逆転人生「町工場が大躍進 転倒減らす介護シューズ」工夫のポイントはつま先!?大手取引先に頭が上がらない町工場が…



出典:『逆転人生「町工場が大躍進 転倒減らす介護シューズ」』の番組情報(EPGから引用)


逆転人生「町工場が大躍進 転倒減らす介護シューズ」[字]


山里亮太もびっくり!転倒事故を減らす介護シューズの開発物語。工夫のポイントはつま先!?大手取引先に頭が上がらない町工場が、自社商品で躍進。ものづくりの原点とは?


詳細情報

番組内容

高齢者に関していうと、転倒・転落で亡くなる人は、交通事故で亡くなる人の3倍以上。転倒が原因で骨折するなどし、要介護状態になる人も多い。どうにかして転びにくい靴を作れないか?地方にある中小企業が開発に挑んだ。時代の逆風、社員たちの反発、前代未聞の売り方…次々と大きな壁が。それでも、利益よりも顧客のニーズを大事にする姿勢を貫くと、突破口が開けた。ビジネス全般に通じる普遍的なメッセージがここにある。

出演者

【司会】山里亮太,杉浦友紀,【ゲスト】靴製造会社会長…十河孝男,【出演】ビビる大木,MEGUMI,立教大学名誉教授…山口義行,【語り】谷昌樹



『逆転人生「町工場が大躍進 転倒減らす介護シューズ」』のテキストマイニング結果(ワードクラウド&キーワード出現数ベスト20)

逆転人生「町工場が大躍進 転倒減らす介護シューズ」工夫のポイントは
  1. 大木
  2. MEGUMI
  3. 介護シューズ
  4. 十河
  5. 施設
  6. 社員
  7. 開発
  8. 会社
  9. 高齢者
  10. 商品
  11. 中小企業
  12. 山口
  13. 社長
  14. 日本
  15. お願い
  16. 気持
  17. 顧客
  18. 試作品
  19. 状態
  20. 大手


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山里さん。
はい。    私たちもね そろそろ

親の健康が気になる年齢ですよね。
確かにね。

できるだけ介護状態にならずに
元気でいてもらいたいですね。

そのために注意しなければ
ならないのが転倒事故。

東京消防庁の管内では
1年で5万人以上の高齢者が

救急搬送されています。

転倒・転落で亡くなる高齢者は 全国で
8千人以上。

えぇ~。 でも うちの親も心配だけど
どうすればいいんですかね?

実は 25年前 こうした

足の弱った高齢者の転倒を減らし
歩行を助ける

介護シューズが開発されていたんです。

実際に その靴を履いている人たちを
訪ねてみました。

糖尿病がある女性です。

靴をかえてから 一日 一万歩
歩けるようになり

病状が 少し
よくなったそうです。

こちらの女性は 外反ぼしが擦れるため
あまり歩かなくなっていましたが…。

この靴を作ったのは
香川県にある中小企業。

介護シューズでは業界トップで
25億円を売り上げています。

しかし 30年ほど前は

大手の取引先に
全く頭が上がらない

小さな
町工場だったんです。

今回の主人公 十河孝男さんは

介護シューズという
未知の製品に
会社の将来をかけました。

今日は まさに池井戸小説ばりの
痛快ストーリー!

♬~

じゃ すいません 工場行ってきます。
行ってらっしゃい。

今から30年前。

私は 社員15人の
小さな縫製会社を経営していました。

売り上げのほとんどは
大手企業の製品の製造を請け負う「OEM」。

主力は ルームシューズ トラベルポーチ
旅行用スリッパの3つです。

時はバブルの真っただ中。

どんどん注文が舞い込み
うれしい悲鳴をあげていました。

バブルって 全業界すごかったですね。

ところが数年後
予想外の事態が起きました。

それは
委託元の大手企業を訪ねた時のこと。

これからは もっと安くて いいものを
出していきたいと思ってるんですよね。

突然 受注を減らされた上

コストを抑えた新商品を作れ
というのです。

えっ なんで?

