
友達の子どもが

うちに来たときに走っていって

ちっちゃいから そのまま
転がったときを ただ撮った。

あっ! って。

よく見たら こぼれてるじゃんっていう
ことなんですね。

そういう順番なんだ。
本当 これ だって 次の瞬間

下に ぽとって落ちるじゃないですか。
肩にかかってるやつ。

だから 何か これ
本当にすごいなと思って 奇跡的な。

僕も最初 気付かなかったんですよ。
この こぼれてることに。

ここにあったものだっていうのが
最初 分かんなくて

寝転がってるだけなのかなと思ってから
「いや違う」っていう そのタイムラグが。

結構 そういうの
この写真集は多いかも 見るところが。

そうそう そうそう。
しかも…

私も この写真が そんなに面白いもんとも
気付かんかったけど。

確か これ 編集の人が

「これが いいんじゃないか」って
言った気がするな。

編集の人が
「面白い」って言ったものについて

私 別に 「へえ… そうなんや」って
思ったけど

結構 その写真が
意外に人気とか出たりとかしたら

「へえ~!」って思うから。
分かります 分かります。

でも 自分が撮ったものやから
別にいいんやけど。

そうなんですよね。

うん 分かんないです。
そういうところも含めて 何か こう

いろいろ あるんですよね
たぶん 写真の中に。

あっ そうかも。

気持ちの種類が多いから
どれか当たるだろうっていう。

そうですね。 作ってから
人が見とるの見て 気付いたかも。

分かります。
そういうこともありますよね。

梅の表現活動の中で
重要な舞台となってきたのが

ふるさと 能登だ。

ここで 梅が大切に撮り続けてきたのが…。

おお…!

ホホホホ…!

うん。

大好きだった祖父 勝二さん。

その姿を10年間 撮りだめ

2008年に
写真集として発表した。

タイトルは
「じいちゃんさま」。

それまで以上に 被写体へのいとおしさが
詰まった この作品は

「家族という存在を
見直すきっかけとなる」と

広い層の人たちの間で評判になった。

梅の祖父への愛は
こんな番組でも語られている。

♬~

今日 敬老の日なので そんで
じいちゃんとか ばあちゃんとか…。

自分のじいちゃんとか
ばあちゃんを撮ると

たぶん みんなのじいちゃんと
ばあちゃんも長生きすると私は思うので

撮ったりしたりなんかすると
いいんじゃないかなって思ったりします。

じいちゃん 長生きしてね。

お… 終わり。

♬~

田舎… こういうとこに住んでいて

それで大阪に出ていったんですけど。
最初 難波に住んで。

都会すぎて びっくりして。

誰にでもあいさつするみたいなシステムは
ちょっとあるんですけど 田舎で。

工事の人とかにも

「おはようございます」とか言ってた
チャリ乗りながら。

私 それ 大阪でも普通に癖で

「こんにちは」って言ってしまったんですよ
道路の…。

「えっ?」って顔されて 私も
「あっ 間違えた」っていうか

「あっ そうか!
知らん人や 全員」みたいな。

何か その感じが…

もともと
ハッとしやすかったんですけど

何か 引くっていうか 「えっ…」みたいな。

「あっ…」っていうのが結構 多くて。

いろんな人がいるじゃないですか
都会って。

で また こっちに…

地元での写真も
たくさん残されているというか

たぶん たくさん撮ってるっていう。
それは やっぱり

都会に出たからっていうのもある?
家 出てから 何か

じいちゃんと ばあちゃん もしかしたら
死ぬかもっていうのが強くなって

年寄りやから。

そしたら もう 一生会えんとか
嫌すぎるっていうのがあって

じいちゃんを撮り…。

まず 先に じいちゃんが死ぬって
勝手に思ってたんですけど。

何か 順番をつけて?
何となく勝手に。 ひどいよね。

それで じいちゃんを結構 撮ってて。

じいちゃんと ばあちゃんと
一回 3人で

1週間ぐらい 3人だけのときがあって。

そのときに 3日目ぐらいから
今日が何日目かとか 全く分からんく…。

結構 私 山のほうなんですけど

郵便屋さんが来るタイミングも
全部一緒で。

川の音が… ダーッて流れとる音とかが
聞こえて 鳥が飛んできて。

で じいちゃんとかは老人やから
そこまで動かないんですよ。

ずっと同じ角度とかで。

そうなんですよ。

「今日 何日目? あっ…」
みたいになってきて。

「私 でも ここに住んどったんや」
って思って びっくりした。

だから 「私 ここに
18年間も住んどったってことは

この感覚になったこともあるはずやけど
気付かんかったわ」みたいな。

それは やっぱり 一回ね 都会に…。
出たからこその。

こんなに同じサイクルだったんだって。
そうそうそう。

何の話? って感じやけど。

でも そしたら…

…とは思いながらって感じで。

「じいちゃんさま」のあとも
コンスタントに作品を発表し続けた梅は

2018年に初めての出産を経験。

年齢とともに 日常を見つめるまなざしも
変わってきたという。

お子さんができたことで
何が一番変わったのかと

何が… 言うほど変わんねえなっていうの
どこですか? 逆に。

何か 若いころには そこまでない…。

何か やっぱ 中学…
二十歳のときに見る中学生と

今 38歳になって見る中学生って
ちょっと違うじゃないですか。

「うん うん…」みたいな。
老眼ではなく?

そう 老眼ではなく 「うん…」みたいな。

細まりたい。
うん うん うん…。

細まりたいじゃないですか。
分かります 分かります。

あの子たちを見て 細まらんなんて…
この年齢で。

それは なかなか…。
それは 駄目ですよね。

駄目ですよ。 細まるしかないもん。
あんなの見て。

まだ 目 見開いてんのって話ですもんね。
そうそう そうそう…! そうですよ。

だから それが やっぱり
年取ることの面白さだなとも思うし。

でも 目は細まりつつ

でも やっぱり
そこにあるのは面白さなんですね。

いろんな気持ちですけど。

そう。 だから さらに
このあと どう思うんだろう? っていう

その 何ていうかな 変化が やっぱり…。

もちろん 絵なんかも
変わっていきますけど

写真は より
それが こう 生っぽいというか。

「から」が。
ねえ。

カメラ雑誌とかの裏とかで見ても
すごい いいんですよ。

応募してる写真。
はいはい。 一般の方の。

目のつけどころが みんな…
70歳以上とか

80歳 90歳とかになればなるほど…

だるま持ってて…
ただ… こっち見てください。

だるま持ったまま… はい。
(シャッター音)

手 でっかいですね。 めちゃくちゃ。

僕…

ほら!

本当に その手のでかさのくせして
あれだけ筆圧ないとか焦るわ。

でしょ?
いろんな人がいるんですね…。

いろんな人がいますよ。 本当ですよ。

ちょっと待って 何か… はい。

「はい」とか
誰に言っとるんか知らんけど。


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