担当者が かわったせいも
あったのですが

実は もっと大きな理由が
ありました。

バブルが崩壊し 個人消費が低迷。

取引先は 競争力のある商品を
売り出そうと必死だったのです。

私たちは徹夜で試作品を作り
委託元に持ち込みました。

ところが…。

おたくは…

ええ~!?
(MEGUMI)どうしたのよ 急に。

(大木)やだな 大手。

担当だった女性社員は
その場で泣き崩れました。

それはOEMの宿命なんだよ
というようなことを

言われた時 もうほんとに
ショックでしたね。

その後も 私は
委託元の顔色をうかがいながら

会社の経営を続けていました。

そんなある日。

友人で 高齢者施設の代表をしていた
石川が訪ねてきました。

何? この運命的なことが
起こりそうな感じ。

(十河)えっ?

だから とにかく…

ところが…

私は はっとしました。

高齢化が進む中
施設で履く靴のニーズは増えるはず。

しかも
まだ競合他社はないといいます。

独自ブランドで売り出せば

大手企業に依存した体質から
抜け出せるかもしれない。

私は 大手取引先の仕事を部下に任せ

妻と2人で
開発を進めることにしました。

早速 施設を訪ねてみると…。

着脱しやすいからか
ほとんどの人が

スリッパやサンダルを
履いています。

(MEGUMI)滑りやすいですもんね。

足元は かなり不安定でした。

一体…

高齢者に直接聞いてみると…。

ともかく さまざまな話を参考にして
私たちは試作品を作り上げたんです。

それが こちら。

ルームシューズの底を
ザラザラにし

脱げないように
ゴムひもを付けたものです。

しかし 試し履きしてもらうと…。

あっ…。

何かが足りないんですね まだ。

今思えば

「ルームシューズを改良する」という
発想自体が浅はかでした。

しかし それが
大手の意向どおりに ものを作ってきた

私たちの現実だったのです。

それに気付いても
本格的な靴を作る技術などありません。

そこで私たちは
知り合いのつてをたどり

靴職人の本庄さんに 助っ人を頼みました。

ある意味 ラッキーだと思いました。

本庄さんのアドバイスで
次第に 目指す形が見えてきました。

靴底はゴムにし 溝もつけて
滑らないようにする。

甲の部分は 丈夫な布で作り
できるだけ軽くする。

更に 足にぴったりと
フィットする形を追求する。

(作業する音)

私たちは連日 深夜まで作業を続け

ようやく
3つの条件をクリアする

試作品を作り上げたのです。

大きなジッパーをつけるなど

着脱を楽にする工夫もしました。

いいんじゃないですか これは。
(MEGUMI)うん よさそう。

ところが 実際に歩いてもらうと…。

やはり 転びそうになるのです。

そんな感じだったように思います。

そんな中 私たちを更に焦らせる出来事が
起きました。

若手社員たちが
不満をぶつけてきたのです。

バブル崩壊後 会社を支える
大手取引先からの受注は

どんどん減っていました。

「もう 独自ブランドは諦め

OEMを増やす努力を
してほしい」。

それが
社員たちの本音でした。

私たちは…

…というようなことは感じました。

一刻も早く
商品化のめどをつけなければならない。

私も妻も 働きづめになりました。

小学生の娘は 妻の母に任せきりでした。

あんたたち…

いい加減にしなさい!

開発の停滞がもたらす悪影響は

じわじわと広がっていました。

いやぁ 開発うまくいかないことが
いろんなとこに影響出ちゃってますね。

そうですね。
娘に寄り添うこともできない。

かといって
会社は OEM本体のビジネスが下降線。

我々の開発は 遅々として進まない。

だって
初めてのオリジナルのものですから

正解が分かんない状態で
作り続けるわけですもんね。    そう。

…っていうのは 結構
しんどい思いでしたね。

MEGUMIさん 子供服のプロデュースを
されたりもするんですよね。

いろんなもの作ってますけど 中でも
靴って一番大変だと思うんですよね

もの作りの中でも。 全身を支えて…。
(十河)そうですね。

靴擦れしちゃダメだし。
特に介護中の方とかだと

ほんっと難しいものを
何にも 当時 分からないのに

作ってらっしゃったっていうのは
ほんっとに すごいと思います。

体を全部支えるじゃないですか。 足で。
そう! うん。

それも高齢化で いろんな障害 病気を
持たれた人のものを作っていくという。

靴を作ることさえ大変なのに そういう
またプラスの負荷がかかってきました。

そもそも 大木さん
介護シューズって知ってました?

(大木)
質問の前にさ 何かあるでしょ そろそろ。

衣装チェンジじゃないよ!

隣で一生懸命
ガッサガサつけてたんで
何だろうなと…。

(MEGUMI)どうしたんですか?
分かってるでしょ。

これですね つけて頂いているのは
「高齢者疑似体験キット」というもので

手足におもりをつけたり 関節の動きを
制限する機能がついています。

サポーターをつけるなどして
高齢者の体の動きを疑似体験できる

キットなんです。
結構 重いのよ。

これで ちょっと こう…。
あっ 腰がピンとならないように。

はい 曲がった状態にしていて。
(MEGUMI)へえ~。

大木さん スリッパに
ちょっと履き替えて頂けますか。

で あの用意したボードの前まで
移動をお願いいたします。

(笑い声)

これ あれなんですよね 十河さん
開発を始めた当初 施設に行くと

やはり スリッパやサンダルを
履いてる方が多かった。

(十河)圧倒的に。
ということで

大木さんに その状態を
疑似体験して頂こうと思います。

じゃ 歩きますね。
あんま 足も上がらないんですね。

(大木)上がんないのよ。
あっ こういうサッシの…。

(MEGUMI)ちょっとした段ですけどね。

(大木)これも やっぱ…
ちょっと つっかかるもんね もう。

(十河)畳のへりも同じようなもんですね。
え~!

畳 ドアに ありますよね。
(大木)あるね。

そこは ちょっと
質感を変えてます。
ああ~。

(大木)滑んない方が安全かなと思うけど

これはこれで危ないね。
(MEGUMI)体は行っちゃってるから。

(大木)そう つんのめっちゃう。

床も一定じゃないですからね。
そうなのよ。

更に…?
はい。 更に 床をぬらしてます。

(MEGUMI)これは滑っちゃう。

(笑い声)
いや そういうやつです 大木さん!

ぬれてたら危ないよ。
足上がんないんだもん。

あ そっか!

(大木)ちょっとツルツルとした廊下は
もう危ないよ スリッパは。

で ほんと速く歩けないし ほんとに。

こんなこと言うの あれなんですけども…

(笑い声)
ちょっと 何よ その言い方。

(MEGUMI)
今 一生懸命やって下さって…。

なんでですか!
まさかのアンコールですよ。

そんなに疲れました?
(笑い声)

いや なんか ほら 外は ちょっと
歩くの危険かなって勝手に思ってて

建物の中は安全かななんて
勝手にイメージありましたけど

やっぱ 建物の中も ちょっと怖い。

そうですね。 施設によって…

例えば トイレ行っても違うだろうし
食堂行っても違うし

廊下は違う お部屋の中も違うという

そういう 床の環境が
非常に違ってるっていうのは

やっぱり…

無知だから できましたよね。

ちょっとでも知識あったら 「こんなん
できないよ」って言ってましたよね。

競争相手はいないけど
そこで生み出す苦労も相当ですから。

(十河)はい。
はぁ~ すごい挑戦ですよ。

今日 経済学者の山口義行さんにも
お越し頂いています。

お願いします。
山口さん こうした中小企業が

オリジナル商品を開発するって
難しいことですよね。

親企業から こういうの作ってくれって
言われて作るだけだから

新商品やろうと思っても
どういうニーズがあって

どこに そういう必要性を
感じてる人がいるのか

全く分からないとこから
始めるわけだから

それが最大の困難ですよね。

今回の場合 たまたま

介護施設やられてる方が友人でおられて
これどうかって言ってくれたのが

これがラッキーだったと。
そうですね。

じゃあ このニッチなところに
目をつけたというのは

良い点だったんですね。
それは すばらしいと思うんですね。

同じような靴をみんな履いてる時代は
実は もう終わってて

もう細かくニーズが違う。 そこに
対応していかなきゃいけないんですけど

大企業では そういうの難しいんですよ。

やっぱりコストかかっちゃうから。
細かいことやってると。

中小企業は
自分の図体も小さいですから

ここに特化していくことが
できますから

実は 中小企業にとっては
チャンスなんですね。

(一同)へえ~。
(山口)多様性が。

結構 何も考えずに動いてたことが
それをちゃんと説明すると ものすごい…。

十河さん 次から…

さあさあ… これね
目のつけどころは よかったものの

まだ 介護シューズできてませんよね。
一体このあと どうなったんですか?

実はね ある画期的な方法が
見つかったんです。

それで一気に展開しました。

あら もう逆転?
好転したんです。

開発を始めて1年。

何度 試作を繰り返しても…

靴職人の本庄さんも お手上げ状態でした。

そこで私たちは
原点に立ち返ることにしました。

施設に行き 10日間
高齢者の足元を見続けたんです。

シンプルな作戦ですよね。

すると…。

本庄さんが目をつけたのは
足の着地のしかたでした。

若い世代は かかとから着地して
つま先で しっかりと地面をつかみます。

しかし高齢者は 筋力が落ちて
足が十分に上がらないため

つま先から着地。

平たんな床でも
靴の先を引っ掛けてしまうのです。

私たちは 早速
試作品作りに取りかかりました。

たどりついたのが…。

つま先を反り上げることでした。

これなら 着地する時…

シンプルなようで これ
やってなかったわけですね この時まで。

うわ~ 逆転の香りする。

この試作品は 高齢者から

高い評価を
得ることができたんです。

ところが…。

ほっとしたやさきに…

ある施設で試作品のテストを
お願いした時…。

そんなことあるんですか。

こうした悩みを抱える人は
訪ねた施設に1割ほどいる印象でした。

そこで 私は…。

左右違うサイズで売るなど
業界では前代未聞。

通常 靴は
同じサイズで作るため

片方が余分な在庫となり

利益が減ってしまうのです。

それでも高齢者のニーズに応えたい。

施設に通い詰めたことで

ビジネスよりも
顧客が大事だと

思い始めていたんです。

(十河)「1割」は 困ってる人が
1割いるということです。

それ大きいですよ。
あぁ ごもっともです。

…という思いに どんどん
変わっていった気がしますね。

平成7年5月 ついに…

こん身のカタログを作り

全国1, 500の施設に
ダイレクトメールを送りました。

ようやくできた自社ブランド製品。

私たちは 期待に胸躍らせていました。

ところが…。

いや 「ところが」きたよ。

2か月後の売り上げは
目標の10分の1にも届きませんでした。

(MEGUMI)これは心折れるわ。

心血を注いで作った
商品だけれども

通販でいったら売れない
という この…

社長 これ お願いします。

更に 追い打ちをかける事態が起きました。

この年の決算で 創業以来初めて

大幅な赤字になってしまったのです。

最大の原因は

大手取引先からの受注が
前年度比で3割も減らされたことでした。

空前の円高で
海外から安い製品が流入。

競争が激化し
売り上げが落ちていたのです。

私は 社長なのに介護シューズだけに
没頭していた引け目も

すっかり忘れていました。

当時 バブル崩壊の影響で
銀行は どこも貸し渋り。

赤字となった我が社にも
新たな融資はしてくれませんでした。

社員たちにボーナスも払えないありさま。

不信を募らせ…

介護シューズに対する社員たちの目は
冷ややか。

いつしか 社内に
大きな亀裂が生じていました。

…というふうな気持ちで やってました。

俺は 一体
何をやってるんだ…。

会社の未来をかけて挑んだ
介護シューズが

皮肉にも 最大の危機を
招いてしまったのです。

大変なことになってしまいました。
もうね 「あ~ すごい!

これ開発できたんだ!
すばらしい! なかったものが!

じゃあ 今から逆転だ!」と思ったら
違いましたね。

(大木)怒られた社員も なんかね
「いやいやいや」って

ちょっと言い返したくなる気持ちも
多分あったと思うんですけど。

いやぁ 俺だったら 帰り…

それぐらいしか
もう。

だから 会社を支えてるものは

ルームシューズと ポーチと
旅行用スリッパじゃないですか。

それが おかしくなってる。
これを まず修理すべきだろうと。

新しいものをって
もう こればっかりですから

それは社員も離散していきますよね。
そうですよね~。

「社長 どうしちゃったの?」みたいな
感じですよね きっと当時はね。
そうそう。

で 「これ売れるんですか?」
っていった時に

「絶対 自信持って」っていうところには
至ってなかった

数値がついてきてなかった。

ましてや 十河さんが
介護シューズの開発に進んだ時期

ちょっと これを見ますと…。

円高が進んでいる
時期なんですよね。

これ 山口さん
日本の製造業にとっては

もう
逆風中の逆風ですよね。

(山口)
大きな産業転換が起きていく。

そうすると日本の企業は
どんどん外へ行く。

外で現地企業を使おうとするし
現地の企業が作ったものは

しかも円高で安く入ってくる
ということで

海外で作れそうなもの
途上国で作れそうなものは

もう 日本で作ってたら
絶対 採算合わないんですよ。

だから そういう意味で
本業がガタガタきてしまうのは

時代の流れだから
従業員をいかにどなりつけても

これ ちょっと どうしようもない。

いや まあ… 分かるんですよね。
(MEGUMI)うん。

だって怖いですよね マイナス
初めての数字見ると やっぱ

人ってね 通常の自分じゃ
いられなくなりますよ それは。

でも そんな中 完成した介護シューズ
皆さんの前に置いてあります。

こちらは当初開発したもので

室内 施設の中で履くものとして
開発して発売したものです。

ポイントは ご覧のとおり
つま先が ちょっと上がっている。

(大木)上がってるね。
上がってますね。

さあ 大木さん もう一丁いきますか。
今度は 介護シューズ履いたバージョン。

いい? 履いてみて。
いいですか? お願いします。

(大木)じゃあ この 私の方に…。
はい 大木さんのサイズに合わせて。

では 大木さん…

どうします?

言ってます。
あ 言いました?

(大木)
時間取らせちゃって ごめんなさい。

もう なんかね
スタートの1歩目が もう違う。

気持ちが違う。

横で見てたら より分かります。
段差に対して ほら。

(MEGUMI)確かに 足が
なんか上がってる感じがする。     そう。

(MEGUMI)
スピードも さっきより速いですね。

今 俺は このレールの段差あるって
知ってたからあれだけど

レールがあるって知らなかったら
「あっ ここ なんか
レールあったんだ」って感じ。

なるほど なるほど。
(大木)つま先 上がってるからね

段差があるってことも
ちょっと分かんないぐらいの履き心地。

そこ さっきね すごく歩きにくそうだった
とこですけども。

(大木)全然。 そんなにもう。

で ぬれたところですね。
(MEGUMI)ここは危ないですからね。

違うんです。
(笑い声)

そういうことか。
すごいな デジャヴュなのかな?

(大木)歩いてて怖いと思わない。
へえ~!

(MEGUMI)安心感あるんですね。
歩きやすい。

それは 履く人 大事ですね。
歩いてて怖くないっていうのは。

転ぶの怖いから歩くのやめよう
っていう気持ちが なくなったら

どんどん歩いたりしますもんね。
(十河)そうそう。 だからこそ

非常識に挑戦していこうと。
はあ~ なるほど。

その思いはね 確かに
思うは思うと思うんですよ みんな。

だけど やっぱり会社のこととか
利益のこととか考えると

ほんとに実行はできないっていうか
普通しないから。

でもね お年寄りの方の切実なる悩み
不満 不自由さを感じたら

もう ひたすら やるしかなかったですね。
なるほど。

(山口)日本の製造業っていうのは
ものを作る商売ではなくて

課題を解決するサービス業だと
言われてるんですね。

「みんなが困ってる」
「こういうの欲しいんだけど」

「こういうのがあったらいいな」
って言うと それをあれこれ考えて

つくり出していくっていう力が
日本の製造業の力なので。

これが
日本を支えてきたんだと思うんですね。

そっか。 この逆転劇の大事なとこで…

この奇跡は
生まれるべくして生まれてきたと。

ただですよ まだ この介護シューズ
なかなか売れない状態でございますから。

ここから どうやって逆転したのか。
これ 教えてもらっていいですか?

はい 分かりました。

ある時 私は ふと 介護シューズが
売れない原因に気付きました。

靴の機能もデザインも
突き詰めたはずだ…。

ひょっとして
売り方の問題ではないか?

私たちは カタログを送った施設に
片っ端から電話してみました。

すると ほとんどが…。

名もなき中小企業の商品など
見向きもされていなかったのです。

(大木)あ~。
(MEGUMI)まぁ そっかぁ。

高齢者や家族たちを振り向かせる
売り方はないか?

私たちが考えたのは

施設に連絡を入れ
商品を5足 送ることでした。

気に入らなければ
着払いで送り返してもらい

買いたい場合は 半額で譲る。

輸送代もかさみ もとが取れないのは
覚悟の上でした。

この時 長引く不況の影響もあり
業績は赤字に転落。

社員も次々と辞めていました。

介護シューズで更に損害を出せば
会社の存続すら危ないかもしれない。

創業以来 最大のピンチで
私は攻めに転じたのです。


すると…。

送った商品を買いたい
という申し出が殺到。

「履きやすい」「転びにくい」と好評でした。

すぐに評判は広がり

商品を送っていない施設からも
どんどん注文が舞い込みました。

(MEGUMI)口コミで!
(大木)広まるね。

2年後には 介護シューズが

会社の売り上げの4割を
占めるまでになったのです。

そんなやさきのことでした。

介護シューズの担当につけた社員に
一本の電話が入ったのです。

すぐに返品してもらうと…。

靴底が剥がれかかっていました。

担当と一緒に在庫を確認すると

およそ3%に 同じ不具合がありました。

顧客の信用を保つには
出荷した1万足を一刻も早く検品し

安全な靴を届けなければなりません。

しかし 私たち夫婦と担当だけでは
とても手が足りませんでした。

はい 大丈夫です。
(ヒロ子)気を付けて。

作業は なかなか はかどりません。

焦りはピークに達しました。

(十河)ありがとう。
じゃあ ここからお願いできるか?

駆けつけてくれたのは…

[ 回想 ] (十河)
君たちは何をやっていたんだ!

社内に亀裂を生んで以来

介護シューズを冷ややかに見る人は
たくさんいました。

彼らの心を変えたのは…。

購入者から次々と届いた…

(MEGUMI)「幸せです」。

「天にも昇る気持」。

私は せっかくだからと
朝礼で読み上げるようにしていたのです。

介護シューズに注いだ思いが
顧客に届き

今度は 私たちに返ってきました。

社員たちの協力で…

…ことなんだ
ということを分かりましたね。

介護業界でも名が知られるようになると

さまざまな相談が
寄せられるようになりました。

あっ お世話になっております。

ええ… あぁ~。

足が大きく変形し

今ある介護シューズは
履けないというのです。

しかし 個別の事情に応えていては
きりがない。

またしても難題に直面しました。

それを解決したのは…。

なんと 社員たちからの
アイデアでした。

「パーツオーダー」のシステムです。

靴の幅 ベルトの長さ 靴底の高さなど
いくつかのパターンを用意。

自分の足に合わせてパーツを選び
靴を組み立てる仕組みです。

片方だけ足の甲が高い人には
長いベルトを。

左右で足の長さが違う人には
高さの違う靴底を。

この方法なら 一人一人に合った靴を
比較的安く提供できるのです。

大手靴メーカーが
介護シューズに参入しても

顧客からの信頼は揺らぎませんでした。

シェアトップを守り続け
売り上げは右肩上がり。

ついに 大手のOEMを
自ら打ち切ったのです。

(拍手)
すごい!

十河さん 見事 大手企業に依存した
体制から脱却いたしました。

ありがとうございます。
すばらしい。

でもね 5足 送って
必要なければ着払いで返品

欲しい場合は半額。
すごいやり方ですね あれ。

現品を履いて頂く 良さを感じて頂く
というのが一番だなということで。

ちょっと履いて頂ければ 絶対に
喜んで頂けるって自信もありましたしね。

商品としてはね。 はい。
そういうことですよね。

まず履いてもらわんことにはと。
はい。

MEGUMIさんも ご自身がプロデュースした
商品が売れない時期があったという…。

そうですね 全然売れないと もうほんとに
私の場合は 大失敗のやり方で

すぐにセールやって 安くして
みたいなので

どんどんブランドの価値を下げるみたいな
方向になっちゃったんですけど

やっぱり 社長の その強さっていうのが

「絶対!」っていう 確固たる自信。

私は「まあ いいけど… どうだろう?」
みたいなことだったりもしたので。

やっぱ そこがあるっていうのは
実は この世の中には

そんなに多くないのかな
っていう気はしますね。

その社長の背中を見てからか
会社の雰囲気がガラッと変わって…。

みんなが 多分
最後に ついていけたのは

ずっと社長が もうけ主義で
突っ走ったんじゃなくて

優しさを持って 突っ走ってて。
「やってることは間違ってないよな」

っていうのは 多分
どっかに みんな持ってて。

それがね ようやく日の目見て
結果が出た時に 「社長!」って

一緒に喜んでくれる社員さんが
いたんじゃないかと思うんですよね。

うれしかったでしょ あの時!
(十河)うん… でもね

ほんとに喜んで お役に立ってるか
どうかって分からないじゃないですか。

それを証明してくれたのは
お客様からの感謝の手紙だったんです。

(MEGUMI)あれは やられるわ。
みんなが検品してくれたのは

その表れだったんですね。
(十河)そうですね。

(MEGUMI)
喜んでる人がね 見えたっていうのが。
そういうことなんですね。

更に更に いったじゃないですか。
パーツオーダーシステムなんて

もっともっと寄り添っていこうっていう。
これ全然違いますもんね。

これ パーツオーダーシステムで作った
2つの靴なんですけれど。

明らかにね 左の方が大きいですけど。

(MEGUMI)長さも…。
(大木)幅も違うもんね。

むしろ違う靴 完全に。

これは?
そして もう一つ。

これは… MEGUMIさん 分かります?

これが どんな人の どんな要望に応えて
作ったのか当ててみて下さい。

全く一緒ですね 何か差があるかな?
サイズ感も同じだし…。

あれ?
(MEGUMI)あれ?

同じ方向じゃない?
(MEGUMI)こっちから 普通は こうやる…。

両方とも同じ方向ですよね。

どういう要望に応えたと思いますか?

えっ… 右手しか使えないとか
そういうことですか?

おっしゃったとおりで…

右手が使えない 左手が不自由である
という方が

片方だけで 開け閉めで
脱ぎ履きができると。

細かいところまで
寄せにいってますね これは!

しかも 十河さんが介護シューズの販売を
軌道に乗せて

そのあとの
大手のメーカーも追随したことで

新しい市場ができたんですね。

その規模
今や 60億円ということなんですが

山口さん いかがですか?

(山口)
私 中小企業の支援をやってますから

中小企業が先にやりだして
後追いで大企業が来たとか

大企業が来ても 中小企業が もう
圧倒的にシェアを持ってるっていう

こういう話は 非常に
多くの中小企業の人たちを

勇気づけてくれる話だと思うんですけど
何がよかっただろうかと思うと

私 ビジネスって「共育」って

いつも言ってるんですけど
共に育つって書く「共育」で

消費者のとこへ近づいていって
売っていきますよね。

すると 消費者の方々が 「これ いいけど
もっと こうしてくれたらいいんだよ」

っていう反応を聞いて
そうすると また いい商品を出す。

これが すばらしい。 そういう対話型で
やってきたっていうことが

成功の第一要因じゃないか
っていう気がする。

いやぁ すごい。 これもご縁ですから
せっかくですから 大木さん

こんなオーダーに応えてくれませんかとか
何かあったら 是非ちょっと。

時々 僕も 仕事でうまくいかないとね
足取り重くなるんですよ。

(大木)帰り道
やっぱ 足が上がってない時あるんでね。

十河さん 多分 それ開発したら…

(大木 MEGUMI)お願いします。

♬~

介護シューズを販売して 24年。

かつて15人だった社員は
70人まで増えました。

近頃は どこも人手不足のようですが

ありがたいことに
次々と応募があるんです。

今の時代「もの作り」は
決して人気の仕事ではありません。

でも うちの社員たちは とてもいい表情で
働いていると思うんです。

若い世代にも
もの作りの原点が受け継がれています。

(十河)おぉ 大丈夫。

私は 今年で72歳。

ついに 商品のテストを
頼まれる立場になりました。

(笑い声)

もちろん 生半可なものじゃあ
GOサインは出しません。

(笑い声)

「ピンク色の かわいいシューズ

足に ぴったりフィットして
歩く度に 軽く 踊る感じです」。

いつまでも 顧客の声に耳を傾けながら。

どこまでも
役に立つ靴を追い求めていきます。

♬~


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